グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2006年7月11日

ロースター展望 WR編 1

一昨年には1200ydsレシーバーを2人輩出した強力ユニットだったが、ウォーカーの放出によって一気に弱体化してしまった。ドライバーの実績は文句なしだが、その相棒が頼りない。ファーガソンは結局のところ期待はずれで、昨季終盤に契約したロッド・ガードナーと再契約し、チーフスからFAのボーリクターを獲得。昨年の2巡指名テレンス・マーフィは首の大ケガで現役を続行できないことになり、今年も2巡でジェニングスを指名せざるをえなかった。

ファーガソン、ガードナー、ボーリクター、それに2巡ルーキーのジェニングスがスターターを争うことになるが、ルーキーWRが1年目から活躍するのはかなり難しい。ただ、アントニオ・チャットマンがチーム2位の49回549ydsを記録した昨年と比べれば、WR陣全体のレベルはまずまず向上したと言えそうだ。

ロースター枠は6人または5人。今日取り上げる上位4人は開幕ロースター入りしそうだが、本当に確実なのはドライバーとジェニングスだけで、それ以外は何の保証もない。

ドナルド・ドライバー Donald Driver

プロ8年目の31歳。7巡指名入団から努力で這い上がり、1000ydsシーズン3回、うち1200ydsが2回、プロボウル出場も果たした。開幕戦でウォーカーが大ケガした昨年は自己最高の86キャッチ1221ydsの大活躍で貧弱なレシーバー陣を支え、ウォーカーがいなくなった今年は完全なエースWRとなる。ただしダブルチームされても仕事ができる超一流どころと比べると能力に限界があるのは明らかで、「2番手としてなら優秀なのだが」という見方はなかなか消えない。

ルート取りの精度はチームNo.1で、互いに信頼の篤いQBファーヴからのショートパスは3rdダウンでの定番プレー。ディープスレットとしてはウォーカーほどのスピードはないが、オリンピック級のジャンプ力を持っている。常に謙虚でポジティブな態度を崩さないメンタル面の強さはチームでも屈指のもので、チームメイトからもファンからも愛されている。すでに28歳くらいから(慢心のためか)衰えを見せた元WRアントニオ・フリーマンとは対照的に体作りは万全で、5月に契約延長をしたのもそのあたりの信頼のたまものだろう。

ロバート・ファーガソン Robert Ferguson

プロ6年目の26歳。2巡指名入団から5年、「今年こそ飛躍を」と言われ続けながら、ケガが多いこともあって伸び悩んでいる。昨季はウォーカーがいない絶好のチャンスだったにもかかわらず結果が出せず、株は下がるばかりだった。ガタイがよくミドルでのパスに強いはずだが、競り負けからインターセプトを許すことがあり、またジャンプボールで競り負けてインターセプトされるシーンも昨年は目立った。

今のところ一応はスターター扱いだが、キャンプではガードナーたちとの自由競争となる。可愛がってくれたシャーマン前HCもチームを去り、キャンプでの出来しだいでは解雇の可能性もなくはない。スペシャルチームでの実力は証明済みで、「スペシャルチームでの激しいタックルが彼の一番の取り柄」という厳しい見方もある。

ロッド・ガードナー Rod Gardner

元レッドスキンズの1巡指名選手で、昨夏には下位指名権とのトレードでパンサーズに移ったが、3番手の座さえ奪えず12月半ばに解雇。ケガ人だらけのパッカーズと契約して2試合に出場し、パスキャッチ4回67ydsと準備不足を考えればまずまずの出来だった。大型WRを好むマッカーシー新HCということもあってすんなり再契約(1年)もまとまった。プロ2年目には1000ydsを記録しているだけに、ファーガソンらと高いレベルでスターターを争ってほしいところだ。

しかし今春のOTA練習はずいぶん欠席して首脳陣の期待を裏切り、出席した練習でもあまりキレはよくなかったらしい。けっきょくこういった甘さが伸び悩みの原因なのかもしれず、どの程度期待していいものか。

グレッグ・ジェニングス Greg Jennings

ウェスタンミシガン大出身の2巡指名ルーキー。プロフィールについてはルーキー紹介のページを参照のこと。サイズは現WR陣で最も小さい5-11(180cm)だが、ディフェンスを振り切るクイックネスに優れ、パスキャッチも非常に上手いようだ。入団後の練習での評判もかなりよく、スターター争いの一角に加わることが期待されている。また、キックオフ/パント両リターナーの有力候補でもある。

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