グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2010年7月18日

DEジョニー・ジョリーが無期限の出場停止に

DEジョニー・ジョリーを無期限の出場停止とすることをNFLが発表した。出場停止期間は少なくとも1シーズン。復帰願いの提出は早くてもスーパーボウル終了後と決められている。出場停止期間中のサラリーは支払われない。DEジョリーは今年が契約最終年であるため、もうパッカーズでプレーすることはなさそう。それどころか、NFL復帰さえ難しいという見方が少なくない。

テッド・トンプソンGMは以下の声明を発表し、それ以外はコメントを避けている(規定により、出場停止処分の内容や詳細について球団側やコーチが話すことは禁じられている)。「ジョニーはフットボールのすべてを愛する良い選手だ。過去4年間のパッカーズへの貢献に、我々は感謝している。しかし今はフットボール以外の部分(裁判や更生)を優先し、集中しなければならない。彼がこの難しい時を乗り越えられるよう我々は願っている」

DEジョリーは鎮痛剤コデインの大量不法所持事件の裁判が今月30日から始まるが、事件後2年間お咎めがなく、それなのに判決を待たずに処分が下されたのが意外なところ。NFL Networkによると、今回の処分はNFL個人行動規定(2007年の記事)の違反によるのではなく、薬物検査によるもの、とのこと。しかし薬物乱用発覚による処分は、1アウトで薬物プログラム入り、2アウトで4試合出場停止、3アウトで1年、4アウトで無期限と決まっている。NFL Network説が本当だとしても、途中をすっ飛ばしていきなり無期限出場停止ということができるのかどうか。

今回の裁判において、DEジョリーが200グラムのコデインを所持していただけでなく、ドラッグ売買に積極的に関わっていたことを示すたしかな証拠がある、とハリス郡(ヒューストンを含む)の地方検事補が語っていることも、今回の処分と関係があるかもしれない。「彼は2006年頃から2008年5月にかけて、コカインとマリファナを含む違法薬物を買い、売り、資金を用意し、運搬していた。さらに、同じ期間にマリファナを吸い、液体コデインを飲んでいた目撃証言も、裁判の中で明らかにする」と地方検事補は自信満々に述べている。

さてDEジョリーを失うパッカーズについては、しっかり準備をしていたので戦力ダウンは小さいという見方が一般的だ。昨年予想以上の働きでディフェンス躍進に貢献したDEジョリーだったが、パス守備での派手な働き(パスティップは球団記録の11回)と比べ、ラン守備はやや過大評価という見方もある。チーム側はおそらく出場停止を見越して、NT/DEピケットと高額で再契約、ドラフトでは2巡でDEマイク・ニール、7巡でDE C.J.ウィルソンを指名した。OTAやミニキャンプではB.J.ラジを先発NTに据えてピケットを左DEにコンバートし、DEジェンキンズを左サイドでテストしていたのも、ジョリー不在に備えてのことだ。

Press-Gazette紙によると、パッカーズ選手が1年間の出場停止処分を受けたのは球団史上これで3人目。2007年のWRコーレン・ロビンソンはシアトルとミネソタ在籍時の事件によるものなので、実質的には1963年のRBポール・ホーナング(ギャンブル)以来2人目と言ってよさそうだ。

カテゴリ : Player, Scandal