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Packers Statistics Notebook 1
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2010年1月31日
今回はオフェンスを中心にした雑多なスタッツ・記録集。
- 総得点はNFL3位の461点(平均28.8)。
- オフェンスは20yds以上のビッグプレーが66回(パス55・ラン11)。昨季は58回だった。
- 3rdダウン成功率47%はNFL3位。3rdダウン6以上にかぎると50%でNFL1位。3rdダウン10以上は26.1%でNFL5位。3rdダウン成功率はマッカーシーHCが就任した2006年以来、39.2%(NFL12位)、42.6%(8位)、44.2%(5位)と毎年向上している。
- 1試合の3rdダウン成功率が30%を割ったのは、第1週CHI戦と第3週STL戦のわずか2試合。
- なぜか4thダウン成功率は33.3%でNFL30位。ただし4thダウン・アテンプトはわずか9回で、カーディナルスと並んでNFLで最少。ギャンブル回数の多いのは当然オフェンス不振のチームが多い。
- QBアーロン・ロジャース関連
- パス4434yds、30TD、QBレーティング103.2はどれも今季NFL4位。
- パス4434ydsは球団史上2位。1位はQBリン・ディッキー(1983)の4458yds。QBレーティング103.2は球団史上3位。1位と2位はどちらもQBバート・スター(1966、1968)が記録している。
- 先発最初の2シーズンとも4000ydsを超えたのはNFL史上初。
- 3rdダウンでのQBレーティングはNFLダントツ1位の133.5。1999年にQBカート・ワーナーが137.3を記録して以来、10年ぶりの好成績だった。3rdダウンで稼いだ1710yds、14TD、0INTもすべてNFL1位。
- 40yds以上のパス成功17回は、トニー・ロモ、ドノヴァン・マクナブと並んでNFL1位タイ。QBロジャースは昨季も1位タイだった。
- TDパスの平均ヤードは24.0ydsで昨年の15.6ydsから大幅アップ。2004年から2007年のQBファーヴは、18.3、17.6、26.9、25.2とこちらもけっこうバラついている。
- Press-Gazette紙の判定によると、50被サックのうちロジャースに責任のあるものが14.5回。
- 今季7インターセプトはQBファーヴ(キャリア最少)と並んでNFL最少。INT率1.3%もQBファーヴと並んでNFL1位。1966年のQBバート・スター(1.2%)に次ぐ球団史上2位。昨季はNFL10位の2.42%だった。
- 先発昇格して2年間、敵陣レッドゾーンでインターセプトを一度も投げていない。
- ショットガン隊形でのインターセプトは昨季11回もあったが、今季は1回だけ。7INTのうち1stダウンで喰らったのが5回。3rdダウンはゼロ。
- この2シーズンでQBロジャースのインターセプトから失点したのはシーズン平均33点。QBファーヴ時代の1996年から2007年はシーズン平均52.6点。
- 相手がブリッツ(5人以上ラッシュ)したのはQBロジャースのドロップバックのうち32%で、昨季の22.3%から大幅にアップ。Journal Sentinel紙が同スタッツを集計し始めた1998年以来最高のブリッツ率だった。6人以上ラッシュした率は8.2%で、こちらも1998年の8.8%に次いで高かった。
- スパイクを除いたパス投げ捨ては10回で、昨季の19回から大きく減らしている(その分サックが増えたかも)。QBファーヴはパッカーズでの15年間(最初の1992年はスタッツがない)で1年平均6.4回だった。
- ラン攻撃関連
- 全オフェンスプレーにおけるランプレーの割合は42.0%で、昨季の43.2%よりもややダウン。
- 1試合平均117.8ydsラッシングはNFL14位で、パッカーズとしては2004年以来最高。
- ラン回数の64.3%がRBライアン・グラントで、昨季の71.3%から大幅ダウン。シーズン半ばにRBグリーンが再加入し、ゴリゴリ行くべき場面でRBグラントの負担を軽減できた。
- 1stダウンでのランプレー選択は42%で、NFL平均の43.7%とさほど変わらない。
- ラッシングTD20回はNFL4位。昨季はNFL24位の11回だった。20TDの内訳は、RBグラント11回(NFL7位)、QBロジャース5回(QBとしては1位)、RBジャクソン2回、RBグリーンとFBクーンが1回ずつ。
- RB陣によるファンブルは今季わずか2回で、第2週CIN戦のRBグラント(パスキャッチ後)、第6週DET戦のRBジャクソンだけ。
- 1ydsゲイン以下またはロスした"Bad Run"(ショートヤーデージ状況を除く)は、ラン攻撃のうち104回で、昨季よりさらに減らすことができた。
- RBグラントはシーズン前半8試合は20yds以上のランが2回しかなかったが、後半8試合で6回。
- フルバックがフィールドに入ったのはオフェンスプレーのわずか42.1%。逆にタイトエンドは1プレー平均1.3人入っていた。
- レシーバー陣
- プレーオフを含めた17試合でパス落球は50回に上った。1試合平均2.94回は過去3年間の平均2.20回よりも大幅に悪く、2000年(3.25回)以来最悪の数字だった。(以下、落球に関するスタッツはプレーオフを含む17試合)
- WR陣の落球は343回中28回の8.2%に上り、パッカーズとしては過去10年間で最も悪かった。2006年以降の3年間は4.1%、5.6%、6.7%で、年々悪くなっている。
