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Packers 26 - 38 Vikings
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年11月 2日
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Vikings (7-1) |
7 |
10 |
7 |
14 |
38 |
Packers (4-3) |
3 |
0 |
17 |
6 |
26 |
気温9℃、快晴。全米の注目が集まるランボーフィールドにはレギュラーシーズン記録の71213人の観客がつめかけている。QBブレット・ファーヴがフィールドに出るたびに繰り返しブーイング。パッカーズはWR陣が実質3人だけ(昇格間もないWRアレンが4番手)、TEフィンリーも欠いてオフェンスの武器が少ない。OL陣は先週と同じスターターで、LTクリフトンとRTタウシャーはサイドラインに控えている。ヴァイキングスの主力ではCBウィンフィールドだけが欠場。
パッカーズがやや押し気味だった第1Q半ば、自陣レッドゾーンで3rdダウンを止めた際、DEジョリーがつまらないアンネセサリーラフネスで1stダウンを与えて逆転TDを許し、モメンタムを失ってしまった。その後は好・守・STすべてでヴァイキングスが圧倒し、パッカーズはトータルわずか47yds。ターンオーバーでもらった3点のみで前半を終える。
後半に入ってパッカーズのパスオフェンスが息を吹き返し、17連続得点で4点差まで迫るが、WRハーヴィンがまたもビッグリターンを繰り出し、ヴァイキングスオフェンスは楽に点差を広げる。再び5点差に迫った第4Q半ば、パッカーズは敵陣で攻めきれずロングFGも失敗し、逆にTDドライブを許して勝負あり。後半はディフェンスが勝負どころで持ちこたえられなかった。
前回の対戦と比べてクイックめのパスを丁寧に通したQBファーヴに対し、パッカーズはブリッツを入れてもスナップ前にうまく対応され、けっきょく今回もサックなし。勝負どころの3rdダウンロングで守りきれず、4TDパスを喫した。オフェンスは前回(8被サック)よりはパスプロがマシだったが、それでも6被サック。フリーのレシーバーを見つけられないうちにカバレッジサックを浴びる場面も目立った。オフェンスはパスプロ不安、ディフェンスはプレッシャー不足、つまらない反則と、1ヶ月前と比べてあまり進歩の見られない内容だった。
第1Q
- RBグラントへの11ydsパスで1stダウン。ラン2回で3rdダウン5、WRドライバーへの20ydsパスでMIN陣へ。しかしハンドオフのミスでファンブルして7ydsロスし、結局パント。
- RBピーターソンの2ydsラン、WRハーヴィンへの3ydsパス、RBテイラーへの20ydsパスで1stダウン。しかし次のラン2回は1ydsどまりで、3rdダウン9からのパスは通らずパント。
- ロングパス失敗、スクリーンパスは3ydsロスし、3rdダウンのパスも通らず。
- MIN陣39からの攻撃だが、スナップミスでファンブルし、DEジョリーがリカバー。
- MIN陣21からのチャンスだが、RBグラントの8ydsラン、3ydsロス、サックでTDならず。37ydsFG成功で3点先制。
- WRハーヴィンの77ydsのビッグリターンで一気にGB陣14へ。RBピーターソンの5ydsラン、ノーゲインで3rdダウン5、RBテイラーへのパスを3ydsロスで止めるが、アンネセサリーラフネス(DEジョリー)でもったいない1stダウンを与える。RBピーターソンのラン3回で1ydsまで迫って4thダウンギャンブル、RBピーターソンが飛び込んでタッチダウン。
- スペシャルチーム反則でGB陣15から。RBグラントの5ydsラン、FBジョンソンへの4ydsパスで第2Qへ。
第2Q
- 3rdダウン1からまたもカバレッジ・サックされてパント。
