グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年2月 7日

故フリッツ・ポラードがNFLの殿堂入り

1920年代のNFL草創期にRBとして活躍し、黒人初のNFL選手、そして黒人初のヘッドコーチとなった故フリッツ・ポラードが、NFLの殿堂入りをすることになった。今年殿堂入りに選ばれたのは、このポラードに加え、故ベニー・フリードマン(1920年代から30年代にかけて活躍したQB)、ダン・マリーノ(QB)、スティーヴ・ヤング(QB)の4人。

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ニューヨーク州の自宅で
1975年撮影

フレデリック・ダグラス・"フリッツ"・ポラードは1894年に生まれ、アイビーリーグのブラウン大でクォーターバックとして活躍し、オールアメリカンにも選ばれた。1920年にNFLの前身American Professional Football Association (2年後にNFLと改名)が発足すると、オハイオ州のアクロン・プロズのスターRBとして8勝0敗3分の優勝に貢献。翌1921年にはヘッドコーチも兼任した。

1922年にミルウォーキー・バジャーズがNFL加盟を果たすと、RB兼ヘッドコーチとして招かれて活躍し、東部から来たスターとして地元の注目を集めた。しかし翌年にはウィスコンシンを去り、インディアナ州のハモンド・プロズ(NFL)、ギルバートン・カダマウンツ(独立チーム)、アクロン・プロズ(NFL)、プロヴィデンス・スティームローラー(NFL)などを渡り歩いた。1928年には、全員黒人のシカゴ・ブラックホークス(独立チーム)を組織し、1932年までヘッドコーチを務めた。1986年没。

1920年代のNFLの草創期、黒人選手は数も少なく、決して暖かく迎えられてはいなかったが、禁止されていたわけではなかった。しかし1933年までに、NFL選手は全て白人となっていた。このような非公式の黒人締め出しは1945年まで続いた(球団によってはずっと後まで)

ポラードのような歴史的存在がこれまで殿堂入りしなかったのは、黒人選手を締め出してきた過去を持つオーナーやコーチが、選考する側の人々に影響(圧力?)を与えてきたからではないか、とシカゴ・トリビューン紙のドン・ピアソン記者(今回の選考委員会の一員でもある)は述べている。「黒人初のNFL選手で、初のNFLヘッドコーチであったことは、歴史的意義があったと私は思う。彼は、選手であり、コーチであり、多大な貢献をした人物でもあった」

カテゴリ : History