グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年5月13日

最年長新人はオーストラリア人パンター

ルーキー・ミニキャンプに参加した選手の中で飛び抜けて年齢の高かったのが、デヴィッド・ロニーという28歳のオーストラリア人パンターだ。アメリカンフットボールと出会ったとき、彼はもう22歳。高校を出てから旅をしたり、イギリスでプロチームでサッカーをしたあと、ウィスコンシン州北部のミノクアで3年にわたって(子供向けの)キャンプでサッカーや水上スキーを教えていたときのことだ。

「2001年の夏、同僚のカウンセラーで、パンターとしてドレーク大に入るヤツがいたんで、『そのボール貸してみろよ』と言って僕は蹴り始めた。すると見ていた連中が、お前こそ本格的にやるべきだと言い始めたんだ。そのときはパンターがどういうものかさえ僕は知らなかった」とKデヴィッド・ロニーは振り返る。仲間の中に、ベンガルズで活躍した元キッカーのダグ・ペルフリーと知り合いの者がいたので、ペルフリーの手助けでビデオを作り、国じゅうの大学に送った。すると10以上の大学から奨学金のオファーがあり、オハイオ州立大を選んだ。

しかしいざ入学手続きとなったところで問題発生。高卒後4年近くも経っていたことなどで、オーストラリアでの履修単位が入学資格として認められなかったらしい。仕方がないのでアイオワ州のコミュニティ・カレッジで2年間過ごし、そこではパンターだけでなくキッカーやキックオフもこなした。その後ようやくカリフォルニア大に入り(1年だけQBロジャースと重なる)、先発パンターとして2年間活躍した。

「カリフォルニア大に進むまでは、ろくにコーチを受けたことさえなかったね。だから僕のパンター歴は実質2年だけなんだ」とKロニー。昨年春にドラフト外でレッドスキンズに入団したが開幕前に解雇され、9月にパッカーズのワークアウトを受けたあと、故郷オーストラリアのゴールドコーストに帰った。シーズン終了後にパッカーズと契約したが、就労ビザの取得に手間取って、再びグリーンベイに来て練習を再開したのは3月後半のことだった。

「彼は身長6フィート5(196cm)で、とても強い脚がある。しかし不安定な部分もある。ご存知のように、キック力だけではNFLでは務まらない。(大学を出てから)1年かかる選手もいるものだ」とレジー・マッケンジー・プロ人事部長は言う。今年の夏は、ロニーと同じく「飛距離はあるが不安定」というカナダ人ジョン・ライアンがライバルとなる。

ロニーは今、安定性の改善に向けてストックSTコーチらと練習を重ねているところ。「自分としては、やればやるほど向上している感触がある。コーチ・ストックたちの指導で、フォームを何ヶ所か変えた。少しだけステップを短くし、キャッチするときに少しだけ体を立てる、といったふうにね。おかげで安定性も増してきたように感じる」

「僕の家族は裕福じゃない。収入面ではたぶん平均より下だろう。去年の秋いったん家に帰り、故郷で成功するのがいかに難しいかを再認識した。おかげで、パンターとしてこちらで頑張ってみようという気持ちがすごく強くなったよ。去年はちょっと燃え尽きた感じがあったけど、今の僕はよりハングリーになっている」

カリフォルニア大の選手紹介には、高校時代にサッカーだけでなく水球、棒高跳び、やり投げ、十種競技などで大活躍したアスリートであることが記されている。

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