グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年4月16日

ニーズ分析 ディフェンス編 2

LB ラインバッカー

先発ミドルLBのニック・バーネットは2年目に予想外の伸び悩みを見せ、「軽量タイプの彼はやはり大学時のようなウィークサイドが良いのでは?」という入団時からの疑問の声が再燃している。ナイル・ディッグスがこの2年間ウィークサイドを担当したが、ポジションに慣れてもさほど良いプレーは見せてくれてはいない。プロ入り3年間プレーしたストロングサイドの方が彼に向いていたのかもしれない。

ストロングサイドで先発したハンニバル・ネイヴィーズはFAとなっている。トンプソンGMは再契約の可能性は否定していないが、消極的。ドラフトでの補強を見てから、ベテランを獲ればいい、と考えているようだ。2001年の3巡指名、トランス・マーシャルも同じくFAだが、こちらは再契約の目はなさそう。RFAだったパリス・レノンは再契約したが、スターターにはかなり物足りず、スティーヴ・ジョシューもスペシャルチーマーどまり。

ディッグスをストロングサイドに戻せば、それだけでネイヴィーズからは明らかなアップグレード。ディッグスもバーネットも複数のポジションをこなせるヴァーサタイルな選手なので、ドラフトではミドルLBでもアウトサイドLBでも、最も能力の高い選手を選べばよい。1巡指名の可能性も十分あるし、遅くとも3巡までの指名が濃厚。ジム・ベイツ新DCの好みも大いに反映されるはずだ。先発LB陣全員のポジションが、ドラフトしだいで決まると言ってもいい。

ドラフトでのLB補強が上手く行かなくても、6月1日以降に実績あるベテランLBが放出されてくることも珍しくなく、そこそこの選手が手ごろな価格で手に入りやすいポジションではある。ドラフト上位指名ルーキーと、ネイヴィーズぐらいのFA選手を獲ってキャンプで先発争いをさせるのが現実的な線か。ロースター枠はLB全体で6人。5人の年もある。

CB コーナーバック

移籍2年目のアル・ハリスは、毎週相手のエースWRを相手にしながら、球団記録となる28パスディフェンドを記録してプロボウルの補欠に選ばれた。相棒が不安定なルーキーだったり、セーフティ陣の不振がなければもっと彼の活躍は目立ったはず。しかしやはりマッケンジーの離脱は痛手で、ハリスの活躍もルーキーCBたちの度重なる失策を補うことはできなかった。

1巡指名ルーキーのアマド・キャロルは、「スピードは素晴らしくポテンシャルは高いが、いろいろな点であまりにも荒削り」という前評判通りのシーズンだった。時おり好プレーを見せるが、ホールディングやイリーガルコンタクトやパスインターフェアの反則で帳消しにしてしまう。カッとなりやすいせいか、少し引き離されそうになるとすぐにレシーバーのジャージをつかんでしまう悪癖が抜けない。ちょうどパス守備のルールが厳しくなった年でもあり、最悪のタイミングでNFL入りしてしまった。背は低いが意外にガッチリしていてタックル力はある。

3巡指名ルーキーのジョーイ・トーマスも荒削りという点ではキャロルに負けていないが、それでもシーズン後半には3番手CB/ニッケルバックに昇格した。ディビジョンI-AA出身でディフェンスの習得に手間取り、ほとんどマンカバレッジしかできないようなルーキーシーズンだったので、逆に言えば伸びシロはまだまだある。

開幕時にスターターを務めたマイケル・ホーソーンはシーズン半ばでセーフティ転向を命じられ、今オフはFAとして退団。一昨年の7巡指名クリス・ジョンソンは、ヒザのケガのためにまる2年目も無駄にしてしまったが、チーム側はまだ希望(なにしろ40yds走で4秒21)を捨てていないようだ。ドラフト外から昨季ロースター入りしたジェイソン・ホートンは、スペシャルチーマーから脱出できるか。このように、ハリス以外の全員が経験の少ない若手揃いで、伸び盛りのユニットと言えなくもない。

昨季はCB陣の失態が目立ったためドラフト上位でのCB指名を予想する声もあるが、キャロルやトーマスの可能性をよほど見限らない限り、要補強ポイントの多い今年のドラフトで1巡指名する余裕はないのではないか。今年のパッカーズに必要、という点ではSやLBやOGの方が上だろう。ただし今年はCBが豊作と言われているので、良いのがいれば2巡あたりでの指名がありえなくはない。ロースター枠はDB全体で9人、多い年で10人。CBは5人、多い年で6人。

カテゴリ : Draft