- MIN陣49からのチャンス。RBピーターソンの1ydsラン、WRライスへの5ydsパス、WRハーヴィンへの9ydsパスで1stダウン。WRベリアンへの12ydsパス、WRライスへの7ydsパスでレッドゾーンへ進み、最後はTEシャンコーへ12ydsTDパス成功。
- いきなりサックで8yds下がり、RBグリーン(初キャリー)のドローもノーゲイン。3rdダウン18もパスが通らず。
- またもGB陣49からのチャンスに、RBピーターソンの33ydsランで一気にレッドゾーンへ。ラン2回を止めて3rdダウン6、エンドゾーンへのパスは失敗に終わるが、FGの際にGBオフサイド(DEモンゴメリー)で4thダウン1に変わったのでギャンブル。RBピーターソンのランが止まって得点なしに終わる。
- GB陣8から。いきなりホールディング(GB)で下がり、FBクーンの4ydsラン、7ydsのQBスクランブルで3rdダウン3、(両軍ホールディングの後)WRドライバーへの6ydsパスで久しぶりの1stダウン。しかし2ndダウンでまたもサック(4yds)を喰らって結局パント。
- WRライスへのクイックパスで13ydsゲインしてGB陣へ。2ミニッツ。RBピーターソンの5ydsラン、WRハーヴィンへの6ydsパス、WRライスへの14ydsパスでGB陣22へ(MINタイムアウト#2)。RBテイラーのランが止まって3rdダウンのパスも通らず、41ydsFG成功で3点追加。
- 残り2秒でGB陣35から、RBグラントのランで前半終了。
第3Q
- MIN陣37からの攻撃。RBピーターソンの3ydsラン、ホールディング(MIN)で3rdダウン17となるが、WRベリアンに19ydsパスが通って1stダウン。直後にWRハーヴィンへ51ydsTDパス成功。
- WRジェニングスに30ydsパスが通って久々のMIN陣へ。RBグラントのラン2回とQBスクランブル7ydsで1stダウン。パスインターフェア(MIN)、FBクーンへの8ydsパス、TEリーへの9ydsパスでゴール前8ydsに進むが、またも3rdダウンでサックが出て26ydsFGどまり。
- スクイブ・キックをキャッチしたDEロビンソンがファンブルしてGBリカバー。
- MIN陣41からのチャンス。RBグラントへの13ydsパス、WRドライバーへの11ydsパスでレッドゾーンへ。3rdダウン9となるが、TEヘイヴナーに16ydsTDパス成功。
- 3回連続パス失敗で3&アウト。
- GB陣16から。RBグリーンへの12ydsパス、WRジョーンズへの42ydsパスで一気にMIN陣30へ。TEリーへの5ydsパス、WRジェニングスへの14ydsパスでMIN陣11に迫り、3rdダウン4からTEヘイヴナーに5ydsTDパスが通って4点差に。
- またも好リターンでGB陣38へ。3rdダウン7からWRハーヴィンへの15ydsパスで1stダウン。さらにフェイスマスク(GB)でGB陣9に進んで最終Qへ。
第4Q
- RBピーターソンの1ydsロス、8ydsランでゴール前2ydsに迫り(GBタイムアウト#2)、TEデューガンに2ydsTDパス成功。
- GB陣26から。RBグラントの8ydsラン、WRジェニングスへの10ydsパスで1stダウン。WRドライバーへの6ydsパス、QBロジャースの35ydsスクランブルで一気にMIN陣15へ。3rdダウン5からWRジェニングスに10ydsTDパス成功。2ポイントはRBグラントにパスが通らず5点差どまり。
- RBピーターソンの7ydsラン、21ydsランでGB陣へ。しかし後が続かずパント。
- GB陣19から、FBクーンへの14ydsパス、WRドライバーへの17ydsパス、ラフィングザパサーで一気にMIN陣35へ。WRジェニングスへの7ydsパス、サック(5yds)、パス失敗で4thダウン、51ydsFGトライは失敗に終わる。
- MIN陣41からの攻撃、RBピーターソンへのスクリーンパスが44ydsゲインして一気にGB陣15へ。RBピーターソンのノーゲイン、1ydsロスで3rdダウン10となるが(GBタイムアウト#3)、WRベリアンに16ydsTDパスが決まって12点差。
