グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年5月28日

ジョン・ジョーンズ社長が離職か

ジョン・ジョーンズ社長パッカーズのジョン・ジョーンズ社長がしばらく職を離れ、名誉会長に退くはずだったボブ・ハーラン会長がCEO(経営最高責任者)を続けることが発表された。理由は明らかにされておらず、今は憶測が飛び交っている段階だ。定年を迎えるハーラン会長からジョーンズ社長へのCEO交代がわずか4日後に迫っていただけに、ショッキングというほかない。地元各紙はハーラン会長の引退に合わせて先日から特集記事を組んでいたところだった。

ジョーンズ社長は1年前に緊急の心臓手術を受けた。そのせいで職務に耐えられないほど健康状態が悪いのか、という見方もあったが、どうやら球団内部の問題のようだ。ハーラン会長が "management issues" (運営上?経営上?の問題)が理由だと語ったため、やはり球団内部の対立か何かが理由だろうという見方が強まってきた。Press-Gazette紙は早くも「ジョーンズが復帰して球団トップになることはなさそう」との見方を示している。また、本人の健康問題について語るのは法的に許されていないこと、不祥事など倫理的な問題はなかったことをピーター・プラッテン理事が明らかにしている。

ジョン・ジョーンズは現在55歳。1999年にボブ・ハーラン社長(当時)の招きでパッカーズの副社長となり、スタジアム大改修などに手腕を発揮して昨年5月に社長兼COOに昇格。ハーランはいったん会長兼CEOとなり、1年後に名誉会長に退いて完全な権力委譲が行われるはずだった。多大な功績を残したハーラン会長が指名した後継者だけに問題なくバトンタッチできるものと見られていたが、わずか4日前になってドンデン返しが起きた。

ボブ・ハーラン会長「(バトンタッチは)非常によく計画を練ったつもりでいたが、予期せぬ不幸なことが起きてしまった。我々がこの問題に対処していかなければならない」とハーラン会長は語っている。「単数の"a issue"でなく"issues"と表現すべきだろうと思う。ある時点で、私は経営委員会(executive committee)に報告する必要があると感じるまでになった。この差し迫った時期になったのは、私が職を離れる前に経営委員会に伝えなければならないと思ったからだ」と意味深なコメントも。

また、ジョーンズは周囲の職員から完全な支持を得られておらず、ここ数ヶ月の間に複数の職員がジョーンズに関する懸念を経営委員会のメンバーに伝えていた、とする関係筋の話をPress-Gazette紙は伝えている。後継者候補も取り沙汰されているが、プラッテン理事は問題解決には1年かかるかもしれないと語っており、現在は白紙なのかもしれない。

パッカーズは特定のオーナーを持たないファン所有の球団であるため、社長(兼CEO)がオーナーの役割を兼ね、球団の顔となっている。45名の理事会(Board of Directors)から社長を含む7名が選任され、経営委員会(Executive Committee)を構成する(現在のリスト)。社長を除く理事全員が無給であり、企業の経営者、元判事、元銀行頭取、大学や病院の理事長など、地元の有力者たちが理事に名前を連ねている。ただし実務は(有給の)社長や副社長以下球団職員が行って経営委員会(無給)が監督し、ヒラの理事は年に4回集まるだけの名誉職といっていい。

カテゴリ : Coach/Front Office, Team/Organization