グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2009年3月23日

デイヴ・レディングの"Weight-and-See" approach

新任のトレーニングコーチ、デイヴ・レディングはNFLだけで23年の経験を持ち、トレーニングコーチの殿堂入りも果たしている優秀なベテランだ。先週からオフシーズンプログラムがスタートし、彼はその主役。これまでとくらべ、耐久性と瞬発力に重点を置いた方針になるとレディングは言う。「私は、『ヘッドコーチ、ウチにはパワークリーンで500ポンド上げられる選手が9人もいるよ!』 などとは言わない。私にとってそんなものは何の意味もない。大事なのは、開幕戦の最初のプレーと最終戦の最後のプレーで、同じような調子で動けることだ」

前任者のロック・ガリクソンと同様レディングもフリーウェイト主義で、"triple extension, ground-based activity" に力を入れるという。"triple extension" とは、足首・ヒザ・ヒップが同時に動くことを示す。そうしたスポーツは多いが、フットボールはとくにそうだという。"ground-based" とは、フリーウェイトを用い、片足か両足が常に地面に着いて、体幹の筋力強化を助けること。ウェイトは制限し、耐久力を養うためハイテンポのトレーニングを行う。互いをモーティベートするため、選手たちは2人1組で行う。それでもうまくいかない選手には、彼の長年の経験に基づいたやり方で、なんとかして選手のやる気を引き出す努力をする。

「これはボディビルディングでもパワーリフティングでもなく、フットボールのためのウェイトトレーニング・プログラムだ。よりよいフットボール選手になるためなら、あらゆる手段を活用していく。耐久力も重要だ。自分自身(名門ネブラスカ大でDEとして)プレーし、長年選手たちを教えてきた経験から、私はそれを理解するようになった。ベンチプレスで何ポンド上げられるかじゃない。(サイドラインで休まず)どれだけプレーを続けられるか、どれだけ耐久力があるかだ」

労使協約の規定により、オフシーズンプログラムは週4日に限られ、選手が球団施設にいられるのは1日4時間まで。昨年までは金・土・日を3連休としていたが、レディングは水曜にウェイトルームをシャットアウトし、月・火・木・金とトレーニングを行う。休養を非常に重視しているからだ。「体に大きな負荷をかけたなら、それだけ回復期間を取らなければならない。選手がトレーニングをやり過ぎてしまう、ということがしばしば起きる。まるで毎日やらなければならないと強迫観念を植え付けられているかのように。まったく不要なことだ」

「ネブラスカでプレーしていた頃、私は週6日やっていた。日数を減らした方がいいんじゃないか、と誰かに提案されるまでね。減らしたとたん、強さも耐久力も目に見えて向上したんだ。(トレーニング中毒と言われる)A.J.ホークかい? 彼とはもう話をしたよ。まず最初の4週間、私のやり方でやってみれば、彼も納得してくれると思う。私の指示以上にやりたければ、(ここでは許さないので)自分でやるしかない。選手たちがマッサージや風呂に行くよう、私がウェイトルームから追い出すよ。彼らにとっては大きな変化だろう。トレーニングというのは中毒になりやすい。心理学的なものだ。週に5日、6日やらないと罪悪感を感じてしまう。私もそれを経験した」

トレーニングをやり過ぎると、筋肉の回復を助けるための組織に余計な負荷がかかる。免疫システムが影響を受けるため、けっきょく肉離れや腱炎になりやすくなる、とレディングは言う。「私としては、トレーニングし過ぎの選手よりも、わずかに足りない選手の方が好ましい。ケガのリスクが小さいからね。トレーニングの量が多すぎ、頻繁すぎ、ハードすぎる。誰だって、4日か5日働いたら、1日は休息が必要だろう。フットボールも同じことだ。月曜・火曜とトレーニングしたら、水曜はゴルフにでも行って、充電すればいい。木曜になったら私がまた尻をひっぱたいてやるんだから。そして土曜・日曜とリラックスして、体を完全に回復させる。すると、リフトできる重量がアップし、テンポもアップし、より激しく動けるようになる。驚くべきことだよ」

カテゴリ : Coach/Front Office, Football