グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2009年5月28日

3-4ディフェンスのポジション解説 1

Journal Sentinel紙のグレッグ・ベダード記者が、ボブ・サンダース前DC時代のディフェンスと今年の4-3ディフェンスでの各ポジションの役割の変化について、コーチや解説者から取材した内容をまとめているので、数回に分けて紹介する。(想定スターター図解

ノーズタックル

旧 : 2人のディフェンシブタックルが相手センターと両ガードを引き受けた。主な役割は、ブロッカーを受け止めて後ろのラインバッカーたちにタックルをさせること。パスラッシュは、プレッシャーがかかればもうけもの、といった程度の期待。

新 : ノーズタックル1人だけとなる。毎プレーで2人のOLを相手にしなければならないため、ディフェンス最強の人間でなければならない。もし彼が失敗すれば、センターかガードが易々と前に踏み込んでインサイドLBを料理してしまうことになる。 

コメント : 元DTギルバート・ブラウン。「旧スキームと比べてタックルを決める機会が少なくなるだろう。試合を通して激しく当たられ続けることになる。LBたちが自由に動けるよう、自分は必ず持ちこたえなければならない。それが最重要課題だ。押し出されてはいけない。姿勢を低く。これまでと変わらない部分もあるが、そうでない部分も多い。ヘルプはなく、重荷を軽くしてくれる仲間はいない。(両DEと離れて)孤島に取り残され、そこへ三隻の敵艦が向かってくる」

ディフェンシブエンド

旧 : 非常にシンプル。パスプレーではパスラッシュの主役を担い、サックの量産を期待されていた。ランプレーではエッジを固める。

新 : むしろ働きバチ。ラン守備ではブロッカーを引き受け、パス守備でもブリッツァーのためにブロッカーを引き受ける。サックはあまり求められていない。DEがいないギャップは、ブリッツに入るLBやSが埋めてプレッシャーを生み出す。DEの役割はむしろ旧スキームのDTの仕事に近い。 

コメント : スティーラーズGMのケヴィン・コルバート。「とても非利己的なポジションだ。カレッジでもプロでも、彼らはQBを追うことに慣れている。それがゴールなのだ。ところがこのスキームでは、数試合に一度しかサックは決められないかもしれない。そのことになかなか順応できない選手もいるものだ。しかし彼らはこのディフェンスにとって非常に重要だ。彼らがラインを持ちこたえてくれる必要がある」

インサイドラインバッカー

旧 : ミドルLBは1人であり、ニック・バーネットがプレイメイカーとなるように旧スキームは設計されていた。2人のDTに守られたミドルLBが、サイドラインからサイドラインまで走り回ってタックルを決める。

新 : ウィークサイドLBだったA.J.ホークがストロングサイドのインサイドLBとなり、バーネットがウィークサイドのインサイドLB。つまり、これまでとは逆転した形になる。ホークは以前のミドルLB的にラン守備にアタックする傾向が強くなり、バーネットはパスカバレッジでの役割が増える。 

コメント : かつてパッカーズで3-4と4-3の両方を経験した元LBブライアン・ノーブル。「4-3のときは大型DTたちに守られて自由に飛び回ることができたが、3-4では自分たちもブロッカーにさらされることになる。3-4では相手OLたちがこちらを押し込み、コンボ・ブロッキングもしてくる。そんな中を、LBはただ受け止めるだけでなく、かいくぐってタックルを決めなきゃいけない。私からすると、それが一番大変だと思う。これまでは、相手OLがこちらのミドルLBを捕まえに来たらそれは誰かがしくじった、ということだった。今度はそういった相手からセパレートしてタックルを決める術を身につけなきゃいけない」

カテゴリ : Football