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テッド・トンプソンGMのフィロソフィー
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2008年4月21日
ドラフトにかぎらず、テッド・トンプソンGMのチーム作りについて、地元メディアの間で言われているものを列挙してみる。
- FAよりもドラフトを中心にチームを作る。内側からの成長を重視する。
- サラリーキャップの余裕があれば、FAを物色するより自前の中核選手との契約延長を優先する。
- 実績や知名度のあるFA選手に飛びつくことはせず、キャップが余っていても決してオーバーペイせずに獲得競争から撤退する。ケガがちのベテランよりも元気のよい若手を好む。
- 「ディフェンスは、FAをポンポンと獲って比較的短期間にチームが作れるが、オフェンスは時間をかけて作っていくもの」というフィロソフィーを師匠のロン・ウルフGMから受け継いでいる。
- 「ドラフトは将来への投資だ。すぐ1年目に成果が出れば言うことはない。しかし、ドラフトですべきことは長期的に考えることだ。今のチームに必要なポジションだからといって、より優秀な選手よりも重視するようなことをしていては、我々のためにならない。私が後悔している過去のドラフト指名は、たいていニーズを優先してしまったときのものだ」
- ドラフトでトレードアップしたことが一度もない。シーホークス時代を含めて8回のドラフトを指揮し、トレードダウン14回、トレードアップゼロ。現在パッカーズの指名権は8つあるが、「今年だって、成り行きしだいでは10人か11人指名する可能性もある。一般論としては、6人よりも10人指名することを我々は好んでいる。そうした方が、よい選手を見つけられる可能性が高くなるからだ」と本人。
- 昨年はチームが躍進したためトンプソンGMのチーム作りも賞賛されたが、ドラフトに関して言えば過去3年間かならずしも成功しているわけではない。2巡のWRジェニングス指名を大成功させ、6巡のDTジョリーもスターターに成長した2006年組は成功と言えるが、2005年組は(QBロジャースはまだ判定できないが)失敗で、11人中6人がすでにチームを去っている。
- おそろしく口が堅く、実のある情報をめったに口にしないメディア泣かせのGM。「市民球団なのに、いくらなんでもGMが秘密主義すぎる」と本気で批判する地元記者もいる。メディアやファンからのあらゆる批判に屈することなく自分の方針を貫く面の皮の厚さは立派なもの。