グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2010年7月23日

トレーニングキャンプの見どころ 1

今年は全ポジション全選手を紹介するのは断念し、各ポジションの先発争いやロースター争いに絞って、今トレーニングキャンプの見どころを紹介する。また、練習を見学するときにどこを見ればよいか、という専門家のアドバイスも取り上げてみた。

QB クォーターバック

エースのアーロン・ロジャース、2番手マット・フリン、3番手グレアム・ハレルという序列はまったく動かない。テキサス工科大で大活躍したハレルが控えQBとしてやっていける器だとしても、今年2番手を争うのは無理だろう。今年は3番手としてロースター入りできるか、それとも2人枠としてプラクティス・スクワッドに留まるか、そのどちらかだ。ロースター入りするためには、「他球団に獲られたくない有望な若手」ということを証明するしかない。

ラジオ解説ラリー・マッカレン : 「まず見るのはリリースだ。余計なワインドアップで時間をかけていたら、それはよくない。レシーバーがカットを切る前にボールを投げているか。よいQBは予測に優れ、ワイドオープンになる前に、カットを切る前に投げられる。それは、レシーバーとの呼吸が合っていて、ディフェンスの先を行っている、ということも意味する。パスの軌道が直線的なのと弧を描くのとどちらがいいか? それは結果を見るしかない。軌道がどちらであろうと、大事なのは結果だ」

RB ランニングバック

今オフはアーマン・グリーンとの再契約を見送り、ドラフト6巡でジェームズ・スタークスを指名した。昨季1253yds、11TD(どちらもNFL7位)を記録したライアン・グラントは不動のスターターで、ブランドン・ジャクソンも3rdダウンバックとしての安定感が買われているので、ロースター入りはおそらく大丈夫。例年どおり3人枠だとすると、最後の枠をスタークス、ドラフト外のクイン・ポーター、昨季プラクティス・スクワッドにいたクレッグ・ランプキンの3人が争うことになる。

順当なら3人目は万能型のスタークス。ポーターはディビジョンIIながら通算24TDを挙げ、WR経験もあるのでレシービング(通算68回887yds)が上手く、キックオフリターナー実績(平均32.0yds)もある。ランプキンは在籍3年目になるので、伸びシロの点でむしろ不利かもしれない。さほどレベルの高いユニットではないので、4人目でロースター入りするにはプレシーズンでキックオフリターナーとして活躍する必要がありそう。

RBライアン・グラント : 「優れたランナーはパッドレベルがよく、よい脚がある。穴に飛び込み、抜け出すところでそれがわかる。力強い動きはよいパッドレベルから生まれる。フットボールは低いところで行われるんだ。パッドレベルを低くしろ、というのはタックルをかいくぐるためだ。ヒザをしっかり曲げればパワーも増し、瞬発力も生まれる。こういうふうにヒザを曲げ、頭は高くするんだ」

RBブランドン・ジャクソン : 「ボールセキュリティのために、ボールを高くタイトに抱えているかどうか。RBがボールを持ったときには必ずそこを見るべきだよ。片手でしっかり持ち、もう片方の手でそれをカバーする。そうした基本をすべて実行しなきゃならない」

FB フルバック

プロ5年目のジョン・クーン、4年目のコーリー・ホール、2年目のクイン・ジョンソンの3人で新戦力はなし。昨季は超異例の3人体制だったが、今年はそんな贅沢は無理だろう。ハマったときのランブロッキングの迫力ではジョンソンが勝るものの、昨季のレシービングはひどいものだった。ベテラン2人はどんぐりの背比べといってもいいが、スペシャルチームでの貢献はかなり大きい。元RBのクーンはショートヤーデージでボールが持てる。大学でスターLBだったホールはまだ多少伸びシロがあるかもしれない。

5巡指名のジョンソンが成長するのを待ってベテランのどちらかを切る、というのが既定路線だったと思われるが、今春はジョンソンのスペシャルチームでのさらなる成長を求める首脳陣コメントがあったところを見ると、ジョンソンの現状に不満があるのかもしれない。ジョンソンが競り負けて解雇されるようでは、ユニットとしては今年も伸び悩みが続くことになってしまう。逆にベテランを引き離して先発の座を固めるようなら、ラン攻撃はさらに上を狙えるかもしれない。

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