グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2009年5月 9日

ファーヴ騒動 2009春

jason hunterファーヴがヴァイキングス側に「復帰はしない」と伝えたことで、一応の区切りを迎えた今年のファーヴ騒動。昨年も最終的な復帰決意までさんざん紆余曲折があったことを考えると(時系列リスト)、これで完全に引退と素直に信じるわけにもいかないし、ヴァイキングス相手に優位に立つための戦術、という可能性も残っている。しかしちょうどニュースもないことなので、ここまでのあらすじを整理してみる。

追記 : ESPNの最新報道では、「ファーヴは肩のX線写真をヴァイキングスに検討してもらっている最中で、もし軽い手術で済む程度ならヴァイキングスで現役復帰」とのこと。これが本当であれば「一応の区切り」どころではない。

2月 11日 引退を表明。今年は引退会見を行わなかった。
  16日 Sports Illustrated誌のピーター・キングのインタビューで本人。「オフシーズンにはまたプレーしたいという衝動にかられるとは思うが、ジェッツを困難な立場に追い込みたくない」
4月 28日 "reserve-reired list"に入っていた彼をジェッツが解雇。ジェッツはドラフト1巡5位でQBマーク・サンチェスを指名したため、ファーヴの保有権を手放した。これで彼は好きな球団と契約できる自由の身となり、今年のファーヴ騒動が幕を開けた。
  29日 本人が声明を発表し、「なにも変わってはいない。いまの時点で僕は引退しているし、フットボールに復帰する意図はまったく持っていない」と説明。「いまの時点で」がついているため、事態沈静化の役にはまったく立たず。だいいち、復帰の意図がまったくないなら、なぜしつこく解雇を求めるのか。
  ファーヴ陣営は数週間前からジェッツに解雇を求めていた、と関係者がコメント。
  代理人バス・クック、ジェッツGMマイク・タネンバウムも、「本人に復帰の意図はない」 
  30日 ファーヴの自宅のあるハティスバーグからミネアポリスに飛んだプライベートジェット機があり、ちょっとした騒ぎに。のちにターゲット社の重役のものだと判明。
5月 1日 ファーヴが個人トレーナーを雇った、との噂をミネソタのPioneer Press紙が報じる。(情報の確度は低いと見られ、トレーナーの有無は依然として不明のまま)
  ヴァイキングスのブラッド・チルドレスHCが、「我々はまだ(獲得の可能性について)話し合っていないが、いずれ話し合うことになるだろう」と発言。ドラフトでQBを指名しなかったこともあり、ヴァイキングスも乗り気なのではないか、という憶測が始まる。
  2日 New York Daily News紙が関係筋の話を紹介。「ファーヴはグリーンベイに我慢がならず、グリーンベイと対戦したがっている。そうした敵意が動機となっている。彼はミネソタに連絡を取っているところだと思う。いまこのときもヴァイキングスでは議論が行われているはずだ」 (Journal Sentinel紙のグレッグ・ベダード記者は、「私もシニアボウルのときにジェッツ関係者からまったく同じ話を聞いた」とブログに書いている)
  ヴァイキングスのオーナー、ジギ・ウルフはファーヴ獲得の可能性について、「ノーコメント」。 2月には「15年前ならともかく、今はまったく興味はない」と強く否定していただけに、事実上かなり前向きの変化。騒動に拍車をかけた。
  4日 ESPNの解説者を務める元QBトレント・ディルファーが、復帰するのかと本人に聞くと、携帯メールで「No」と返事。
  5日 ファーヴの夫人ディアナが午前中をグリーンベイで過ごし、昼前にハティスバーグへと発つ。パッカーズ関係者と会った形跡はなく(マーフィ社長は出張中)、ファーヴ騒動とは関係なさそう。ビジネス関係(たとえば不動産の売却)か友人関係かチャリティ関係か。
  先発の座を奪われることになるQBセイジ・ローゼンフェルズ。「この世界ではなにがあっても驚かない。これまでどおり、自分のすべきことをするだけだ。イラつくのは自分のためにならない」
  6日 「ちかくファーヴとチルドレスHCが会う」とESPNが報じ、いよいよ大騒ぎに。復帰の準備を助けてくれるフリーのQBコーチを代理人バス・クックが探している、との情報も。
  代理人バス・クックは、「どこから出た話か知らないが、私の知るかぎり、ブレットは気持ちを変えてはいない。まず真っ先に彼自身が 『バス、僕はまたプレーしたい』 と言ってこなければならないが、それはまだ起きていない」と否定。しかしもはや誰も信じない。 後から考えると、実はこれが真相に近く、両者の会談についてはヴァイキングス側が先走りしていたのかも。
  チルドレスHCは今日ミシシッピに向かい、今日と明日ファーヴと話し合う、とStar-Tribune紙が報じる。
  関係筋がStar-Tribune紙にコメント。 「上腕の腱の簡単な手術について、ファーヴと合意するのは難しくないだろう。回復期間は短く、トレーニングキャンプ開幕に間に合う」
  事実上入団は決まりではないか、との雰囲気のなか、「ヴァイキングス内でも意見が割れていて、ファーヴ獲得は確定ではない」とFox Sportsのジェイ・グレイザーが報じる。
  QBカート・ワーナー。「(現役/引退を決めるのに)シーズンが終わって数ヶ月かかる選手もいるが、チームの都合から、早く決断を迫られることもある。幸い自分の場合はシーズンが終わってからさほど時間がかからなかった」
  ヴァイキングスからセインツに移った元同僚のSダレン・シャーパー。「予想はできないが、ファーヴとヴァイキングスはぴったりフィットすると思う。自分もヴァイキングス入りしたときにはウィスコンシンのファンから叩かれた」
  「今夜はチルドレスHCはミシシッピに行かない」とのヴァイキングス首脳の発言をNFL Networkが報じる。
  ハティスバーグ空港で張り込むメディアはチルドレスHCの姿を見つけられず。別ルートで隠密にハティスバーグ入りか?との憶測も。
  7日 朝7時ごろ、ヴァイキングス本部付近でチルドレスHCの姿が目撃される。(動画付きの記事
  Yahoo! Sportsがヴァイキング関係筋からの話を速報。前日ファーヴからチルドレスHCに電話があり、「引退したままでいたい、近いうちに公に説明する」とのこと。
追記 8日 ESPNの最新報道では、右肩の手術が必要かどうか、ファーヴからヴァイキングスにX線写真が送られていて、ヴァイキングス側で検討をしている最中とのこと。大きな手術が必要であれば引退続行、軽めの手術でよいならばヴァイキングスでプレーする、と関係筋は語っている。
追記 代理人バス・クックはESPNの取材に対し、自分はX線写真の件は知らない、とのこと。
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