グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2006年7月23日

ロースター展望 DE編

7巡指名のDEトルフソンが加わっただけで、今年も大きな補強はなかった。DL全体に常にダブルチームされるような飛び抜けた選手はおらず、フレッシュな選手をローテーションして力を出し切らせる方針が今年も続きそうだ。バジャ=ビアミラは2ケタサックの常連とはいえパスラッシュスペシャリストでしかなく、キャンプマンは今春大型契約を手にしたといってもそれはDEの相場そのものが高いからだろう。2人とも成績表でいえばBまたはB+といったあたり。

ロースター枠はDL全体で9人、たまに10人の年もある。先発の2人に加え、成長株のモンゴメリーのロースター入りはほぼ確実で、そのあとはピーターソンとルーキー3人の争いか。プロ3年目のコーリー・ウィリアムズは以前はDT/DE表示となっていたが、今ではDTのみ。カレン・ジェンキンズは引き続きDT/DEとなっている。

カビーア・バジャ=ビアミラ Kabeer Gbaja-Biamila

プロ7年目の28歳。チームNo.1のパスラッシャーで、右サイドにセットすることが多い。サンディエゴ州立大から2000年の5巡指名で入団し、プロ2年目に13.5サックを挙げてブレーク。4年連続で2ケタサックを挙げていたが、昨年は8サックに終わった。ジム・ベイツDCのシステムなら能力が最大限活かせると期待されただけに、不本意なシーズンだった。

250ポンド級の軽量でラン守備には難があり、オールラウンドな能力となるとキャンプマンに分がある。けっきょくパスラッシュスペシャリストであってエヴリダウン・プレーヤーではない、という批判は根強い。食生活を含め自己管理はしっかりしていて、プロ6年間でケガによる欠場が1試合しかないのは心強い。

アーロン・キャンプマン Aaron Kampman

プロ5年目の26歳。バジャ=ビアミラの逆の左サイドにセットする。アイオワ大から2002年のドラフト5巡指名で入団、毎年着実に成長を続けてきた。読みや判断力に優れたハードワーカーで、ラン守備を含めたオールラウンドな能力は玄人筋に評価が高い。パスラッシュでも昨年はキャリア最多の6.5サックを挙げ、今春は総額$21ミリオンの契約延長を手にした。

体作りに加え、プレー分析での研究熱心さは素晴らしいものがある。地味なチームプレーヤーの典型だが、最近はディフェンスを代表してコメントする機会も増えてきた。

マイケル・モンゴメリー Michael Montgomery

プロ2年目の22歳。テキサスA&Mから昨年のドラフト6巡指名で入団し、バジャ=ビアミラに次ぐ右サイド(ウィークサイド)の2番手を務めた。1年目はわずか1サックだったが、2年目の今年は非常に成長したとコーチ陣は評価し、大きな期待を寄せている。パスラッシャーとしてはややスピード不足だが、6フィート5(195cm)の素晴らしいサイズがある。母親はかつてプロで活躍したバスケ選手。

ケニー・ピーターソン Kenny Peterson

プロ4年目の27歳。オハイオ州立大から2003年の3巡指名で入団したが、ここまでは期待はずれ。入団時に不安視されたとおり、DTとしてはサイズや馬力も足りず、DEとしてはスピードやクイックネスも足りない。ただ彼なりの成長は見せており、かろうじてロースターに残った昨年は初めて全試合出場して23タックル、3サックを挙げた。DEキャンプマンに次ぐストロングサイドの2番手で、DTとのかけもち。

モンゴメリーとはほぼ同格だが、伸びシロを考えればロースター争いではピーターソンがやや不利ではないか。となると下記のルーキー3人との争いとなる。

デイヴ・トルフソン Dave Tollefson

ディビジョンIIのノースウェスト・ミズーリ大から7巡指名入団したルーキー。彼のユニークな経歴はルーキー紹介を参照のこと。ミニキャンプ練習を見た記者たちからは、「足を止めず走り続けるハードワーカーぶりはキャンプマンに似ているが、まだ線が細く非力な印象」という評価があった。開幕ロースター入りできなければプラクティス・スクワッドで鍛えることになるだろう。

ジェイソン・ハンター Jason Hunter

ディビジョンI-AAのアパラチアン州立大出身のドラフト外ルーキー。まるでLBのような243ポンドの軽量パスラッシャーで、40yds走4.5秒前後の素晴らしいスピードとクイックネスがある。13サック、101タックルを挙げた昨年は、5巡指名のQBイングル・マーティン率いるファーマン大を29-23で破り、同校初のNCAAディビジョンI-AA優勝を果たしている。

モンテス・マーフィ Montez Murphy

ベイラー大出身のドラフト外ルーキー。6フィート6(198cm)はDLの最長身だが、それで体重256ポンドというのはかなり細い。40yds走は4.89とまずまずでクイックネスもある。上記ハンターと同様、プラクティス・スクワッドの候補になるだろう。

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