グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2010年7月30日
毎年恒例、グリーンベイ・パッカーズ株主総会が開催され、約8300人の株主がランボーフィールドに集まった(写真集1・写真集2)。1人の株主につき4人のゲストを同行できるため、出席したファンの数はもっとずっと多い。今年は特別ゲストとしてNFLコミッショナーのロジャー・グッデルも出席し、総会終了後にはファンとのQ&Aセッションも行われた。
- マーク・マーフィ社長からは、スタジアム拡張と周辺地域再開発について、注目すべき発言があった。
- 「昨季プレーオフの時は、我々はどこにも負けないほどホットなチームだったと思う。今年もプレーオフが目標なのは言うまでもない。昨季のあのプレーオフは、もし自分が関係者でなければとても楽しめるゲームだっただろう。ハートブレーキングな敗戦ではあったが、我々のやる気を引き出し続け、将来にわたって助けになってくれるゲームだったと思う」
- 「テッド(トンプソンGM)はドラフト中心のチーム作りで見事な成果を上げている。ドラフトというのは精密科学とは違う(ので百発百中はできない)が、チームを見渡してみると、我々はリーグで最も層の厚いチームの1つだ。とても若く才能が豊富で、これはテッドの優れた仕事によるものだ。また、中核選手を選んで長期契約を結ぶという点でも素晴らしい仕事をしている。アーロン・ロジャース、グレッグ・ジェニングス、ニック・コリンズといった選手たちだ。そのおかげで、チームは将来に向けて非常に良い位置にいると私も自信が持てる」
- 馬蹄形に開いている南側エンドゾーン部分のスタンド増設計画について(本決まりではないらしい)。4000席 + スタンディングルームを合わせて7000席ほど増えて、現在の最大72928人から80000人弱になるかもしれない、とのこと。ボストン・レッドソックスのフェンウェイ・パークのいわゆるグリーン・モンスターの上部に増設されたようなルーフトップ・スタンドを検討していることも明らかにした。
- 「なによりも我々のファンの望むことをしたい。ここで我々が想定する観客とは、シーズンチケットのウェイティングリストにいる83000人もの人々だ。彼らにとって本当にポジティブになるものを我々は提供したい。そして同時に、この素晴らしいスタジアムと調和の取れた増築にすることも大事だ」
- パッカーズは数年かけて主にスタジアム西側の土地購入を進めてきた(Press-Gazette紙の特集ページ)。同紙の調べによると、21か所28エーカー(113312㎡)の土地を合計$27,683,700ドルで購入している。
- この周辺地域開発プロジェクトを仮に"Titletown Development District"と呼ぶことにしたらしい。周辺コミュニティとの共同事業でもあり、どのように活用するかは話し合いを始めたばかり。小売業、エンターテイメント(シネコンとか?)、医療・健康関係、展示場、青少年スポーツ複合施設、といった可能性があるとのこと。現在ランボーフィールド・エリアへの訪問者数は年間260万から280万人ほどだが、700万から800万に増やしたい、とマーフィ社長は極めて野心的な目標を口にしている。
- 「スタジアム内外の2つのプロジェクトがいつ可能かはわからないが、この地域に経済成長をもたらすことになり、苦しい経済状況の中で雇用を生み出すなどコミュニティへの利益になる。地元の人々へのカンフル剤になるだろう。2003年に行った大改築をさらに活かすことになると思う」
- テッド・トンプソンGMからは各ポジションの現状報告など、当たり障りのない範囲で。
- 「いま勝つ、というのが最も重要なことだ。しかしそれに次いで重要なのは、私のような地位にいる者が、チームの将来を考え、将来のプランを立て、不確実な将来についても危機管理プランを作っておくことだ。この世界に現状維持というものはなく、常に動いている。しかし我々は比較的若いチームだし、あと数年はその中核選手をキープし続けることができるはずなので、良い結果を出してくれればと思う」
- DEジョリー、TEヘイヴナー、CBアンダーウッドといった若手選手の不祥事について。「グリーンベイ・パッカーズを傷つける出来事は、すべて私に責任がある。完璧というものはあり得ないけれど、我々は努力を続けていくし、必ず良い方向に向かうはずだ」
- コミッショナーからは、とくに目新しい話はなかった。(Q&Aセッションの写真)
- 期限までに新労使協定に合意できると信じている、18試合制は早くても2012年、などなど。
- 「(無期限出場停止処分の)DEジョニー・ジョリーとは直接面談を行っていない。薬物違反の選手の場合は、珍しいことではない。そうしたプロセスには私は頻繁には関わらない」
- ランボーフィールドでのスーパーボウル開催について。「気候よりもインフラが問題なんだ。スーパーボウルを開催するためには60マイル圏内にホテル25000室が必要だ。それだけ用意するのは大変な事業だ」
- コミッショナーに対抗して参加するかも、と言われていたNFL選手会のデモーリス・スミス事務局長はけっきょく出席せず、労使対決は実現しなかった。