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2009年12月31日
今シーズンのプロボウル出場選手が発表され、パッカーズからは、QBアーロン・ロジャース、CBチャールズ・ウッドソン(スターター)、FSニック・コリンズの3選手が選ばれた(全リスト)。今年はプロボウルがスーパーボウルの前週に(スーパーボウル開催地の)マイアミで行われるため、スーパーボウル出場選手は当然欠場することになる。
OLBクレイ・マシューズは新人ながら補欠1番手に選ばれ、1人でも欠場者が出れば即繰り上げ出場する立場。その他にも、RBグラント、LTクリフトン、ILBホークの3人が(1番手でない)補欠に選ばれている。
QBアーロン・ロジャースは先発2年目にして堂々の初選出。発表前から多くの専門家が「自分が選ぶならブリーズ、ファーヴ、ロジャースの3人」と口を揃え、そのとおりの結果となった。他にもロモ、ワーナー、マクナブ、イーライ・マニングといった実績あるQBがレーティング90以上の好成績を残しているだけに、今年の選出は価値が高い。QBレーティング102.4、NFL最少タイの7インターセプト、3rdダウンでのレーティングがNFLダントツ1位の135.1、40yds以上のパス成功がNFL2位の16回、全QB中1位の314ydsラッシング。
「これは個人の賞ではないとよく理解している。チームが成功していることの反映だ。誰だって選ばれたいと望むものだが、そのためにはチームとしてよいプレーをしなければならない。だから、これはチームとしての努力の成果だと僕は考えている。ウチは他にも非常によいシーズンを過ごしている選手が多いし、彼らも選ばれるべきだったとは思う。ただ僕らの究極の目標はスーパーボウルであって、プロボウルじゃない」とロジャース。
CBチャールズ・ウッドソンは2年連続6回目の受賞。33歳の今年は自己最多タイの8インターセプト、自己最多の81タックル、4ファンブルフォースなど抜きん出た活躍をしており、ディフェンス最優秀選手の最有力との声も多い。「名誉なことだし、また選んでもらえたことを非常に感謝している。しかし最終的には僕らはただ1つのことで評価される。それはチャンピオンシップだ。僕は何よりもそれを手に入れたい。全てを出し尽くした結果がディフェンスMVPなら、それはそれでいい。ただ何度でも言うが、僕にとってはスーパーボウルが最大の目標だ」
FSニック・コリンズは2年連続2回目の受賞。昨年の7インターセプトに続いて今季も6インターセプトを挙げ、CB並のスピードを活かした広い守備範囲と高いボールスキルを発揮している。パッカーズから2年連続でプロボウルに選ばれたセーフティはリロイ・バトラー(1996-98)以来。FSコリンズは(新労使協定が締結されれば)来春FAとなるので、これで要求額がさらに高くなってしまうかもしれない。
「安定した活躍をして、自分の仕事に全力で取り組んでいることを示せたのは、大きな意義のあることだ。今年は僕にとってベストイヤーだ。自分はチームのあらゆることに関わっている。ボールの近くにいることが増え、ディフェンス選手をラインナップさせ、よりリーダーシップを取るようになった。いつも変わらぬ努力を続け、フィールドでは全力を出し尽くしている」とFSコリンズ。
- OLBクレイ・マシューズは同じルーキーのOLBブライアン・オラクポ(11サック)に破れて惜しくも次点だったが、よりオールラウンドなマシューズを推す声も少なくない(記事1・記事2)。本領を発揮してきたのがシーズン後半だったのもプロボウル投票には不利だった。ケガ人が出れば即繰り上げ出場となる。
- RBグラント、LTクリフトン、ILBホークの3人も補欠となっているが、何番手なのかはわからない。(補欠1番手しか明らかにされないため)
- RBライアン・グラントは1117ydsラッシングでNFC4位だが、1回平均(4.4)ではフランク・ゴアやジョナサン・スチュワートが大きく上回っているので、補欠1番手でないのは仕方ないかもしれない。
- LTチャド・クリフトンが補欠選出されたのはNFL全体で左タックルのレベルが低下したせいで、選ばれたNFCのLTたちもプレー内容は決して評判はよくない。ジョナサン・オグデン(BAL)が引退、ウォルター・ジョーンズ(SEA)とオーランド・ペイス(STL→CHI)がキャリアの終わりにさしかかり、クリス・サミュエルズ(WAS)も大きなケガで引退を検討中。ジャマール・ブラウン(NO)もIR入り。「リーグにシャットダウンLTはもういない」と嘆く声もある。数年前のLTクリフトンなら楽々プロボウル出場できたのではないか。
- ILBニック・バーネットはあらゆる面でILB A.J.ホークよりも優れた働きをしており、ドラフト上位指名の知名度だけでILBホークが選ばれたのはなんとも馬鹿げている。
2009年12月30日
- 消化試合に近くなったシーズン最終戦への取り組みについてマイク・マッカーシーHCは、「普段と同じようにプレーするつもりだ。誰が出場する、どれだけ出場する、といった問題にはここでは触れたくない」と話している。一昨年の最終戦の前も似たようなことを言っていたが、WRドライバー、WRジェニングス、TEリー、DEキャンプマン、NTピケット、CBウッドソンを出場させず、QBファーヴも3シリーズだけだった。
- パッカーズはどうやっても第5シードか第6シードだが、カーディナルスは展開次第で第2シードから第4シードまで可能性がある。
- プレーオフ初戦がカーディナルスとの再戦となった場合でも、アリゾナに長期滞在はしない予定、とマッカーシーHC。「そういったやり方がいいとは思わない。チームの行動スケジュールがルーティーンから外れることになってしまう。人間は規則正しい行動を続けることが大事だと信じているし、2週連続でアリゾナでプレーするからといって、それを変えるべきだとは思わない」
- Sデリック・マーティンは足首捻挫のため最終戦は"Doubtful"だろう、とマッカーシーHC。スペシャルチームのリーダー格として活躍していただけに、もしプレーオフに出れないとなると痛い。また控えセーフティが1人減ると、最終戦で先発組を休ませにくくなってしまう。
- DEマイケル・モンゴメリーも足首を捻挫し、最終戦は欠場の見込み。こちらも主力組を休ませにくくなる、という点でちょっと痛い。
- シーホークス戦を欠場したNTライアン・ピケット(ハムストリング)についてマッカーシーHCは、「先週と同じ位置にいる。水曜は練習しない予定」としている。スティーラーズ戦に出して失敗しただけに、最終戦には出場させないだろう。
- 第16週を終えてラン守備がNFL1位となった(トータルディフェンスは2位)。昨季のパッカーズはラン守備26位で、それがボブ・サンダースDC解任の最大の理由だった。「私が最初にマイク(マッカーシーHC)と面談したときから、ラン守備の向上が彼の最優先課題だった。じっさい我々の基本理念はまずランを止めることから始まる。それが出来なければ、次のステップに進んでQBにプレッシャーをかけることもできなくなってしまう」とドム・ケイパースDCは言う。「20年前はラン守備がもっとずっと大きな位置を占めていた。しかし(今でも)世界で最も苛立たしいのは、ランで5ydsも6ydsも進まれてしまってその対抗策を持たないことだ」
- パス・オリエンテッドに変化してきたNFLにおいて、強力ラン守備の価値は以前ほどではない。それでも、過去10年間のスーパーボウル優勝チームのうち、ラン守備がトップ10でなかったのは2チームだけ。5チームがラン守備トップ5に入っている。
- それなりに安定してきていたPジェレミー・カピノスのパントだが、シーホークス戦最後のパントがひどかった。わずか37ydsのラインドライブで、ハングタイムわずか2.81秒。そのため20ydsもリターンされてしまった。「あのパントはいただけない。低く、しかもフィールド中央だったからね。たしかにカバレッジもよくはなかったが、カバレッジとパンターが両方しっかりやってくれなければ」とスローカムSTコーチ。
- 地元両紙のシーホークス戦レビューから。
- QBロジャースは最初のドロップバック7回のうち4回でヒットを受けたが、その後は第3Q末に交代するまで1回しかヒットされなかった。こちらのパスプレーのうちシーホークスがブリッツを入れたのはわずか6.1%で、パッカーズの対戦相手としては昨季第5週ATL戦以来の少なさ。
- QBフリンは入団以来最多の3シリーズに出場し、2つの得点シリーズに貢献。昨年とは見違えるようなプレーぶりを見せた。LGカレッジのパスプロが破られると右に逃げ、WRネルソンに17ydsパスを通したプレーが秀逸だった。
- RB陣の出番は、RBグラント(29)、RBジャクソン(17)、RBグリーン(今季最多の16)
- 新人FBジョンソンは37スナップに出場し、FBホールは18スナップ。FBジョンソンのプレー内容は不安定だが、ハマったときの迫力はさすが。
- シーホークスのCBマーカス・トゥルーファントは8回ターゲットになって8回87ydsを許し、さらに36ydsのパスインターフェアを犯した。
- RGシットンはパスプロでもランブロックでも安定し、今季最高の内容かもしれない。逆にLGカレッジは相変わらず不安定で、プレッシャー3回と"Bad Run"1回の原因を作った。
- T.J.ラングはクリフトンに代わって最後の3シリーズで左タックルを務め、よい仕事をした。QBフリンへの遅めのヒットが1回だけ。
- B.J.ラジは34スナップに出場して20スナップがノーズタックル。見事な突破で4ydsのロスタックルを決めたほか、ノーゲインおよびロスとなった4プレーに貢献した。序盤はQBハッセルベックのクイックカウントについていけず、地面に転ばされる場面も目立ったが、ゲームが進むうちに本領発揮。新人Cマックス・アンガーなどインテリアラインマンを圧倒した。
- OLBマシューズはサックこそ挙げられなかったものの、58スナップに出場してプレッシャー4回、QBヒット2回、パスを叩き落としたのが1回、ロスタックル1回。
- CBアンダーウッドは最後の2シリーズでプレーし、好プレーが2つほどあった。
- 1stおよび2ndダウンでのブリッツが普段より多く、34.8%で5人以上がラッシュした。
- SSビグビーはようやくシステムにぴったりハマってきて、2007年12月以来最高のフットボールをしている。RBフォーセットをミスタックルして14ydsランを許した失敗はあったが、2つのインターセプトはどちらも高いボールスキルを示した。
- QBハッセルベックはCBウッドソンの近くにはあまり投げず、主にCBブッシュが狙われた。第3Qのインターセプトは見事だったが、第2Qに許したWRフーシュマンザダへの31ydsパス、第4QのTEカールソンへの16ydsTDパス(セーフティとしてプレーしていた時)はいただけない。
2009年12月29日
- マイク・マッカーシーHC。「シーズン後半のみなの働きぶりは見事なものだ。それはまぎれもない事実だし、誰からも認められている。そのチームを前進させ続けるのが、我々コーチたちの責任でもある。彼らをコーチするのは楽しい。まだやるべき仕事は数多いし、進歩のチャンスはまだある」
- チームの力が最高潮になっている?との質問にマッカーシーHC。「我々はよいフットボールをしている。ゲームに勝ち、よい精神状態を保てている。フットボールとはどこまでも基本に忠実であることが重要であり、それ以外のことは、私に言わせれば精神的な妨げにすぎない」
- QBロジャースについてマッカーシーHC。「この2シーズンのアーロン・ロジャースについては、どう褒めても足りないほどだ。彼のキャリアのスタートはとてもユニークで、正直他のクォーターバックには経験させたくないものだ。しかしその逆境を乗り越え、常に変わらぬ姿でいてくれるということに、私はとても感動している。もともと才能豊かで、(控えとして)学ぶ機会もあった。先発に昇格してすぐ活躍できるよう鍛えたことに我々コーチも誇りを持っている。しかし結局のところ、フィールドに出て仕事をするのは彼自身であり、この2年間のアーロンの働きの素晴らしさは言葉では語り尽くせない」
- マッカーシーHCは試合終了間際、RBグラントとDEジョリーにゲータレード・シャワーを浴びせられた。「ちょうど首のあたりにやられたからね。冷たかった・・・(会見中の)今でも寒いよ。おもわず怒りそうになったけれど、いや喜ばなきゃいけないのだと気がついた。素晴らしいシーンだったよ。ランボーフィールドのような場所は他にない。今日はグリーンベイにとって素晴らしい日だ」
- QBアーロン・ロジャース。「ロッカールームのみんながとても喜んでる。でも同時に、これは自分たちにとって始まりにすぎないと全員がわかっている。コーチ・マッカーシーが就任してから、ウチはロードでの勝率(.548)がすごくいい。いまのプレーをしていればチャンスは十分あると思う。よいタイミングで調子が上がってきた」
- 「今日はファン感謝デーだったんだよ。知らなかった?」とCBチャールズ・ウッドソン。「僕らはフィールドに出てしっかり仕事をした。やるべき責任を果たした。いい勝利だよ。これでプレーオフに進めて、僕らにもチャンスがある」
- プレーオフ出場を祝うのはいつまで?という質問にRBライアン・グラント。「今夜まで」
- DEジョニー・ジョリー。「最高の気分だよ。1年を通して僕らはハードに頑張ってきた。ディフェンスのシステムを変更し、シーズン序盤には誰もが僕らを見限っていた。でもロッカールームの全員が力を合わせ、問題解決のために努力を続けて、いまこうして成果を見せつけることができている。もう浮き沈みはしない。ただ最高のチームを目指すだけだ」
- パッカーズが1試合でラッシングTD5回を挙げたのは1988年10月9日のペイトリオッツ戦以来。「世界に向けて大きなアピールになったね。ここにはたいしたRBはいないと思っている他チームや世間の人々に、僕らの力を見せたかった。今日はそれができたし、今後もそうするだろう」とRBブランドン・ジャクソン。
- RBアーマン・グリーンはタフな走りでタックルを破ってエンドゾーンまで突き進み、ランボーフィールドで3年ぶりのタッチダウン。「今日はレンガの壁でもエンドゾーンに進む僕を止められなかっただろう」
- RBたちの大活躍について、ジョー・フィルビンOC。「我々はときどきコーチしすぎるきらいがあるからね。彼らが(自分たちのセンスで)よいプレーを生み出すのを見るのはいいものだ。我々の仕事が楽になるのも事実だし」
- LGダリン・カレッジ。「あまりいいプレーができていないのに点数では圧倒している、という不思議なゲームだった。僕らはまだ最高のゲームができていないけれど、もしそれがスーパーボウルで実現できるなら、それでかまわない」
- いまひとつリズムの悪かった第1Q末、WRグレッグ・ジェニングスの2連続パスキャッチがオフェンスに勢いをつけた。3rdダウン4、左サイドライン際でCBジェンキンズ相手に40ydsのロングボムを完璧にキャッチ。直後のプレーでは、左へのランプレーをQBロジャースが右へのクイック横パスに変え、WRジェニングスはCBトゥルーファントとCBウィルソンを抜き去って24ydsゲイン。おかげでRBグラントが3ydsTDランを決め、あとは一方的な展開となった。
- シーズン最後のホームゲームとあって、WRドナルド・ドライバーは試合後に時間をかけてスタンドを回り、ファンと手を叩き合っていた。(写真)
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解はRBジャクソンの6ydsTDラン。右サイドにダブルTEを置き、WRは左スプリットエンドのジェニングスだけ。スナップ前にTEフィンリーが左スロットにシフトし、スナップと同時にCウェルズ以外のOLは左方向へプッシュ。相手WLBリロイ・ヒルを捕まえられず穴を埋められたが、SLBウィル・ヘリングがインサイドにオーバーパスートしたため右サイドがガラ空きとなり、大きくカットバックしたRBジャクソンがスピードを活かしてエンドゾーンへ。
- FBジョン・クーンは公式デプスチャート上はスターターのままだが、2試合連続でアクティブ登録から外れた。新人FBクイン・ジョンソンの出番が増えてきている。
- 被サック数は今季前半8試合で33回(1試合平均4.1)、後半7試合は15回(2.1)と半減。
- ドム・ケイパースDC。「先週との違いは、こちらが大きなプレーを決めたことだ。今日のいくつかのインターセプトと、先週手に当てて捕れなかったプレーでは、さほど違いがあるわけではない。勝負はそういうところで決まるものだ。よいチームと対戦し、よいチャンスがあったら、それをしっかりモノにしなければ。そうでないと、二度目のチャンスは来ないものだ」
- メディアからもファンからも叩かれてばかりのCBジャレット・ブッシュだが、今回は見事なプレーでNFL初インターセプトを成功させた。「自分にもプレーを決められる、とあれで大きな自信がついた気がする。いろいろと苦しいことがあって、世間はみなその話ばかりだったけど、僕は頑張り続け、いい仕事をすることができた。批判はさんざん浴びたけれど、それを頭から閉め出して自分の仕事に集中することが大事だった」
- SSアタリ・ビグビーは2年ぶりの1試合2インターセプト。「僕らはチャンスをしっかりモノにしてる。これはプレーオフでも続けていきたいね。それができれば、僕らはデンジャラスなチームになると思うよ」
- DEジョニー・ジョリーはロスタックルにパスのティップが2回と大活躍。パスティップは今季11回目で、球団新記録となった。「いつでもサックできるわけじゃないし、とにかくプッシュすることが大事だ。全てはQBに向かっていく。そしてQBが投げようとしたら、こちらは手を挙げるんだ。今日は1個インターセプトしそこねたよ。ボールを見誤った。もっと高く来ると思ったんだけど、あの高さなら両手で行くべきだった」と本人。同僚NTラジは、「彼はラインバッカー的な嗅覚がある。プレーアクション・フェイクの時でさえ、QBに合わせる感覚を備えてるんだ。これはコーチできるものじゃないし、神に授かった能力だよ」
- 左アウトサイドLBはブラッド・ジョーンズとブレイディ・ポピンガが頻繁にローテーション。ランの状況ではOLBポピンガ、パスの状況ではOLBジョーンズという使い分けだった。
- 52ydsFGを成功させたKメイソン・クロスビーについて、ILBバーネット。「かなりの批判を受けているけど、キッカーにはアップダウンがつきものだ。彼はすごく優秀なキッカーだよ。彼の力は僕ら全員が知っている。あの1本を決めたことで肩の重荷を軽くすることができた、そういう意味で、彼のためにも嬉しいよ。不振だったとは言わないが、決めたいキックをいくつか外していただけに、あれでプレッシャーが軽くなったことだろう」
- マイク・マッカーシーHCにとって2年ぶり2回目のプレーオフ出場。違うエースQBを擁して複数シーズンのプレーオフに出場したパッカーズのヘッドコーチとなると、初代カーリー・ランボーHCにさかのぼる。おそらく1944年シーズン以来65年ぶり。
- 新旧パンター対決では、当然ながらシーホークスのPジョン・ライアンが完勝を収めた。今回はグロス47.8yds、ネット42.8yds。シーズンではグロス46.9yds(NFL4位)、ネット39.3yds(11位)。昨年開幕前にライアンを解雇した人事だけは、いつまでたっても評判が回復しない。
- 今季パッカーズはハーフタイムでリードしていたのが11試合、そのうち(TB戦以外の)10試合で勝利を収めている。
- パッカーズはこれまで34試合連続で、後半最初のオフェンスでTDを挙げていなかったが、RBジャクソンの6ydsTDラン成功でそれもストップ。「なんとか34試合連続の記録を止めなきゃいけなかったからね。31-3にできたことも大きかった。逆に相手にTDされていたら、2スコア・ゲームになっていたわけだから」とQBロジャースは振り返っている。ジョー・フィルビンOCは、「今日は私は(不名誉な記録を止めようという)ハーフタイムのスピーチをしなかったから、きっとそのおかげだろう。少なくとも、スピーチは役に立たないということが理解出来る程度の頭脳はあったわけだ」と笑っている。
2009年12月28日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Seahawks (5-10) |
0 |
3 |
0 |
7 |
10 |
Packers (10-5) |
14 |
10 |
14 |
10 |
48 |
ランボーフィールドは気温-8℃と冷え込んだが、天気は晴れ、風も弱い。フィールド隅には雪が固められている(作業風景)。序盤の劣勢をインターセプトで跳ね返したパッカーズは要所で次々と好プレーを成功させ、コンスタントに点差を広げる。ディフェンスはQBハッセルベックにプレッシャーをかけて4INTを奪い、38点差の大勝を収めた。同時進行でジャイアンツがパンサーズに敗れたため、パッカーズのプレーオフ出場がめでたく決定した。
序盤はシーホークスオフェンスに押し込まれたパッカーズだが、ILB A.J.ホークのインターセプトから流れがガラリと変わった。ディフェンスは第3Qまでに4インターセプトを奪い、オフェンスではRB陣が5TDラン・1TDレセプションの大活躍で、終わってみれば48得点。終盤には主力組をサイドラインに下げ、余裕の勝利を収めることができた。
最後はマイク・マッカーシーHCがゲータレード・シャワーを浴びた。さいわい負傷退場は、足首をひねったSデリック・マーティンだけ。NTライアン・ピケット(ハムストリング)が欠場したが、NT B.J.ラジの働きもあって大きな影響は出なかった。
第1Q
- オフサイドをもらうが、3rdダウン4でサックされて3&アウト。
- RBジュリアス・ジョーンズの7ydsラン、スクリーン不発、3ydsランで1stダウン。RBジョーンズの9ydsラン、ノーゲイン、2ydsランでGB陣へ。さらに5ydsラン、4ydsランで3rdダウン1となるが、ブーツレグからのパスをILBホークがインターセプトしてSEA陣35へ。
- RBグラントの3ydsラン、WRドライバーへの16ydsパスでレッドゾーンへ。RBグラントの3ydsランのあと、RBジャクソンへのスクリーンパスが13ydsTDパスに。
- ランが2回止まって3rdダウン11、サック(ILBバーネット)が出て3&アウト。
- イリーガルコンタクト(SEA)で1stダウンをもらうが、RBグラントの1ydsロスなどで3rdダウン11、パスは通らずパント。
- RBジョーンズの2ydsロス、スクリーンパス失敗、RBジョーンズへの2ydsパスで3&アウト。
- パス失敗、RBグラントの1ydsラン、オフサイドで3rdダウン4、WRジェニングスへの40ydsパスが通ってFG圏内へ。WRジェニングスへのクイックパスが24ydsゲインしてSEA陣3に進み、RBグラントが右オープンを走って3ydsTDラン。
- WRディオン・ブランチへの17ydsパスで1stダウンを取って第2Qへ。
第2Q
- パス失敗、ノーゲインで3rdダウン10、WRフーシュマンザダに31ydsパスが通り、さらにRBフォーセットの14ydsランでレッドゾーンへ。RBフォーセットの3ydsラン、SEA反則などで3rdダウン6、エンドゾーンへのパスをSSビグビーがインターセプト。
- RBグラントの5ydsパス、ロングパス失敗、パス投げ捨てで3&アウト。
- フォルススタートなどで3rdダウン13、WRバトラーへの15ydsパスで1stダウン。RBジョーンズへの17ydsパス、WRブランチへの18ydsパスで一気にレッドゾーンへ。ホールディング(SEA)、TEカールソンへの8ydsパス、WRブランチへの8ydsパスで3rdダウン2、RBジョーンズのランが止まって1stダウンならず。28ydsFG成功。
- ロングパス失敗、RBグラントの2ydsランで3rdダウン8となるが、QBロジャースの9ydsスクランブルで1stダウン。直後にRBグラントが一発56ydsTDラン。
- GB反則でSEA陣42から。パス投げ捨て、RBフォーセットの3ydsラン、パス失敗で3&アウト。
