グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2006年7月10日

ロースター展望 FB編

伝統的に充実しているユニットだが、ヘンダーソンの衰えとともに実力低下がうかがえる。昨年はルーチーに代わってリーチがロースター入りを果たし、ランブロックならリーチ、パスオフェンスではヘンダーソンという使い分けだった。試合最初のオフェンス構成しだいで、パワーラン隊形ならリーチが先発するという風に、どちらがスターターとは言えない状況で、ヘンダーソンが1試合平均19.2スナップ、リーチが16.8スナップに出場した。

ロースター枠は2人。ヘンダーソンとリーチで無風区とも思えるが、ヘンダーソンの衰えやリーチの伸び悩みを新首脳陣がどう判断するか。キャンプの出来しだいでは世代交代もありうる。今年ドラフト外でFBを2人も獲った(RBは1人だけ)のもそうした意図の表れかもしれない。

ウィリアム・ヘンダーソン William Henderson

プロ12年目の35歳。在籍年数ではファーヴに次ぐ2番目の大ベテランで、入団以来2試合しか欠場していない。ランブロッキングは少しずつパワーダウンし、出場機会は減ってきているが、若手が追いつけないのはパスキャッチの方だ。昨季はケガ人続出のWRやRB陣を補うように、勝負どころでのランアフターキャッチで1stダウンを稼ぐシーンが目立った。この2年間パス落球がないらしい。

実績に驕ることがなく一年を通しての体調管理が理想的で、キャンプには完璧な体で登場して若手の追い上げを毎年退けてきた。いまだにスペシャルチームでも頑張る若手のよきお手本であり、リーダーシップも素晴らしいものがある。ただはっきりと衰えがあるのも事実で、若手の追い上げしだいでは開幕前に放出の可能性もある。

ヴォンテ・リーチ Vonta Leach

プロ3年目の24歳。大学3年目の途中でLBからFBに転向、一昨年のドラフト外入団からプラクティス・スクワッドに入り、シーズン半ばでロースターに昇格した。昨夏にはニック・ルーチーに競り勝って2番手FBとなり、ブロッキングFBとして起用された。しかし肝心のランブロックもまだミスが多く、「早くも慢心があるのでは」という厳しい見方も。またパスキャッチではヘンダーソンに遠く及ばない5回19ydsで、大事な場面でのイージーな落球も目立った。

フルタイムのスターターとなるには、ラン・パス全般での成長が必要。元LBということもあってスペシャルチームでの使い勝手はいい方だろう。

ベン・ブラウン Ben Brown

NAIAのテイバー大(カンザス州)出身のドラフト外ルーキー。昨季はラッシング77回507yds(6.6yds)、3TD。パスキャッチ24回304yds、2TDを記録している。FB表示となっているがミニキャンプではRBもプレーし、なかなかよい動きを見せたらしい。かつてのエドガー・ベネット(現RBコーチ)やドーシー・レヴェンズも入団当初はFBだったが、後にエースRBとなっている。

A.J. クーパー A.J. Cooper

ディビジョンI-AAのノースダコタ州立大出身のドラフト外ルーキー。大学ではTEだったが、パッカーズ入団後はFBをプレーしている。身長6-1(185cm)、体重240ポンド(109kg)。40yds走は4.74秒と十分なスピードがあるが、225ポンドベンチプレスは19回とやや物足りない。

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