グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年4月 6日

ホーク兄弟

A.J.ホークが兄ライアンとともにMLBミルウォーキー・ブリュワーズの本拠地ミラー・パークを訪れ、ブリュワーズのユニフォームを着て試合前のバッティング練習に参加した。野球をするのは13歳のとき以来、しかも木製バットは始めての体験というホーク。マイク・マダックス投手コーチ(グレッグ・マダックスの兄)の投げるボールに最初は手こずっていたが、バッティングコーチからアドバイスを聞いた後は調子を上げ、2本もスタンドに放り込むことができた。

メインイベントの始球式では、速球を投げ込もうと力みすぎてワンバウンドに。試合はビジターのドジャースが1点差で逃げ切り、斎藤隆が今季初セーブを挙げている。フットボール好きの野球選手も多く、この日の試合前は、ファンタジーフットボールの優勝トロフィを見せびらかす選手、フットボールでキャッチボールをする選手たちもいた。

ところでホークの兄ライアンはアリーナフットボールのマイナーリーグ af2 でプレーしているが、今春からグリーンベイ・ブリザードに移って先発QBを務めている(写真)。ブリザードはランボーフィールドのすぐそばにあるレシュ・センター(10,200席)を本拠地とし、かつてパッカーズの先発LBだったブライアン・ノーブルが球団社長を務めている。

ライアンが住んでいるのはA.J.夫妻から10分ほどのところにある家で、パッカーズを観戦するために両親が昨年購入したものだ。息子たちの大学時代は、両親のどちらかがA.J.のオハイオ州立大の応援に行き、もう片方がライアンのオハイオ大を応援に行っていた。その体制はさほど変わっていないが、今は同じ街のチームに所属し、しかもaf2(8月末に終了)はシーズンがずれるために互いの観戦が非常に容易になる。

とはいえ、ライアンがグリーンベイ・ブリザードを選んだのは弟と同じ街でプレーするためではなく、ダグ・リトルHCから先発QBのチャンスをもらったからだ。その選手があのA.J.ホークの兄だということは、勧誘の電話を終えた後でフロントオフィスのスタッフが気付いたことらしい。A.J.より1年先に大学を出た彼は、昨年同じaf2のバーミンガム・スティールドッグスに所属して、2,395yds、34TDを記録している。

子供の頃から何をするにも競争だったライアンとA.J.だが、今は完全に水をあけられてしまったとライアンも認めている。「もう、したくても競争にはならないね。彼はNFLにいる。全体5位指名で、スポーツ史上最高のフランチャイズでプレーしてる。もう競争はないよ。それは終わった。誰だってヤツにはかなわないだろう。僕らはお互いのことをものすごく喜んでる。うちのファミリーは本当に幸運だよ」

オフシーズンにセールスの仕事をしているライアンは、なんとか今年でaf2を卒業してAFLに上がろうと頑張っている。しかしもし今年ダメなら、フットボールのキャリアを終えることも考えると彼は言う。「毎日できる限りの努力を続ける。今の気持ちはそれだけだ。結果がどうなろうとね」

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