- RBグリーンの2ydsラン、FBホールへの7ydsパス、RBグリーンの16ydsランで1stダウン。WRドライバーへの7ydsパス(2ミニッツ)、WRジェニングスへの35ydsパスで一気にSEA陣10へ。パス失敗、RBグリーンの5ydsロスで3rdダウン15、TEフィンリーへのパス成功も1yds足りず、残り08秒でギャンブル。TEヘイヴナーへのTDパス成功は反則で取り消しとなり、29ydsFG成功でハーフタイムへ。
第3Q
- 好リターンでSEA陣37から。RBジョーンズの1ydsロス、パス失敗で3rdダウン11、CBブッシュがインターセプト。
- SEA陣47のチャンス。3rdダウン8からTEフィンリーへの28ydsパスでレッドゾーンへ。RBグラントの7ydsラン、1ydsラン、RBジャクソンへの3ydsパスで1stダウン。RBジャクソンの6ydsTDランが決まって28点差。
- ロングパス失敗、RBフォーセットの2ydsランで3rdダウン8、SSビグビーがインターセプト。
- GB陣38から、WRジェニングスへの9ydsパス、RBグラントの2ydsランで1stダウン。RBグラントの4ydsラン、5ydsラン、TEフィンリーへの39ydsパスで一気にゴール前4ydsへ。RBジャクソンが4ydsTDラン成功。
- RBジョーンズのラン2回で1stダウン。WRフーシュマンザダへの3ydsパス、RBジョーンズの6ydsラン、9ydsランでGB陣へ。WRブランチへの9ydsパス、RBフォーセットの11ydsラン、ロスタックルなどで4thダウン10のギャンブル、サック(ILBチラー)で失敗に終わる。
- QBロジャースを下げてQBマット・フリン登場。RBグラントの3ydsランで最終Qへ。
第4Q
- WRドライバーへの10ydsパスで1stダウン。3ydsラン、ロングパス失敗、フォルススタートで3rdダウン12、WRネルソンへの17ydsパスでさらに1stダウン。RBグリーンのラン2回とRBジャクソンへの3ydsスクリーンパスで1yds足りず。52ydsFG成功で38点差に。
- RBフォーセットのydsランで1stダウン。パス失敗と2ydsランで3rdダウン8、サック(OLBジョーンズ)が出てパント。パントブロックして24ydsしか飛ばず、GB陣49へ。
- RBグリーンの2ydsラン、WRジョーンズへの6ydsパス、WRネルソンへのロングパスがインターフェアになってSEA陣7へ。RBグリーンが6ydsTDラン成功。
- GB反則でSEA陣45から。RBジョーンズへの16ydsパス、WRフーシュマンザダへの10ydsパス、RBジョーンズへの11ydsパスのあと、TEカールソンに16ydsTDパス成功。
- オンサイドキックは蹴らず。RBジャクソンの6ydsラン、2ydsラン、パス失敗で3&アウト。
- 好リターンでGB陣45から。パス失敗、RBフォーセットの7ydsランで2ミニッツ。WRフーシュマンザダへのydsパスで1stダウン。パス失敗2回とラン3yds、4thダウンギャンブルのパスも通らず。
- ニーダウン2回で試合終了。
- 先発QBアーロン・ロジャースは12/23、237yds、1TD、0INTでレーティング103.0。
- 序盤はプレッシャーがきつく、寒さの影響かコントロールミスも多く、思うようにパスを通せなかった。
- 点差の割りには安定したドライブを続けられなかったが、3rdダウンでのプレーが素晴らしかった。
- 被サックは1回だけだったが、それ以外にも相手反則でサック取り消しになったのが2回。強烈なヒットを受けてサイドラインでかなり痛がる場面もあった。通例よりも早めにサイドラインに下げたのはそのせいかもしれない。
- 第3Q末から出場のQBマット・フリンは、4/6、36ydsのレーティング82.6。パス機会は少なかったが、2年目の成長をうかがわせる落ち着いたプレーぶりで、3rdダウン12でWRネルソンに通した17ydsパスは見事だった。3rdダウン2でワイドオープンのTEヘイヴナーに通せなかったコントロールミスもあった。
- チームラッシングは32回153yds(平均4.8)。ランブロッキングは前半苦しんだが、後半はまずまず。
- 先発RBライアン・グラントは16回97yds(平均6.1)、2TD。一発56ydsTDを除くと15回41yds(平均2.7)。
- RBブランドン・ジャクソンは5回20yds(平均4.0)、2TD、パスキャッチ3回19yds、1TDの大活躍。タッチダウンになったプレーを含め、今日はスクリーンパスが多かった。
- RBジャクソンの最初のTDは第1Qの13ydsのスクリーンパス(映像)。第3Qの6ydsTDランはいったん中央に突っ込んだ後、ガラ空きになった右サイドに大きくカットバックしたもの。次の4ydsTDランは、QBの影に隠れてフルバックの位置に入り、クイックハンドオフを受けて中央から押し込んだ。(映像)
- RBアーマン・グリーンは8回29yds(平均3.6)、1TD(今季初)。第2Q末の16ydsランと最後の6ydsTDランは、彼らしいタフな走りだった。パッカーズでのTDは2年ぶり。
- WR/TE陣は以下のとおり。
- WRグレッグ・ジェニングスは4回111yds。要所でビッグプレーが飛び出した。
- WRドナルド・ドライバーは3回33yds。1000yds達成にあと4yds足りなかった。
- WRジェームズ・ジョーンズは1回6yds。WRジョーディ・ネルソンは1回17yds。
- TEジャーマイケル・フィンリーは3回80ydsと今回も活躍。
- TEドナルド・リーはパスキャッチなし。TEスペンサー・ヘイヴナーはエンドゾーンでキャッチした瞬間、自らのパスインターフェアでTD取り消しに。
- 先発OL陣は左からLTクリフトン、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTタウシャー。点差の開いた終盤にはLTクリフトンに代わってLTラング、Cウェルズに代わってCディートリック=スミスがプレーした。
- 被サックは1回。前述のように反則で取り消しになったサックが他に2回あり、QBロジャースがハードヒットを受ける場面が何回もあった。
- トータルオフェンスはパッカーズ417ydsに対してシーホークス291yds。そのうえターンオーバーが4-0なので、さらに圧倒的だった。
- タイムオブポゼッションはパッカーズが32分14秒。
- 3rdダウン成功率は8/14の57%と申し分なく、シーホークスは6/17の35%。しかも4つのインターセプトはすべて3rdダウンでのもの。
- パッカーズの犯したターンオーバーはゼロ。
- 奪ったターンオーバーはインターセプト4つ。前述のように全て3rdダウンだった。
- 第1Q最初のシリーズでILB A.J.ホークがインターセプト(映像)。ブーツレグで右に流れたQBハッセルベックにOLBジョーンズがプレッシャーをかけ、周りに誰もいないILBホークに捕りやすいパスを浮かせてくれた完全なポカ。最初のSEA攻撃でランを出して1stダウンを重ねてGB陣に攻め込んだが、このプレーで全てが変わってしまった。4プレー後にパッカーズが先制TD。
- 第2Q、GB陣8ydsでの3rdダウン6でSSアタリ・ビグビーがインターセプト(映像)。ターゲットのWRフーシュマンザダが足を滑らせ、しかもパスをDEジョリーがティップして方向が変わり、エンドゾーンのSSビグビーがしっかりキャッチ。
- 第3Q最初のシリーズでCBジャレット・ブッシュがインターセプト(キャリア初)。WRフーシュマンザダを完璧にカバーし、内に切れ込んだところでQBを振り向いた瞬間にボールが来て、よくキャッチした。
- 第3Q、SSビグビーが今日2回目のインターセプト。プレッシャーに焦ったQBハッセルベックが、CBウッドソンにしっかりカバーされているWRブランチに投げてオーバースロー、奥を守っていたSSビグビーがナイスキャッチ。(映像)
- ディフェンス全体のハイライト映像はこちら。
- パス守備はQBマット・ハッセルベックを19/37、198yds、1TD、4INTのレーティング36.6。こちらのパス守備もよかったが、ハッセルベックの雑なプレーぶり(2試合で8INT)もひどかった。
- パッカーズのサックは3回。第1QにILBバーネット、第3QにILBチラー、第4QにOLBジョーンズ。すべて3rdダウンおよび4thダウンでのものだった。
- ラン守備は29回115yds(平均4.0)。序盤は比較的ルーズで1stダウンで7yds以上走られるプレーも多かったが、試合が進むにつれてラン守備がよくなり、3rdダウンロングに追い込む機会が増えた。
- 点差の開いた終盤にはILBバーネットに代わってILBビショップ、FSコリンズに代わってSマーティン(負傷退場するまで)、CB陣も控え組が出場していた。
- 反則は5回50ydsとパッカーズにしてはまずまず。スペシャルチームのフェイスマスクとホースカラータックルが計30ydsを占めた。シーホークスは反則8回86ydsで助けてくれた。
- キックオフリターンはWRジョーディ・ネルソンが2回平均28.0ydsと良かった。
- パントリターンもWRジョーディ・ネルソンがリターン機会なし。フェアキャッチ1回、ダウン2回。短いパントを捕れずに見送ってしまい、20ydsほど損する場面があった。
- Pジェレミー・カピノスはパント4回平均41.0yds、ネット36.0yds。お粗末なラインドライブもあった。
- 問題のKメイソン・クロスビーはFGを2本とも成功。第2Qに29ydsを成功させ、第4Qには敵陣34yds地点で4thダウン1ギャンブルせず、52ydsFGトライを選択して成功。35点リードの余裕ある場面で、自信を取り戻させようという配慮かもしれない。
- カバレッジチームはロングリターンを一度も許さず。キックオフカバレッジは7回平均20.3yds。ただし前述のように15ydsの反則を2回。
- ケガ人は以下のとおり。
- Sデリック・マーティンが第4Qに足首を痛めて退場。
- LGダリン・カレッジが足首を痛めたが、その後復帰している。
- アクティブ登録から外れたのは、FBクーン、WRウィリアムズ、T/Gバーバー、RTジャコミニ、NTピケット、OLBトンプソン、CBフォード、Sジョルダーノ。
- QBアーロン・ロジャースはこれでシーズン4000ydsパスを達成。スターターになってから2年連続で4000ydsを超えたQBはNFL史上初。
- WRグレッグ・ジェニングスは2年連続の1000ydsレセプション達成。
- RBライアン・グラントは2年連続の1200ydsラッシング達成。ジム・テイラー、アーマン・グリーンに続いて球団史上3人目。シーズン10ラッシングTDは自己最高。
2009年12月27日
- 主力選手のケガ人はNTライアン・ピケット(ハムストリング)で、今週も"Questionable"となっている。「先週と比べて悪くなったとは思わない。(もっと回復するはずが)ちょっとした後退があっただけだ。先週のように練習で試すのではなく、休養を多くしてアグレッシブな治療を受けている」と本人。
- スティーラーズ戦で逆転TDパスを許したCBジョシュ・ベルは、「へこんだのはあのプレーのあと3秒間ぐらい。それ以後は、さあ仕事に戻ろう、って感じだ」と強気に語っている。11月24日に契約し、初出場が今月13日のベアーズ戦でのスペシャルチーム。ディフェンスでの出場はスティーラーズ戦(9スナップ)が初めてだった。CBトレヴァー・フォードが今週の練習中にヒザを痛めたため、CBアンダーウッドとCBベルの2人がアクティブ登録されることになりそう。
- Kメイソン・クロスビーの問題について、キッキング指導の専門家ダグ・ブレヴィンズ(車いすでも有名)は次のように語っている。「こういった時はたくさんの人から気軽にアドバイスされ、頭の中がいっぱいになってしまう。問題を直そうとして複数の解決策に取り組んでしまうと、修正・補正をやりすぎてしまうことになる。分析しすぎて身動きが取れなくなる。私がメイソンにアドバイスするなら、『君はNFLキッカーであり、最高の選手の1人だ。蹴る能力は急になくなったりはしない。ただ、本来の君のキッキングができていないのはメカニック的な問題がいくつかあるだけだ。君を変えたり改造したりするのは本意じゃない。問題を突き止め、修正するのを手伝いたいだけだ』とね」
- 同じくキッキング指導の専門家レイ・ペルフレーは、Kクロスビーの過去5回の失敗(うち4回が右に逸れた)をハイスピード・カメラの映像で検討したという。「右に逸れるキッカーというのは、蹴る脚が遅れているのだ。動きが固くなって遅れるのか、または強く蹴ろうとしすぎている。私の経験から言うと、フラストレーションがたまるほど強く蹴ろうという気持ちになる。そうなると右に逸れることが多くなる。修正は非常に容易だよ」
- 土曜に今季2回目の公募雪かきが行われた。(雨のあと凍結した)氷を除去する作業のため、今回は「50ポンド(約23kg)以上運べる人」との但し書きがついている。日曜の降水確率は30%。予想最高気温は-2℃とさほど低くない。
- 今週のプレーオフ決定シナリオは先週と同じで、パッカーズが勝ってカウボーイズかジャイアンツが負ければ、プレーオフ出場が決定する。
- Journal Sentinel紙によると、残り2試合でのパッカーズのプレーオフ出場シナリオは以下のとおり。(グレッグ・ベダード記者は、「イーグルスが2連敗すればパッカーズ1勝1敗でもプレーオフ、とした自分の記事は誤りだった」と訂正している)
- パッカーズが2連勝する。
- パッカーズが1勝1敗でカウボーイズが1敗する。
- パッカーズが1勝1敗でジャイアンツが1敗する。
- パッカーズが2敗し、カウボーイズまたはジャイアンツが2敗する。
- パッカーズにとって、1対1で並ぶ相手は直接対決で勝っているカウボーイズが望ましく、ジャイアンツに1対1で並ばれると「共通の対戦相手との勝敗」で負けてしまう。
Green Bay Packers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Wed |
Thur |
Fri |
Status |
Notes |
Jeremy Thompson |
LB |
Neck |
Out |
Out |
Out |
Out |
IR入りも |
Ryan Pickett |
NT |
Hamstring |
× |
× |
× |
Questionable |
微妙 |
Trevor Ford |
CB |
Knee |
? |
× |
× |
Questionable |
微妙 |
Cullen Jenkins |
DE |
Quadricep |
△ |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Johnny Jolly |
DE |
Knee |
× |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Nick Barnett |
LB |
Knee |
× |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Brandon Chillar |
LB |
Back |
? |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
Charles Woodson |
CB |
Shoulder |
× |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Brandon Underwood |
CB |
Hip |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Nick Collins |
S |
Calf |
△ |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
Seattle Seahawks Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Wed |
Thur |
Fri |
Status |
Nate Burleson |
WR |
Ankle |
× |
× |
× |
Doubtful |
Aarron Curry |
LB |
Shoulder |
× |
× |
× |
Doubtful |
Julius Jones |
RB |
Rib |
× |
○ |
○ |
Questionable |
Ben Obomanu |
WR |
Hamstring |
△ |
× |
△ |
Questionable |
Probable |
: |
Virtual certainty that player will be available for normal duty |
Questionable |
: |
A 50-50 chance will not play |
Doubtful |
: |
At least 75 percent chance will not play |
Out |
: |
Definitely will not play |
|
|
|
○ |
: |
Full Participation |
△ |
: |
Limited Participation |
× |
: |
Did Not Participate |
? |
: |
Not Listed |
2009年12月26日
- 熱のこもった木曜のフルパッド練習を終え、クリスマスの金曜は全休となった。「ケガをしていない選手はなるべく(個人トレーニングでも)出勤しないように」とマッカーシーHCは指示。疲れのたまっている終盤戦の中で、まる1日フットボールから離れることで心身ともにリフレッシュさせたいとの考えらしい。「選手たちに出勤しないよう指示することがあろうとは思わなかったが、この仕事を長くやるうちに、仕事から離れることの重要性がわかるようになった。月曜・火曜によく働き、水・木と内容の濃い練習ができたことで、じゅうぶん準備ができたと感じている」
- NTライアン・ピケットはスティーラーズ戦(5スナップだけだが)でハムストリングを悪化させてしまい、今週の練習に参加できていない。シーホークス戦の出場は微妙。
- 先週欠場したCBブランドン・アンダーウッド(でん部)は2日連続でフル参加し、復帰が確実となった。DEジェンキンズ(太もも)、DEジョリー(ヒザ)、ILBバーネット(ヒザ)、ILBチラー(腰)、CBウッドソン(肩)、FSコリンズ(ふくらはぎ)といった主力選手は木曜の練習に部分的に参加しており、なんとか出場できそう。2週続けて、オフェンス選手が1人もインジャリーリポートに載っていない。
- OT T.J.ラングをエキストラTEとして投入するジャンボ・パッケージはスティーラーズ戦で1回だけ使って不発だったが、今後も使う可能性はあるらしい。「最初なので相手の反応が全く読めなかったけど、次回はもっとよく感触がつかめるだろう。スティーラーズはセーフティをローテートしてきたから、こちらは(RBが)外に回ることになった。次はきっといいランが出せるはず」とT.J.ラング。
- 留任の決まったKメイソン・クロスビーは、「よかった。素晴らしいチャンスをもらっているんだから、これを活かさないと」と語っている。今後もホルダーはPカピノスで行く予定らしい。
- DEジョニー・ジョリーは火曜にヒューストンの法廷に出頭し、保釈金を納めている。(写真)
- QBアーロン・ロジャースは昨季第8週@SEA戦でDEダリル・タップに左腕を噛まれた、と主張。それを聞いたDEタップは、ヘルメットをかぶってるのにどうやって噛むんだ、と否定している。第4Qにサックをされた場面で、パイルの下で何があったかは画面では確認できない。立ち上がりざまにQBロジャースはDEタップの頭を押さえつけ(写真)、その後も左上腕を気にしている(写真)ので、ロジャースの側が何かされたと感じていること自体は間違いない。単にフェイスマスクがはさまっただけかもしれない。
2009年12月23日
- キッカー問題について、「Kメイソン・クロスビーが我々のキッカーだ。彼とともに前に進んでいくし、新キッカーを迎える考えは全くない。メイソンなら問題を解消してくれると最大限の信頼を寄せている」とマイク・マッカーシーHC。先週はキッカー候補のワークアウトの可能性を否定しなかっただけに、これほど断固とした姿勢を見せるのはやや意外だ。いまFA市場にいるキッカーは不振で首になった選手かNFL未経験のドラフト外ルーキー(または2年目)といった選手ばかり。今さらどうにもできない、と首脳陣が腹を決めたのだろう。
- 新たに明らかになったケガ人は1人もなし。今週もNTライアン・ピケット(ハムストリング)とILBニック・バーネット(ヒザ)は練習量を制限することになるだろう、とマッカーシーHC。
- マッカーシーHCは金曜のクリスマスを休暇とし、練習は水・木・土と行う。シーホークス戦の準備を通常よりも早く進めている。
- 先週起訴された(記事へ)DEジョニー・ジョリーはピッツバーグから直接ヒューストンに向かい、この日のミーティングを欠席している。火曜に$1万ドルの保釈金を納めてグリーンベイに戻ってくる予定。
- 公式デプスチャートでTEジャーマイケル・フィンリーが初めて正式にスターターとなった。フィールドゴールのホルダーは先日のゲームのとおりPジェレミー・カピノスに変更されている。
- この日はドラフト外ルーキーのWR3人のワークアウトが行われたが、キッカーはなし。プラクティス・スクワッド候補またはシーズン後に契約する候補だろう。
- 地元両紙のスティーラーズ戦レビューから。
- LTクリフトンは全盛期を思わせる内容で、OLBジェームズ・ハリソン(2連続プロボウル・今季10サック)をシャットアウト。RTタウシャーはプレッシャーを3回許したが、OLBラマー・ウッドリー(9.5サック)相手にこの程度なら決して悪くない。この日一番苦労したOLはCウェルズで、NTケイシー・ハンプトン(プロボウル4回)相手に1on1では分が悪かった。
- スティーラーズのディック・ルボウDCはやはりブリッツを多用し、パッカーズのパスプレー全体の54.9%で5人以上がラッシュ。これは2007年第14週でラムズ(ジム・ハスレットDC)が72.7%ブリッツして以来の高率で、つまりQBロジャースの先発昇格以来最も高い。
- 序盤にクロス・ブリッツで突破されてILBローレンス・ティモンズに2回ヒットされた後は、QBロジャースの内容は素晴らしいのひとこと。3プレー連続でランプレーをクイックパスに変える場面もあり、どれもCBウィリアム・ゲイのソフトなカバレッジを突いたもの。CBゲイ相手に12回投げて7回成功73yds、落球2回。第4QはQBロジャースにとってこれまでで最高の15分間だったかもしれない。
- TEフィンリーの出場スナップは44回でTEリーは27回。今季これほど偏ったのは初めてのこと。フルバック陣はオフェンス62回のうち14回しか登場しなかった。FBジョンソン8回、FBホール7回、2人出場が1回。
- 3rdダウンバックのRBブランドン・ジャクソンは初めてRBグラント(23)より多い24スナップに出場。プレ・スナップの「ブリッツァー指摘」はまるでセンターのようで、RBとは思えない仕事ぶり。彼がいかにブリッツのピックアップに気合いを入れているかがうかがえ、実際にブロッキングも非常にいい。
- 先発DL陣の出場スナップ数は、DEジェンキンズ(60)、DEジョリー(56)、NTラジ(52)。本来ならジェンキンズのプレー数を絞ってフレッシュに使いたいところだったが、まだNTピケットが5スナップしか出場できないので仕方なかった。その5回は全て、相手トリプルTE隊形に対応した4-4フォーメーションでのもの。
- B.J.ラジのノーズタックルとしてのプレーは13回で、先週よりは規律のしっかりしたプレー内容。それでもピケットやジョリーと比べると、簡単に転ばされるプレーが目立つ。ゾーンブリッツでカバレッジに下がる際、早く立ち上がりすぎて相手TEミラーに痛い目に遭わされる場面も。
- DEジェンキンズはサックこそなかったが9回もプレッシャーをかけ、そのうち3回が仲間のサックにつながった。
