グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年4月12日

ニーズ分析 ディフェンス編 1

RFAのDEアーロン・キャンプマンは引き留められると仮定する。

DE ディフェンシブエンド

DEカビーア・バジャ=ビアミラは4年連続で2ケタサックを記録し、パスラッシャーとしては文句なしのレベル。この4年で欠場がわずか1試合というのも素晴らしい。逆サイドの"パワー・エンド"を担当するDEアーロン・キャンプマンは持ち前のハードワークで、ラン守備やスクリーンやショベルパスなどへの対処に優れている。しかし問題はパスシチュエーションでキャンプマンに代わって入るパスラッシャー。逆サイドが不甲斐ないため、相手としてはバジャ=ビアミラだけを封じれば大丈夫、という状態から今年こそ脱却したい。

控えのパスラッシュ・スペシャリストとしては、昨年トレードで獲得したDEトゥルーラックがいるだけで、大いに物足りない。その他は、昨年の6巡指名DE/DTコーリー・ウィリアムズ、DT/DEカレン・ジェンキンズ、一昨年の3巡指名DT/DEケニー・ピーターソンと"tweener"ばかりが並んでいる。期待されたピーターソンはこの2年間ほとんどチームに貢献できず、ほぼ"BUST"に決定した感じ。成長したジェンキンズは控えDTとしてのプレーが多く、今年はそちらに専念させるかも。ウィリアムズは時おり光るものを見せ、まだまだ成長の余地はありそう。

DTクリディアス・ハントは2000年ごろにはホリデイの代役で先発DEを務めたことがあり、DTとして不甲斐ないままならDEに移すべきかも、という意見も最近は多い。しかしそのためにはカレン・ジェンキンズか2年目のドネル・ワシントンが先発DTに成長しなければならない。それに、ジム・ベイツ新DCはドルフィンズ時代には左右にスピード派のパスラッシャーを並べており、これまでのパッカーズのようには"パワー・エンド"を必要としないかもしれない。

優れたパスラッシャーが複数いてこそパスラッシュの効果はアップするもの。特にパッカーズはセカンダリーが不安定な分、相手QBに時間を与えないのがパス守備向上の近道だろう。ドラフトでスターターを獲得できれば申し分ないが、パスラッシュスペシャリストでもいい。3rdダウンでキャンプマンに代わって入ったり、バジャ=ビアミラを休ませられるような選手が最低限必要だ。ラインバッカーやセーフティと違い、フリーエージェントで目ぼしいパスラッシャーはなかなか手に入らないものだけに、ドラフト上位での指名が必要だろう。ただし問題は、他にもディフェンスの穴が多いこと。

DT ディフェンシブタックル

ノーズタックルのグレイディ・ジャクソンは、ケガさえなければ実力十分。ラインの真ん中でしっかりと受け止めるランスタッファーとしてだけでなく、パスラッシュでも頼りにされており、昨季終盤は3rdダウンでもプレーすることが多かった。問題は"3テクニック"を担当するDTクリディアス・ハントの方で、彼の手抜き&無気力プレーには首脳陣も手を焼いている。解雇してしまいたいが、一昨年の高額契約がアダとなり、解雇した場合のキャップへの痛手が大きすぎる。だから今季は我慢して、尻を叩きながら使うしかなさそうだ。

過去2年間で4人もDTをドラフト指名してきたがなかなか強化が実らず、その間にNFLヨーロッパ組からカレン・ジェンキンズが台頭、6試合に先発して4.5サックを記録する活躍を見せた。一昨年の3巡指名DT/DEケニー・ピーターソンは完全に期待外れ、同じく5巡指名のノーズタックル、ジェームズ・リーは、先発NTのジャクソンを脅かすほどの馬力は見せていない。コーリー・ウィリアムズはむしろDEとしての出番が多いようだ。プラクティス・スクワッドからシーズン終盤に昇格したコリン・コールはノーズタックルの控え。今夏はリーと2番手NTの座を争うか。

今年最も期待されるのが、昨年の3巡指名DTドネル・ワシントン。1年目はケガのためインジャリーリザーブ入りし、まるでカレッジのレッドシャツ組のように体作りに専念してきた。彼が入団時の評判どおりの力を見せ、ハントのスターターの座を奪うぐらいになれば、かなりの戦力アップとなるだろう。

ロースター枠はDL全体で9人、多い年で10人。ドラフト上位指名もないではないが、人数的には揃っており、今年は若手の成長を期待する年かもしれない。よほどのタレントがいれば。

カテゴリ : Draft