グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年1月 4日

マーク・マーフィ新社長のインタビュー

先月パッカーズ理事会によって新社長に選出されたマーク・マーフィは、この1月2日から正式にパッカーズで仕事を始めている。以下はPress-Gazette紙に掲載されたインタビュー記事の抜粋。

Q. フランチャイズを再生させたボブ・ハーランの後任として、より大きなプレッシャーを感じる?

いや、私は私でいようと思っている。それにボブが1年間(相談役として)いてくれることは、私にとって大きなメリットだととらえている。彼の知識を存分に利用させてもらうつもりだ。彼のリーダーシップのもとでチームは大きな成功を収めてきたし、私もまた同じようにグリーンベイに優勝をもたらしたい。彼と一緒に働けることを心から楽しみにしている。

Q. 自分がパッカーズCEOの有力候補だと認識したのはいつ?

妙な話だが、昨年夏にパッカーズが新たに社長を探すことが明らかになったとき、自分でも多少興味があるかもしれないという気がした。しかしそれほど深刻には考えていなかったところへ、(予備的調査を請け負った)スペンサー・スチュアート社のヘッドハンターから接触があり、興味があるかと聞かれた。真剣に考えたのはそれからだ。考えれば考えるほど、自分がぴったりに思えてきた。それでも、実際に選ばれる見込みは薄いと思っていた。

Q. 選考委員会からみて最も魅力的だったのは自分のどんな部分だと思う?

NFLで選手として、また選手会での経験があること。それに大学の体育局長を計16年務め、プログラムを運営し人々を動かしてきたこと。これからここでする仕事に類似点が多い。

Q. グリーンベイ出身者から選ぶべきという意見も理事会にはありました

私がグリーンベイ出身でないことは変えようがない。しかしその私を選考委員会が選んだのだ。前述の諸条件のほかに魅力的だったのは、私がスモールタウンで長く暮らしてきたことだったと思う。バッファロー近くの高校に通い、ニューヨーク州ハミルトンにあるコルゲート大に行った。人口3000人ほどのとても小さな町だ。さらに(引退後には体育局長として)ハミルトンで11年半を過ごした。スモールタウンの環境を満喫してきたし、グリーンベイで暮らすことをとても楽しみにしている。

Q. NFL選手会で働いた経験のある貴方にとって、新労使協約が合意に至らない懸念は?

感じるね。過去20年のNFLにとって最もよかったのは労使の協調だ。来年11月にはそれが崩れてしまうのではないかと私は懸念している。その可能性があるんだ。しかしそのようなことになったら、双方にとって痛手となるだろう。昔は選手側にいた私だが、今度は経営側の代表だ。「フットボール界のために」と双方が手を取り合ってきたのが、NFL労使協約の素晴らしいところだ。だから、多少の手直しが必要だとしても、合意はできると期待している。フットボール界は繁栄し、選手もオーナーも大きな利益を享受してきたのだからね。双方の利益にならなければならないが、そのプロセスに関われることを楽しみにしている。

Q. テッド・トンプソンGMによるドラフト中心のチーム作りを支持しますか?

もちろん。それがうまく行っていることは明らかだ。彼は比較的短期間に目覚しい成果を上げてきた。パッカーズ社長候補となった9月ごろから注意深く見守ってきたが、素晴らしいの一言だ。若く才能のある選手がたくさんいて、それが必ずしも上位指名入団ではなく、下位指名から優れた選手を育てている。長期的な安定を考えても、ドラフト中心のチーム作りが最善の方法だ。

Q. あなたのリーダーシップ・スタイルを説明すると?

近づきやすく、協力的であろうと努力している。細かく口出しして管理することはしないし、それはパッカーズでも同じだ。優秀な人物を集め、彼らをサポートし助言を与え、成功するために必要なものを与える。うるさく口出しするようになったら、長期的に自分のためにも組織のためにもならないと思う。

Q. もしパッカーズが失敗したら貴方も批判を受けるでしょう。批判にはどう反応する?

体育局長でも球団社長でも、その仕事には批判に対して図太い神経が必要なんだ。いいときがあれば悪いときもある。常に成功を続けるシステムを築きたいとは思うけれど実際は難しいし、人は結果論であれこれと批判するものだ。自分も必ず批判されると覚悟しているし、それも仕事の一部だと理解している。

Q. 経営委員会や理事会に報告の義務を負うわけですが、そうしたリーダーシップ構造への印象は?

きわめてユニークで、プロスポーツ界では他に例を見ないものだ。その他に感心したのは、理事会や経営委員会の人々の質の高さだ。彼らがこの球団にいかに献身しているか、私は強い感銘を受けた。誰と話しても、最も重要なのは「フィールドで我々がいかに成功を収めるか」だった。私も常にそれを最優先に考えていく。そこから離れてしまったら、失敗の始まりだ。我々の球団の仕組みには利点があるし、それが今後も続くようにしていきたい。チームにとって何がベストか、ということが常に中心だ。

Q. NFLでプレーした実績があるわけですが、FA獲得やドラフト戦略の決定に関わることは?

直接はない。全てテッド(トンプソンGM)やコーチの管轄だ。これまで私は(高校選手の)リクルーティングには関わらなかったが、高校選手が大学訪問をするときは面談することもあった。もしパッカーズを訪問するFA選手に私が会うことがチームの助けになるのなら、喜んでそうするだろう。しかしそれもテッドが判断することだ。

Q. 「近づきやすく」とのことですが、ファンとの付き合いは具体的にどのように?

手紙やカードや電話をもらったら、自分で返事をする。ロータリークラブのイベントや講演の機会があれば、地域社会にも進んで出てゆきたい。ファンがパッカーズをどのように思っているか、常に感触をつかんでいたいからだ。今はインターネットがあるので、10年か15年前にはできなかった方法でファンと交流を持つこともできる。だから、社長とファンの交流を増やす方法を模索することになるだろう。よく知られているように、ボブは非常に付き合いやすい人で、社長みずから電話をとっていた。私もそれは続けるつもりだ。

カテゴリ : Coach/Front Office, Team/Organization