- LB陣では、ILBホークがTEヒース・ミラー相手のパスカバレッジで散々な出来。ニッケル守備でホークに代わって入ったILBチラーもカバレッジが悪かった。OLBマシューズはLTマックス・スタークスをスピードで圧倒し、計5.5回のプレッシャーに成功。つかまったときでも以前のようにサイズとパワーに飲み込まれることがなくなり、ラン守備でもポイントオブアタックでのプレーがよい。ILBバーネットはヒザが悪く本来の出来ではない。相手オフェンスはミスディレクション系のプレーでOLBジョーンズを揺さぶってきたが、ジョーンズはよく持ちこたえた。
- DB陣では、両セーフティはまずまず。SSビグビーは2つほどカバレッジのミスがあったが、彼らしいビッグヒットがランでもパスでも見られた。CBブッシュは、相手WRマイク・ウォレスが直線スピード一辺倒の選手だというスカウティング・レポートを読んでいないのだろうか(先制60ydsTD)。その後もWRハインズ・ウォードに抜かれて54ydsロングボムを許し、WRウォレスに25ydsパス(SSビグビーのハードヒットで落球)を許しそうになった。CBウッドソンは主にWRハインズ・ウォードのカバーを担当。ダウンフィールドではあまりパスは来ず、反則3回。ランサポートは非常にフィジカルで立派。シーズン途中で加入のCBジョシュ・ベルはダイムバックとして出場し、最後のTDパスを許した。
- 試合最後のTDドライブでは、こちらが仕留められるチャンスが6回はあった。CBトラモン・ウィリアムズとCBウッドソンはどちらも手でボールを弾く機会があり、実際CBブッシュはインターセプトしたが、ILBチラーとWRウォードの偶発的な衝突が反則とされて取り消し。4thダウン7でのパス守備では、QBのパンプフェイクにCBウッドソンがつられ、WRホームズをフリーにしてしまった。最後から2番目のプレーではDEジェンキンズがサックのチャンスがありながら、倒すことができず。
- 試合最後のTDドライブの最後の5プレーは、OLBマシューズをパスラッシュさせずに3メンラッシュというプレーコールはどうなのか。しかもラストプレーはDEジェンキンズを下げてDEジョリー、DEジャリアス・ウィン、OLBポピンガの3人。彼らは今季合計2サックしか挙げていない。DEジョリーはCハートウィグに明らかにホールディングされていたが。
- Kクロスビーの34ydsFG失敗は、軸足の置き方とフォロースルーが悪かった。キックオフチームのエキセキューションは非常にいい。Sデリック・マーティンの激しいプレーはカバレッジユニットを活気づけている。ソロ・アシスト合わせて5タックルをスペシャルチームだけで挙げたのは大変な数字。
2009年12月22日
- 試合後のマッカーシーHCの会見によると、さいわい大きなケガ人はなし。
- ILBニック・バーネット(ヒザ)。「ちょっと怖かった。芝がよくないのに慌てて止まろうとして足場が滑り、痛みが走った。でも今はまずまずだし、次の出場は問題ないと思う」
- LTチャド・クリフトンは腕や肩にしびれが走るいわゆる"Stinger"で、こちらも大したことはなさそう。
- RBライアン・グラントは一時的に息ができなくなっただけ(急所を打ったとの説も)。OLBブラッド・ジョーンズは脚がつっただけ。
- マイク・マッカーシーHC。「シアトル戦は我々にとって非常に重要だ。我々は10勝に到達しなければいけない。グリーンベイへの飛行機に乗ったら、そのゲームに集中するだろう」
- WRドナルド・ドライバー。「勝つべきゲームを落としたのだから、動揺して頭に来てるのは当然だよ。このゲームに勝って10勝目を挙げていたら、少しはプレーオフの話もできただろう。でもそうじゃないのだから、10勝目を挙げるまではおあづけだ」
- CBチャールズ・ウッドソン。「プレーオフ出場が決まらなければ、仮定の話などできない。ポストシーズン出場が決まったわけじゃないんだ。今日は厳しい敗戦だったが、また仕事に戻ってやりなおすチャンスがある。今日はひどい目に遭わされた」
- CBウッドソン。「たしかにすごいゲームだった。面白いゲームだったよ。でもゲームに負けたら、楽しくも何ともない。フィールドにいる間はいい気分でも、時計がゼロになったときに負けていたら、面白いことなんて何もない。ロスリスバーガーはスーパーボウルに勝ったクォーターバックだ。彼がスーパーボウルに2回勝ったのは驚きじゃない。長い間素晴らしいクォーターバックとして活躍してる。スティーラー・フットボールをしてのけた彼らも称賛すべきだ。最近は負けが込んでいたが、今日のゲームを見たらそうは言えないだろう」
- ILBニック・バーネット。「こちらの問題が浮き彫りになった? それは僕はよくわからないが、500ydsってのは大変な数字だ。僕らにはやるべき仕事がいろいろあることは間違いない」
- OLBクレイ・マシューズ。「1つのプレーで僕らは負けた。むこうは1つのプレーでウチを負かした。けっきょくのところ、そういうことだ。後知恵では何とでも言える。ああしておけば、こうしておけば、とね」
- ドム・ケイパースDC。「試合の最初でビッグプレーを許して観客を盛り上げてしまった。あまりにも多くのビッグプレーを許し、こちらは大きなプレーを決められなかった。詳細に分析して失敗は修正し、そのうえで前に進まなければ」
- パッカーズディフェンスが一度もターンオーバーを生み出せなかったのは今季初めてのこと。QBロスリスバーガーは "Ball Hawk"のCBウッドソンやFSコリンズを避け、他のDBを狙うプレーが多かった。
- 試合最後のディフェンスでは、3メンラッシュで8人がパスカバレッジに下がったにもかかわらず、なぜかWRマイク・ウォレスだけがCBジョシュ・ベル1人で守る形になってしまった。本来CBベルはそのアンダーニースが担当で、決してWRウォレスを前に入れてはならなかった。
- CBチャールズ・ウッドソンもこの日は出来がイマイチで、ホールディングの反則を2回取られ、最後の逆転TDドライブでもWRサントニオ・ホームズに32ydsパスを許している。
- ILBブランドン・チラー(手の骨折)が回復してきたことで、以前のようにニッケル隊形ではILB A.J.ホークが退いてILBチラーが入る起用法が復活。ILBホークはTEヒース・ミラー(7回118yds)のカバレッジに苦しんだが、ILBブランドン・チラーも手痛い反則を何度も犯している。
- NTライアン・ピケット。「サックするチャンスがあれば、ロスリスバーガーを倒さなきゃいけない。彼が走り回っている間、こちらのカバレッジは長い時間レシーバーについて走らなければならないからね。サックする前に逃してしまったチャンスがあまりにも多すぎた。それはパスラッシュでもカバレッジでも同じことだ」
- ILB A.J.ホーク。「彼(ロスリスバーガー)は動き回ってスライドして、そこからビッグプレーをたくさん生み出す。こちらのプレッシャーが足りなかったとはとても言えない。フロントの連中はすごくいい仕事をしてくれた」
- スティーラーズが30失点以上を許したのは今季初めて。この2シーズンでも、昨季第16週TEN戦で31失点しただけだった。
- QBアーロン・ロジャース。「(終盤に逆転できて)今日は僕らの精神的な強さを見せることができたと思う。リードを取り返すチャンスがあり、それをモノにできた。残念ながら、相手の方が大きいプレーを1つだけ多く成功させてしまったけれど。最初は散々だったし、初めのうちはいいパスが投げられなかったが、その後はすごくいい感じだった。フロントラインが(パスプロテクションを)頑張ってくれたおかげでこっちがリズムをつかみ、そうするとむこうは勢いを止められなかった。大きな3rdダウンを何度か成功させて、レッドゾーンでタッチダウンも奪えた。結末にはちょっと失望しているけど、仲間の選手たちを誇りに思う。第4Qに盛り返して2つの大きなタッチダウンを決めてリードを取り戻した」
- パスオフェンスについてマッカーシーHC。「序盤はアーロンが何度もヒットを受けたが、ポケットに留まって投げてくれた。痛い落球が前半にはいくつもあったが、彼はレシーバーへの信頼を失わずに投げ続けてくれた。今日のプロテクションは素晴らしかったと思う。アーロンとCウェルズの的確な指示もあって、今日のプロテクション・ユニットは見事だった」
- パスプロテクションについてLGダリン・カレッジ。「プロテクトは僕ら次第だとわかっていたし、いい仕事ができたと思う。序盤にきついQBヒットを許したけど、その後はそれを修正できた。必要な修正をサイドラインで行い、アジャストできた。その後はみんなすごくいい仕事だった」
- 落球2回のWRドナルド・ドライバー。「アーロンはすごくいいプレーをした。素晴らしいリーダーシップだったし。僕らがたくさんボールを落としてしまった。いいプレーもあったけれど、アーロンはもっとよかった」
- 序盤にスティーラーズのLBローレンス・ティモンズはQBロジャースのアゴをヘルメットでヒットしたにもかかわらず、審判はラフィングザパサーの反則を取らず。「アゴが腫れてしまって、今はちょっと丸顔になってる。でも審判の判定を敗戦の言い訳にするつもりはない。あれは反則だと思うけど、全般としては審判はよかったと思うし」とQBロジャース。
- Press-Gazette紙の非公式集計ではパッカーズのパス落球は合計7回、うち6回が前半のもの。WRジョーンズとWRドライバーが2回ずつ、TEフィンリーとRBジャクソンが1回ずつ。後半はFBジョンソンが落としただけだった。
- RBライアン・グラントのキャリー8回は2007年最終週DET戦(プレーオフ前の休養)以来最少。今季はこれで8タッチダウンを挙げ、昨季のちょうど2倍になった。
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解はRBグラントの24ydsTDラン。先週の62ydsTDランとよく似たインサイド・ゾーンのブロッキングだった。パッカーズはRB/FB/3WRのセットで、QBロジャースがオーディブルで珍しく?パスからランに変更。スティーラーズはOLBジェームズ・ハリソンがWRドライバーをカバーすると見せてブリッツし、ILBジェームズ・ファリアーがWRドライバーのカバーに回る。スナップ後、FBホールがOLBハリソンをうまくカットブロックし、LTクリフトンとLGカレッジは残りフロントラインを内に閉じ込める。RBグラントは大きく開いた穴を抜け、WRネルソンはCBアイク・テイラーをブロック。RBグラントは左サイドライン際でSSタイロン・カーターをかわしてエンドゾーンへ。
- 上記TDランについてRBライアン・グラント。「アーロンはいつも(スナップ前の)チェックでランからパスにしてしまうんだけど(笑)、今回はランに変えてくれた。コーリー(FBホール)のアジャストがすごくよかったんだ。OLBハリソンがブリッツに来るのが見えて、『コーリーも同じように見てくれるといいが』 と思ったら、そのとおりになった。(パス一辺倒でも)いつかはこっちを振り向いてくれるのだから、いつでも準備をしてないとね」
- 久しぶりに出場したFBクイン・ジョンソンの一番目立ったプレーは、QBロジャースのQBスニークを後押しして3ydsも押し込んだプレー。
- 第3Q最初の2ndダウン5の場面では、T.J.ラングをエクストラTEとして入れる初めての隊形を用いたが、その右サイドに走ったRBグラントはあいにくノーゲインに止められている。
- Kメイソン・クロスビーは第12週DET戦で43ydsを失敗、第13週BAL戦で38ydsを失敗、第14週CHI戦で42ydsを失敗、そして今回34ydsを失敗。4試合連続でのFG失敗となり、自信が揺らいでいることを初めて公に認め、「もし」幸運にもチームに残れたら、シアトル戦に向けて頑張りたい、と語った。
- Kクロスビー。「これだけ失敗したのは、練習を含めてものすごく久しぶりのことだし、何が悪いのかわからない。フィルム分析を続け、なんとかこの不振から抜け出したい。さいわいこれまでは(FGを失敗しても)勝ってこられたけど、今日はそうはいかなかった。長いFGじゃないのだから決めなきゃいけない。コンタクトそのものはいいように感じているから、方向性を改善しないと」
- QBマット・フリンからPジェレミー・カピノスへのホルダー交代についてKクロスビーは、「マットの問題ではぜんぜんない。ただ、不振から抜け出すためにちょっとした変更が必要ではないかと、先週決めたことだ」と説明している。スローカムSTコーチは、「(QBと違って)パンターとキッカーは一日中一緒に練習できるということもあるし、このところ失敗が続いているから、メイソンと相談して決めたことだ」としている。
- 残り3分58秒での相手オンサイドキックには完全に不意を突かれ、もしボールが相手カバー選手に接触しなければ成功させてしまうところだった。「ディープキックを蹴ってくると思っていた。相手はあそこで勝負を決めてしまおうとしたのだろう。残り4分で、むこうはもう一度ボールを奪って時間を使い切ろうとした。もう少しであちらの敗因になるところだったが」とスローカムSTコーチ。
- QBベン・ロスリスバーガーに503ydsのパスを許したのは球団史上最悪の記録。これまでの記録は2004年12月5日にQBドノヴァン・マクナブ(PHI)に許した464ydsだった。
- 今回は両軍合わせてトータルオフェンス973yds。球団史上最高記録は、1983年10月17日マンデーナイトでのレッドスキンズ戦の1026yds。(得点48-47でパッカーズ勝利)
- 今月4日の練習で首を負傷(頭頂部をまともに強打)したOLBジェレミー・トンプソンはまだ練習に復帰できず、火曜には2人の専門家(グリーンベイ南のアップルトンとノースカロライナ州シャーロット)を訪ねて診察を受ける予定。衝撃の少ないワークアウトと、動きの激しくないウェイトトレーニングをしているが、今でも首の痛みと、右腕の動かし方によってヒリヒリした感じがある。場所が場所だけに、長期的な心配がないか確認できるまではとてもフットボールどころではない、と本人が考えるのは無理もない。
2009年12月21日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Packers (9-5) |
7 |
7 |
0 |
22 |
36 |
Steelers (7-7) |
14 |
7 |
3 |
13 |
37 |
ハインツ・フィールドの天気は曇り、気温は-1℃、芝の状態は今の時期としてはかなり良好。両軍ラン守備が強力とあって壮絶なパスの投げ合いに。第4Qには何度もリードが入れ替わるシーソーゲームとなったが、試合終了と同時にエンドゾーンのWRマイク・ウォレスにパスを通したQBロスリスバーガーに軍配が上がった。劇的な幕切れでスティーラーズは連敗を5で止め、逆にパッカーズは連勝が5でストップ。プレーオフ決定は来週に持ち越された。
パッカーズは前半のKメイソン・クロスビーの34ydsFG失敗が最後まで響いた。NTライアン・ピケットは出場し(先発はラジ)、FBジョン・クーンがアクティブ登録から外れている。途中退場した選手もみな復帰し、幸い大きなケガ人はなかったようだ。
第1Q
- プレッシャーが効いて3連続パスに終わる。
- PIT陣40からのチャンスに、いきなりWRマイク・ウォレスへの60ydsTDパス成功。
- WRドライバーへのロングは通らず、フォルススタート、WRジョーンズへの14ydsパスで3rdダウン1、長めのパスを狙って失敗し、またも3&アウト。
- TEヒース・ミラーへの23ydsパス、連続パス失敗のあと、QBスクランブルは7ydsどまりでパント。
- RBグラントのラン2回で3rdダウン5、WRジェニングスに83ydsTDパス成功。
- 3rdダウン6から、WRウォードへの9ydsパスで1stダウン。RBメンデンホールの3ydsラン、TEミラーへの14ydsパス、パスインターフェア(CBウッドソン)で17yds進んでGB陣25へ。RBメンデンホールのラン2回で3rdダウン4、WRウォードに6ydsパスが通り、WRホームズへの12ydsパスでゴール前2ydsへ。最後はRBメンデンホールがタックルをかわして2ydsTDラン成功。
- RBグラントの6ydsランのあと、連続パス失敗で3&アウト。
- WRホームズのエンドアラウンドは2ydsロス、WRウォードへの7ydsパスで3rdダウン5、OLBマシューズのサック&ファンブルフォース&リカバーはチャレンジで取り消され(タックルール)、けっきょくパント。
- GB陣27から、パス失敗、WRジェニングスへのパスはノーゲインで3rdダウン10、WRドライバーへのパスが49ydsゲインし、PIT陣24まで進んで第2Qへ。
第2Q
- パス投げ捨て、WRジェニングスへの8ydsパスで3rdダウン2、RBジャクソンのドローはノーゲイン。34ydsFGは右に逸れて失敗。7点差のまま。
- フリーフリッカーからRBメンデンホールへの10ydsパスで1stダウン。ホールディング(PIT)、RBメンデンホールの10ydsラン、4ydsランで3rdダウン6、RBムーア落球でパント。好リターンとレイトヒットでGB陣44へ。
- TEフィンリーへの10ydsパスでPIT陣に入るが、WRドライバー落球、RBグラントの1ydsランで3rdダウン9、WRジョーンズ落球で結局パント。タッチバック。
- RBメンデンホールの10ydsラン、スクリーンパスは2ydsゲイン、WRウォード落球で3rdダウン8、サック(OLBマシューズ)が決まってパント。
- GB陣48からのチャンス、パス失敗、WRドライバーへの8ydsパス、WRジェニングスへのdsパスで1stダウン。WRジェニングスへの7ydsパス、WRジョーンズへの20ydsパスでレッドゾーンへ。スクリーンパス落球、RBジャクソンへの5ydsパスで3rdダウン5、QBロジャースのスクランブルで同点14ydsTDラン。
- 3rdダウン5から、TEミラーへの27ydsパスでGB陣に入って2ミニッツ。WRホームズに33ydsパスが通り、パスインターフェア(ILBチラー)でゴール前6ydsへ。サック(OLBマシューズ)のあと、RBムーアに10ydsTDパス成功。
- 残り24秒、GB陣23から、WRネルソンへの24ydsパス、11ydsパスでPIT陣へ進んで残り07秒。パス失敗で04秒、ヘイルメリー失敗でハーフタイムへ。
第3Q
- PIT陣30から。サック(OLBジョーンズ)、RBメンデンホールへの25ydsパス(GBチャレンジ失敗)、WRローガンへの5ydsパス、RBメンデンホールの1ydsロス、パス失敗でパント。
- GB陣15から、RBグラントの5ydsラン、ノーゲインで3rdダウン5、WRジェニングスへのパスは通らず3&アウト。
- 3rdダウン8から、RBメンデンホールへの22ydsパス、RBパーカーの9ydsラン、9ydsランでFG圏内へ。RBパーカーの2ydsロスのあと、WRウォードへの17ydsパスでレッドゾーンへ。RBメンデンホールへのTDパスはPIT反則で取り消し、RBメンデンホールの2ydsラン、サック(OLBジョーンズ)で3rdダウン25、RBムーアへのスクリーンパスは10ydsどまり。37ydsFGが決まって10点差。
- GB陣31から、TEフィンリーへの1ydsパス、サック(10yds)で3rdダウン16、WRドライバーに19ydsパス成功。TEフィンリーへの5ydsパス、パス失敗で3rdダウン5、WRジェニングスに14ydsパスが通ってPIT陣へ。TEフィンリーへの10ydsパス、QBロジャースの5ydsスクランブルで最終Qへ。
第4Q
- オフサイドで3rdダウンインチズとなり、QBスニークで成功。TEリーへの5ydsパス、TDパス失敗でまたも3rdダウン5、TEフィンリーへの11ydsTDパス成功。
- 好リターンでPIT陣37から、いきなりWRウォードへの29ydsパスでGB陣34へ。RBパーカーのランが2回止まって3rdダウン6、TEミラーへの12ydsパスで1stダウン。RBパーカーの2ydsランのあと連続パス失敗でTDならず。34ydsFG成功で6点差に。
- GB陣38から、TEフィンリーへの5ydsパス、6ydsパス、WRネルソンへの27ydsパスでPIT陣24へ。RBグラントのドローが24ydsTDランとなって逆転。
- PIT陣31から、ホールディング(PIT)、RBメンデンホールへの2ydsパスのあと、WRウォードに54ydsパスが通ってGB陣23へ。連続パス失敗、ホールディング(PIT)で3rdダウン20、RBメンデンホールへの8ydsパスどまり。43ydsFGが決まって再逆転。
- 残り3分58秒、PITオンサイドキック失敗でPIT陣39でのチャンス。パス失敗、WRネルソンへの9ydsパス(GBタイムアウト#3)、TEフィンリーへの10ydsパスで1stダウン。RBグラントの4ydsロス(PITタイムアウト#2)、TDパス失敗で3rdダウン14となるが、WRジョーンズへ24ydsTDパス成功。2ポイントコンバージョンはRBジャクソンに通って6点差。
- 残り2分01秒、PIT陣14から。GB反則(5yds)で1stダウン(2ミニッツ)。サック(OLBポピンガ)などで4thダウン7、WRホームズへの32ydsパスが通ってGB陣46へ。ホールディング(PIT)、CBブッシュのインターセプトはGB反則で取り消し、パス投げ捨て、フォルススタートで残り43秒。パス失敗で3rdダウン15、TEミラーに20ydsパスが決まってGB陣36へ。DEジェンキンズのサックはGB反則で取り消しとなり、残り25秒でGB陣34へ。TEミラーへの15ydsパスが決まり、残り18秒でPIT最後のタイムアウト。連続パス失敗で残り03秒、エンドゾーン左端のWRウォレスに19ydsTDパスが決まり、PAT成功で逆転。
- 先発QBアーロン・ロジャースは26/48、383yds、3TD、0INTでレーティング101.3。
- プレー選択はなんとラン10回/パス51回(QBスクランブル含む)。ラン/パスのオプションでQBロジャースがクイックパスを選択したプレーも多かったが、それにしてもパス一辺倒のゲームプランだった。
- 前半はレシーバー陣の度重なる落球に足を引っ張らて成功率が低く、プレッシャーにも苦しんで我慢のゲーム運び。後半TEフィンリー(前半2回・後半7回)へのパスが通り始めるとすべてが好転した。前半は13/29の成功率44.8%、後半は13/19の68.4%。
- 強烈なヒットを繰り返し喰らった。被サックはわずか1回だけだったが、十分プレッシャーは効いていて、投げ急ぎやコントロールミスもあった。
- 第2Qには中央をスクランブルして14ydsのTDラン。今季4回目、キャリア8回目のラッシングTD。
- QBロジャースのハイライト映像はこちら。
- チームラッシングは12回60yds(平均5.0)。QBロジャースのスクランブルとスニークを除くと9回38yds(平均4.2)。
RB陣はブリッツのピックアップで頑張る日だった。
- 先発RBライアン・グラントは8回37yds(平均4.6)、1TD。うち24ydsは第4QのドローからのTDラン1回で稼いだもの。ワイドにセットするプレーもあったが、パスキャッチはゼロ。
- RBブランドン・ジャクソンは1回1ydsで3rdダウンショートを更新できず。パスキャッチ1回4yds。
- RBアーマン・グリーンはボールキャリーもパスキャッチもなし。ワイドにセットする場面も。
- FBジョン・クーンがアクティブ登録から外れ、新人FBクイン・ジョンソンが出場。理由はよくわからない。先発はFBコーリー・ホール。
- WR/TE陣は以下のとおり。
- WRグレッグ・ジェニングスは83ydsTDを含む5回118yds。タッチダウンのパスキャッチは指先でキャッチした見事なものだったが、11回ターゲットになって5回しかキャッチできなかったのはいただけない。
- WRドナルド・ドライバーは4回76yds。
- WRジョーディ・ネルソンは4回71ydsと久しぶりの活躍を見せた。
- WRジェームズ・ジョーンズは2回36yds、1TD。第4Qの逆転TDパスキャッチは高いパスをジャンプして捕った素晴らしいプレーだったが、それまでに落球が多く、7回ターゲットになってキャッチは2回のみ。
- TEジャーマイケル・フィンリーは今回も9回74yds、1TDの大活躍で、後半にうち7キャッチを決めて逆転に貢献した。パスキャッチ9回はキャリア最多、3戦連続でキャッチ数がチームトップだった。
- TEドナルド・リーはわずか2回4yds。例によってブロッカー役。
