グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2006年2月20日

シーズン総括と展望 TE/FB編

エースTEがケガに苦しむなか、2番手、3番手TEたちがパスオフェンスでは例年よりも貢献したが、フランクスの欠場はむしろランブロッキングで痛かったかもしれない。「スピード不足でフィールドをストレッチできない」ことが毎年の課題だったが、ドナルド・リーの活躍で多少はマシになった観はある。TE陣は3人とも契約が残っているが、ドラフトまたはFAで2番手候補を獲得する可能性はある。

ババ・フランクス Bubba Franks

全試合出場を続けてきた彼も6年目はケガに苦しみ先発は8試合。パスキャッチ25回207ydsはキャリア最低で、ファーヴのターゲット不足に拍車をかけた。無理に出場した試合ではブロッキングの出来も悪かった。トランジション指名された昨春はサインを拒んでいたが、キャンプ終盤に7年契約にサイン。欠場中にはマーティンやドナルド・リーが活躍したが、スターターの座が脅かされることはなさそう。

デヴィッド・マーティン David Martin

フランクス不在の8試合に先発し、27回224yds、3TDとキャリア最高の数字を残した。しかし例によってケガは多く、鼠蹊部と脳震盪で実働11試合。昨年春に安価(契約ボーナス$25万ドル)で2年契約を結んでおり、今年はFAにならない。しかし2番手の座がキープできるかは別の話で、下記のリーや新加入選手との競争になるだろう。

ドナルド・リー Donald Lee

開幕直前にドルフィンズから解雇されてパッカーズと契約し、前3番手TEのベン・スティールと入れ替わった。TE陣では最もスピードがあり、パスキャッチ33回294ydsとマーティンを上回る数字を残した。痛い落球やパスプロテクションのミスも目立ったが、上記マーティンをしのいで2番手に昇格するチャンスはある。プロ3年目を終えたところだが、昨年夏に2年契約を結んでいるので、RFAにはならずに済む。

ここからはフルバックについて。毎年ライバルを蹴落としてエースFBの座を守ってきたヘンダーソンだが、今年もまたピンチだ。ランブロック能力が下がった上に契約が切れてFAとなるため、球団側が世代交代に踏み切る可能性もある。リーダーシップでの貢献を含め、ヘンダーソンの価値を新コーチ陣がどのように判断するかがカギになりそうだ。

ウィリアム・ヘンダーソン William Henderson

今年もまた全試合出場した元プロボウラーだが、ブロッキングはパワーダウンしつつある。下記のリーチが5試合に先発したのは、ランブロッキングでのヘンダーソンへの信頼が低下した証拠だろう。いっぽうパスキャッチ30回、平均8.8ydsはどちらもキャリア3番目の好成績。ランアフターキャッチでタックラーを飛び越えてロングゲインするシーンも多く、レシーバー不足を補った。今年は契約が切れFAとなるが、あと何年かやりたいという意欲に衰えはない。

ヴォンテ・リーチ Vonta Leach

ドラフト外入団から2年目。1試合平均16.8スナップ出場はヘンダーソンよりも2.4スナップ少ないだけで、大雑把に言えば、ランならリーチ、パスならヘンダーソンという使い分けだった。ブロッキングが良いといってもまだミスは多く発展途上。さらにパスキャッチとなるとヘンダーソンの域にはほど遠く、完全なスターターとなるのはまだ先だろう。ハングリーさを失わず成長を続けることが必要。

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