グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年7月22日

ロースター展望 LB編

常にパッカーズディフェンスの弱点であったこのユニットだが、昨年の大改造が功を奏してラン守備はNFL21位から10位にアップした。先発3人全員が不慣れなポジションにコンバートされ、MLBバーネットは素晴らしく、SLBネイヴィーズはまずまず、WLBディッグスはやや期待はずれだった。先発3人は今年も安泰。しかし控えは手薄で、先発陣を脅かす若手もあまり見当たらない。元ベンガルズのスピアマン、そして昨日イーグルスのハリソンを獲得し、マーシャルやレノンらとロースター争いをさせることになった。

ロースター枠は通常6人。一時的に5人にする時もある。

ニック・バーネット

先発ミドルLB。昨年のドラフト1巡でオレゴン州立大からパッカーズ入り。ミニキャンプ初日から能力は際立っていた。優れた嗅覚、動き出しの速さ、シュアなタックル、パス守備のレンジの広さなど、申し分ない。極めて練習熱心で、学習能力も高く、早くもチームリーダーの1人になりつつある。ダイム隊形(1LB・6DB)でも、ディッグスでなく彼がフィールドに残る。当然のようにチーム最多タックルを記録した。

まだ時おり判断ミスはあり、プレーオフでの痛恨の4thダウン26での戦犯の1人。プロ入りしたころは、「本当はウィークサイドが向いているのだが」と言われていたが、最近はそのような声は聞かれなくなった。しかし、やや軽量であるのは確かで、彼をブロッカーから守るDT陣が重要となる。

ナイル・ディッグス

先発ウィークサイドLB。2000年のドラフト4巡入団ながらルーキーでスターターとなり、一昨年まではストロングサイドを務めていた。ストロングサイドとしては非常に堅実で高く評価されていた彼だが、コンバートされた昨年のプレーは、細かいケガもあってか、波が大きかった。ウィークサイドとしてはかなりの長身(193cm)で、スピードはそこそこ。判断ミスが非常に少なく、パス守備の確かさには定評がある。

ハンニバル・ネイヴィーズ

先発ストロングサイドLB。'99年のドラフト4巡指名でパンサーズ入りし、昨春パッカーズにFA移籍してきた。パンサーズ時代はケガの多いのが問題だったが、昨季はキャリア初となる全試合先発。堅実なプレーを見せ、ミスタックルも非常に少なかった。一昨年までのディッグスほどではないが十分合格点で、身体能力の高さから、さらに成長も見込める。パンサーズ時代は主にウィークサイドを担当しており、ディッグスがふがいなければ、再コンバートも。

トランス・マーシャル

2001年にオクラホマ大からドラフト3巡指名。フィジカル能力は非常に高いが、LBとしてのセンスに欠け、"looks like Tarzan, plays like Jane" の典型例。昨年夏は薬物違反で4試合の出場停止処分も受けた。学習能力が低いだけに、4年目の今年こそ良くなるのかもしれないが、首脳陣の我慢にも限界がある。救いは控えLB陣のレベルが高くないことで、ロースター入りの可能性は十分ある。主にミドルとストロングサイドを担当するはず。スペシャルチームでは時おり豪快なタックルを見せる。

パリス・レノン

2001年にはXFL、2002年春にはNFLヨーロッパでプレーし、2002年シーズンからロースターに食い込んだ。過去2シーズンは全試合に出場している。相当なハードワーカーで、主にスペシャルチームで活躍している。3つのポジション全ての控えをこなすが、先発陣を脅かすには程遠い。

マーカス・ウィルキンズ

2002年のドラフト外でテキサス大から入団。ウィークサイドの控えとして、2年連続で開幕ロースターに残った。パスラッシュを得意とするが、プロ2年間のサックはゼロ。LBレノン同様、スペシャルチームでの活躍(昨季はパントブロックも)がメインだった。

アーメジス・スピアマン

2000年のドラフト外でベンガルズに入団。11試合に先発し、オール・ルーキー・チームにも選出された。その後はケガが多い。昨春RFAだった彼をパッカーズは3年契約で誘ったが、ベンガルズは同額オファーで引きとめた。しかし開幕前に解雇され、その時はパッカーズも手を出さなかった。今春になって改めてFA入団。ミドルLBがメインで、ウィークサイドもこなすらしい。 ダフナーLBコーチはベンガルズではディフェンシブ・コーディネーターとして彼を教えた。

この2回のミニキャンプでは体重オーバーで、評判はあまり芳しくないらしい。

スティーヴ・ジョシュー

昨年のドラフト7巡指名。非常にスピードがあり、大学時代はパスラッシャーとして活躍。しかしディビジョンII出身とあってハイレベルでの経験が乏しく、昨季は全てプラクティス・スクワッドで過ごした。今春は経験を積むためにNFLヨーロッパに派遣されたが、先発出場は5試合。15タックル、1サックと、目立つような活躍はできなかった。

タイリオ・ハリソン

昨日の記事を参照。イーグルスから移籍してきたばかり。

モーリス・ジョーンズ

サウス・フロリダ大出身のドラフト外ルーキー。契約金を$15,000ドルも受け取っているのは、ある程度の争奪戦があった証拠。ミドルとアウトサイドの両方がこなせるサイズとスピードがある、とのこと。ドラフト前の評判から判断すると、ルーキーの中でロースター争いに加わるとしたら彼だろう。

ジャーメイン・テイラー

ブリッジウォーター大出身のドラフト外ルーキー。ヴァージニア州にあるディビジョンIIIの大学。身長178cm、体重97kgとかなりサイズが小さい。通算51試合に先発、4年の時には当大学記録となる148タックル。20ロスタックル、5サック、4ファンブルフォース、4ファンブルリカバリー。

ケヴィン・ジャクソン

ハワイ大出身のドラフト外ルーキー。出身はカリフォルニア。大学ではLBとDEの両方をやっていたようだ。

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