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Mini Camp Notebook: ルーキーおおむね好評
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2006年5月11日
- 「そのルーキーが使える選手かどうか、ドラフト直後のミニキャンプだけではわからないが、はっきり『使えない選手』を振り落とすことならできる」というのが元GMのロン・ウルフの言葉。たとえば2000年ドラフト5巡のKRジョーイ・ジェイミソンなどはそれに当てはまり、ウルフは「無駄な指名だった」とすぐに解雇してしまった。それに照らして言えば、さいわい今年の12人の指名選手の中には、いきなり落第点を付けられるような者はいなかったようだ。「毎年いまが面白いときだね。どの選手もよく適応できているようだ」とトンプソンGM。
- ルーキーたちの出来について、マッカーシーHC。「この選手をなぜドラフトしたのか、フィルムで見たとおりだと確認できた、というのが先週末の収穫だと思う。とはいっても、練習はヘルメットだけ(パッドなし)のものだったから本当のところはわからないがね」
- 久々のファーヴにはあまり数を投げさせなかったため、今回はQBアーロン・ロジャースが1stチームを率いることが多かった。目を見張るほどの出来ではなかったがまずまずシャープで、完璧なディープボールを決めるシーンも何度かあった。「彼は非常によいミニキャンプを過ごしたと思う。しっかりハドルをリードしていた。パッシングゲームでの判断もよかった。非常に落ち着いているし、それは成熟の表れだ。そういった小さな成功を積み重ねていくことが重要だ。どんなに小さなものであってもね」とマッカーシーHC。
- 2巡指名のWRグレッグ・ジェニングスはWRの3番手以内にチャレンジできるのではないか、という期待がふくらんできている。「(トップ3というのは)大変な仕事だとは思うが、競争はできると見ている。彼はカットの前後の動きが非常にいい」とジャゴジンスキーOC。
- WR陣はドライバーが先発するということ以外何も決まっておらず、2番手・3番手争いは熾烈なものになりそうだ。「ワイドオープンだ。WR陣が6人だと仮定すること自体、層の厚さを反映している。選手層が薄いためにWRが5人だけ、という事態も私は経験してきた。タレントレベルから言えば、間違いなく今年は6人になるだろう」とマッカーシーHC。
- RBナジェ・ダヴェンポート(足首骨折)によると、自分は今すぐにでも練習できるつもりなのにドクターから止められた、とのこと。次回19日からのミニキャンプ参加も止められているが、5月末からの "Organized Team Activities" は参加させてくれ、とドクターに働きかけているところ。「問題は僕がどう感じるかではなくて、彼が(治り具合を)どう感じるかなんだよね」
- 今年のケヴィン・バリーは右ガードで先発を争うことになったが、1stユニットに入っているのはプロ2年目のジュニアス・コストン。もともと軽量アスレチックなコストンがゾーンブロックに向いているのに対し、バリーは体重オーバーで首脳陣に渋面を作らせた。「"U-71パッケージはもう終わりだぞ"と彼には言ってある。(TEに入っても)彼はキャッチができないし。パッカーズ名物のフォーメーションだったのは知っているし、大きな実績も挙げたけれど、あれはもう使わない。1試合5プレーの出場で満足するような選手ならウチはいらない。体重がどうこうというよりも、動ける選手がほしい」とジャゴジンスキーOC。
- 5巡指名のOTトニー・モールは、2巡のT/Gカレッジと違って今回は左タックル専門でプレーした。「ロック・ガリクソン(トレーニングコーチ)にみっちり鍛えてもらって新しい体を作り直せ、と言っておいた。彼は元タイトエンドで、1年で50ポンドも増やしたのだから、よくないウェイトもある。でも彼は非常にアスレチックだ」とジャゴジンスキーOC。
- プロ2年目、4番手CBとなる予定のマイク・ホーキンズは、まだ時おり若手らしいミスがあり、まだまだ荒削り。
- 球団への不満を漏らしているSマーク・ローマンについてトンプソンGMは、「こちらとしては解雇などのプランはない。状態はよさそうだったし、ミニキャンプではいい仕事をしていた」
- 今回のミニキャンプのスペシャルチーム練習ではプレースキックやキックオフ練習はなく、パントおよびパントリターンに集中して行われた。屋内練習場にもかかわらずP B.J.サンダーもPジョン・ライアンも何度かシャンクがあり、あまり満足のいく出来ではなかったようだ。「不安定とまでは私は言わない」とマッカーシーHC。
- キック力ではPサンダーに勝るPジョン・ライアンだが、プロのスカウトによると大きな課題が2つある。キャッチが下手(そのためホルダーの経験もない)なことと、捕ってから蹴るまでのスピードが遅いこと。本人の話では、入団当初のタイムは1.5から1.55秒だったが現在は1.4秒まで縮めた。チーム側の設定した目標は1.3秒以内。
- リターナー候補として期待される4巡ルーキーのWRコーリー・ロジャースは、キャンプ序盤は何度か落球があったものの次第に調子を上げ、最終日にはWRとしてアクロバティックなワンハンドキャッチも披露した。
- ドラフト外ルーキー2人と契約。FBベン・ブラウンはテイバー大(カンザス州)出身で、昨季はラッシング77回507yds(6.6yds)、3TD。パスキャッチ24回304yds、2TD。LBケヴィン・シメルマンはスタンフォード大で3年の先発経験あり。通算200タックル、17ロスタックル。
- 同じくドラフト外入団のA.J.クーパーは大学ではタイトエンドだったが、パッカーズ入団後はフルバックをプレーしている。
- パッカーズは3巡(全体75位)でG/Cジェイソン・スピッツを指名したが、直前の74位でウィスコンシン大のRBブライアン・カルフーンがライオンズに指名された。もし残っていたら指名したかどうかは明言を避けたが、トンプソンGMは「我々はカルフーンを高く評価していた。私自身が特にそうだった。彼は素晴らしいフットボールプレーヤーだ。別のディビジョンならよかったのだが」と振り返っている。本音かもしれないし、良好な関係を築いている地元有力大へのリップサービスかもしれない。