グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年3月 1日

シーズン総括と展望 S編

シーズン中盤までの大量失点の元凶となったのがこのセーフティで、早いうちからショッテンハイマーDBコーチの解任論が出るほどだった。Sマーカンド・マニュエルのFA補強が大失敗となり、期待された2年目のSニック・コリンズも伸び悩んだ。毎週のように「敗因はコミュニケーションミス」というコーチからの説明があったように、カバレッジミス、判断ミス、連携ミスといったメンタルエラーばかりで、パッカーズは20yds以上のビッグプレーをなんと60回も許している。

4巡指名入団から2年目だったマーヴィール・アンダーウッドは、トレーニングキャンプでは成長したところを見せて期待されたが、プレシーズンでヒザの前十字靭帯(ACL)を断裂してシーズンエンド。ケガがなければ、マニュエルの不振で先発昇格のチャンスが来ていたかもしれない。今年は順調にリハビリを進めてスターター争いに加わりたいところだ。

パッカーズ全ポジションの中で最も補強が必要なポジションで、FAとドラフトのどちらで獲るにせよ「先発を争う」クラスでなくできれば即先発クラスがほしいところ。これほどひどいプレー内容なら、FAで誰を獲ろうとアップグレードになるのでは、という見方も。

ニック・コリンズ Nick Collins

ドラフト2巡指名から2年目は、期待された成長が見られなかった。CB級のスピードを誇るが、読みが悪いのか判断が遅いのかカバレッジミスが多い。自分の責任を認めない精神的な幼さや、仲間としっかりコミュニケーションが取れていないとの指摘もある。最終戦では自由に動き回って素晴らしいプレーを見せたが、これがブレークのきっかけになってくれるかどうか。いずれ一流選手に成長するとコーチ陣は今も変わらず期待しているが、全ては本人の精進しだいだろう。

フリーセーフティとして一番後ろを守るよりも、ストロングセーフティに移ってスクリメージ近くでプレーする方が彼に向いている、という見方もある。

マーカンド・マニュエル Marquand Manuel

シーホークスで主に控えだった選手をFA解禁直後に獲得したが、昨年の補強の中では最悪の結果となった。アスレチック能力が低く、反応が鈍く、アジャストが遅い。ミスタックルはチーム最多の15個。コミュニケーション能力が高いとの触れ込みだったが、チームメイトとうまく行かず、連携ミスからビッグプレーを許すことの繰り返しだった。唯一のターンオーバー・プレーは、CBキャロルがディフレクトしたパスをインターセプトしたもの。

鼠蹊部のケガでチーム合流が遅れ、キャンプに入るとふくらはぎを痛めたため、シーズン中ずっと完調でなかったとコーチ陣は見ているようだ。これほどの見込み違いを「そんなはずはない」と引きずるのか、あっさり失敗を認めてやり直すのか、今オフのトンプソンGMの動きが注目される。

マーヴィール・アンダーウッド Marviel Underwood

Sニック・コリンズと同期の2005年4巡指名選手。プロ2年目の昨年夏はかなり成長したところを見せていたが、プレシーズン初戦でヒザのACLを断裂してしまいシーズンエンド。それがなければマニュエルの不振で先発のチャンスが来たかもしれない。先発でなくとも、彼に経験を積ませることができなかったのは残念だ。ここまでリハビリは順調のようなので、なんとか先発争いに食い込んでほしい。

タイロン・カルヴァー Tyrone Culver

ドラフト6巡ルーキー。アンダーウッドの戦線離脱で3番手CBに昇格し、CB陣の層の薄さもあってダイムバック(6人目のDB)となった。しかし第7週以降はパスシチュエーションでダイム隊形がほとんど使われなくなり、ニッケル隊形ばかりとなったので、スペシャルチーム以外での出番はほとんどなかった。

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