- レシーバー全体の落球率では、TEリー14.6%、WRジョーンズ11.9%(これでも昨年より改善)、WRネルソン10%(昨季はわずか1.89%)、WRドライバー9.4%(キャリア最悪)、RBグラント9.1%、TEヘイヴナー7.7%、RBジャクソン7.1%、TEフィンリー5%、WRジェニングス4.69%(キャリアベスト)。
- ランアフターキャッチは、WRジェニングス、WRドライバー、WRネルソン、WRジョーンズの4人とも昨年より数字を伸ばしている。
- WRジェニングスの3rdダウンでのパスキャッチはNFLダントツ1位の596ydsで、QBロジャースの3rdダウン成績の恩恵を最も受けている。2位はWRスティーヴ・スミス(NYG)の457yds。
- WRジェニングスは40yds以上のパスキャッチ6回で、昨季の8回(NFL1位)よりは減ったものの、それでもNFL7位タイ。WRドライバーも5回で9位タイにつけている。
- WRドライバーは通算パスキャッチ647回で球団史上1位に。9656ydsはジェームズ・ロフトンに次いで2位。1000ydsシーズンは7回目となり、自己の持つ球団記録を更新中。
- 2年目で急成長したTEフィンリーは、実質4試合欠場したにもかかわらず、全TE中10位の676ydsを記録。パスキャッチ55回、5TDはどちらもTE中12位。2年間で一度も反則を犯していない。
- オフェンシブライン
- 被サック数をパスプレー回数で割った被サック率は7.9%でNFL29位。1997年から2007年までずっとトップ10だったが昨季18位に急落し、今季さらに悪くなった。投げたあとにQBがヒットされる"ノックダウン"も、パッカーズとしては1997年以来最多の63回。
- サックを許した回数(プレーオフを含む)では、QBロジャースが16.5回、LGカレッジ7.5回、RTバーバー5回、LT/RTラング5回、LTクリフトン4.5回、RGシットン3回、RTタウシャー3回、Cウェルズ1.5回、FBホール1.5回、RBグラント1回、TEリー1回、Cスピッツ1回。(残る5.5回は誰の責任か特定できず)
- プレーオフを含め、OL陣に責任のあるサックは今季30.5回もあった。2000年20回、2001年11回、2002年14回、2003年5回、2004年9回、2005年17.5回、2006年12.5回、2007年12回、2008年22回。QBロジャースがボールを持ちすぎてパスプロに負担をかけている傾向を考慮しても、OLのパスプロが悪化しているのは間違いない。
- プレーオフを含め、OL陣が許したプレッシャー(サック + ノックダウン + ハリー)は153回で、こちらも昨季の110回から急増している。内訳はLGカレッジがダントツの40.5回、RTバーバー26.5回、RTタウシャー18.5回、RGシットン18回、LTクリフトン17回、LT/RTラング17回、Cウェルズ10.5回、Cスピッツ3.5回、G/Cディートリック=スミス1.5回。
- "Bad Run"(ショートヤーデージ状況を除く1yds以下のラン)の原因を作った回数でも、LGカレッジが最多の18.5回、Cウェルズ11.5回、RGシットン11回、LTクリフトン9回、RTタウシャー8回、Cスピッツ5回、RTバーバー4.5回、LT/RTラング1.5回、G/Cディートリック=スミス1回。 OL陣以外では、TEリー6回、FBクーン5回、RBグラント自身が5回、TEフィンリー2回、TEヘイヴナー2回、WRドライバー1.5回、FBホール1回、RBウィン1回、RBグリーン0.5回、WRジェニングス0.5回。
- まとめると、昨季と比べて最もプレーぶりが悪化したのはLGダリン・カレッジ。被サック4.5→7.5、プレッシャー19→40.5、"Bad Run"14.5→18.5と全てにおいて悪くなった。ただし代役で左タックルをプレーしたのが3試合あった点は情状酌量の余地あり。
- 初先発シーズンのRGジョシュ・シットンは、フル出場して被サック3回、プレッシャー5.5回とあっぱれな働き。
- ターンオーバー関連
- ターンオーバーレシオ +24はダントツのNFL1位で、パッカーズ史上でも過去44年間で最高。
- ギブアウェイ、つまりオフェンスの犯したターンオーバーはNFL最少の16回、しかも球団史上最少記録。これまでの球団記録は1972年の19回で、シーズン14試合制の時代だった。
- チーム合計8ファンブルロスト(NFL5位)は昨年と同じ好成績。
- RBグラントはラン・パス合わせて320回ボールにタッチし、ファンブルはパスキャッチでの1回だけ。
- QBロジャースのファンブルロストは昨季の3回から今季5回に増えている。ファンブル回数も昨季の10回から今季11回に増えた。QBファーヴのパッカーズ時代最後の5年間は平均ファンブル7.4回、ロスト3.6回。
- プレーオフを含めてWRドライバーはファンブル3回、ロスト2回。彼は2004年以来ファンブルロストしていなかった。
- 一度もファンブルしなかった選手はWRジェニングス、WRジョーンズ、WRネルソン、TEリー。
- スペシャルチームはファンブル5回、ロスト1回。唯一のロストは第12週DET戦の冒頭のキックオフリターンでWRネルソンが犯したもの。
- その他
- 今季パッカーズはNFLで2番目にスケジュール(つまり対戦相手勝率)の容易なシーズンだった。
- マイク・マッカーシーHCは就任4年間で38勝26敗(勝率.594)。マイク・ホルムグレンHCの最初の4年間(1992-95)と全く同じ成績。就任前年はどちらもも4勝12敗だった。4年目が11勝というのも同じ。
- 優勝した1996年シーズン、故フリッツ・シャーマーはNFLのDCとして通算17年目。ドム・ケイパースDCは来季がHCまたはDCとして17年目のシーズンとなる。
- 優勝した1996年シーズン、QBブレット・ファーヴはプロ6年目の27歳。QBロジャースも来季がプロ6年目、12月に27歳の誕生日を迎える。