グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2009年11月12日

2009年シーズン前半 スタッツ集

前半8試合を終えたところでスタッツをまとめてみた。2008年2007年2006年のスタッツも参照のこと。現在多くのチームが8試合を消化したところだが、NYGおよびHOUの2球団は9試合を終えているので、TD数などは参考程度に。

オフェンス
Total 得点 ラン ラン(1回) ランTD FumLos パス パス% パスavg パスTD INT Rate サック 3rd% Red
376.6 26.9 121.0 4.5 7回 3回 255.6 63.1% 8.6 16回 5回 103.0 37回 42.2% 51.9%
7位 7位 10位 8位T 13位 7位T 9位 12位 3位 4位T 3位T 5位 32位 10位 17位

今季は不振のチームとの対戦が多く、トータルディフェンス順位ではラムズ28位、ライオンズ26位、ブラウンズ32位、バッカニアーズ29位。それらは大いに割り引く必要があり、パッカーズをどう評価したらよいものか。

トータルヤーデージ7位、得点7位、パスオフェンス9位、ターンオーバーの少なさ、といったあたりは昨年とほぼ同じ。大きく改善しているのはラン攻撃(平均4.1→4.5)。ラン守備不振のチームとの対戦が多かったこと、ランブロッキングの得意な若手OLたちの出場機会が多かったこと、RBグラントが復調し相手タックルを破れるようになったこと、などが考えられる。

さんざん既報のとおり、被サック37回はダントツのNFL最下位。パスプロテクションの崩壊は言うまでもないが、QBロジャースがQBファーヴと比べてボールを持ち過ぎる傾向は昨年からはっきりしていた。3rdダウン成功率が下がった(5位→10位)のも、レッドゾーンでのTD率が急落(6位→17位)したのも、やはり被サック数の多さが影響していそうだ。パス1回あたりのゲインは8.6yds(3位)へと大幅アップし、パスプロさえ持てば一発長打があることを示している。

インターセプトが少ないのはQBロジャースの美点の1つだが、レシーバーがフリーになるのを待ちすぎるせいでサックが増えているのも事実なので、多少は割り引く必要がある。ファンブルロストは昨季よりさらに少なく、RBグラントをはじめスキルポジションの選手たちはしっかりボールを守っている。

昨季16試合で挙げた全48タッチダウンのうち、オフェンスの挙げたものは39TD。今季8試合で25TD(NFL7位タイ)のうち、オフェンスが23TDなので、オフェンスによるTD数はかなり増えている。

ターンオーバー 反則 相手反則
Takeaways Giveaways DIFF 回数 ヤード 回数 ヤード
Total Int FumRec Total Int FumLos          
18 12 6 8 5 3 +10 62回 509yd 40回 299yd
5位 4位 12位 3位T 3位T 7位T 2位 32位 31位 7位 5位

ターンオーバーレシオは昨年に続いて大幅プラス。オフェンスの犯したターンオーバーが少なく、インターセプトを数多く奪い、(昨季不振だった)ファンブルリカバーも増えていて、4部門全てで満足できる数字となっている。ファンブルリカバーが増えたのは、ディフェンスのフロント7がアグレッシブになりラン守備が向上したことと関係があるはず。

逆に悲惨なのは反則で、回数はNFL最多、ヤーデージでも2番目に多い。アンネセサリーラフネスなど馬鹿げた反則も目立つ。2年連続でNFL最下位を争っているのだから、規律面でコーチ陣の指導力が疑問視されるのも当然だろう。逆に対戦相手はNFLで5番目に反則ヤードが少ない。

ディフェンス
Total 失点 ラン ラン(1回) ランTD FumRec パス パス% パスavg パスTD INT Rating サック 3rd% Red
282.9 21.5 97.1 3.5 3回 6回 185.8 54.0% 6.6 16回 12回 75.9 13回 34.3% 69.6%
4位 16位 9位 2位T 4位T 12位 8位 2位 8位T 28位T 4位 7位 29位T 4位 30位