- 先発OL陣は左からLTクリフトン、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTタウシャー。
- 被サックは1回。強力パスラッシュOLBコンビ相手に、両タックルは苦しみながらもサックを許さなかった。RB/FB/TE陣がブリッツのピックアップで健闘。QBロジャースの巧みなフットワークにも助けられた。
- トータルオフェンスはパッカーズ436ydsに対してスティーラーズ537ydsと完敗。
- タイムオブポゼッションはパッカーズの24分38秒。相手の方が多少ランプレーをする気があったせいだろう。パッカーズはパス落球が多かったのも響いた。
- 3rdダウン成功率は10/16の63%と申し分なし。とくに後半は6/7の86%と素晴らしく、点の取り合いについていけた最大の要因となった。スティーラーズも7/16の44%とまずまずで、3rdダウンロングから何度もビッグゲインを決められて失点を積み重ねた。
- ターンオーバーはお互いにゼロ。こちらは何度もチャンスがありながら、INTを仕留めることができなかった。第1QにはOLBマシューズがサック&ファンブルフォース&リカバーを決めたが、チャレンジの結果、いわゆるタックルールの適用でパスインコンプリートの判定に。
- パッカーズのサックは5回。OLBマシューズとOLBジョーンズの新人コンビが2回ずつ。OLBポピンガが最後に1つ。最後のドライブでもう1つ決めたかったところ。
- パス守備はQBロスリスバーガーを29/46、503yds(キャリア最多)、3TD、0INTのレーティング121.9を許す体たらく。
- ラン守備は19回65yds(平均3.4)とまずまず。それでも連勝中と比べると1stダウンでのラン守備が悪かった。
- NTライアン・ピケット(ハムストリング)がアクティブ登録されたが、先発はNT B.J.ラジ。NTピケットの出番はわずかだった模様。
- 今回も1DL・5LB・5DBの変則ニッケル隊形"サイコ"を多用。左右どちらか一方にパスラッシュを集中させて数のミスマッチを誘う策。
- 反則は7回53yds。後半わずか3回の反則がすべて最後のディフェンス・シリーズでのものだったのが痛い。ディクラインを含むとパスカバレッジ関連の反則を7回も取られており、パス守備不振がそこにも表れている。スティーラーズは反則10回84yds。
- キックオフリターンはWRジョーディ・ネルソンが4回平均21.3yds。中央短めに高く蹴ってミスを狙うキックはILBビショップが無難にさばいている。
- 第4Qの相手オンサイドキック失敗(10yds飛ぶ前にPIT選手の背中か頭に当たった)には大いに助けられた。もしスティーラーズが敗れていたら、当然論議を呼んだはず。
- パントリターンはWRジョーディ・ネルソンが2回平均12.5ydsと、これまでで最もよく頑張った。
- Pジェレミー・カピノスはパント5回平均42.2yds、ネット34.4ydsと相変わらず今ひとつ。敵陣からのパントは今回もやはり、惜しいタッチバックになってしまった。
- Kメイソン・クロスビーは第2Qに34ydsFGを右に失敗し、大きな敗因を作った。軸足がわずかに滑ったが、これは言い訳のできないミスで、いよいよ首が危うくなってきた。その後はFG機会なし。
- キックの際のホルダーがQBマット・フリンからPカピノスに交代している。試合後のコメントによると、不振脱却のきっかけになれば、という考えだったらしい。そのPカピノスは最初のPATの際にいったん捕りそこなって、危うくPAT失敗するところだった。FG失敗の際のホールドは問題なし。
- カバレッジチームは言うことなし。相手キックオフリターンは36ydsが最長で、6回平均わずか15.0yds。パントカバレッジは3回平均6.3yds。
- ケガ人は以下のとおり。
- RBライアン・グラントは第1Qに肩?を痛めたが、次のシリーズから復帰。
- 第3QにILBニック・バーネットがヒザを負傷して退場したが、次のシリーズから復帰。左足を滑らせて左ヒザがガクンとなったが、ドクターたちが調べたのは手術を受けた右ヒザの方だった。毎週腫れがある右ヒザなので、違和感は多少あるのだろう。
- 第3QにはLTチャド・クリフトンが首を痛めたが(3rdダウン失敗の際)、そのまま休まず出場できた模様。
- WRグレッグ・ジェニングスは終盤に少し足首を痛めたが、その後復帰。
- アクティブ登録から外れたのは、FBクーン、WRウィリアムズ、T/Gバーバー、RTジャコミニ、DEモンゴメリー、OLBトンプソン、CBアンダーウッド、Sジョルダーノ。
- 2サックを挙げたOLBクレイ・マシューズはこれで今季10サックとなり、球団新人記録を更新。
- パッカーズは今季3-4ディフェンス(CLE、DAL、SF、BAL)相手に4戦全勝だったが、今回初めて敗れた。
2009年12月20日
- ILBブランドン・チラーの契約は、やはり今季のキャップの空きを利用したトップヘビーな内容であることが判明した。
- 契約ボーナスは$2ミリオンで、ロースターボーナスが$1.125ミリオン。毎年のワークアウトボーナスが$30万ドルずつ。
- 今季の名目上のベースサラリーを超高額の$22.9ミリオンとし、実際はラスト4週分なので4/17の$5.39ミリオン。来年以降のベースサラリーは$1.9ミリオン、2.0ミリオン、$2.7ミリオン、$3ミリオンと比較的リーズナブル。
- 今季のキャップ額が$2.857ミリオンから$8.06ミリオンに上昇。$15ミリオンほどあったキャップの空きを約$5.2ミリオン使ったことになる。
- 木曜に屋外練習を行ったときの写真。シーズン中の練習写真が公開されるのは珍しい。新レイ・ニチキ・フィールドは天然芝だが、ランボーフィールドと同様、地下にヒーターが埋設されている。
- NTライアン・ピケット(ハムストリング)は金曜の練習に復帰。表示は"Questionable"だが、復帰に向けて前進したのはたしかだ。「自分では出るつもりでいるけど、決めるのはコーチ・マッカーシーとドクターたちなんでね」
- ベアーズ戦ででん部を負傷したCBブランドン・アンダーウッドは今週まったく練習できず、欠場が確実となった。
- 首を負傷したOLBジェレミー・トンプソンはまだインジャリー・リザーブ入りせず、専門医にセカンド・オピニオンを仰いでいるところらしい。
- TEジャーマイケル・フィンリーは復帰以来4試合でパスキャッチ22回(チーム最多)228yds。ターゲットになった回数でもチーム最多の31回で、WRジェニングス(28)、WRドライバー(26)、WRジョーンズ(12)をリードしている。3WR隊形の使用が少なくなり、復帰直前のダラス戦で51.4%だったのが、SF戦46.8%、DET戦35.2%、BAL戦47%、CHI戦35%。寒くなってきたからタイトエンドへのパスが多いのではなく、あくまでもマッチアップ上の有利不利を検討した結果だ、とマッカーシーHC。
- TEフィンリーへのパス集中にWR陣はちょっとした不満を示していて、珍しくWRドライバーは今週メディアの質問に答えていない。「たしかにJ-Mike(フィンリーのこと)は相手にとってマッチアップの悪夢だ。でも僕らだってそうだと自分たちでは思っている。けっきょくのところ、勝利に必要ならばそれをやるしかない」とWRジェニングス。「才能ある選手がオフェンスにはたくさんいて、みんなボールを欲しがっている。利己的ではあるけど、同時にそれが現実でもある。じゅうぶん行き渡るだけのボールはないんだ。けっきょくは誰かがアンハッピーになるのは避けられない」とWRジョーンズ。
- QBアーロン・ロジャースはベアーズ戦の2ポイント・コンバージョン成功の際、DTトミー・ハリスに足元をヒットされ、危うくヒザを大ケガするところだった。これでDTハリスは$5000ドルの罰金を科せられたが、QBロジャース自身は次のように語っている。「かろうじてスピンすることができた。ヒットされて体の向きを変え、ヒザが元に戻る感じがした。幸運にも、DTハリスが少し緩めてくれたように感じた。僕らが知り合いで何度かチャリティ・イベントを一緒にやったせいなのかどうか分からないけど、彼が真っ先に 『おいアーロン、大丈夫か』 と聞いてくれたしね。感謝してるよ。ダーティな選手なら、こっちはシーズンエンドの大ケガをしていたかもしれないんだから」
- CBチャールズ・ウッドソンは33歳にしてディフェンスMVPの最有力候補と目されている。「僕にとって最高のシーズンなのは間違いないね。大きいプレーをたくさん決められるポジションを与えられてる。このディフェンスは大好きだよ」
- OLBクレイ・マシューズはディフェンス新人王争いでぐんぐん評価を上げ、ラスベガスのオッズでは、現在11サックのOLB/DEブライアン・オラクポ(WAS)が首位の2.5倍、OLBマシューズとOLBブライアン・クッシング(HOU)がともに3.5倍で2位タイに並んでいる。
- ケヴィン・グリーンOLBコーチはOLBマシューズについて、「3-4のアウトサイドLBとしては私がこれまで見たことのないようなスキル・セットの持ち主だ。ローレンス・テイラーやパット・スウィリングやデリック・トーマスたちとプレーした私がそう言うのだから。アスレチックなストロング・セーフティのようにパスカバーをし、スピードとクイックネスで変化をつけた激しいパスラッシュができる。史上最高のOLBの1人になれる能力がある」と絶賛している。偉大な父クレイJr.(殿堂入り候補)は、「息子は私よりも速くて強い。そう言えるのは嬉しいことだよ。きっと母方に似たに違いない」
- 今年は昨年と比べてNFL全体のフィールドゴール成功率が悪い。30yds台の成功率は2007年には90.7%だったが、2008年は89.1%、今年は84.3%までダウンしている。40yds台の成功率は昨年より3.5%ダウンの71.0%。30ydsから49ydsまでの成功率も昨年より3.8%ダウンして78.2%。
- USAフットボール協会およびNFL選手会の選ぶ"All-Fundamentals Team"に、RBライアン・グラントが選ばれた(リスト)。ポジションごとに基本のしっかりした選手を選ぶ企画で、RBグラントはボールセキュリティ(今季ファンブル1回)と適切なカットを切る能力が評価されての受賞。
- この時期はチャリティー・イベントが目白押し。今月1日はPカピノス&Kクロスビー、14日はCスピッツ&LGカレッジ、15日はCウェルズ&RTジャコミニが救世軍の寄付集めに参加し、地元ショッピングモールでベルを鳴らしている。15日にはがんのこどもたちとのクリスマス・パーティに多くの選手が参加した(写真)。
Green Bay Packers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Wed |
Thur |
Fri |
Status |
Notes |
Jeremy Thompson |
LB |
Neck |
Out |
Out |
Out |
Out |
IR入りも |
Brandon Underwood |
CB |
Hip |
× |
× |
× |
Doubtful |
欠場 |
Ryan Pickett |
NT |
Hamstring |
× |
△ |
△ |
Questionable |
微妙 |
Johnny Jolly |
DE |
Knee |
△ |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
Nick Barnett |
LB |
Knee |
× |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Charles Woodson |
CB |
Shoulder |
△ |
× |
△ |
Probable |
出場 |
Pittsburgh Steelers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Wed |
Thur |
Fri |
Status |
Limas Sweed |
WR |
Illness |
× |
× |
× |
Out |
Chris Kemoeatu |
OG |
Wrist |
△ |
△ |
× |
Out |
Troy Polamalu |
S |
Knee |
× |
× |
× |
Out |
Hines Ward |
WR |
Hamstring |
× |
○ |
○ |
Probable |
Justin Hartwig |
C |
Knee |
× |
△ |
○ |
Probable |
Brett Keisel |
DE |
Neck |
△ |
○ |
○ |
Probable |
Probable |
: |
Virtual certainty that player will be available for normal duty |
Questionable |
: |
A 50-50 chance will not play |
Doubtful |
: |
At least 75 percent chance will not play |
Out |
: |
Definitely will not play |
|
|
|
○ |
: |
Full Participation |
△ |
: |
Limited Participation |
× |
: |
Did Not Participate |
? |
: |
Not Listed |
2009年12月19日
NFCの今週のプレーオフ・シナリオ。(煩雑になるので[引き分けの場合]は省きます)
- セインツ(13-0)
残り対戦相手は DAL, TB, @CAR
- すでに地区優勝と1stラウンドのバイ(第2シード以上)を獲得。
- 勝ってMINが敗れれば第1シード決定。
- ヴァイキングス(11-2)
残り対戦相手は @CAR, @CHI, NYG
- すでにプレーオフ進出は確定。
- 勝つかGBが敗れれば地区優勝が決定。
- 勝ってPHIが敗れれば、1stラウンドのバイ(第2シード以上)が決定。
- イーグルス(9-4)
残り対戦相手は SF, DEN, @DAL
- [勝ってNYGが敗れる] または [勝ってDALが勝つ] でプレーオフ出場決定。
- 今週の地区優勝決定はなし。
- カーディナルス(8-5)
残り対戦相手は @DET, STL, GB
- パッカーズ(9-4)
残り対戦相手は @PIT, SEA, @ARI
- [勝ってDALが敗れる] または [勝ってNYGが敗れる] でプレーオフ出場決定。
- カウボーイズ(8-5)
残り対戦相手は @NO, @WAS, PHI
- ジャイアンツ(7-6)
残り対戦相手は @WAS, CAR, @MIN
- CHI、WAS、DET、TB、STLの5球団はプレーオフの可能性が完全消滅している。
2009年12月18日
- 先日WRバイレン・イーリーを解雇して空いたロースター枠に、プラクティス・スクワッドからWRパトリック・ウィリアムズが昇格した。ウィリアムズはコロラド大出身のドラフト外ルーキーで、つまりOLBブラッド・ジョーンズの同期生。身長6フィート1、204ポンドのサイズがあり、40yds走は4.5秒強と速くない。
- 空いたプラクティス・スクワッド枠に、CB D.J.クラークと契約した。アイダホ州立大出身のドラフト外ルーキーで、身長6フィート1の大型CB。今春ドラフト外でパンサーズに入団し、開幕前に解雇されている。こちらはアイダホ州立大でG/Cイヴァン・ディートリック=スミスの同期。
- NTライアン・ピケット(ハムストリング)は冒頭のジョグ・スルーに参加したあとリハビリ組のワークアウトへ。動きはよく、もうじきチーム練習に復帰できるかもしれない。
- 不振のKメイソン・クロスビーはショーン・スローカムSTコーチとともに基本練習を入念に繰り返していた。
- ILBニック・バーネットは先週と同じくヒザに少し腫れがあるため、練習を休んだ。かわりにILBブランドン・チラーがILB A.J.ホークとコンビを組んでいる。
- 自分より先にILBチラーが大型契約を手にしたことについて、FSニック・コリンズ。「お祝いを言いたい。少なくとも球団が誰かの契約延長を望んだということだし、彼が契約を手に入れたことは嬉しい。僕に言えるのはそれだけだよ。これは僕個人じゃなくてチームの問題だ。上の階の人たち(GMはじめ人事部門)の考えは僕にはコントロールできない。コントロールできるのは日曜にフィールドに出て自分の仕事をすることだけだ」
- DEジョニー・ジョリーが、昨年7月に鎮痛剤コデインの大量所持で逮捕された件で正式に起訴された。
- すでに昨年秋に起訴されていたのだが、公判直前の今年7月16日になって検察側が起訴を取り下げ。ヒューストン警察の鑑識部門が新しい薬物検査機器を導入のため、裁判で正確を期すために公判を遅らせたいという理由。そのため、再び起訴されることは確実と見られていた。
- 争点は、友人たちと乗っていた車にあったコデイン(咳止めシロップの形)がDEジョリー本人のものと立証されるかどうか。
- Journal Sentinel紙によると、面倒なことにDEジョリーは$1万ドルの保釈金を支払うためにヒューストンに出頭しなければならないらしい。保釈金は昨年いちど収めたが、起訴取り下げの際に返却されていた。
- DEジョニー・ジョリー。「神様がついているし、僕はなにも心配していない。このことをフットボールの妨げにさせるわけにはいかない。難しい状況だけど、将来に目を向けていかないとね。自分にとってもチームメイトにとっても、これが集中の妨げにならないようにしたい」
- シーズン後半に入ってから、パッカーズは前半リードして後半追い上げられるパターンが多い。49ers戦は前半20点リードして結局6点差勝ち。レイヴンズ戦は前半17点リードして13点差勝ち。ベアーズ戦は前半13点リードして7点差勝ち。とくに後半最初のオフェンスが悪く、第3Q最初のドライブでTDを挙げたのは、なんと2007年第13週カウボーイズ戦(代役QBロジャースが第2Q途中から出場)にさかのぼる。「僕らはまだ完璧なゲームができていない。驚くべきことだけど、まだまだ進歩の余地はあるんだ」とWRジェニングス。
- 接戦をことごとく競り負けた昨年との違いについて、QBアーロン・ロジャース。「大事なところでいい仕事ができている、というのが昨年との違いだ。昨年のチームは、(すぐに再逆転されて)さあまた最初からだ、っていう感じだった。今年のチームは、『ここで1プレーだけしっかり決めようじゃないか』 という雰囲気。先日のベアーズ戦だって、もしあれが昨年だったら負けていたと思うよ」
- QBロジャースはスティーラーズのQBベン・ロスリスバーガーとメールをやりとりする間柄。昨オフのチャリティ・ゴルフ・トーナメントでは、同じ組で回る機会もあった。「ある子供がボールを差し出したから、僕がサインしようと乗り出したら、その子はさっと引っ込めて、『あんたじゃない』 って言われちゃった。ベンのサインが欲しかったんだよ」
- ベアーズ戦第1QのWRグレッグ・ジェニングスのTDパスキャッチ判定について、インコンプリート判定は正しかった、とNFL審判部が正式に回答。
- ハインツ・フィールドといえば、シーズン後半になると芝が湿ってグズグズになることが多い。「シカゴでは張り替えをしたばかりで芝の丈がかなり長かった。ハインツ・フィールドも2週間ほど前に張り替えをした。レシーバーたちはアジャストが必要だろうが、RBライアン・グラントのランニング・スタイルにはきっと合っているはずだ」とマッカーシーHC。
2009年12月16日
ILBブランドン・チラーがパッカーズとの契約延長に合意した。詳細は不明だが、総額$21ミリオンの4年契約で、うち$9.5ミリオンが来季末までに支払われる内容とのこと。FSコリンズをはじめ契約最終年を迎えるスターターが多いなか(リスト)、フルタイムのスターターでないILBチラーとの契約延長が先に決まったのはやや意外だ。下記のような特殊な事情に加え、チームNo.1のパスカバレッジやパスラッシュ能力のある万能LBで、二度目のFAなのにまだ27歳と若いのもプラス材料。
ILBチラーとの契約を先にまとめた最大の理由は、労使交渉の行方が不透明であること。もし春までに新労使協定が妥結しない場合、来年はサラリーキャップがなくなり、そのかわりNFL経験が6年ないと無制限フリーエージェントになれない。FSコリンズやDEジョリーやCスピッツやLGカレッジといった選手たちは制限つきFAになることしかできないため、チーム側はいま慌てて交渉をまとめる必要はなく、彼らのプレーぶりをじっくり見極めるかまえ。ILBチラーとしては(前例のないほど)不確実な状況でFA市場に出ていくより、安全策を取ったのだろう。
先を越された選手たちの中でも、とくにFSニック・コリンズは今年もプロボウル級の活躍を続けていて、いまだ交渉の進展がないことに不満を漏らしている。今回ILBチラーの契約延長を受け、コーチたちはいろいろとFSコリンズの心情に配慮した発言をしている。
ILBチラーの契約がスターター級の金額であるため、これでILB A.J.ホークの立場が微妙になったのは間違いない。ILBホークは来年のサラリーが$6.995ミリオンに跳ね上がるが、最近のプレー内容は非常によく、ディフェンス向上の一因にもなっている。
- WRバイレン・イーリーが解雇された。WR陣のケガ人続出のため11月7日にプラクティス・スクワッドから昇格したが、出場はわずか1試合だけだった。空いたロースター枠にはプラクティス・スクワッドからWRパトリック・ウィリアムズが昇格する見込み、とPress-Gazette紙は報じている。
- さいわいマッカーシーHCからの新たなケガ人報告はなし。今週もNTライアン・ピケットが復帰できるかが焦点になりそう。
- ワイルドカード争いで少し余裕ができた?との質問にマイク・マッカーシーHC。「そんなことはない。2桁勝利を挙げるまでは、プレーオフの心配など意味がない。10勝してもプレーオフが保証されているわけではないしね。最後の3週は何が起きるか分からないし、シナリオは必ず変わっていくものだ。とにかく我々はピッツバーグに勝って10勝目を挙げることに集中している。最近苦しんでいるとはいえ、彼らは非常に優秀なチームだ。むこうが全力をぶつけてくることはみな覚悟している」
- RTマーク・タウシャーは復帰以来初めてのフル出場で、オフに手術を受けたヒザをかばう様子もあった。プレー内容もいまひとつだったため、「これならT.J.ラングに切り替えるべき」との声も大きくなってきた。「マークにとっては出場スナップの点で今回が最大のチャレンジだったし、我々としても注意深く見守っていく。きっと痛みはあるだろうし、(練習初日の)水曜にどのような状態であるかが大きな問題だ。どちらにせよ、代役の準備はする」とマッカーシーHC。
- 不振のKメイソン・クロスビーについて、スローカムSTコーチ。「コーチとしても、球団としても、過剰反応するつもりはない。すべての状況を客観的に見直すことはとても重要なことだし、今回もその1つではあるが、現時点でキッカー交替が必要だとは考えていない」
- 次のピッツバーグはマッカーシーHCの故郷でもある。「2年前のプレシーズンで訪れたが、レギュラーシーズンは初めてだ。里帰りは嬉しいが、これは我々全員にとってビジネス・トリップにすぎない」
- 地元両紙によるベアーズ戦の詳細レビューから。
- 痛いファンブルロストはあったものの、TEジャーマイケル・フィンリーの存在感は大きくなる一方で、相手ディフェンシブコーディネーターにとってはゲームプラン構築に頭が痛いはず。出場34スナップのうち、3ポイントスタンスはわずか9スナップで、それ以外はフランカーかスロット。TEリーは37スナップのうち3ポイントスタンスが25スナップだったが、肝心のブロッキングの仕事でミスが多かった。
- パッカーズディフェンスのブリッツは開幕戦と比べると少なく、5人以上のパスラッシュはドロップバック41回のうち13回(31.7%)。
- DL陣の出場スナップ数は、DEジェンキンズ(52)、DEジョリー(52)、NTラジ(26)、DEジャリアス・ウィン(11)、DEモンゴメリー(3)。
