グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2006年10月15日

WRグレッグ・ジェニングスの活躍

2巡ルーキーのWRグレッグ・ジェニングスの活躍は、不振のチームのなかで数少ない明るい話題となっている。パスレシービング365ydsはドナルド・ドライバーを抜いてNFL12位。ルーキーの中ではセインツのWRマーキース・コルストン(なんと7巡指名)の374ydsに次ぐ2位。つまり、現時点ではオールルーキーチームの圏内におり、オフェンス新人王も夢ではない。

パスキャッチ1回の平均が18.2ydsはリーグでもトップクラスだが、その多くを稼ぎ出すのは、ディープスレットとしてのスピードではなく、ショートパスをビッグゲインに変える優れたランアフターキャッチだ。STAS社のデータによると、365ydsのうちランアフターキャッチは178ydsでレジー・ウェイン(IND)に次ぐNFL2位。パスキャッチが非常に上手いため常に余裕があり、ルート取りの鋭さや柔軟な方向転換も新人離れしている。パッカーズのパス攻撃が現在NFL3位なのも、彼の貢献が大きいのは言うまでもない。

入団直後のミニキャンプから地元での評価は異例なほど高かったが、地味なウェスタン・ミシガン大出身とあって全国的な注目度は低かった。「レジー・ブッシュやヴィンス・ヤングの方に注目が行くのは、僕にとってかえって有難いよ。スポットライトは向こう。僕はいわばそのスポットライトのアンダーニースでプレーするわけだ。ここの地元やファミリーは別として、全国的には誰もグレッグ・ジェニングスが新人王候補などと言わない。余計なプレッシャーがなくていい」とジェニングス。うわついたところのない成熟したメンタル面も彼の長所のひとつだ。

最初からあまりに完成度が高いため、今後の伸びシロが少ないのでは、と懸念する声も一部にはある。3年連続1000ydsを達成しながら評価がさほどではなかったのも、潜在能力の大きさが疑問視されたせいだろう。「彼は若くしてとても洗練されている。(大学時代に)低いレベルでプレーして『能力を出し切っている』というなら心配もするだろうし、6巡や7巡になっただろう。しかし彼はそうでないことを証明済みだと判断して我々はドラフト指名したのだ」とジミー・ロビンソンWRコーチ。

5フィート11(180cm)と身長は高くないが、下半身がガッチリしていてタックルを振り切る馬力があるのも彼の特徴だ。トレーニングコーチのロック・ガリクソンは、「私はドラフトが終わると、指名全選手のトレーニングコーチに連絡をとって話を聞くことにしているが、グレッグの特に最終学年でのトレーニング内容について、むこうのコーチは絶賛していた。とすると、そのハイレベルのトレーニングが今年で2年目ということになる。おそらく今は大きな成長をしつつある最中なのだろう。今の意欲とハングリーさを保つ限りはね」

ジェニングス本人は、「みんないつでも上半身を鍛えたがるものだ。上半身、上半身、上半身。でも大事なのはその土台であって、しっかりした土台がないと全てがバラバラになってしまう。僕は脚の瞬発力を保ちつつ、脚のパワーを増していくことに集中している。それを続けて、正しい場所を鍛えていけば、どこまで伸びるかわからないよ」と自信を示している。

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