グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年6月30日

マイク・マッカーシーHCのファミリー・ライフ

引越し準備をするマイク・マッカーシーHCの口から、「おい、それはパトリック・ネイゲルの・・・」と思わず声が漏れる。しかし新妻のジェシカの希望とあればお蔵入りも仕方がない。だいいち独身貴族向けのセクシーなポップアートは、小さな子供たちの住む新居にふさわしくない。バツイチ同士の2人はこの2月に小さな結婚式を挙げ、ジェシカの家の改装が完了しだいそちらに引っ越すことになっている。マッカーシーには16歳の娘がいるが、あらたに7歳と5歳の息子ができ、さらに11月にはもう1人産まれてくる予定なのだ。

マイク・マッカーシー(44歳)がジェシカ・マーフィ(36歳)と出会ったのは2006年春のこと。男やもめのマッカーシーのためにブラインド・デートをセッティングしたのは、フットボール事業部長のジョン・シュナイダー夫妻だった。新HCを探すトンプソンGMにマッカーシーを推薦した人物でもあるシュナイダーは、地元グリーンベイのカトリック系男子校出身で、同じカトリック系女子高のジェシカと学校行事で知り合ったのだという(今は両校が合併して共学)。

「ジョンという友人がいなければ、この結婚はありえなかった。NFLコーチの仕事は文字通り早朝から深夜まで。あとはホテルに帰って倒れ込むように眠るだけ。コーチはみな同じだ。あの就任1年目は特にハードで、仕事以外のことは何も考えられなかった」とマッカーシーは振り返る。テキサスに住む16歳の娘アレックス(アレクサンドラ)もサッカーやバスケットボールで活躍していて、父娘がゆっくり会う時間などめったに確保できない。「私とアレックスは残念だがスケジュールに縛られている。シーズン中は金曜か土曜に会いに来てくれても、こちらは試合があるし、ろくに一緒に過ごせないうちに日曜か月曜には帰ってしまう」

いっぽうジェシカも2人の息子、ジャック(7歳)とジョージ(5歳)を抱えて離婚したばかりの小学校教師で、再婚など全く頭になかった。彼女は地元っ子のくせにフットボールをよく知らず、目の前にいる男がパッカーズの新ヘッドコーチということも知らなかったので、家に帰って慌ててネットで確認したという。最初はぎごちなかった2人だが、たまに会って話すうち、しだいに惹かれあうようになった。

息子たちがすぐにマッカーシーと打ち解け、父のように慕うようになったことも、結婚に踏み切る助けになった。「マイクは常に子供を最優先に考えていて、今まではアレックス、これからはそこにジャックとジョージが加わって。彼のおかげで私もとてもリラックスできるんです。母親の私が神経質になると、『男の子ってのはそういうものさ』と彼が言ってくれるから。子供たちは尊敬しているし、私はなんて幸運だろうと泣き出したくなるくらい」とジェシカ。

2人とも派手なことを嫌うタイプのため、アリゾナでの結婚式は身内だけの小さなもので、ウェディング・ドレスもごく質素なものだった。「ジェシカの周囲の人々の輪に、マイクはすでにすごくなじんでいる。ジェシカのおかげで、バーベキュー・パーティでも、QBアーロン・ロジャースについて次から次へと質問することのない友人たちとのんびり過ごすことができる。それに、仕事以外のことを話し合えるジェシカのような人がそばにいてくれるのはとても大きいことだ」とジョン・シュナイダーは言う。

シュナイダーの妻トレイシーは、子供のイベントでジェシカと知り合い、やがて家族ぐるみで付き合うようになっていた。最近はフットボール音痴のジェシカのために、フットボールのルールや、コーチの仕事の大変さをレクチャーしているという。「でも、彼女がフットボール通でないのは、マイクのためにはよいことだと思う」

小さな街の超有名人マイク・マッカーシーと一緒になることの心配はもう消えた、とジェシカは言う。「たとえば私たちがディナーに出かけても、彼のプライベート・タイムを周りの人たちがとてもよく尊重してくれるんです。彼の振る舞いはとても自然で、マイクがどんな仕事の人だったか、私が忘れてしまうぐらい。彼のような立場の人にとっては、とても暮らしやすいところだと思う」

カテゴリ : Coach/Front Office