- B.J.ラジは出場26スナップのうち22回がノーズタックル。キャンプ以来ほとんどプレーしていなかったポジションとしてはしっかりした内容で、とくに序盤に迫力ある動きを見せた。ただノーズタックルの基本に忠実でない部分も目立ち、もっとパワーで押すべきとの声も。もう1人のルーキー、6巡指名のDEジャリアス・ウィンはプロ入り以来最多の11スナップに出場。目立った活躍はなかったが、まずまず堅実な内容だった。
- 1DL・5LB・5DBの"サイコ"隊形では、唯一のラインマンのDEジェンキンズは、一番有利そうな相手を選んで攻めることができ、今回は相手OLの弱点、LGフランク・オミイェルが主な相手。
- 今季パッカーズは相手のスクリーンパス潰しが非常にうまく、今回もILBニック・バーネットが3ydsロスに仕留めるプレーがあった。ILB A.J.ホークも好調をキープし、アグレッシブなプレーを続けている。
- ILBブランドン・チラーは手の骨折以来もっとも多い12スナップに出場し、最後はA.J.ホークに代わって3プレーでニッケル守備でプレーした。
- OLBブラッド・ジョーンズは先発3戦目で最も出来が悪く、ミスが多かった上にプレッシャーもゼロに終わった。終盤は2シリーズにわたってOLBブレイディ・ポピンガがプレーした。
- ビッグプレーは少ないものの、SSアタリ・ビグビーのプレー内容がどんどんよくなってきている。スナップ前のLBたちへの指示も的確で、戦術面の堅実さとビッグヒットが両立できるようになってきた。
2009年12月15日
- 試合後の会見でマッカーシーHCから報告のあったケガ人は4人で、その全員がゲームに復帰できているので大したことはなさそう。CBアンダーウッド(でん部)、WRジェニングス(ヒザの打撲)、NTラジ(肩)、DEジョリー(背中)。
- マイク・マッカーシーHC。「同地区ライバル相手に、大きな勝利を収めることができた。ここへ遠征してプレーするのを我々はとても楽しんでいる。彼らが(ここ数年勝ち越して)我々を相手に自信を持っているのは知っている。2つのフィジカルなチームのぶつかり合いだったと思う。我々のディフェンスはいくら褒めても足りないほどだ。ディフェンスに始まってディフェンスに終わる、今日はそんなゲームだった。ディフェンスは極めて高いレベルでプレーし、今日の成功の大きな要因だった」
- 就任以来初めてベアーズをスウィープしたことについてマッカーシーHC。「そうだよ、これは本当に大きい。自分の地区内成績はこれで17勝7敗、ベアーズ相手は4勝4敗、私はちゃんと知っているんだ。(負け越していたのを)我々の任期中にひっくり返したいと思っていた。この対戦は両球団にとっても、両方の街にとっても非常に重要なものだ。ファンにとっても非常に重要で、彼らはすごく喜んでくれていると思う。そういう意味でも、今日の勝利を我々は本当に嬉しく思っている」
- オフェンスについてマッカーシーHC。「ディフェンスとスペシャルチームがあれほど頑張ってくれていたのに、前半に13点しか取れなかったのは残念だった。有利なフィールドポジションにも恵まれていたのに13点だけでは」
- 今季最長の62ydsTDランを決めたRBライアン・グラント。「あんなビッグプレーで先制できるのは言うことないね。サイドラインが盛り上がり、ディフェンスにも勢いがついた。アームタックルを振り切って穴を抜けると、あとはセーフティ1人を自力でかわすだけだった。抜けてからは、『さあオレの車輪で最後まで行けるか、見てみようじゃないか』 と思った。みんなが 『いい仕事をした』 と言ってくれるけど、それはブロッキング全体への賛辞でもあるんだ」
- QBアーロン・ロジャースはコントロールミスや、オープンのレシーバーの見落としも何度かあった。パス攻撃不調についてQBロジャースは、「あの立ち上がりなら、2TD差か3TD差で圧勝できる感じだった。ただ相手ディフェンスも褒めないわけにはいかない。今季の2試合ともオフェンス的にウチは苦しんで、思ったようにボールを進めることができなかった。今日はリズムをつかむことができなかった。ドナルド(WRドライバー)やグレッグ(WRジェニングス)に十分ボールを持たせられないのは苛立たしいことだ」
- QBロジャースの第3Qのファンブルロストは、最初に投げようとしたときに手をヒットされ、浮いたボールをキャッチしたQBロジャースがもう一度投げようとして手が滑り、真上に浮いたボールを相手DLにキャッチされたもの。「手をつかまれてボールが手から滑ってしまった。(それさえなければ)悪いパスじゃなかったように思う。ターゲットはオープンだったし。まるでスローモーションのようにボールが浮いて自分で捕って、相手ラッシュもスローダウンしていてくれればタッチダウンを投げられると思ってしまった。キャリアでも恥ずかしいプレーの1つになってしまったね。それでも勝てたことに感謝してる」
- TEジャーマイケル・フィンリーは、ヒザの捻挫から復帰して4試合で計22キャッチ228ydsの活躍を続けている。「使ってくれと僕から頼んだわけじゃないけど、練習でハードかつハングリーに頑張っているのを見てくれているんだろう。ミスマッチを生み出すゲームプランが素晴らしいんだ」と本人。LTクリフトンは、「大変なアスリートで、ポテンシャルはすごく大きい。たぶんウチにはこれまでなかったような、フィールドをストレッチしてダウンフィールドを攻める能力をチームにもたらしてくれる」
- 敵陣でのファンブルロストについてTEフィンリー。「ファンブル癖があるわけじゃない。ただ、もっとしっかり握る必要がある。スピンでかわそうとしたときに、相手が僕のヒジをヒットしてボールが飛び出したようだ」
- 第1QにロングTDパスキャッチが認められなかったWRグレッグ・ジェニングス。「今でもあれはタッチダウンだと思ってるよ。つまりさ、ボールを叩き落とした相手(CBティルマン)はたしかにうまかったよ。でも僕はその前に両足が(エンドゾーン内で)着いて、もうちょっとで3歩目だったんだ。でも、ああして(ボールを落として)グレイ・エリアを残した自分がまずかった。審判の説明では、ボールを掻き出されたときに僕がまだ倒れずに立っていたら、タッチダウン判定にしただろう、ってことだった」
- LGダリン・カレッジ。「オフェンスとしては出来のいいゲームじゃなかった。勝てたことは嬉しいけどね。こちらはうまくできなかった部分がいくつもある。とにかくウチのディフェンスには脱帽だよ。圧倒的な力を発揮して、何度もオフェンスにチャンスを回してくれた。僕らはそれをもっと活かさなきゃいけない」
- RTマーク・タウシャーは決して本来の出来ではなかったが、開幕戦の先発RTバーバー(DEオグンリエにサック2回、QBヒット5回)とは違い、DEオグンリエをサックゼロのタックル1回に抑えた。先週オグンリエが「タウシャーは体が出来てないし、開幕戦のバーバー相手と変わらない」と語ったことについてタウシャーは、「正直そんなのどうでもいいよ。ここに来て勝てたことが嬉しい。相手は本当にタフなディフェンスで、すごく老練だ。今日は厳しい戦いになると僕らは覚悟していたし、勝利を収めることができて素晴らしい」
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解はRBライアン・グラントの先制62ydsTDラン。シンプルなインサイド・ゾーンのプレーだが、TEフィンリーの動かし方にちょっとした工夫があった。WRはドライバー1人のダブルTE隊形で、いったん左ワイドにセットしたTEフィンリーがTEリーの左にモーションし、スナップと同時にRTタウシャーの右に行ってLDEオグンリエをカットブロック。おかげでRTタウシャーはその内側のブリッツァーをブロックできた。左サイドではLTクリフトンがRDEアレックス・ブラウンを、TEリーがLBニック・ローチをそれぞれ好ブロックしてBギャップに大きな穴が開いた。いったんNTマーカス・ハリソンをダブルチームしたLGカレッジが前に進んでLBランス・ブリッグスをうまくカットブロックし、FBクーンはLBヒレンマイヤーを料理。穴を抜けたRBグラントが1対1でSSケヴィン・ペインをかわして独走となった。
- 両軍パス攻撃の不振は、ソルジャーフィールドの芝の状態が悪かった影響があったかもしれない。試合前のウォームアップの後、グラウンド・クルーはあちこちのディボットを直す作業をしていた。試合中も選手たちが足を滑らせる場面が何度もあった。
- 今回ドム・ケイパースDCが披露した新ディフェンスは"サイコ"という隊形で、なんと1DL・5LB・5DBというユニークなニッケル隊形。LBはOLBジョーンズが退いてILBチラーとILBビショップが入る。試合最初の3rdダウン3回はすべてこの隊形で成功。ベアーズはパスプロ不安のために大事な武器のTEオルセンとRBフォーテをブロッカーに残さざるをえなかった。
- ケイパースDCによるとこの変則隊形は、DL陣にケガ人が多い状況の副産物とのこと。「あのLBたちの能力は信頼しているからね。相手にとっては見たことのない隊形だ。いつも思うのだが、毎年この時期になって、相手にとって未体験の新工夫をぶつけるのは役に立つものだ。最初の3回か4回の3rdダウンで使い、よい結果を引き出すことができた」
- CBウッドソンやCBウィリアムズを何度もコーナー・ブリッツに送り込んでプレッシャーをかけ、第4QのFSコリンズのインターセプトの場面でも、CBウィリアムズのプレッシャーが効いていた。開幕戦でもQBジェイ・カトラー相手にコーナー・ブリッツが有効だったから、とケイパースDCは説明している。
- FSニック・コリンズ。「ウチのオフェンスは他とはかなり違っていて、相手QBにいろんな問題を引き起こさせようとクリエイティブな努力をしている。(第4Qのインターセプトの場面は)後ろを守ってくれる選手がいたから、僕はアンダーニースを狙うことができ、ジェイ・カトラーが真っ直ぐ僕に投げてくれた。彼の記録は知ってるからね・・・ここまで20INTだろう? だから僕らは彼にプレッシャーをかけることができて、ボールを狙うチャンスがウチは何回もあった」
- 今季6回目のインターセプトを決めたFSコリンズは、いまだ契約延長の話が進まないことがかえってモティべーションを高めていると言う。「そのことはすごく大きいね。自分はそこらにいる普通の選手じゃないと(GMはじめ人事部門に)知ってほしいし、(大型契約を)払ってくれるなら、喜んで話を聞く。僕としてはハードに頑張って自分の仕事をするだけだ。チームの契約状況がどうなっているのか僕は知らない。自分ではその資格があるとは思うけれど、決めるのは僕じゃない。上の階の人たちだから」
- OLBクレイ・マシューズはこれでシーズン8サックとなり、DEヴォニー・ホリデイ(1998年)とDE/OLBティム・ハリス(1986年)の持つ球団新人記録に並んだ。「大きな意味があるよ。ディフェンスにインパクトを与え、歴史に自分の名前を刻みたいからね。すごくいい気分だけど、タイじゃなく単独トップになりたい。それが僕のメンタリティなんだ。来週も大きいのを狙うよ。ただ、サックもけっきょくはチーム全体の成果なんだ。インサイドからのラッシュがなければ仕留められないし、DBのカバーがよくなければやはりダメなんだから」
- 相手LTクリス・ウィリアムズにものすごいフェイスマスクをされたOLBマシューズ。「あれはひどかった。まるで360度回ったみたいだけど、なんとか頭が首につながってるよ。テレビ画面ではコミカルだったろうね。でも僕はまったく大丈夫」
- OLBブラッド・ジョーンズの出来が今ひとつだったため、後半はOLBブレイディ・ポピンガの出番が増えた模様。
- またもFG失敗でキッカーの座が危うくなったのでは?との質問にKメイソン・クロスビー。「その質問に僕が答えるのは難しい。(人事部門は)あらゆる可能性を検討するだろうけど、自分としてはしっかり蹴れている感触はある。望んでいたよりも失敗の数が多いのはたしかだけど、自分としては下を向くことなく、努力を続けて乗り越えるだけだ。このチームにいられる限り、プレーオフに進んで蹴り続けるチャンスがあるわけだからね」
- NTライアン・ピケット(ハムストリング)は今季初めての欠場。「ずいぶんよくなった気がする。前回はマンデーナイトで、しかも第4Qのケガだったから、ショートウィークで回復する時間が十分とれなかった。次のテストまでにかなりよくなるはずだ」
- ベアーズのラヴィー・スミスHCは、第4Q残り4分51秒のTEグレッグ・オルセンへのパス失敗の際、一度に2回のタイムアウトを無駄にしてしまった。決断が遅れてタイムアウトを取り、けっきょくチャレンジして失敗し、2つ目のタイムアウトを没収。「しかし最後には、(オフェンスが1stダウンを取れずに負けたので)タイムアウトの問題ではなかった」と自嘲的に語っている。
- QBアーロン・ロジャースが1回もTDパスを決められなかったのは、実は今季初めて。昨季第11週から続いていた連続TDパスが19ゲームで途切れた。
2009年12月14日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Packers (9-4) |
10 |
3 |
0 |
8 |
21 |
Bears (5-8) |
0 |
7 |
7 |
0 |
14 |
ソルジャーフィールドは午前中で雨が止み、気温3℃、ほぼ無風とこの時期にしては恵まれたコンディション。パッカーズはNTライアン・ピケット(ハムストリング)を欠き、ベアーズはWR/KRデヴィン・ヘスターが欠場している。前半にチャンスで攻めきれなかったパッカーズが第3Qに逆転を許すが、第4Qにインターセプトを奪って再逆転すると、最後もディフェンスの頑張りがオフェンス不振を補ってぶじ逃げ切り。パッカーズは2年ぶりの5連勝で9勝目。2003年以来6年ぶりにベアーズをスウィープした。
最初のオフェンスでいきなりRBグラントが62ydsTDランを決めた後は、毎回敵陣に押し込みながらTDが奪えないもどかしい展開。よく守っていたディフェンスも前半最後でパス守備が崩れ、第3Qにはオフェンスのターンオーバーから逆転TDを許す。パッカーズオフェンスは相変わらず波に乗れないままだが、ディフェンスが勢いを取り戻し、第4Qに入ると敵陣でインターセプトを奪って再逆転。FG失敗で7点差のまま終盤にもつれ込んだものの、最後もディフェンスの活躍でなんとか守り切ることができた。
第1Q
- WRアロマショドゥへの8ydsパスなどで3rdダウン2、RBフォーテがロスタックルで3&アウト。
- GB陣38から、いきなりRBグラントが62ydsTDラン。
- RBフォーテの12ydsランのあと、フォルススタートとCHIホールディング等で3rdダウン21、スクリーンパスは4yds止まりでパント。
- またもGB陣38から。TEリーへの12ydsパス、RBグラントの7ydsラン、WRジェニングスへの5ydsパス、オフサイド、RBジャクソンの3ydsラン、RBグラントの4ydsランでFG圏内へ。3rdダウン11からTEフィンリーに12ydsパスが通ってレッドゾーンへ。しかし3rdダウン7からサックされ、33ydsFG成功で3点追加。
- CHI陣28から。最初のパスをCBウッドソンがインターセプトし、CHI陣39へ。
- RBグラントの8ydsラン、RBグリーンのノーゲイン、パス失敗で1stダウンならず。50ydsFGは狙わず、4thダウン3ギャンブルはQBロジャースの10ydsスクランブルで成功。RBグラントの3ydsラン、RBグリーンの6ydsラン、4ydsランでCHI陣10に進んで第2Qへ。
第2Q
- RBグラントの5ydsラン、フォルススタート、TEリーへのスクリーンパス2yds、エンドゾーンへのTDパスは通らず、26ydsFG成功で3点追加。
- RBフォーテの2ydsラン、プレッシャーでパス投げ捨て、パス失敗で3&アウト。
- GB陣39から。RBジャクソンへのショベルパスで9ydsゲイン、RBグラントの3ydsランでCHI陣へ。RBグラントの4ydsラン、RBグリーンの3ydsラン、RBジャクソンのノーゲインでFG圏内に入れずパント。タッチバック。
- フォルススタート、WRアロマショドゥへの8ydsパス、WRベネットへの6ydsパス、RBフォーテの3ydsランで久々の1stダウン。WRアロマショドゥへの10ydsパスのあと3rdダウン18となるが、WRノックスへ28ydsパス成功。次の3rdダウン9はWRアロマショドゥへの19ydsパスでレッドゾーンへ。サック(OLBマシューズ)、2ミニッツ、エンドゾーンへのTDパスはアウトオブバウンズで3rdダウン12。WRノックスに19ydsTDパス成功。
- 残り1分42秒、GB陣33から。WRドライバーへの5ydsパス、サックで3rdダウン10、RBジャクソンへの11ydsパスで1stダウン。残り21秒でGB2回目のタイムアウト。TEフィンリーが19ydsパスキャッチしてCHI陣に進んだところでファンブルロスト。
- ニーダウンで前半終了。
第3Q
- キックオフがアウトオブバウンズでGB陣40から。RBグラントのノーゲイン、RBグラントへの7ydsパス、WRジェニングスへの24ydsパスでFG圏内へ。しかしサックされそうになったQBロジャースが1回投げて自分でキャッチ、また投げようとして真上に浮いてインターセプト。(記録上はファンブルロスト)
- CHI陣44から、RBフォーテの4ydsラン、6ydsランでGB陣へ。WRアロマショドゥへの9ydsパス、RBフォーテの5ydsランでFG圏内へ。WRノックスへの22ydsパスでゴール前10ydsに迫り、WRアロマショドゥへの10ydsTDパスが決まってついに逆転。
- フォルススタート等で3rdダウン10、WRジェニングスへの25ydsパスでフィールド中央へ。RBグラントの1ydsラン、WRドライバーへの5ydsパス、パス失敗でFG圏内に入れず。パントはまたもタッチバック。
- TEクラークへの8ydsパス、RBベルの3ydsラン、RBフォーテの2ydsラン、WRアロマショドゥへの7ydsパス、6ydsパスでまたも1stダウン。RBベルの4ydsラン、WRデイヴィスへの5ydsパス、3rdダウン1のランはノーゲインに終わり、ギャンブルせずパント。
- TEフィンリーへの8ydsパスのあと連続パス失敗で3&アウト。
- ベアーズ反則で10yds下がって最終Qへ。
第4Q
- RBフォーテの13ydsラン、TEオルセンへの2ydsパスで3rdダウン5、FSコリンズがインターセプトしてCHI陣10まで31ydsリターン。
- TEフィンリーへの5ydsパス、CHIパスインターフェアで1stダウン。RBグラントが1ydsを押し込んで再逆転。2ポイントはWRジェニングスにパスが通って7点差に。
- CHI陣29から、RBフォーテの3ydsラン、サック(DEジョリー)の際にフェイスマスクで1stダウン。TEオルセンへの12ydsパスでGB陣に入るが、RBフォーテへのパスがノーゲインのあと、連続パス失敗でパント。
- GB陣12から、RBグラントの17ydsランとレイトヒットで一気にGB陣44へ。RBグラントの6ydsラン、TEフィンリーへの17ydsパスでFG圏内へ。RBグラントのノーゲイン、1ydsラン、RBジャクソン落球で1stダウンならず。42ydsFGは右に逸れて失敗。7点差止まり。
- CHI陣32から、RBフォーテの3ydsラン、CHIフェイスマスク、TEオルセンへのパス失敗(CHいチャレンジ失敗)で3rdダウン22、RBフォーテへのパスは14yds止まりでパント。
- GB陣28から、RBグラントの1ydsラン、8ydsラン(CHIタイムアウト#3)、RBグリーンはノーゲインで1stダウンならず。GBフォルススタートの後パント。
- 残り2分07秒。CHI陣9ydsから。WRノックスへの7ydsパスで2ミニッツ。サック(CBウィリアムズ)、WRノックスへの7ydsパス、フォルススタートで4thダウン9、WRベネットへのパスは通らず。
- ニーダウン2回で試合終了。
- 先発QBアーロン・ロジャースは16/24、180yds、0TD、0INTでレーティング88.9。
- インターセプトはなかったが、第3Qのファンブルロストは相手に捕まりながら無理に投げて真上に行ったもので、実質インターセプトのようなもの。QBロジャースとしては今季最悪のボーンヘッドかもしれない。
- パス180ydsは今季最も少ないヤーデージ。彼にしてはコントロールがいまひとつだった。第1QにエンドゾーンへのロングTDパスをWRジェニングスが確保できなかったのが残念なところで、その後は長いパスが通らず。
- 前半途中から相手がブリッツを増やし、こちらはうまく対応できずリズムが崩れた。
- QBロジャースのハイライト映像はこちら。
- チームラッシングは31回146yds(平均4.7)。最初の62ydsランのあとはRB陣全体で26回84yds(平均3.2)。
- 先発RBライアン・グラントは20回137yds(平均6.9)、パスキャッチ2回7yds。
- RBブランドン・ジャクソンは2回4yds。パスキャッチは2回20ydsと頑張ったが、第4QのFG失敗前のパス落球はいただけない。
- RBアーマン・グリーンは5回11yds(平均2.2)と、得意のパワーランが不発だった。
- 珍しくフルバック陣のパスキャッチはなし。
- WR/TE陣は以下のとおり。
- WRグレッグ・ジェニングスは3回56yds。前述のように36ydsのロングTDパス失敗が惜しまれる。
- WRドナルド・ドライバーは今季最低の2回11ydsに終わった。
- WRジョーディ・ネルソンとWRジェームズ・ジョーンズはどちらもパスキャッチなし。つまりWR陣全体でわずか5回67ydsだった。
- TEジャーマイケル・フィンリーは5回70ydsと今回も稼ぎ頭となった。
- TEドナルド・リーは2回16yds。今回は落球なし。
- 先発OL陣は左からLTクリフトン、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTタウシャー。タウシャーはまだヒザが万全ではないのか、すこし脚を引きずる様子もある。
- 被サックは2回11yds。途中からブリッツが増え、サック数のわりにはQBに十分な余裕がなかった印象。
- トータルオフェンスはパッカーズ315ydsに対してベアーズ254yds。
- タイムオブポゼッションはパッカーズが31分12秒。前半は16分58秒、後半は14分14秒。
- 3rdダウン成功率は5/13の38%とパッカーズにしては苦しみ、3rdダウンショートに失敗する場面も目立った。ベアーズも5/13の38%でぴったり同じ。
- パッカーズの犯したターンオーバーは2つのファンブルロスト。第2Q末にはTEフィンリーが敵陣31ydsでファンブルロストして3点を逃し、第3QにはQBロジャースが敵陣29ydsで無茶なプレーをしてファンブルロスト。
- 奪ったターンオーバーはインターセプト2つ。
- 第1QのCBチャールズ・ウッドソンのインターセプト(今季8回目)は、WRアロマショドゥを狙った20yds弱ほどのパスをQBカトラーが明らかなアンダースロー。CBウッドソンがジャンプしてやすやすとキャッチした。
- 第4Q最初のFSニック・コリンズのインターセプト(今季6回目)は3rdダウン5の場面。CBウィリアムズのブリッツのため左アウトサイドのWRノックスをFSコリンズがカバーし、QBカトラーからのパスがこれもアンダースローとなった。おそらくQBとWRのコミュニケーションミスで、WRがカムバックしてくるはずと思ってQBが投げたようだ。FSコリンズがスピードを活かして敵陣10ydsまでリターンしたおかげで、オフェンスが容易にTDにつなげることができた。
- それ以外にもCBウッドソンとFSコリンズは何度か惜しいINTチャンスがあった。
- パス守備はQBジェイ・カトラーを23/36、209yds、2TD、2INTのレーティング74.9。
- パッカーズのサックは3回。OLBマシューズ、DEジョリー(フェイスマスクで台無し)、CBトラモン・ウィリアムズの順。最後のディフェンスでのCBウィリアムズのCBブリッツ成功は値千金だった。
- ラン守備は17回59yds(平均3.5)、最長13ydsと今回も十分な出来。
- 3rdダウンロングの場面では、ILBチラーとILBビショップを足してLB6人の隊形も使った模様。