2008年2007年2006年のスタッツも参照のこと。トータルディフェンスが20位から4位へとジャンプアップしたものの、オフェンスと同様に対戦相手の不振(とくにQB)が大きく、どの程度信用してよいものか。

昨季大不振だったラン守備が1回平均4.6yds(26位)から3.5yds(2位タイ)へと大幅にアップし、コーチ陣入れ替えを行った当初の目標を1つは達成できている。個人ラン成績2位のセドリック・ベンソン(CIN)、3位のスティーヴン・ジャクソン(STL)、同じく3位のエイドリアン・ピーターソン(MIN)と対戦したうえでこれだけの成績なのは評価していいだろう。

パス守備8位といっても、8戦中5戦は相手QBに恵まれた。新人が2人(DETのスタフォードとTBのフリーマン)、急きょ代役のカイル・ボラー(STL)、絶不調(レーティングNFL最下位)のデレク・アンダーソン(CLE)、そして移籍初戦で噛み合わないジェイ・カトラー(CHI)といった、人もうらやむ顔ぶれ。カーソン・パーマー(GB戦のレーティング93.3)、ブレット・ファーヴ(135.3、128.6)といった好調QBには歯が立たず、いずれも30失点以上を喫した。

立派な数字の並ぶパス成績の中で、パスTD16回(28位タイ)と、レッドゾーンでのTD率69.6%(30位)の悪さが際立っている。3&アウトで止めるシリーズが多い(3rdダウン成功率はNFL4位)のに、自陣深くに攻め込まれるとあっさりタッチダウンを許してしまう。"Bend, but Not Break"の正反対で、ヤーデージでは4位なのに失点が16位なのはそのせいだ。TDパスが多いのは、やはりパスラッシュ不振(サックは昨季よりさらに悪化して29位タイ)で、相手QBに時間を与えるからではないか。

スペシャルチーム
Kickoff Punt Kickoff Ret Punt Ret Field Goals
Avg. TB Coverage Avg. TB Coverage Net     成功率 回数
61.7 8回 24.8 43.0 3回 13.4 32.6 22.5 6.1 77.8% 14回
27位 10位T 26位 20位 12位T 30位 32位 17位 24位 20位 5位T

昨オフにはSTコーチを交代させたにもかかわらず、スペシャルチームはほとんどの部門で成績が悪化し、チームの足を大きく引っ張っている。スペシャルチームがもう少しまともなら、今ごろは6勝2敗か5勝3敗だったはず。

キックオフの飛距離がダウンしたのは、Kクロスビーがシーズン序盤で腹筋を痛めた影響があるかもしれない。相手リターン24.8ydsはNFL26位で、昨年よりさらに悪化。相手パントリターンでも13.4yds(30位)を許しており、カバレッジチームの不振は明らか。Pジェレミー・カピノスのパント飛距離は昨季のPデリック・フロストよりも多少マシになったとはいえ、ラインドライブのミスパントも多く、好リターンを許す原因の1つになっている。

いっぽうこちらのパントリターンキックオフリターンはどちらもパッとせず、一発ビッグリターンの脅威がまったくない。いいリターンが出たと思うと反則で取り消し。期待されたCBウィル・ブラックモンがインジャリーリザーブ入りし、後任となるはずのWRジョーディ・ネルソンは3試合欠場中。そのせいで人材不足に陥っている。

Kメイソン・クロスビーはあまり成長が見られず、3年目の今季も成功率77.8%に留まっている。マッカーシーHCはロングFGを狙わせたがるが、今季は50yds以上を4回蹴って1回しか成功していない。40yds未満はすべて成功させているが、第3週ラムズ戦でキャリア初のPATブロックを許した。気候的にこれから悪条件のゲームが増えることも心配な材料だ。

カテゴリ : Football