グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年7月26日

ロースター展望 ST編

ここ数年パッカーズのスペシャルチームは、キッカーは優秀、パンターはイマイチ、キックオフリターンはまあまあ、パントリターンはそこそこ、カバーチームはまずまずだった。昨年は3巡指名を裏切ったPサンダーが立派なスターターになれるかが、今年の最大の課題だ。ホルダーとして優秀なFGチームに貢献してきたQBピダーソンとPバーカーが抜け、今年は新ホルダーとなるのも不安要素だ。リターナー候補は充実してきた。

ロースター枠は、キッカー、パンター、ロングスナッパーが1人ずつ。KロングウェルとLSロブ・デイヴィスは確定で、パンターはPサンダーがリード。パントリターナーは控えWR陣の争い。キックオフリターナーはそこにRBダヴェンポートも加わる。

ライアン・ロングウェル Ryan Longwell

正キッカー。プロ9年目の30歳。カリフォルニア大から1997年のドラフト外で入団し、1年目からスターターとなって以来、全試合に出場している。NFL史上4位の通算82.4%の成功率は、悪条件の多いチームとしては素晴らしい数字。常に冷静で勝負強い。キックオフの飛距離だけが不満だが、強風など悪天候への強さは、それを補って余りある。昨季は試合最後の決勝FGを計4回も成功させ、これは1970年以来NFL最多とのこと。

現在はロースター上にキッカーは他におらず、ロングウェルへの信頼の厚さを表している。来春には契約が切れるため、いずれ契約延長交渉をすることになるだろう。

B.J.サンダー B.J. Sander

今のところ正パンター。昨年のドラフト3巡指名で入団。シャーマンHC/GMはパンターを3巡指名したことで批判され、そのうえスターターの座を確保できないのにロースターに残したことで、さらに大きな批判を浴びた。今春はNFLヨーロッパに派遣され、多少はたくましくなって帰ってきたようだ。安定性が一番の課題だが、相手レッドゾーンに落とすパントは非常に上手い。公式デプスチャートではホルダーとしても1番手になっている。

ロースター上には下記のベネコスしかライバルがいないが、キャンプ・プレシーズンゲームで出来が悪ければ、チーム側はベテラン選手を補強するつもりのようだ。サンダーにとっては、目に見えないベテランとのスターター争いと言える。

ブライス・ベネコス Bryce Benekos

2番手パンター。テキサス大エルパソ校から今年のドラフト外で入団。6チームからの誘いがあったが、$5,000ドルの契約ボーナスを提示したパッカーズへ。身長196cmの大型選手で、脚力が強く、今年のルーキーの中ではトップ5以内の評価をされていたようだ。しかしここまでの2回のミニキャンプでは、出来はあまりパッとしない。

ロブ・デイヴィス Rob Davis

1997年からパッカーズの正ロングスナッパーを務める、プロ9年目の36歳。レギュラーシーズン119試合連続出場は、QBファーヴとKロングウェルに次ぐ現在のチーム内では3番目。極めて安定した、NFLトップクラスのロングスナッパーだ。精神的にも、若手選手たちのよき兄貴分となっている。ロングスナップ以外のポジションはプレーしない。

デイヴィスがケガをした場合の代役として、公式デプスチャート上ではルーガマーが2番手LSとなっている。その他の選手のロングスナップの能力については不明。

ホルダー

一昨年まではQBダグ・ピダーソン、昨年はPブライアン・バーカーが非常に優れたホルダーとしてKロングウェルの高い成功率に貢献していたが、今年は全く新しいホルダーを迎えることになる。現状ではPサンダーが1番手、次は控えQBのうち2番手QBを確保した選手ということになる。3番手QBが試合に出るのはルール上の制約があるので、2番手QBでないと不都合がある。

キックオフリターナー

昨年はWRチャットマン(25回)とWRファーガソン(21回)とRBダヴェンポート(14回)の3人が交代で務め、ファーガソンの平均25.0ydsはNFL7位の好成績だった。今年も今のところ公式デプスチャートではファーガソン、ダヴェンポートの順となっているが、ドラフト指名WRたちもリターナー経験は豊富で、誰がエースとなるのかはプレシーズンゲームの出来によるだろう。

パントリターナー

過去2年間はWRチャットマンがエースで、NFL全体で真ん中ぐらいの数字を残してきた。今年は2巡指名のWRマーフィ、6巡指名のWRブラッグなどルーキーとの争いとなりそうだ。

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