- 反則は4回30ydsと少なく、大きな反則はDEジョリーのフェイスマスクだけ。先週とは違い、ディフェンスのパスカバレッジでの反則が一度もなかった。ベアーズは反則13回109ydsと非常に多く、パッカーズはおおいに助けられた。今季パッカーズが相手より少ないのは珍しい。
- キックオフリターンはWRジョーディ・ネルソンが2回平均17.5ydsとパッとしない。
- パントリターンもWRジョーディ・ネルソンが3回平均6.0ydsとこちらも今ひとつ。
- Pジェレミー・カピノスはパント4回平均43.3yds。タッチバックが2回あったためネット33.8yds。しかし試合最後の大事なパントで51yds飛んだのは大きかった。
- Kメイソン・クロスビーは33ydsと26ydsを成功させたが、第4Qにダメ押しとなるはずの42ydsを失敗したのがいただけなかった。
- カバレッジチームはベアーズのWRデヴィン・ヘスター欠場に助けられ、今回は一度もビッグリターンを許さなかった。パントカバレッジは2回計-2yds。キックオフカバレッジは5回平均18.6yds、最長26ydsと申し分なし。
- ケガ人は以下のとおり。さいわい大きなケガ人はなかったようだ。
- 第1QにCBブランドン・アンダーウッドがでん部を痛めて退場。復帰できた模様。
- WRグレッグ・ジェニングスが第1Qのロングパス失敗の際にヒザを打撲するが、すぐに復帰。
- CBチャールズ・ウッドソンはワンハンドでシューストリングタックルをした際にどこか(肩?)を痛めたが、休まずプレーを続けた。
- DEジョニー・ジョリー(腰?)もいったん退場してすぐに復帰。
- アクティブ登録から外れたのは、FBジョンソン、WRイーリー、T/Gバーバー、RTジャコミニ、NTピケット、OLBトンプソン、CBフォード、Sジョルダーノ。
- RBライアン・グラントは2年連続1000ydsラッシングを達成。62ydsTDランは今季チーム最長のランプレーだった。
- マイク・マッカーシーHCは2006年の就任以来初めてベアーズ戦をスウィープし、これでようやく対戦成績4勝4敗。いっぽうベアーズのラヴィー・スミスHCは、2004年の就任以来パッカーズ相手に7勝5敗となった。
2009年12月13日
- ハムストリングを負傷したNTライアン・ピケットは今週一度も練習できず "Doubtful" となった。ただマッカーシーHCも本人も出場の望みを捨ててはおらず、試合前ぎりぎりまで待って決める予定。「僕はプレーしたい。(優勝を目指せる)すごくいいチーム状態なんだし、僕もその一部として1ステップも逃したくない」
- NTピケット欠場の場合、新人NT B.J.ラジがノーズタックルで初先発する。DEジョニー・ジョリーもローテーションでノーズタックルに入るはずだが、こちらは"Questionable"。
- DL陣にケガ人が多いため、この日の練習ではOTラングやG/Cディートリック=スミスがDL役を務める場面もあった。ラングは大学1年までDTをプレーしていた。
- 先週の練習で首を負傷したOLBジェレミー・トンプソンは、まだ練習復帰の許可が下りない。DL陣のデプスが心配ならば、彼をインジャリーリザーブに入れてプラクティス・スクワッドからDLを昇格させる手がある。
- ILBニック・バーネットのヒザのケガは軽い過伸展らしい。「まっすぐ伸ばしたところを上から踏まれた形になった。大丈夫だよ。やろうと思えば休まず練習できた」と本人。
- SSアタリ・ビグビーの働きが目立たないことについて、ダレン・ペリー・セーフティコーチが擁護。「ウチのランディフェンスが非常にいいせいで、(セーフティのところまで)抜けてくるプレー自体が少ない。セーフティがタックルを量産するのは、チームにとって良いことじゃない。一発狙いをしすぎないこともセーフティには重要だ。ウチはピッツバーグとセーフティの使い方が少し違っていて、SSトロイ・ポラマルはラン守備でウチよりも少し前寄りでプレーする。世間はウチとピッツバーグが似ているから、アタリはトロイのようにプレーすべきだと思うんだろうが、パスカバレッジでもセーフティの位置取りが違う。ウチはどちらかというとラインバッカー・フレンドリーのディフェンスで、あまりアグレッシブになりすぎちゃいけない選手もいる。(両セーフティが深く守る)カバー2を使うこともすごく多いし、セーフティがあまりあちこち鼻を突っ込んでもいけないんだ」
- レイヴンズ戦でパスインターフェアを連発したCBトラモン・ウィリアムズについてマッカーシーHCは、「相手がトラモン・ウィリアムズを狙ってくれるといいと思うね。(INT能力の高い)ウチのセカンダリーを狙ってくれると嬉しいよ」と自信のコメント。
- 今季パッカーズのパスディフェンドは90回で、セインツ(93)に次ぐNFL2位。CBトラモン・ウィリアムズがチーム1位の17回を挙げている。
- 土曜朝9時から、ランボーフィールドで今季最初の公募雪かきが行われた(写真)。時給$8ドル、300人、15歳以上。
- 第16週シーホークス戦はサンデーナイトゲームに変更されることなく、午後1時開始(東部時間)のままと確定した。最終週の@アリゾナ戦も、翌日のフィエスタ・ボウルの準備があるため、午後4時15分開始(東部時間)のまま変更はない見込み。そのフィエスタ・ボウルは、LGカレッジやFBホールの母校であるボイジー州立大(全米ランク6位)とテキサス・クリスチャン大(3位)の全勝対決。
- 今季末の大学ボウルゲームの全リストはこちら。
Green Bay Packers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Thur |
Fri |
Sat |
Status |
Notes |
Jeremy Thompson |
LB |
Neck |
Out |
Out |
Out |
Out |
IR入りも |
Ryan Pickett |
NT |
Hamstring |
× |
× |
× |
Doubtful |
一縷の望み |
Johnny Jolly |
DE |
Knee |
△ |
△ |
△ |
Questionable |
微妙 |
Jermichael Finley |
TE |
Knee |
△ |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
Chad Clifton |
OT |
Hamstring |
△ |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
B.J. Raji |
NT |
Ankle |
△ |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
Cullen Jenkins |
DE |
Hamstring |
△ |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Nick Barnett |
LB |
Knee |
× |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
Charles Woodson |
CB |
Shoulder |
△ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Chicago Bears Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Thur |
Fri |
Sat |
Status |
Devin Hester |
WR |
Calf |
× |
× |
× |
Questionable |
Orlando Pace |
OT |
Ankle |
△ |
△ |
△ |
Questionable |
Tommie Harris |
DT |
Knee |
△ |
○ |
○ |
Probable |
Israel Idonije |
DT |
Knee |
△ |
○ |
○ |
Probable |
Lance Briggs |
LB |
Knee |
△ |
○ |
○ |
Probable |
Hunter Hillenmeyer |
LB |
Groin |
× |
○ |
○ |
Probable |
Probable |
: |
Virtual certainty that player will be available for normal duty |
Questionable |
: |
A 50-50 chance will not play |
Doubtful |
: |
At least 75 percent chance will not play |
Out |
: |
Definitely will not play |
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|
|
○ |
: |
Full Participation |
△ |
: |
Limited Participation |
× |
: |
Did Not Participate |
? |
: |
Not Listed |
2009年12月11日
先日レイヴンズのRBレイ・ライスがグリーンベイのことを「何もないところで最悪」と酷評したことについて、元パッカーズ副社長兼交渉担当のアンドリュー・ブラントが反論をコラムに書いている。
パッカーズ職員として9年間働いた私に言わせれば、RBレイ・ライスの発言はアンフェアではあるが、対戦相手の発言としてはさほど驚くには値しない。寒さの中で敗れた直後とあってはとくにだ。リーグで最も小さく最も寒いマーケットの球団を代表した経験から、私はNFL選手を惹きつける難しさをよく知っている。たとえ最もフットボールに熱狂的な雰囲気を持つ球団であっても。
当時GMだったロン・ウルフから電話がかかってきたのは10年前のことだ。選手たちの代理人をしていた私に、「サイドを替えてチームに加わらないか」と誘ってくれたのはとても名誉なことだったが、グリーンベイと聞いた私の最初の反応は他のみんなと同じ、(寒さを想像して)「ブルルル」と震えることだった。地図を見て場所を確認した。やがてグリーンベイ空港に降り立ち、最初に気がついたことがいくつかあった。見渡す限り地面が雪に覆われていること、そして人々の半分がパッカーズのウェアを着ていること。
面談で、私はロンの目を見て聞いた。「どうか気を悪くしないでいただきたいんですが、私はこの仕事をするのにここに住まなきゃいけないんでしょうか?」 彼はまばたきもせずこう答えた。 「気を悪くなどしないよ。そして答えはイエスだ」 2週間後、私はスタジアム駐車場に面したBest Western Midwayホテルで暮らし始めた。隣の部屋が新任ヘッドコーチのレイ・ローズ。2ヶ月ほどして新人のWRドナルド・ドライバーもそこに加わった。
◆ ◆ ◆
東海岸から来た私(ワシントンDC出身)にとって、最初は馴染みにくい部分もあったが、実際に住んで子供を育てるには素晴らしい所だとやがて気がついた。どこで暮らすにもプラス面とマイナス面はつきもので、グリーンベイでの暮らしにもその両方があった。他球団の選手や首脳からは「そこでどうやって暮らしてるんだ?」とよく聞かれたものだ。とくにその寒さについては。(今これを書いている時点でも激しいブリザードらしいね)
グリーンベイを経験した何百人の選手・コーチ・職員たちが主張するように、この地区は本当にユニークで、ロンバルディ時代から時が止まったようなところだ。グリーンベイほど、1つの球団を中心にまとまったコミュニティは、他のプロスポーツにはないだろう。そして、中西部独特の親切心というものがそこに加わっている。パッカーズファンのようなファンは他にないし、今でも私のところには彼らから毎日メールが届く。
グリーンベイの人々に関する逸話は数え切れないが、1つ挙げてみよう。ある夜、ジャイアンツ戦のあとのことだ。帰宅した私は、隣人がジャイアンツのウェアを着た人々を家に招いているのに気がついた。その隣人はランボーフィールドのスタンドでジャイアンツファンと知り合い、自宅でのディナーに招いたのだという。ジャイアンツファンの側も面食らったが、そうしたホスピタリティは昔からずっと続いてきている。
◆ ◆ ◆
他にも選択肢のあるFA選手をグリーンベイに誘うのは難しい課題だ。1993年にフリーエージェント制度ができたときも懸念はあった。もっと住みやすい気候の街に行けるなら、グリーンベイに有力FA選手は来てくれないのではないかと。しかしまさにその年、FA史上最高の獲物がもたらされた。あのレジー・ホワイトがパッカーズに加わってくれたのだ。ホワイトはフランチャイズの伝統を愛したのであって、パッカーズが最高額のオファーをしたことは関係がなかった。
私が忘れられないのは、2006年にCBチャールズ・ウッドソンと交渉したときのことだ。こちらは悪夢の4勝12敗シーズンを終えたばかりで、ブレット・ファーヴはまだ現役続行の決断を下していない時期。さらにひどい吹雪と寒さが重なって、彼をパッカーズに誘うのはかなりの難題に思われた。
こちらが最も高い額を提示してはいたが、チャールズとその代理人カール・ポストンを口説き落とせたのは、チャールズにとってグリーンベイが完璧にフィットする、ということだったように思う。チャールズ本人から「黒いスパイクを履いていいか」という質問が出るに至って、獲得成功の見込みがあるとわかった。彼にとってはフットボールが全てなのだ。締結までは少し時間がかかったが、やがてチャールズもあの地区のシンプルな暮らしを楽しむようになってきた。小さな友人の輪に加わり、ピアノのレッスンを受けている。
◆ ◆ ◆
たしかにグリーンベイは万人向けとは言えないだろう。そこからの移籍を望み、契約延長に目もくれなかった選手も数人いた。CBマイク・マッケンジーとWRジャヴォン・ウォーカーの2人は、退団希望の理由を決して語らず、こちらの契約オファーにも全く関係なく、ただ移籍したい希望だけがはっきりしていた。しかし彼らは例外的な存在だ。何らかの理由で退団した人たちから、どれほどグリーンベイが恋しいかという話を私はたくさん聞かされたものだ。
いま私は出身地の東海岸に戻り、RBレイ・ライスと遠くない街に住んでいる。グリーンベイを恋しく思う点とそうでない点があるにせよ、1日過ごしただけのライスの発言は明らかに的外れだ。そのライスも、ダメージコントロールの教科書から抜き出したような謝罪をした(Twitterだけどね)。あんな発言のままでは、彼のプラスにもならないだろうし。そしてライス自身だっていずれ望むかもしれない。フリーエージェント市場に出たとき、パッカーズが選択肢の1つになることを。
アメリカ中西部一帯は今年最初の猛吹雪に見舞われ、パッカーズ選手たちは集合時間に遅れぬよう、雪に覆われた早朝の道路を必死で運転してランボーフィールドにやってきた。最も早いポジション・ミーティングは朝7時半。とくに慣れない新人選手たちは大変だったようだ。
- 元LSロブ・デイヴィスなど3人のスタッフが救出隊を編成し、あちこちを車で回って、身動きの取れない選手たちを拾い集めてきた。立派なSUVを持っている選手が多いが、なにしろ家の前の道に出るまでが大変。
- マイク・マッカーシーHC。「4輪駆動車の話題とかでロッカールームはもう大騒ぎ。とくに初めての選手たちはね。私の就任以来最大の吹雪だった。さいわいチームの予定はみなこなすことができて、いい日になった。私かい? 家のドライブウェイは自分で雪かきしたよ。2時に目が覚めて、それでも一応4時まで待った。機械が大きな音を出すものだから、たぶん近所迷惑だっただろうけど。それでもぶじ雪をどけて、5時45分には仕事に来られた」
- 南部ルイジアナ出身の新人FBクイン・ジョンソン。「道を走るときは、頼むからみんな俺の前からどいてくれーって感じだった。フラッシャーを点滅させて、ひたすらゆっくり来た。自分にできるのはそれだけだから。いったいこりゃなんだ!(数回繰り返し) 何をどうするべきか、みんなからアドバイスを集めているところだよ。雪道の運転なんて知らないもん、なにひとつ」
- ニュージャージー出身の新人NT B.J.ラジ。「あまりの雪にスタックしてしまい、10分から15分ほど立ち往生した。何とかタイヤから雪を落として脱出できたけど、問題は僕がショベルを持ってなかったってことだ」
- 南カリフォルニア出身の新人OLBクレイ・マシューズ。「もうちょっと早く起きるべきだった・・・。ガレージを開けたときには、仕事に来られるかどうか分からなかった。でもこれがグリーンベイ・ウェザーってやつだ」
- 新人G/Cイヴァン・ディートリック=スミスは北カリフォルニア出身だが、アイダホ州立大では毎年1m以上の雪を経験している。「アパートメントの駐車場でOLBシリル・オビオザーが埋まっちゃってさ。『最高!』 と思わず叫んだよ。まあ彼を救い出してやってここまで来たわけ。なんとか時間に間に合ったけど、あぶなかった」
- アラスカ州ノースポール出身のLGダリン・カレッジ。「まあ誰にとっても容易な日じゃないけど、一番適応できてるのは僕だろうね。途中でドーナツ買って、食べながら来たよ。運転スキルはロッカールームの中では高い方だろう。ちゃんと集合時間に間に合ったし。そうでない選手もいたはずだ」
- 北カリフォルニア出身のQBアーロン・ロジャース。「目覚ましを15分早くセットしたんだけど、とんでもない雪だったね。ガレージから4フィート分だけショベルで雪かきして、そこからマシンで吹き飛ばした。なんとか道に出ると、近所の人の轍をたどって来られた。じつは有り難い隣人がいて、そのマークがトラクターの前に雪かきをつけて道を走ってくれるんだ。これまでにも何度か零下十何度のときに彼を見かけて、『いったい何をやってる!』 って言ったんだけど、とにかく無私で善良な人なんだ。彼なりの地域への貢献だから、やめろとは言えないよ。本当にありがとう、マーク」
2009年12月10日
- ハムストリングを痛めて退場したNTライアン・ピケットに加え、B.J.ラジが足首を痛め(以前から痛めていた箇所?)、ILBニック・バーネットがヒザを捻挫したことをマッカーシーHCが明らかにした。ただしバーネットはレイヴンズ戦の最後までプレーし、ラジも一時退場しただけで復帰したので、次のベアーズ戦を欠場するほどのケガではなさそう。
- マッカーシーHCはNTライアン・ピケットについて、「練習をある程度休むのは間違いない」とだけコメント。大事な時期、しかもベアーズ戦の前だけに、ケガ人の状態については口が堅い。
- 試合後のロッカールームでマッカーシーHCから"ゲームボール"を手渡されたのはOLBクレイ・マシューズだった。5タックル、2サック、3ロスタックル、1ファンブルフォースの大活躍で、NFCディフェンス部門の週間MVPにも選ばれている。前週のCBウッドソンに続いて、2週連続でパッカーズ選手の受賞。
- CBトラモン・ウィリアムズのパスインターフェア3回についてマッカーシーHC。「私ならそれは(ケアレスミスでなく)コンペティティブな反則に分類するね。技術的な問題はたしかにあるので、それは本人と話し合った上で練習していく。しかしああいったこともNFLのコーナーにはつきものだ。相手は繰り返しディープを狙ってきた。優秀なコーナーになるためには、"ゼロ・メモリー"である必要がある。ウチのコーナー陣を私は気に入っているし、彼らの激しい戦い方を気に入っている」
- 2つ目のチャレンジ(WRワシントンへの12ydsTDパス)はするべきでなかった、とマッカーシーHC。「まずいチャレンジだった。感情に流されたチャレンジをすべきではなかった。(ジャンボトロンでリプレーを見て)ボールが動いたように見えたアングルがあって、私はそれに反応してしまった」
- パッカーズのプラクティス・スクワッドにいたQBマイク・ライリーをラムズが獲得。即ロースターに入ることになる。
- プラクティス・スクワッド枠が2つ空いたパッカーズは、QBクリス・ピゾッティおよびOLBロバート・フランソワと契約した。QBピゾッティは珍しいハーヴァード大出身のドラフト外ルーキーで、オール・アイビーリーグに2回選ばれている。開幕前までジェッツにいたが、プレシーズンの出場はなし。OLBフランソワはボストン・カレッジ出身のドラフト外ルーキーで、キャンプ半ばまではヴァイキングス、その後はライオンズに移り、開幕前に解雇されていた。
- 12月20日のスティーラーズ戦の試合時間が変更となった。東部時間午後1時(グリーンベイ時間正午)だったのが、午後4時15分(グリーンベイ時間午後3時15分/日本時間午前6時15分)に変更。人気のある両チームがそれぞれプレーオフを目指していることもあって、試合数が少なく、多くの視聴者が見込める夕方のスポットに格上げされたことになる。NBCのサンデーナイトゲームに奪われないようFOXがプロテクトしたらしい。
- マンデーナイトゲームの後、レイヴンズのRBレイ・ライスが、「こんな何もない所に連れてこられて、面白くもなんともない。なにもかもが最悪。正直言ってね」とコメントしてしまい、ちょっとした話題に。翌日になってRBライスは「グリーンベイのファンに謝罪したい。本のカバーを見て内容を判断してはいけないし、あなた方の街が悪いなどと言ってはいけなかった」とTwitterで謝罪している。
- 地元両紙のレイヴンズ戦詳細レビューから。
- ディフェンスの全60スナップのうち、DL陣の出場回数はDEジェンキンズ(52)、DEジョリー(46)、NTラジ(36)、NTピケット(32)だった。NTラジの36スナップは今季最多。NTピケットはノーズタックルとしては珍しいほど今回はパスラッシャーとして活躍し、QBヒット2回、プレッシャー1回。
- スタッツ的には目立たなかったが、ILBニック・バーネットはRBレイ・ライスを封じ込める活躍。シーズンが深まるほどプレー内容がよくなっている。ILBホークはよいプレーも多かったが、第3Q半ばに連続ミスタックルがあった。
- ディフェンスはベース隊形(43.9%)が普段より多かったためニッケルバックのCBブッシュの出番が少なく、そのせいでCBトラモン・ウィリアムズが敵のターゲットになりやすかった。QBフラッコがCBウッドソンの方に投げたのはわずか5回、成功2回8yds、パスインターフェア1回9yds。CBウィリアムズの方に投げたのは13回。成功は3回37ydsだけだが、パスインターフェアが3回106yds。それ以外にも明らかなインターフェア(26yds)の見落としが1回あった。
- オフェンスの全68スナップのうち、RB/FB陣の出場回数は、RBグラント(40)、RBジャクソン(24)、RBグリーン(6)、FBホール(14)、FBクーン(8)。RBグリーンは出場6回のうち5回でボールキャリーした。
- オフェンシブラインでは、LGダリン・カレッジが難敵相手に健闘。リーグ屈指のDTハロティ・ナタに、押されながらもプレッシャーを1回しか許さなかった。しかしパスプロテクションのユニット全体を見ると決して鉄壁だったわけではなく、QBロジャースの巧みな身のこなしに助けられた面が大きい。
- TE陣では、TEジャーマイケル・フィンリーが出場46スナップのうち65%でスプリット(つまり実質WR)にセットした。いっぽうTEドナルド・リーは出場51スナップのうち72.5%がインラインまたはバックフィールドへのセット。
- レシーバー陣の落球は計5回で、WRジェニングス2、WRドライバー1、TEフィンリー1、TEリー1。
2009年12月 9日
- マイク・マッカーシーHC。「たしかに、両軍とも反則は信じられない多さだった。タイトに審判されたゲームを、力がありフィジカルな両チームが戦った、私はそう思う。こうしたゲームになるであろうことは予想していた。フィルムで見て、彼らのプレーぶりには大きな尊敬の念を抱いていた。そして我々もそうしたスタイルで戦いたいと思って臨んだ」
- 上り坂にあるチームだと思うか、という質問にマッカーシーHC。「それが正確なところだと思うね。我々は4連勝している。いくつものケガがあったが、ディフェンスはそれを乗り越えて良い仕事をしている。ゲームに勝っただけでなく、今日我々は一段進歩したように感じる。それが毎週の我々の目標だ。自分たちのフットボールをし、勝利に必要なことは何でもやる。今日のような困難な相手であっても。今日は(ターンオーバーや反則といった)困難を乗り越えて、チームが向上することができた。そのことを非常に誇りに思い、喜んでいる。今後のゲームにもつなげていくことができるだろう」