- WRドライバーへの4ydsパス、TEリーへの7ydsパスでなんとか1stダウン。ホールディングなどで4thダウン20、パスが通らず失敗。
- 残り2分38秒、GB陣27から。2ミニッツをはさんで4回ラン(FG蹴らず)。
- 残り27秒でGB陣23。QBマット・フリン登場。TEリーへの3ydsパスからラテラルをつなごうとするが、ファンブルをリカバーするのがやっとで試合終了。
- 先発QBアーロン・ロジャースは26/41、287yds、3TD、0INTでレーティング108.5。
- 前半は5/11のわずか38yds(レーティング54.4)。数字のほとんどは後半に稼いだものだった。
- 前半だけで3rdダウン17、3rdダウン13、3rdダウン18、3rdダウン12があり、すべてパス失敗に終わっている。うち2回はサックによるロス、1回はQBロジャースとFBクーンの接触によるファンブル、1回はパスキャッチしたRBグラントのロスによるもの。
- 終盤になってもヴァイキングスは繰り返しブリッツを入れてきたが、後半のQBロジャースは落ち着いてクイックパスを通すことができた。
- ラッシング5回52yds。第4Qにはキャリア最長の35ydsスクランブルもあった。
- 終盤には度重なるヒットでかなりつらそう(写真)。以前から痛めている足も悪いのか。
- チームラッシングは19回90yds(平均4.7)。しかしQBロジャースのスクランブル5回52ydsを差し引くとわずか14回38yds(平均2.7)の体たらく。
- 先発RBライアン・グラントは10回30yds(平均3.0)。パスキャッチ3回21yds。第4Qの2ポイントコンバージョンは中央の彼を狙ったものだが、相手DLにティップされて失敗。
- 今季初出場のRBアーマン・グリーンは2回1yds。パスキャッチ1回12ydsは、相手タックルをうまく振り切った好プレーだった。後述のようにキックオフリターンはかつてのスピードが感じられず、いいところなし。
- RBブランドン・ジャクソンは出番なしか。
- FBジョン・クーンはラッシング2回7yds、パスキャッチ2回22yds。相手タックルを振り切って15ydsゲインしたプレーも。
- WR陣は以下のとおり。
- グレッグ・ジェニングスは8回88yds、1TD。パスインターフェアされながらフィンガーティップでキャッチした第4QのTDパスキャッチは見事だった。
- ドナルド・ドライバーは6回63yds。
- ジェームズ・ジョーンズは1回42ydsのみ。
- プラクティス・スクワッドから昇格のジェイク・アレンは出番がほとんどなく、キャッチなし。
- ジャーマイケル・フィンリーを欠くTE陣は、ドナルド・リーが3回17ydsとあまり活躍できず。スペンサー・ヘイヴナーは2回21ydsがどちらもタッチダウン。2試合で3TDの荒稼ぎ。
- 先発OL陣は左からLTラング、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTバーバー。LTクリフトンとRTタウシャーはアクティブ登録されたが、控えとしてサイドラインに。
- 被サックは6回。そのうち明らかなカバレッジサック(QBロジャースの持ち過ぎかも)は2回か3回。LTラングはDEアレン相手にまずまず健闘し、DEアレンの3サックのうち、完全に抜かれたのが1回、カバレッジサック1回、明らかなアサインメントミスでフリーにしたのが1回。むしろDEレイ・エドワーズ(2サック)相手のRTバーバーの方が苦戦していた印象。
- トータルオフェンスはパッカーズ351ydsに対してヴァイキングス355ydsと互角だが、これはヴァイキングスがWRハーヴィンのビッグリターンでフィールド中央付近からの攻撃が多く、あまりヤードを要さずにエンドゾーンまで運ぶことができたからだろう。
- 前半のパッカーズオフェンスはRBピーターソン(59yds)よりも少ない47yds。
- タイムオブポゼッションはパッカーズが32分32秒。こちらも、パッカーズのオフェンスが健闘したというより、ヴァイキングスのフィールドポジションがよすぎてすぐにタッチダウンになってしまうため。
