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Draft Notebook 3: G/T T.J. Lang
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年4月30日
- 4巡指名のG/T T.J.ラングは、タフでフットボール頭がよく、ハードノーズかつ多少ナスティ、といった優れた白人ラインマンの要素をちゃんと持っている。大学での先発経験は両タックルしかないが、いずれは全ポジションこなせるヴァーサタイルなタイプと見られている。指名直後から公式サイトでのポジション表示はG/Tとなっていて(6巡メレディスはTのみ)、Gが前に来ているのが興味深い。やがてはセンターにするのも面白い、との見方もある。
- ラングは狙っていた選手だ、とテッド・トンプソンGM。「(2・3巡指名権がなくなって)次が4巡指名と決まってから、我々は4巡でT.J.ラングが獲れないものかと、いろいろと話し合っていた。長いこと待つ間、私は他の者よりも彼の名前を見つめる時間が長かった」
- ラング本人のコメント。 「パッカーズが僕を気に入ってくれた理由の1つは、僕がインサイドもアウトサイドもこなせる選手、ということだと思う。だから、僕をどのポジションでプレーさせたいのか、今は知らない。でもどこであれ、言われたところで僕は喜んでプレーする」
- イースタン・ミシガン大はスプレッド・オフェンスだが、ランプレーに関してはパッカーズと同じくゾーンブロッキングのスキームだった。
- パッカーズは3年前にゾーンブロッキングへ転換してからは「軽量・機動力」志向で300ポンド前後のラインマンを集めていたが、昨季あたりから「1on1で押し負けないよう、もう少しウェイトを増してフィジカルに」という変化がうかがえる。センターにはウェルズより大きいスピッツ、右ガードにはスピッツより重いシットン、そして古典的ブロッキングフルバックのクイン・ジョンソンを5巡指名した。今回のラングも、決して重量級ではないものの、ライバルのアレン・バーバーと比べると10ポンド以上重い。
- OTを2人ドラフト指名したことで、RTマーク・タウシャーとの再契約は事実上消えたと見られている。ヒザのACLを断裂したタイミングで、いよいよ若手に切り替える腹を固めたのだろう。ジョー・フィルビンOCは、キャンプでの争いで後任のスターターを決めればよい、との考え。「誰が先発右タックルになるか? 非常によい質問だね。今日わたしはなにも心配していない。答えを出すまでに時間はたっぷりある」
- 「有力大から誘われなかったのは、僕がアンダーサイズだったからだ。高校を出るときは225ポンドしかなかった。ディフェンシブラインマンとしては1年の経験しかなく、オフェンシブラインマンとしては小さかった。だから高校を出るときはディフェンスの方でリクルートされた。奨学金をオファーしてくれたのはイースタン・ミシガンとトレドだけだった。トレドからの誘いは時期が遅くて、もうイースタンに決めたあとだった」
- レッドシャツを経ず大学1年目から控えディフェンシブラインマンとして全試合に出場。2年目にOTに転向して右タックルで10試合に先発、その後は卒業までずっと左タックルで先発してきた。
- 地味な大学ではあったが、ライバルのノーザン・イリノイ大との対戦では、DEラリー・イングリッシュ(1巡16位でSDへ)とマッチアップして、3年間で1回もサックを許さなかったとのこと。「彼とは激しいバトルだったね。むこうもタフな選手で、僕らは互いにリスペクトしていた。毎年当たるたびに、厳しい戦いになるとわかっていた。彼はすごいモーターの持ち主で決して諦めない。キャリアを通じて対戦した中で最高の選手の1人だ」
- スカウティング・コンバインに招待されなかったラングだが(かつてLBキャンプマンもそうだった)、プロ・デイやパッカーズでのワークアウトでチームに好印象を与えたようだ。ベンチプレス30回も素晴らしい数字で、あの強烈なハンドパンチを裏付けている。
- 「訪問を終えてパッカーズの球団施設を去るとき、僕はエージェントに言ったんだ。自分がグリーンベイでプレーするのが想像できる、ってね。僕の好きなタイプの人々だったし、コーチを含めて球団の全てが気に入った。小さな街で、ハードワーカー・タイプの街だ。チームもそのとおりだし、僕自身も同じだ。だから居心地がいい」
- ジェームズ・キャンペンOLコーチ。「非常にタフで、ハイ・エフォートなプレーヤーだ。ご存じのように、ディフェンシブラインマンからコンバートされた選手で、ディフェンシブラインマンのメンタリティでプレーする。非常にフィジカルだ。彼はチームのキャプテンで、普段はどちらかというと物静かだが、口を開くときは仲間が自然と耳を傾ける。それにあの(真面目で激しい)プレースタイルは、仲間にも伝染するものだ」
- キャンペンOLコーチ。「彼がチームを訪問したときに一緒にランチをとっていたら、ケヴィン・グリーンが通りかかった。するとラングは 『あのひとケヴィン・グリーンですか』 って言う。そのとおりだって答えるとヤツは感激して、『ワォ、オレいまケヴィン・グリーンと同じ部屋にいるんだ・・・』 って。グリーンのところに行って、『T.J.が今すぐでもあなたと1on1の勝負をしてもいいと言ってる』 と伝えてやった。するとグリーンは(ふざけてプロレスラーのように)ヤツをにらみつけたんだ」