- レシーバー陣の落球の多さについてWRドナルド・ドライバー。「僕らとしては全てのボールを捕れるつもりでやっている。今日は捕るべきボールが捕れなかったのがいくつもあった。僕らは誰よりも自分たち自身に厳しいし、自分たち自身を見つめて反省する。まず僕自身が反省し、全てはそこからだ」
- 同じくレシーバー陣のミスについてQBロジャース。「こうしたゲームは時々あるものだ。今季はああいった落球は少なく抑えることができてたんだけどね。今日はすごく競った試合になったけど、粗いゲームでもあったと思う。本当にリズムをつかむことが僕らはできなかった」
- 先週まで218キャリー連続でファンブルなしだったRBライアン・グラントだが、第1Qのファンブル判定で危うくストップするところだった。さいわいチャレンジで覆って記録続行。
- オフェンスが勢いをなくしかけた第3Q、TEジャーマイケル・フィンリーがヒザのケガから復帰してくれたのが非常に大きかった。「前回痛めたところに近かったから、自分でもちょっと心配だった。ロッカールームに戻ってスタッフが確認したんだ。それからテーピングが緩んでいたから巻き直した。戻れたのは第3Qも半ばになってからだったけど、復帰してチームの先頭に立とうと思った」
- 第2QのTEフィンリーへの2ydsTDパスは、これまでなかったフォーメーションから生まれたもの。テイルバックの位置にTEフィンリー、フルバックの位置にRBジャクソンがセットし、スナップ前にTEフィンリーが左ワイドにシフト。FSズビコウスキーがTEフィンリーについたため、高さ(15cm)のミスマッチを狙った左奥へのパスが成功。
- プロボウルの常連であるレイヴンズのFSエド・リード欠場はやはり大きく、TEフィンリーの2TDはどちらも代役スターターのFSズビコウスキー相手に決めたもの。
- 第1QにRTマーク・タウシャーは相手のディフレクトしたパスをキャッチし、記念すべきNFL初キャッチとなった(捕ったおかげで3ydsロスしたが)。2005年第16週ベアーズ戦ではちゃんとエリジブルレシーバーとして1ydsTDパスをキャッチしたが、反則のため取り消されている。「あれはつらかったからねえ。ずっと気になってたんだよ」とRTタウシャー。反則したのは誰だった?との質問に、「グレイ・ルーガマー」と即答。
- NTライアン・ピケットは第4QのCBウィリアムズのインターセプトの場面でハムストリングを負傷して退場。本人はケガの具合についてコメントせず。「ウチはこの勝利が必要だった。どのゲームも大切だ。むこうだってもうプレーオフを戦っているような感じだった。クレイ(OLBマシューズ)の活躍について? クレイにはこれぐらい期待してるからね。彼は全くルーキーとは思えないし、素晴らしい働きをしてくれてる」
- OLBクレイ・マシューズ。「新しいシステムを導入して12試合、このところディフェンスがすごく噛み合ってきてる感触がある。チームメイトがどこにいくか理解出来てきているし、互いを信じ、全員がシステムを信じることができている。(トータルディフェンス1位という)チームの位置を僕らはすごく誇りに思っているし、毎週それを続けていきたい」
- OLBマシューズは2サックを追加して今季7サック。OLBブライアン・オラクポ(WAS)と並び、現在ルーキーとしてはNFL1位タイ。球団の新人記録はシーズン8サックで、ヴォニー・ホリデイ(1998年)とDE/OLBティム・ハリス(1986)がそれぞれ記録している。1試合で新人2人がサックを決めたのは球団史上4回目で、前回は1998年11月15日のジャイアンツ戦でDEヴォニー・ホリデイとLBジュード・ワディが記録している。
- ブリッツは比較的少なく、QBフラッコのパス36回のうち4メンラッシュが27回(75%)を占めた。それでもプレッシャーをかけられたのだから上出来だろう。
- ILBブランドン・チラーが手を骨折して以来初めて、SSビグビーの代わりにILBチラーが入る"Big Okie"隊形(5LB)を使う場面があった。
- パッカーズが相手オフェンスを前半100yds以下に抑えたのは今季4回目。前半6シリーズの結末は、ファンブル、インターセプト、パント、パント、パント、ヘイルメリー失敗。
- 反則の多さについてILBニック・バーネット。「反則については、僕らはもっと賢くプレーする必要がある。でもプレーぶりがそのことに影響されてはいけないし、慎重になりすぎてもいけない。ただひたすら頑張り抜くだけだ」
- CBにとって重要なのは"Short Memory"とよく言われる(一般的な意味は「物忘れがひどい」だが、フットボールでは「一発やられても後に引きずらない」という良い意味でよく使われる)。パスインターフェア3回106ydsの後でCBトラモン・ウィリアムズがインターセプトを決めた際も、ESPN放送席は彼の"Short Memory"を称賛した。「ひとつ僕の得意なのは、前のプレーを忘れて次のプレーに進める、ということだ。パスインターフェアばかり取られてみんな苛立ちが募ったけど、ビッグプレーも決めることができた。ちょっとこちらに不利だった判定もあるし、それを乗り越えてプレーを続けるしかないさ」と本人。
- 勝利を大きく引き寄せる自陣エンドゾーンでのインターセプトについて、CBトラモン・ウィリアムズ。「デメトリアス(WRウィリアムズ)が向きを変えて逆方向に行くのが見えた。それから僕はQBフラッコと目が合って、彼がこっちを見ていたから、『こっちに投げるぞ』とわかった。ジャンプ力は自信があるんで、これは捕れると思った」
- パッカーズの反則175ydsは球団史上2位の記録。1位は1945年のボストン・ヤンクス戦で記録した184ydsだが、その試合もちゃんと勝利している。
- 両軍合わせて反則310ydsはNFL史上2位タイ。1位は1951年のブラウンズ(209)対ベアーズ(165)での374yds。
- 第4Q最初の38ydsFG失敗についてマッカーシーHCは、(一度手を滑らせてセットし直した)ホールドのせいなのかKクロスビーの蹴り損ないなのかはっきりしない、としながらも、「我々はああしたフィールドゴールは決めなければならない。スナップを正しくホールドできなかったことも認識している。あれは(14失点の後の)大きなドライブだったのに、得点できずに終わってしまった。もっといい仕事をしなければ」
- 38ydsFG失敗について、ホルダーのQBマット・フリン。「ちょっと捕りそこなってしまった。たぶん僕のせいだ」
- 第1QのRBグラントのファンブル判定のチャレンジの間にDEジョリーとDEジェンキンズは、レイヴンズのWRメイソン、RBライス、FBマクレインらとノンストップのトラッシュトーク合戦に及んだ。チャレンジのタイムアウトじゅう喋りどおしだったらしい。
- 恒例Journal Sentinel紙のパノラマ写真(QuickTime必須)は、試合前の国歌の場面とコイントスの場面。この日はパッカーズとウィスコンシン州軍の共同企画による"Military Appreciation Night"。そのため、グリーンベイ出身の陸軍軍曹が国家を歌っている。20年勤め上げて来年退役するとのこと。コイントスに出ているのはゲームキャプテンのTEフィンリー、ILBバーネット、OLBポピンガ。後ろは巨大な国旗を片付けているところか。
2009年12月 8日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Ravens (6-6) |
0 |
0 |
14 |
0 |
14 |
Packers (8-4) |
3 |
14 |
0 |
10 |
27 |
ランボーフィールドは気温-6℃で風も弱く、まずまずのコンディション。反則数1位のパッカーズ対反則yds1位のレイヴンズの黄金対決とあって、両軍パスインターフェアのフラッグが乱れ飛ぶ粗いゲーム内容となった。第3Qには2つのターンオーバーからレイヴンズが3点差まで追い上げたが、前半の17点差を覆すには至らず、パッカーズディフェンスが2シリーズ連続でインターセプトを奪って逃げ切りに成功。パッカーズはこれで4連勝、ワイルドカード争いで一歩前進した。
第1Qだけで両軍合わせて3回のターンオーバーを犯すオフェンス低調の展開だったが、第2Qに入るとパッカーズのパスオフェンスがリズムをつかみ、2つのTDパスで17点差としてハーフタイムへ。しかし第3Qに入ると展開が一変。パッカーズはWRドライバーが連続でターンオーバーを犯して14点を失い、第4Q初めには38ydsFGを失敗して最悪な流れに。
しかしレイヴンズがオフェンスのパスインターフェアとアンスポーツマンライクコンダクトでフィールドポジションを悪くすると、TEフィンリーへのこの日2回目のTDパスで再び10点差。直後にビッグリターンとCBトラモン・ウィリアムズのパスインターフェアで自陣ゴール前のピンチを招くが、そのCBウィリアムズがインターセプトを奪って危機を脱する。次のシリーズでもILBホークがインターセプトを奪い、ランで時間を使ってダメ押しのフィールドゴール。終わってみれば両軍合わせてなんと反則23回310yds。
LTチャド・クリフトン(ハムストリング)がぶじ先発出場したが、動きは今ひとつで反則も2回。レイヴンズではOLBテレル・サッグスに加え、FSエド・リードの欠場が大きかった。パッカーズのケガ人で心配なのは、終盤にハムストリングを負傷したNTライアン・ピケット。試合前にはOLBアーロン・キャンプマンがインジャリーリザーブに入り、OLBシリル・オビオザーがプラクティス・スクワッドから昇格している。
第1Q
- 好リターンでGB陣43からの攻撃。3rdダウン3から、RBジャクソンへの10ydsパスでBAL陣へ。次の3rdダウン11もWRジョーンズへの15ydsパスでFG圏内へ。WRジェニングスへの9ydsパス、RBグラントの3ydsランでレッドゾーンへ。次の3rdダウン3はパスが通らず、28ydsFG成功で3点先制。
- BAL陣30から。RBレイ・ライスの4ydsラン、7ydsパス、QBフラッコの11ydsスクランブルでGB陣へ。さらにラン2回とTEヒープへの23ydsパスでレッドゾーンに入るが、RBライスのランでOLBマシューズがファンブルフォース、FSコリンズがリカバーして失点を逃れる。
- いきなりRBグラントがファンブルロストするが、チャレンジ成功で事なきを得る。パスインターフェアで18ydsゲインしたあと、WRジェニングスへのロングパスをインターセプトされてBAL陣10へ。
- 3rdダウン10からのロングパスでパスインターフェア(43yds)を取られて一気にGB陣へ。フリーフリッカーからのロングパスをFSコリンズがインターセプトしてGB陣48へ。
- ホールディング(LTクリフトン)が響いて3&アウト。パントは惜しくもタッチバック。
第2Q
- RBマゲイヒーの3ydsロス(B.J.ラジ)で3rdダウン13、ロングパスは通らず3&アウト。
- TEリーへの3ydsパス、パス失敗、オフサイドで3rdダウン2、WRジョーンズへの16ydsパスでBAL陣45へ。しかしWRジェニングス落球が響いてけっきょくパント。
- BAL陣17から。RBライスの1ydsロス、パスインターフェア9yds(CBウッドソン)で1stダウン。サック(OLBマシューズ)、オフサイド(OLBマシューズ)、QBスクランブルは6yds止まりでパント。
- GB陣17から。RBグラントの7ydsラン、3ydsランで1stダウン。RBグラントのノーゲインのあと、WRジェニングスへのロングパスがパスインターフェアとなってBAL陣48へ。TEフィンリーへの29ydsパスでBAL19へ。RBグリーンの4ydsラン、3ydsラン、フォルススタート(LTクリフトン)で3rdダウン8、TEフィンリーへの14ydsパスでゴール前2ydsへ。TEフィンリーに2ydsTDパス成功。
- RBライスへの6ydsパス、RBライスのノーゲインで3rdダウン4、パスが通らず3&アウト。
- GB陣32から、RBジャクソンへの4ydsパス、WRネルソンへの5ydsパスで2ミニッツ。QBロジャースのスニークで1stダウン。BALパスインターフェアでBAL陣へ。サック(GBタイムアウト#1)のあとQBロジャースの23ydsスクランブル、WRジェニングスへの17ydsパスでBAL陣8へ(GBタイムアウト#2)。最後はWRドライバーに8ydsTDパス成功。
- 残り28秒、BAL陣37から。TEヒープへの7ydsパス、5ydsパス(BALタイムアウト#2)のあとパス失敗2回で残り04秒。ヘイルメリーは通らずハーフタイムへ。
第3Q
- BAL陣17から。RBライスの2ydsラン、3ydsパス、TEヒープへの6ydsパスで1stダウン。連続パス落球のあと、サック(OLBジョーンズ)が出てパント。
- RBグラントの4ydsラン、WRジェニングスへの12ydsパス、BAL反則でさらに1stダウン。GBホールディング(Cウェルズ)のあと、BALパスインターフェア24ydsでBAL陣へ。しかし3rdダウン6からパスキャッチしたWRドライバーがファンブルロスト。
- BAL陣29から、RBライスの17ydsラン、WRクレイトンへの16ydsパス、WRメイソンへの7ydsパス、RBライスの4ydsランでFG圏内へ。3rdダウン10からWRワシントンへの12ydsパスが通ってレッドゾーンへ。RBライスの3ydsランのあと、WRワシントンに12ydsTDパス成功。(GBチャレンジ失敗)
- キックオフをキャッチしたG/Cディートリック=スミスがファンブルするが、かろうじてGBがリカバー。しかしWRドライバーが足で弾いたパスをインターセプトされ、GB陣42へ。
- エンドゾーンへのロングパスをCBトラモン・ウィリアムズがパスインターフェア(41yds)してゴール前1ydsへ。パス失敗のあと、RBマゲイヒーが1ydsTDランを決めて3点差に。
- GB陣40から、連続落球で3rdダウン10、WRジェニングスへ21ydsパスでBAL陣へ。WRジェニングスへの5ydsパスとフェイスマスクでレッドゾーンへ。RBグラントの2ydsラン、GBホールディング(RTタウシャー)、TEフィンリーへの4ydsパスで最終Qへ。
第4Q
- QBロジャースのスクランブルは3ydsどまり。38ydsFGは右に逸れて失敗。
- RBライスへのパスは7ydsロス、46ydsのロングパスはBALパスインターフェアで取り消しとなり、さらにアンスポーツマンライクコンダクトで3rdダウン32、ドローは不発で3&アウト。
- BAL陣49からのチャンス。RBグラントの4ydsラン、FBホールへの13ydsパス、WRドライバーへの14ydsパスでレッドゾーンへ。TEフィンリーに19ydsTDパス成功。再び10点差。
- 68ydsキックオフリターンで一気にGB陣26へ。RBライスの3ydsランのあと、エンドゾーンへのロングパスをパスインターフェアでまたもGB陣1ydsへ。RBマゲイヒーの2ydsロス(BALタイムアウト#1)のあと、エンドゾーンへのパスをCBトラモン・ウィリアムズがインターセプト。
- RBグラントの3ydsラン、4ydsラン、パス失敗で3&アウト。
- BAL陣26からの攻撃。最初のパスをILBホークがインターセプト。
- 50ydsからの攻撃。RBグリーンの8ydsラン、5ydsラン、2ydsラン、WRジェニングスへの13ydsパスでFG圏内へ。RBグラントの3ydsラン、1ydsロス(BALタイムアウト#2)、WRジョーンズへの6ydsパスで1stダウンならず。2ミニッツ明けに32ydsFGが決まって13点差。
- 残り1分52秒、BAL陣25から。フォルススタート、RBライスの20ydsラン、パス失敗2回のあとWRワシントンへの14ydsパスでGB陣へ。TEヒープへの1ydsパス(BALタイムアウト#3)。フォルススタート、TEヒープへの11ydsパスで4thダウン3となり、最後はOLBマシューズがサックして万事休す。
- 先発QBアーロン・ロジャースは26/40、263yds、3TD、2INTでレーティング87.8。レシーバー陣の不振に足を引っ張られたものの、最後まで落ち着いたクォーターバッキングでチームを勝利に導いた。
- パスプロテクションが非常に安定し、ポケットで余裕を持つことができた。被サックはわずか1回。
- WR/TE陣の落球が非常に多かった。それがなければショートパス中心のオフェンスがもっと機能していたはず。
- 第1Qのインターセプトは、セーフティが深く下がっているのにロングを投げてしまった彼の判断ミス(映像)。ただ敵陣10ydsへの55ydsパスなので、好パントのようなもの、と言えなくもない。
- 第3Qのインターセプトは、WRドライバーが足に当てて浮いたボールを捕られた不運なものだが、パスのコントロールが拙かったのも事実。
- 第2Q最後の23ydsスクランブルは、ガラ空きのフィールド中央を悠々と走ったもの。サックを喰らったあとだけに大きなプレーだった。
- QBロジャースのハイライト映像はこちら。
- チームラッシングは27回94yds(平均3.5)。QBロジャースのスクランブルを除くとRB陣は23回64yds(平均2.8)。DTハロティ・ナタなど、相手ラインを押し込むことができなかった。
- 先発RBライアン・グラントは18回41yds(平均2.3)とシャットアウトされた。前半は9回19yds、後半も9回22yds。パスキャッチゼロは今季2回目。
- RBアーマン・グリーンは5回23yds(平均4.6)と、とくに最後のシリーズで3回15ydsと存在感を見せた。
- RBブランドン・ジャクソンはラッシング機会なし、パスキャッチ2回14yds。
- FBコーリー・ホールはパスキャッチ1回13ydsのみだが、第4QのTEフィンリーへのTDパスにつながる価値ある1stダウンだった。
- 前述のようにWR/TE陣は落球が目立った。スタッツは以下のとおり。
- WRグレッグ・ジェニングスは6回77yds。序盤は調子が出ず、際どいボールはことごとくキャッチできなかった。
- WRドナルド・ドライバーは3回31yds、1TD。第3Qにはファンブルロスト(映像)とキャッチミスからのインターセプト(映像)が立て続けに出てしまい、スタンドからブーイング。ファンブルは珍しいが、彼へのブーイングもこれまた珍しい。
- WRジェームズ・ジョーンズは4回44yds。
- WRジョーディ・ネルソンは1回5ydsのみ。ライバルのWRジョーンズが3試合連続で4キャッチを記録しているのに対し、ネルソンは2試合連続1キャッチ。
- TEジャーマイケル・フィンリーは7回79yds、2TDの大活躍で、他のレシーバーたちの不振を補った。第3Qに一時退場したときはヒヤリとした。
- TEドナルド・リーは1回3ydsのみ。今回もイージーな落球があった。
- TEスペンサー・ヘイヴナーはTEフィンリー退場時に出番が増えたが、パスキャッチ機会はなし。
- 先発OL陣は左からLTクリフトン、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTタウシャー。3試合連続で同じ5人が先発を務めるのはもちろん今季初めて。
- パスプロテクションが安定し、ブリッツもRBたちがしっかりピックアップできていた。唯一の被サックはRGジョシュ・シットンがDTトレヴァー・プライスに抜かれたもの。
- LTクリフトン、Cウェルズ、RTタウシャーがそれぞれホールディングを取られている。Cウェルズのホールディングはランプレーでのもので、それ以外はパスプレーでのもの。
- トータルオフェンスはパッカーズ350ydsに対してレイヴンズ185yds。両軍ディフェンスのパスインターフェア(4回ずつ)を加えると、パッカーズ430yds、レイヴンズ300ydsとなる。
- タイムオブポゼッションはパッカーズが35分22秒。第2Qにロングドライブを2回成功させたことに加え、第4Q最後のシリーズはRBグリーンのランで時間を使うことができた。
- 3rdダウン成功率は6/13の46%といつもどおり優秀。1stダウン25回のうち反則でもらったものが6回。レイヴンズも全く同じ6/13の46%。
- パッカーズの犯したターンオーバーは3つで、インターセプト2回、ファンブルロスト1回(WRドライバー)。
- それ以外にも、G/Cディートリック=スミス(短く浮かせたキックオフをキャッチしてリターン)がファンブルしたが、なんとか自軍がリカバーしている。第1QにはRBグラントがファンブルと判定されたが、チャレンジの結果、先にニーダウンと判定が覆って事なきを得た。
- 奪ったターンオーバーは4つで、ファンブルリカバー1つとインターセプト3つ。
- 第1Q、RBレイ・ライスのボールをOLBマシューズが掻き出し、FSコリンズがリカバー。RBライスはプロ2年目でわずか2回目のファンブル。(映像)
- 第1QのFSコリンズのインターセプトは、フリーフリッカーからロングパスを狙ったQBフラッコの判断ミス。CBとの1on1ではなく、FSコリンズが素早く察知して下がっていた。FSコリンズ含めてDBがレシーバー付近に4人もいた。(映像)
- 第4QのCBウィリアムズのインターセプトは、自らの22ydsパスインターフェアでゴール前に迫られたピンチでのもの。1stダウンはCBウッドソンがランプレーを2ydsのロスで仕留めた後の2ndダウン。パスラッシュを右に逃れたQBフラッコが、往生際悪くエンドゾーン中央に弱いパスを浮かせてしまい、CBウィリアムズがやすやすとインターセプト。(映像)
- その次のシリーズではILB A.J.ホークが今季初インターセプト。TEトッド・ヒープを完璧にカバーし、27ydsほどのパスをTEヒープの前に回り込んでナイスキャッチ。(映像)
- CBトラモン・ウィリアムズはパスインターフェア3回計106ydsを犯しているので、1回のインターセプトでは名誉挽回とは言えない。それ以外にはCBウッドソンが1回9yds。
- パス守備はQBジョー・フラッコを15/36、137yds、1TD、3INTのわずかレーティング27.2。しかしパッカーズのパスインターフェア4回計115ydsを含めると252ydsで、完封とは言えない。
- 大きな武器であるRBレイ・ライスのパスキャッチをわずか3回17ydsに封じたことが勝因のひとつ。主にILBバーネットの手柄だった。
- パッカーズのサックは3回。OLBマシューズ、OLBジョーンズ、OLBマシューズと新人OLBが頑張った。パスカバレッジがよく守ってどこにも投げられないシーンも目立った。
- ラン守備は21回66yds(平均3.1)と文句なし。心配されたRBレイ・ライスを14回54回に抑えることができた。
- ディフェンスのフロントラインがレイヴンズOL陣を圧倒したのが勝因の1つ。B.J.ラジの活躍も目立ち、3ydsのロスタックルとノーゲインがあった。
- LB陣では、直前にプラクティス・スクワッドから昇格したOLBシリル・オビオザーが、さっそくパントリターンチームでホールディングの反則を犯している。
- 反則回数NFL1位のパッカーズ対反則ヤード1位のレイヴンズという豪華対決にふさわしい内容だった。パッカーズの反則は11回175yds。うちDB陣のパスインターフェア4回115yds、OL陣のホールディング3回、フォルススタート1回。
- レイヴンズも反則12回135yds。3点差に追い上げた第4Qの初め、WRデリック・メイソンがオフェンスのパスインターフェアを取られ、抗議した際にアンスポーツマンライクコンダクトを取られてBAL陣6ydsまで下げられたことで、試合のモメンタムがパッカーズに戻ってしまった。
- キックオフリターンはWRジョーディ・ネルソンが1回38yds。レイヴンズhs普通のキックオフを蹴ったのは試合最初のものだけで、第3Qには短く高く浮かせる変則キックオフを2回蹴ってきた。最初のものはG/Cディートリック=スミスがファンブルしてしまったが、次はILBデズモンド・ビショップが賢くフェアキャッチ(自陣40yds地点)。キックオフのフェアキャッチは非常に珍しい。
- パントリターンはWRジョーディ・ネルソンが3回平均2.7yds、フェアキャッチ1回といいところなし。
