グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2006年2月11日

今年のパッカーズのフリーエージェント

今年パッカーズからフリーエージェントになる選手は下表のとおり。無制限フリーエージェント(UFA)は、どことでも好きに契約できる通常のフリーエージェントのこと。いっぽう制限つきフリーエージェント(RFA)は制約があって移籍実現は難しく、古巣と1年契約をして来年UFAとなるのが一般的なパターンだ。詳しくは用語集を参考のこと。

今年のFA期間は3月3日にスタート。キャップを超過しそうなチームはその前日までに、高給取りを解雇するなり契約を結び直すなり、やりくりしてサラリーキャップ額に収めておかなければならない。2006年のサラリーキャップ総額はまだ確定していないが、昨年より$5ミリオンほど増えて$90ミリオン前後になるものと予想されている。

自軍の選手との再契約交渉も、競争相手が参入してこない3月2日までなら、いわば独占交渉ができる。自信がある選手は「FA市場を試したい」と言って3月3日になるのを待てばいいが、FA市場で思ったより人気が出ず、かえって値段が下がってしまうリスクもある。こうしたことを踏まえ、代理人と球団側の駆け引きが3月2日深夜まで続く。もちろんFA期間に入ってから再契約が成立することもある。

今年のパッカーズはいつになく主力選手のFAが多い。そのためシーズン中にも彼らとの契約延長が予想されたが、RBグリーンとRBダヴェンポートは大ケガ、DTグレイディ・ジャクソンとFBヘンダーソンは年齢の問題、KロングウェルとCフラナガンはスランプ気味で、今年は株を下げた選手ばかり。長期契約交渉に値する主力選手はDEキャンプマンだけとなり、じっさい交渉は行われたが妥結には至らなかった。

これだけFAが多いとサラリーキャップが心配になるが、今年のパッカーズには$20ミリオン前後(リーグ5位あたり)の空きがあり、重要選手と再契約した上でFA補強に乗り出すゆとりは十分ある。

RBグリーンが契約最終年にヒザ上の大腿四頭筋腱を断裂したことは本人には(経済的にも)非常に気の毒だが、パッカーズにとっては、このタイミングは天佑神助と言っていい。これが契約延長直後なら大損害になるところだが、本人も語っているように1年契約をして復活の可否を見極めてもいいし、ドラフトやFAを利用して若手への切り替えを進めてもいい。

Green Bay Packers 2006 Free Agents
Name Pos FA区分 Age 備考
Ahman Green RB UFA 28 プロボウルの常連も大事なコントラクト・イヤーに大ケガ。来季開幕に間に合っても元の力が出せるとは限らず、本人は1年契約も受け入れる姿勢
Najeh Davenport RB UFA 27 4年間ケガが多く、スターターを担えることを証明できず。ガドーの台頭で2番手RBとしても立場弱まる
Tony Fisher RB UFA 26 パスキャッチの上手い小器用な3rdダウンバックだが、たとえ臨時でも先発は任せられない
William Henderson FB UFA 34 プロボウルFBでリーダーシップも貴重だが、ランブロッキングはパワーダウンしてきている。逆にパスオフェンスでの貢献度は上がっている
Rod Gardner WR UFA 28 シーズン終盤に加入した元1巡指名選手で、3番手を争う力は十分ある。ファーガソンの不振は追い風
Craig Nall QB UFA 26 ロジャースの入団でやはり3番手のまま。ファーヴ引退なら残留の可能性は高まるが
Mike Flanagan C UFA 32 OLのリーダー格で実力はトップクラスだが、ヘルニアに苦しんだ。キャリア3回の大ケガと年齢をどう判断するか
Grey Ruegamer G/C UFA 29 インサイドの3ポジション全てこなせる器用貧乏。右ガードで数試合先発したがやはり控えの器だろう
Kevin Barry OT UFA 26 先発級と言われ続けているが右タックルしかできないのが大きな難点。タウシャーには勝てず
Aaron Kampman DE UFA 26 キャリアベストの81タックル・6.5サックを挙げ、昨春よりさらに株を上げた。プレミア級ではないが、ケガの少ないハードワーカーでリスクは小さい
Grady Jackson DT UFA 33 実力十分、ラン守備のキーマン。珍しくケガなくシーズンを終え、高額契約に向け本人は強気だが、年齢・体重・ケガとリスクが大きい
Paris Lenon LB UFA 28 ドラフト外出身、LBの全ポジションをこなせる便利な控え。今季は代役で12試合に先発したが物足りない
Ryan Longwell K UFA 31 成功率8割を切ったキャリア2回目のスランプだったが、勝負強さや悪天候での強さは捨てがたい
Rob Davis LS UFA 37 安定したロングスナッパーだが他のポジションはできない。年齢的にそろそろかも
         
Antonio Chatman WR RFA 26 レシーバーとしては成長したがリターナーとしてはやはりそこそこ。小柄な割にスピードはさほどでもない
Kenny Peterson DT RFA 27 成長を見せて多少は戦力になったが、無理に残すほどではないかも。パスラッシュよりラン守備に難
カテゴリ : Contract/Personnel