グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2010年3月25日

延長戦の新ルールが可決

延長戦のルール変更案がオーナー会の賛成多数で可決され、今年から採用されることになった。当面この新ルールが適用されるのはプレーオフ戦だけだが、よい評価が得られれば将来レギュラーシーズンにも採用される可能性がある。今年プレーオフだけ採用したのは、試合が長引くとTV局が放送予定を変更しなければならず不利益をこうむる、という事情もありそうだ。否決されるとの見方も少なくなかったが、実際は28-4と予想外の大差がついた。反対票を投じたのは、ヴァイキングス、ビルズ、レイヴンズ、ベンガルズの4球団。

新ルールは、コイントスに勝った先攻側の有利さを解消しつつ、サドンデスのスリルをできるだけ保つ苦心の作。「改良版サドンデス」とも呼ばれている。カレッジとは違って、両軍に必ず攻撃機会が与えられるわけではなく、「最初のシリーズでFGで終了」という事態を避ける工夫だけがなされているといっていい。新ルールの詳細は以下のとおり。

  1. キックオフをレシーブした(つまり先攻)チームが最初の攻撃でタッチダウンを挙げれば、その瞬間に勝利決定。キックオフリターンTDの場合も同様。
  2. 先攻チームの最初の攻撃がフィールドゴールで終わった場合、試合は続行される。
    • 後攻チームがタッチダウンを挙げればその瞬間に逆転勝利決定。
    • 後攻チームがフィールドゴールを挙げて同点となれば、そこから先はこれまでどおりのサドンデス。3点でよいから先に挙げた方が勝利となる。
    • 後攻チームが得点を挙げられなければ先攻チームの勝利。
  3. 先攻チームの最初の攻撃がパントに終わった場合、そこから先はサドンデスとなる。先に3点を挙げるだけでいい。
  4. 先攻チームの最初の攻撃がターンオーバーに終わった場合も、そこから先はサドンデス。先に3点を挙げるだけでいい。
  5. 先攻チームの最初の攻撃が、相手のインターセプト(またはファンブル)リターンTDに終わった場合は、その瞬間に試合終了。
  6. 最初のキックオフでオンサイドキックを蹴ってリカバーに成功した(つまり後攻のはずのチームが攻撃権を奪った)場合、そこから先はサドンデス。先に3点を挙げるだけでいい。
  7. 先攻してフィールドゴールを挙げたチームがオンサイドキックを蹴ってリカバーに成功した場合は、そこで試合終了。
  8. 先攻チームがフィールドゴールを挙げたあと、ディフェンスに回ってターンオーバー・リターンTDを挙げた場合、「延長なのに9点差勝利」という事態がありうる。

この新ルールがもし今年1月のプレーオフで採用されていたとしたら、GB@ARIはまったく変わらずにカーディナルスの勝利となるが、MIN@NOはセインツのFG成功の後にヴァイキングスも攻撃権が与えられたことになる。

カテゴリ : NFL