- Pジェレミー・カピノスはパント3回平均43.0yds、ネット34.3yds。最初のパントは敵陣1ydsに落としたが、カバーチームが惜しくも押さえることができずタッチバック。2回目は敵陣44yds地点から蹴って、相手は敵陣17ydsでフェアキャッチなので、ちょっと短すぎ。3回目は53yds飛んでリターンもわずか6ydsと大成功。
- Kメイソン・クロスビーは第1Qに28yds成功、第4Qに38ydsを失敗、32ydsを成功。失敗したキックは、ホルダーのQBマット・フリンが一瞬手を滑らせてセットし直した影響か。
- キックオフカバレッジは今回も1回大きなミスがあり、こちらのTD直後に68ydsリターンを許してピンチを招いた。パントカバレッジは問題なし。
- ケガ人は以下のとおり。
- TEジャーマイケル・フィンリーが第3Q最初のシリーズでヒザを負傷して退場。ロッカールームでX線検査を受けてから復帰している。
- 終盤にはNTライアン・ピケットがハムストリングを負傷して退場、復帰せず。心配なケガ人は彼だけのようだ。
- アクティブ登録から外れたのは、FBジョンソン、WRイーリー、T/Gバーバー、RTジャコミニ、DEモンゴメリー、OLBトンプソン、CBベル、Sジョルダーノ。
- パッカーズは試合直前にOLBアーロン・キャンプマン(ヒザ)をインジャリーリザーブに入れ、OLBシリル・オビオザーをプラクティス・スクワッドから昇格させている。
2009年12月 7日
- 金曜の練習で首を負傷したOLBジェレミー・トンプソンは土曜の朝に退院。「状態はとてもいい。検査の結果、深刻なものではなく、完全に回復するはずだ。無事でよかった。今季復帰できるかどうかはわからない。まだ力が完全には戻っていない。今後は投薬治療とリハビリ、そしてまた検査を受けることになる」とマッカーシーHC。
- 機嫌良くロッカールームを歩き回っているOLBトンプソン。二度と歩けないと思った? との質問に。「そう思った。しびれて何も感じなくなり、最初は首が折れたのだと思った。でもすぐに感覚が戻ってきて、その後は神経過敏だけだった。本当に救われたよ。恐ろしい経験だった。ドクターたちは"脊髄震盪"と呼んでいる。ケースによって千差万別だから、回復期間を設定するのは難しいらしい。今季復帰できたらとは思うけれど、保証はできない」
- OLBトンプソン本人によると、彼は大学時代にも軽い脊柱管狭窄症と診断されたことがあるという。1994年に名WRスターリング・シャープ、2006年にWRテレンス・マーフィ(2005年ドラフト2巡)がこのケガで引退に追い込まれている。「今回のも、以前からの首の問題と関係があるかもしれない。でも適切なトレーニングとパッドの工夫で克服できるはずだ」と本人。
- LTチャド・クリフトン(ハムストリング)はまだフル参加はできていないが、インジャリーリポートではめでたく"Probable"となっている。「やればもっとできただろうけどね。2日前よりもずっとよい感じになっている」とマッカーシーHC。
- いっぽうOT T.J.ラングは木曜の練習で脳震盪を起こし、2日連続で練習を休んでいる。ドクターからの復帰許可が下りれば、これまでどおり左右タックルの控えを務めるが、そうでなければOTアレン・バーバーとOTブレノ・ジャコミニが準備している、とマッカーシーHC。
- 頼りになる3rdダウンバックに成長してきたRBブランドン・ジャクソンについてエドガー・ベネットRBコーチは、「ブランドンはものすごくよい仕事をしていると思う。(ボールに触れる)機会があればよいプレーをしてチャンスを活かしている。3rdダウンではQBのプロテクションが素晴らしい」と絶賛している。先週のPIT@BALではLBレイ・ルイスがブリッツでRBメンデンホールを吹っ飛ばすシーンがあり、今回もRB陣のブロッキングが重要になりそう。
- OLBキャンプマンの戦線離脱とOLBトンプソンの負傷で、アウトサイドLB陣のデプスが心配なところ。プラクティス・スクワッドからOLBシリル・オビオザーを昇格させる?との質問にマッカーシーHCは、「今日彼のワークアウトを見たが、非常によくやっている。試合まで2日かけて検討することになるだろう」
- ケガ人続出でダイムバックに昇格した新人CBブランドン・アンダーウッドについて、ジョー・ウィットCBコーチがかなりの辛口コメント。「成長ぶりは物足りない。プロフェッショナルとはどうあるべきか、学ばないといけない。必要なだけの能力はある。もっともっと頑張って、自分がNFL級の選手であることを、そして進歩するため本気で取り組んでいることを我々に示してくれなければ。彼の現状には満足していない」
- パッカーズオフェンスの3rdダウン成功率45.7%はNFL5位の好成績で、QBアーロン・ロジャースがそれを支えている。ロジャースの3rdダウンでのQBレーティングはNFL1位の135.5(2位のQBファーヴは113.7)。3rdダウンでのパッシングyds(1135)、TD数(11)もNFLトップ。パス成功率69.4%はペイトン・マニングに次ぐNFL2位。
- いっぽうパッカーズの4thダウン成功率は1/7のわずか14.3%で、ダントツのNFL最下位。ただし4thダウンギャンブルした回数自体がNFLで3番目に少ない。最多はチーフスの21回。
- レイヴンズのRBレイ・ライスは今季から先発に昇格し、ラッシング821yds(平均4.9)に加え、レシービングではNFLの全RB中1位の61回582ydsを記録。「最も過小評価されているRB」との声もある。
- 開幕前にパッカーズから解雇されたTEエヴァン・ムーアが、ブラウンズのプラクティス・スクワッドからロースターに昇格した。開幕前にパッカーズから解雇され、その後他球団のロースターに入った選手は、QBブライアン・ブローム(BUF)、RBタイレル・サットン(CAR)、WRルヴェル・マーティン(STL)、OTジャマーン・メレディス(BUF)、Sアンソニー・スミス(STL→JAX)、そして今回のTEムーアで6人目となる。
Green Bay Packers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Thur |
Fri |
Sat |
Status |
Notes |
Aaron Kampman |
LB |
Knee |
Out |
Out |
Out |
Out |
欠場 |
Jeremy Thompson |
LB |
Neck |
? |
△ |
Out |
Out |
欠場 |
T.J. Lang |
T/G |
Concussion |
? |
× |
× |
Questionable |
微妙 |
Aaron Rodgers |
QB |
Ribs |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Ryan Grant |
RB |
Neck |
△ |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
Ahman Green |
RB |
Groin |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
John Kuhn |
FB |
Hand |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Chad Clifton |
OT |
Hamstring |
△ |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Allen Barbre |
T/G |
Ankle |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Brandon Chillar |
LB |
Hand |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Charles Woodson |
CB |
Shoulder |
△ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Baltimore Ravens Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Thur |
Fri |
Sat |
Status |
L.J. Smith |
TE |
Ankle |
× |
× |
× |
Doubtful |
Terrell Suggs |
LB |
Knee |
× |
× |
× |
Doubtful |
Cary Williams |
CB |
Thigh |
? |
△ |
△ |
Questionable |
Ed Reed |
S |
Ankle/Hip |
× |
× |
△ |
Questionable |
K.J. Gerard |
S |
Thigh |
× |
× |
△ |
Questionable |
Joe Flacco |
QB |
Ankle |
○ |
○ |
○ |
Probable |
Le'Ron McClain |
FB |
Chest |
× |
△ |
○ |
Probable |
Kelley Washington |
WR |
Illness |
× |
○ |
○ |
Probable |
Demetrius Williams |
WR |
Illness |
? |
× |
○ |
Probable |
Jared Gaither |
OT |
Illness |
× |
○ |
○ |
Probable |
Matt Birk |
C |
Hamstring |
? |
○ |
○ |
Probable |
Haloti Ngata |
DT |
Ankle |
○ |
○ |
△ |
Probable |
Jarret Johnson |
LB |
Shoulder |
○ |
○ |
○ |
Probable |
Ray Lewis |
LB |
Foot |
△ |
△ |
○ |
Probable |
Prescott Burgess |
LB |
Thigh |
× |
△ |
○ |
Probable |
Probable |
: |
Virtual certainty that player will be available for normal duty |
Questionable |
: |
A 50-50 chance will not play |
Doubtful |
: |
At least 75 percent chance will not play |
Out |
: |
Definitely will not play |
|
|
|
○ |
: |
Full Participation |
△ |
: |
Limited Participation |
× |
: |
Did Not Participate |
? |
: |
Not Listed |
2009年12月 6日
Sports Turf Managers Association が、今年のフィールド・オブ・ザ・イヤーにランボーフィールドを選んだ。 むろん寒冷地だけに、ランボーフィールドの芝が一番素晴らしいというわけではなく、さまざまな創意工夫と努力でこれだけのサーフェスを維持していることへの評価だ。フィールド・マネージャーのアレン・ジョンソンは次のように受賞の喜びを語っている。「全NFLスタジアムの中で、我々が最も芝の育成期間が短く、条件は最も厳しい。にもかかわらず非常によい仕事をしている、と評価してもらえた。常に我々のフィールドはとてもプレーしやすく、それが最も重要だ。見た目の美しさと同じようにね」
これまでの工夫の1つとしてジョンソンが挙げたのが、昨年10月半ばのできごと。あまりに生育がよく芝の目が詰まっていたために、選手のクリーツが入っていかず、滑りやすい状態になっていた。そこでスタッフは思いきって芝を薄くし、さらに痛めつけ、芝の下の砂地が少し露出するほどにした。「見た目は悪くなったが、コルツ戦でのプレーぶりはよくなり、11月には見た目もだんだんよくなった。大事なのは見た目ではなくパフォーマンスだから」
もっと難しいのは厳寒期の対策だ。気温-5℃以下となる寒さから芝を保護するため夜間はフィールド全体にシートをかけ、地下に埋設されたヒーターで温めるが、残った湿気がシート内に結露してしまう。そのためシートを外した際に、芝の表面に水滴が残って滑りやすくなったり、芝とカバーが張りついてしまい、外す際に芝が剥がれたりする。そこで2007年シーズンのNFC決勝(気温-18℃)の前には、工業用の送風機で夜通し温風を送り込み、芝とシートの間に空気の膜を作ることで結露を防ぐことに成功。それ以来、シーズン終盤になるとその方法を用いている。
「芝の点でグリーンベイとマイアミを比べることなどできはしないが、それでも我々は非常によい仕事をしている。乗り越えるべき障害は数多く、我々はたくさんのことを試している。『こういう気候だからしょうがない』 という態度は我々は取らないのだ。最高の結果を残すための努力は決して惜しまない」
控えOLBのジェレミー・トンプソンがこの日の練習でRBランプキンと激突して首を負傷、救急車で病院に搬送され、少なくともそこで1泊して経過を観察することになった。さいわい四肢はすべて動かすことができ、意識ははっきりしており、どこにも麻痺はない、ということだけははっきりしている。しかし負傷の場所が場所だけに、今週の試合だけでなくキャリアの危機となる可能性もある。
OLBトンプソンが負傷したのはこの日の練習の最後、RBクレッグ・ランプキン(プラクティス・スクワッド)のランプレーのときだった。RBランプキンは動揺している様子で、「彼の頭が僕のショルダーパッドをヒットした形になり、彼はそのまま後ろへ倒れてしまった。"Oh, no"と彼が言うのが聞こえた。本当に怖いよ。彼はキャンプの頃から"Stinger"に苦しんでいたからね。僕らは普段から親しくて(昨年同期入団)、いろいろと話しあう間柄だから・・・『僕は大丈夫』 とは自分はとても言えない」
2009年12月 5日
- 現在ロースターにいる選手でこの日の練習に参加できなかったのはOLBキャンプマンだけ。彼はなぜかまだインジャリーリザーブに入っていない。
- 問題のLTチャド・クリフトン(ハムストリング)の参加はこの日も部分的なもの。マッカーシーHCは、「出場できるかどうかはわからない。今週いっぱいをかけて判断する」
- RBアーマン・グリーン(鼠蹊部)はフル参加し、3試合ぶりの復帰に向けて順調。「(ゲーム当日の)45人ロースターを争っているのは間違いない」とマッカーシーHC。スペシャルチームでも頑張ってくれなければ出場は保証できない、という意味合いか。
- ILBブランドン・チラー(手の骨折)のディフェンス復帰について、マッカーシーHC。「より安心して見られるようになってきている。ギブスも小さくなってきたし、よりプレーしやすくするため、いろいろな形の保護具を試しているところだ。本人はプレーしたがっている。負傷する前は非常に高いレベルでプレーしていたしね」
- OLBアーロン・キャンプマンをまだインジャリーリザーブに入れていないのは、今季復帰できる望みを持っているからか?という質問にマッカーシーHC。「手続き上の問題があるだけだ。彼は今週手術を受ける。今季は復帰できない」
- パスプロ安定に貢献しているRTマーク・タウシャーについて、QBアーロン・ロジャース。「彼の能力をすごく信頼しているし、彼の強みと弱みを知っているから、視界の隅に映った彼の様子を感じ取ることができる。人格的にも、そして身体的にも、彼がオフェンスにもたらすものは大きい。彼はとにかく頭がいい。自分の限界をよく知っていて、相手が自分をどう攻撃してくるかをわかっている。強いから相手は簡単にブルラッシュできない。(スピードで)外から抜こうとすれば、横に追い出される。ものすごくクイック、というわけじゃないが、彼は限界をわかっているんだ。僕としても、彼が相手と一緒に走ってくれば(ポケットで)前にステップアップできると感じ取れるし、相手がブルラッシュなら、もうしばらく持ちこたえてくれるとわかる。彼がいてくれると、僕もそうした感じがうまくつかめる」
- 今季のレシービング成績ではWRドナルド・ドライバー(53回845yds)がWRグレッグ・ジェニングス(47回722yds)をリードしているが、パスターゲットになった回数では、ドライバー82回対ジェニングス79回とさほど変わらない。
- CBチャールズ・ウッドソンが11月のNFCディフェンス部門の月間MVPを受賞した。9月に続いて今季2回目、自身3回目の受賞。NFCのディフェンス部門で1シーズンに2回受賞した選手は史上初。28タックル、3インターセプト(うち1TD)、ファンブルフォース3回、ファンブルリカバリー1回、サック2回、パスディフェンド8回。
- ライオンズ戦でCBウッドソンが挙げた、1試合で2INT、1TD、1サック、1ファンブルフォース、1ファンブルリカバリーの記録はNFL史上初とのこと。
- 1970年に始まったマンデーナイト・フットボールは今年で40年目。パッカーズは通算55回出場し、26勝28敗1分け。
2009年12月 3日
- 今週最初の練習がフルパッドで行われ、最初のウォークスルーの後は屋外練習となった。
- LTチャド・クリフトン(ハムストリング)は冒頭のウォークスルーだけ、パッドを着けずに参加。動きはまずまずだったようだ。この日の練習を休んだのはRBライアン・グラント(首)とCBチャールズ・ウッドソン(でん部)だけ。グラントは49ers戦で痛めた首がまだ万全ではないのだろう。
- RBアーマン・グリーン(鼠蹊部)が久しぶりに練習に復帰し、WRジョーディ・ネルソン(肩)、CBブランドン・アンダーウッド(ハムストリング)も参加できている。
- CBアル・ハリスがヒザの前十字靭帯(ACL)の再建手術をぶじ終えた。ACL以外の腱も痛めている場合、腫れがひくまでACLの手術はできず、昨年のRTタウシャーも負傷から1ヶ月後の今年1月に手術を受けた。今回CBハリスが負傷から9日で手術を受けられたことは、復活に向けて順調な第一歩といえそうだ。
- "第2のバイウィーク"の効用についてDEカレン・ジェンキンズは、「インジャリーリポートには載らなくても、誰もがちょっとしたケガを抱えているからね。回復する時間が取れるのはありがたいよ」と語っている。ILBニック・バーネットは、「そう、ほんとバイウィークみたいだった。(3日間の休暇で)スポーツから離れてちょっとした息抜きをし、心身ともにフレッシュな状態で戻ってこられた。5日間で2試合もプレーするのは大変だった。でもその後に休息できたので、これからみんなハードに頑張り抜くことができる」
- トータルディフェンス1位となったことについてILBバーネット。「正直言って、その話題にはあまり深入りしたくない。記者のみなさんはいま盛り上がっているけど、何か(悪いこと)が起きればすぐに叩くわけだから。僕らとしては、ひとつずつ目の前の試合に集中し、その勝敗だけを心配する。シーズンが終わったときにナンバーワンでなければ仕方がないし」
- 今季パッカーズが失ったターンオーバーはわずか10回(INT5回、ファンブルロスト5回)で、現在NFL1位。これがディフェンス陣を大いに助け、スペシャルチームの不振を補っている。「フットボールでは、ターンオーバーを犯さなかった方が普通勝つからね。ボールセキュリティが第一、というのが僕らが最も重視していることだ。このことは誇りを持っている。ボールがなければ何もできないのだから」とRBライアン・グラント。彼は今季ファンブルロストわずか1回だけ。
- ライオンズ戦で大活躍したCBチャールズ・ウッドソンがNFCディフェンス部門の週間MVPに選出された。ウッドソンの受賞は第10週カウボーイズ戦に続いて今季2回目。9月に続いて月間MVPも受賞できるのではないか。
- CBトレヴァー・フォードの昇格で空いたプラクティス・スクワッド枠に、TEトム・クラブトリーと契約した。マイアミ大(オハイオ)出身、9月まではチーフスのプラクティス・スクワッドにいたドラフト外ルーキー。大学ではレシービング成績の少ない白人タイトエンドで、49ersのWRクラブトリーとの血縁関係はもちろんない。
2009年12月 2日
- ライオンズ戦終了直後以来初めてマッカーシーHCの記者会見が行われた。コーチ陣はレギュラーシーズン中には珍しい土・日連休でリフレッシュしたようだ。
- 11月は異例なほどの高温に恵まれたグリーンベイだが、今後は@ARIを除く4試合が寒冷地ゲームといっていい。そうしたゲームに必要なことは、と聞かれたマッカーシーHC。「ランでボールを進めること、相手のランを止めることだ。屋外での練習ももちろん役に立つ。12月にプレーする、これがグリーンベイ・パッカー・フットボールというものだ。ウチのレシーバー陣はタレント豊富だが、全てはフロントラインから始まる。この時期になると、大事なのはランでボールを進め、相手のランを止めることであり、我々はそこに注力している」
- 「我々は非常によくランを止めることができている。そして、次のゲームの焦点もそこだ。3人の優秀なランニングバックを擁するボルチモアのランニングゲームは、我々にとってまたとないチャレンジとなるだろう」
- 主力で心配なケガ人はLTチャド・クリフトン(ハムストリング)だけ。「今週は練習を休む日があるかもしれない」とマッカーシーHC。出場は大丈夫、というほどではないが、出場が難しい、という口ぶりでもない。
- 「WRジョーディ・ネルソン(肩)は問題ない。T/Gアレン・バーバー(足首)、RBアーマン・グリーン(鼠蹊部)、CBブランドン・アンダーウッド(ハムストリング)はみな今日ワークアウトをした。火曜の練習から参加できる可能性もある」
- RTマーク・タウシャーについて、マッカーシーHC。「(次が復帰3戦目なので)できればもうフル出場させたい。同じOL5人が先発できていることは非常に大きい。彼は自信、経験、安定性といったものをチームにもたらしてくれている」
- 現時点でパッカーズはトータルディフェンス(ヤーデージ)がNFL1位となった。パッカーズの1位は2001年第3週終了時以来。シーズン終盤に1位となったのは優勝した1996年シーズン以来。「それでも我々は細かな点に集中を続けなければならない。12、13、14週に1位であっても手柄にはならない。シーズンが終わったときに1位でなければ。ただ、我々が"チャンピオンシップ・ディフェンス"に向かって順調に進歩しているのはたしかだ」とマッカーシーHC。
- スペシャルチームについて、マッカーシーHC。「カバレッジ・ユニットは非常に高いレベルでプレーしているのに、1試合に1回か2回、崩れてしまう。ダラス戦では極めて高いレベルでプレーし、サンフランシスコ戦では非常によかったが、1本だけ大きなリターンを許した。そしてデトロイト戦では、やってはいけないミスがいくつか出た。それは修正していくし、それができるだけの人材もいる。スキームにはすごく自信を持っている。そして今後の戦いにおいて、我々のスペシャルチームは大きなファクターとなることだろう」
- 地元両紙のライオンズ戦レビューから。
- NT B.J.ラジは今季最多の29スナップに出場。DEジェンキンズ(48)、DEジョリー(46)、NTピケット(18)。ラジはロスタックル2回、パスディフレクト1回と今季最高の働きだったが、担当ギャップから押し出されたのが3回もあった(他のDL選手はゼロ)。
- ディフェンスの全68スナップ中、アウトサイドLB陣の出場回数はOLBジョーンズ(47)、OLBポピンガ(18)、OLBトンプソン(12)。OLBトンプソンの出場はほとんどが右サイドで、OLBマシューズを休ませるためのもの。インサイドではILBバーネットとILBホークが非常にフィジカルに良い働きを続けているが、パスカバレッジではミスもある。そのあたりはILBチラーが復帰すればまた起用法を工夫するかも。
- ライオンズは前回の対戦と同じ39%でブリッツを入れてきたが、被サック数は前回の5回から1回に。
- 敵陣1stダウンゴールで攻めきれなかったオフェンスは、最初からパス主体のフォーメーションで行くのではなくもっとパワーランで行くべきでは、との声も。