グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年2月22日

DTコーリー・ウィリアムズをフランチャイズ指名

パッカーズはもうじきFAとなる予定のDTコーリー・ウィリアムズをフランチャイズプレーヤーに指名した。1年契約で、今年の場合DTのフランチャイズ選手のサラリーは$6.363ミリオンとなる。ここまで長期契約の交渉で合意に至らず、今月末にFAとなれば他球団から高額オファーが予想されるため引き留めはほぼ不可能。高額FAに慎重なトンプソンGMの性向からして再契約はないものと見られていたが、後述のようなリスクを考えて安全策を取ったのかもしれない。

多少無理をしてDTウィリアムズを引き留めたのは、現在のDT陣の状況が影響したものと思われる。デプスはかなり充実しているとはいえ、インサイドからのパスラッシャーとして彼に勝る選手がいない。スターターに成長したDTジョニー・ジョリーは肩のケガの回復に夏ごろまでかかると予想され、期待はずれのルーキーシーズンを送った1巡指名DTジャスティン・ハレルが2年目に急成長してくれる保証はない。ディフェンスの好成績の原動力だったディフェンシブラインが戦力ダウンしてしまうリスクと、高額サラリーのリスクをはかりにかけ、今年はサラリーキャップに余裕があるので大丈夫と判断したのだろう。

今年のNFLではすでに11人もフランチャイズ指名されていて、例年よりもかなり多い(昨年7人、一昨年3人)。ここ数年のサラリーキャップ枠の急激な拡大により、キャップに余裕のある球団が多い、という事情もありそうだ。

フランチャイズ指名選手(用語集参照)は他球団からのオファーにサインすることができるが、パッカーズはその契約内容にマッチすることによって強制的に引き留めることができる。そうせずに移籍を許す場合、移籍先球団はパッカーズに1巡指名権を2つ譲渡しなければならない。DTウィリアムズにそのような代償を支払う球団があるはずはないので、事実上移籍はなくなったと言っていい。フランチャイズ指名で引き留めた上でトレードに出す手もなくはないが、今回は可能性は低いと見られている。

先日TEダラス・クラーク(IND)が、フランチャイズ指名のすぐ翌日に6年契約にサインしたように、いったんフランチャイズ指名で引き留めておいて長期契約交渉を続ける例も少なくない。しかし今回のDTウィリアムズの場合、実力証明済みの有力選手というわけではなく、むしろ長期契約で慢心してしまうリスクが懸念されているタイプなので、彼やジョリーやハレルの来季の働きを見てから、ということになるのではないか。

カテゴリ : Contract/Personnel, Player