グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年5月26日

RBモーリス・クラレットが敗訴

高卒後3年未満の選手もNFL入りを認められるべき、と訴えていたRBモーリス・クラレット(オハイオ州立大)に対し、連邦巡回控訴裁は、「NFLにはそのような制限を設ける権利がある」と正式に認め、クラレットの敗訴が決まった。もしこの裁判でNFLが敗れた場合、高卒後3年未満の選手のために、補助ドラフトが行われる見込みだったが、けっきょく彼らのNFL入りは来年までお預けとなった。

まず、2月に行われた地方裁では、「NFLがそのような制限を設けるのは反トラスト法に違反している」として、クラレットのNFL入りを認める判決が下された。NFLはしかたなく、「高卒後3年未満の選手もドラフトにエントリーしたい者は申し出よ」と告知し、それに応えてサザン・カリフォルニア大のWRマイク・ウィリアムズ(トップ10指名が確実だった)がエントリー。NFLはまた、一審を覆す望みはあるとして控訴裁に望みを賭けた。それを受けて審理していた連邦控訴裁はドラフト直前になって、「もっと時間が必要」として地裁の判決を延期し、クラレットやウィリアムズたちは、再びドラフトから締め出されてしまった。それでも控訴裁が一審判決を支持すれば、補助ドラフトなどで今年NFL入りすることができたはずだが、今回の敗訴でその望みも絶たれたことになる。

NFL副社長のジェフ・パッシュは、「裁判所の迅速な対応に感謝している。しかし判決は驚くにはあたらない。NFL側の完全勝利と言っていいだろう。NFLの資格規定に対する異議申し立てには、いかなる根拠もないことがはっきりした」と満足の意を表している。

クラレット裁判のとばっちりを受けたのがWRマイク・ウィリアムズ。一審の結果を受けてNFLがドラフトへのエントリーを認めたために彼もエントリーし、結果として来季のNCAAの試合への出場資格を失ってしまったからだ。NCAAの規定では、代理人を雇った時点で、大学の試合への出場資格を失うことになっている。サザン・カリフォルニア大のピート・キャロルHCは、「このような結果に備えて、我々はしばらく準備をしてきた。マイクは、カレッジ・ゲームへの復帰許可をNCAAに求めている。手続きが進行中だが、時間はかかるだろう。NCAAには、この件の特異性を考慮し、復帰の機会を与えてくれると期待している」

カテゴリ : NFL