グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年7月 6日

ロースター展望 QB編

今年もファーヴの現役続行により、スターターと2番手は確定。ロースター枠は通常3人なので、プロ2年目のマーティンの出来がよほどひどくないかぎり、今年もこの3人で決まることになりそう。5人体制ではキャンプでプレー機会を十分与えられないので、ドラフト外のQBジェリー・バブ(ルイジアナ大ラファイエット校)はすでに先月下旬で解雇され、ルーキーはトンプソン1人となっている。

ブレット・ファーヴ Brett Favre

プロ17年目の37歳。レギュラーシーズン237試合連続先発中。キャリア最悪の29INTを喫した一昨年と比べれば昨年はマシになったが、ルーキーだらけのOL陣とWR陣に苦しめられ、頼りになるのはWRドライバーだけというシーズンだった。大型補強への期待は完全に裏切られたものの、ミニキャンプやOTAには昨年同様に出席し、「トンプソンGMとの確執」報道も沈静化してきた。

直線スピードは衰えているが、パスラッシュをかわす動きなどクイックネスはじゅうぶん。新コーチ陣の努力もあって、無理投げばかりだった一昨年よりは制御が効いていたが、毎度毎度3rdダウンロングばかりではどこかで無理が出てしまう。今年はOL陣やWR陣の成長がかなり見込め、パス攻撃の選択肢も増えるはず。これまで同様、引退問題はシーズン終了後に考えることで、「来年も続ける可能性はかなりある」とする記者もいる。

アーロン・ロジャース Aaron Rodgers

ファーヴの現役続行で、サイドラインでの修業が3年目に入った。ファーヴと比べると線が細く見えてしまうが、筋力強化に力を入れた今年は長めのパスもシャープに決めている。昨年・今年と着実に成長している点では衆目が一致しており、これまで酷評してきた側の記者も「ようやくNFLの先発QBらしく見えてきた」と評している。プロ3年目とはいえまだ23歳で、いま思えば大学3年終了でアーリーエントリーしたのが早すぎたのだろう。

1巡指名選手が3年も控えでいるのは気の毒だが、不思議とQBというポジションはサイドラインでの勉強が身になっていくもの。実戦投入が早すぎて失敗する例は数多いが、修業時代が長すぎて困ることはない。これまで一度も不満らしいことを口にしていないメンタルの安定度は立派なものだ。しかし本当にファーヴの後継QBとなったら、そのプレッシャーは半端ではない。

イングル・マーティン Ingle Martin

昨年ドラフト5巡指名の強肩QB。1年目のキャンプ・プレシーズンはやや期待外れの内容で、5巡指名という肩書きのおかげでロースターに残っていたようなもの。それと比べれば今春は成長したところを見せているが、実戦形式ではまだ投げ損ないも多く、2番手のロジャースとの差はむしろ開いている。もし今春ファーヴが引退していたとしたら、彼に2番手を任せることはできず、他からベテランを探したことだろう。

ポール・トンプソン Paul Thompson

オクラホマ大から入団のドラフト外ルーキーで、6フィート4(193cm)の長身かつ機動力のある黒人QB。2005年にいったん先発に昇格するが、不振のためQBレット・ボマーの控えに降格となり、WRをプレーしたりした(11回106yds)。しかし昨年夏にQBボマーが退部処分となると2006年シーズンはフルタイムでスターターを務め、2667yds、22TD、11INTと素晴らしい成績を挙げた。今年1月のフィエスタ・ボウルでは、5巡指名FBコーリー・ホールのいたボイジー州立大に42-43の1点差で敗れている。

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