- 3rdダウン成功率は7/16の44%とまずまず合格点。前半が2/8(25%)、後半が5/8(63%)。前半は3rdダウン10以上ばかりで手も足も出なかった。
- ヴァイキングスの3rdダウン成功率も6/14の43%と両軍互角で、こちらも前半2/7(29%)の後半4/7(57%)と後半がいい。
- パッカーズの犯したターンオーバーはゼロ。なんとか接戦に持ち込めた理由の1つだろう。
- 奪ったターンオーバーはファンブルリカバー2つ。第1QにはMINのセンターのショットガンスナップが早すぎてQBがファンブルし、DEジョリーがリカバー。第3QにはWRハーヴィンを避けてスクイブ・キックをしたのが奏功し、キャッチしてリターンしたDEロビンソンがファンブルロストしてくれた。ファンブルフォースがILBホーク、リカバーはFSコリンズ。(2人とも珍しくスペシャルチームで出ている)
- パス守備は今回もQBファーヴをまったく止められず、17/28、244yds、4TD、0INTのレーティング128.6。基本的には短めのクイックめ中心で、3rdダウンロングでは得意の矢のようなパスがミドルレンジに決まった。
- ラン守備は32回111yds(平均3.5)。RBピーターソンを25回97yds(平均3.9)ならそれほど悪くないが、第4Qに許した44ydsのスクリーンパスは痛かった。
- パッカーズのサックは今回もゼロ。引いて守ってダメ、ブリッツしても全く届かず。スクリメージ付近でのディスガイズ(偽装)が相変わらずヘタクソで、ブリッツの構えをスナップ前にQBファーヴに察知されて対処されてしまう。
- ディフェンスで最も派手な活躍をしたのは今回もOLBクレイ・マシューズ。パスラッシュでは数少ないプレッシャーをかけ、ラン守備でもロスタックルを決めている。逆にOLBアーロン・キャンプマンはいいところなしに終わった。
- 反則は6回45ydsといつもよりずっとマシだったが、前述のように第1QのDEジョニー・ジョリーのアンネセサリーラフネスが敗因の1つに。3点リードして自陣レッドゾーン守備で3rdダウンを止めた瞬間のことだけに、悔やんでも悔やみきれない反則だった。ヴァイキングスの反則はわずか3回29yds。
- キックオフリターンはRBアーマン・グリーンが全て務めたが、7回平均20.1ydsといいところなし。
- パントリターンはCBトラモン・ウィリアムズが1回8yds。あとはダウン1回、タッチバック1回。
- Pジェレミー・カピノスはパント5回平均43.2yds。
- Kメイソン・クロスビーは第1Qに37yds成功、第3Qには26ydsを成功させたが、第4Qにはまた51ydsを失敗している。今季50yds以上を4回蹴って成功はわずか1回。
- Kクロスビーのキックオフは南北どちらのサイドでも飛距離が出ず(着地点は敵陣10ydsあたり)、WRパーシー・ハーヴィンのビッグリターンにつながってしまった。
- キックオフカバレッジはWRパーシー・ハーヴィンのスピードについていけず、5回175ydsを許して大きな敗因に。77ydsと48ydsのビッグリターンはどちらもタッチダウンにつながった。パントカバレッジは5回平均7.4ydsとまずまず。
- ケガ人は以下のとおり。大きなケガ人はILBチラーだけのようだ。
- 第2Qに手を痛めて退場したILBブランドン・チラーはX線検査の結果、骨折と判明。
- FSニック・コリンズが第3QのロングTDパスの際に味方と衝突して足首を負傷したが、すぐに復帰。
- WRドナルド・ドライバーは第4Qに肩を痛めて退場するが、1プレー休んだだけで復帰。復帰した姿に巨大な声援が起こった。
- WRグレッグ・ジェニングスも第4Qにいったん退場するが、一時的に息ができなくなっただけらしい。
- RTアレン・バーバーは後半にどこか痛めた模様で、RTマーク・タウシャーがウォームアップを始めたが、交代はなかった。先発の座が微妙だけに、無理しても出場を続けたいのは当然だろう。
- アクティブ登録から外れたのは、FBホール、WRネルソン、TEフィンリー、C/Gスピッツ、RTジャコミニ、DEウィン、OLBトンプソン、Sジョルダーノ、