グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年4月25日

1巡指名はCBアマド・キャロル 3巡は3人

パッカーズの1巡はトレードアップもダウンもせず、25位のままCBアマド・キャロルを指名した。しかし2巡はトレードダウンして3巡と4巡指名権を増やし、それ以後も2つのトレードを敢行。2巡がなかったかわりに、3巡は3つも指名した。しかし4巡と5巡はなくなってしまったため、日曜日の指名は6巡・7巡・7巡の3つだけとなる。

トレード 1

2巡指名はジャガーズ相手にトレードダウン。2巡23位(全体55位)から3巡7位(全体70位)に下がる代わりに、4巡6位(全体102位)指名権を手に入れた。つまり、2巡を手放した代わりに3巡と4巡が2つずつになった。

トレード 2

上記のトレードで、3巡7位と3巡23位となったパッカーズだが、3巡7位でCBジョーイ・トーマスを指名した直後に、再びジャガーズとトレードを行った。もともと持っていた4巡22位指名権を使って、3巡23位から3巡9位にトレードアップ。DTドネル・ワシントンを指名した。

トレード3

3巡は2つで終わりと思いきや、ドルフィンズとのトレードで、もう1つ3巡指名権を手に入れた。トレード1で手に入れた4巡6位指名権に5巡21位を足して、3巡24位にトレードアップ。それよりも驚いたのは、その指名権でパンターのD.J.サンダーを獲ったことだ。

結果として、4巡・5巡の指名権はなくなった。

 CB アマド・キャロル  Ahmad Carroll
1巡25位 Arkansas Junior 177cm 87kg 40yds/4.34秒 20歳 1983年8月4日生

Strengths : トップクラスのスピードと素晴らしいクイックネス。直線だけでなく動きは柔軟で、スピードを落とさずに方向を変えてレシーバーと併走できる。サイズは小さいがフィジカルで、スクリメージ近くにセットしてのアグレッシブなプレスカバレッジを得意とする。ランサポートでも手を抜かず最後まで精力的に頑張る。自信を持ってプレーし、ミスしても長引かせない。work ethicもしっかりしている。大学1年だった2001年の途中からスターターに定着。陸上の短距離でも二度のオールアメリカンに選ばれるなど活躍し、60m6.69秒はアーカンソー大記録。身長は低いが手は長く、コンバインでの垂直跳びはCB中トップの41インチ。リターナー経験はないが、カバーチームの"Gunner"としては素晴らしい。ニックネームは"Batman"。

Weaknesses : 未熟な点が多く、一人前になるまで時間がかかるかもしれない。その分、成長の余地は多く残されている。ボールに対してのプレーが悪く、レシーバーと併走中にボールの位置を見つけられないことがある。キャッチが上手くないのか、インターセプトのチャンスを逃すことが多い。ギャンブル的なプレーが裏目に出てビッグプレーを許すことがある。ハードヒットは好きだが、タックルミスを減らす必要がある。粗削りな面が多いのは、陸上競技に参加するため、春の練習にあまり出られなかったせいもあるのかもしれない。

 CB ジョーイ・トーマス  Joey Thomas
3巡7位(全体70位) Montana State Senior 183cm 88kg 40yds/4.44秒 23歳 1980年8月29日生

Strengths : ディビジョンI-AAでは最高のシャットダウン・コーナー。ポテンシャルは大きい。優れたスピードと理想的なサイズ。柔軟でスムーズな動きで、スピードのあるWRもタイトにカバーできる。QBに背を向けたプレーでも、空中のボールの位置がわかる。手が長く、ボール・スキルに優れている。ジャンプ能力は並以上で、タイミングよくジャンプして高い位置でボールにチャレンジする。少しほっそりしているが、筋肉はしっかり付いている。ラン・サポートにも非常にアグレッシブで、ブロッカーをうまくかわす。フィジカルなタックラー。力の劣るチームメイトでも助ける。

Weaknesses : (レベルの低い)ディビジョンI-AAでやっていたため、テクニック面で粗削りな点も多い。アグレッシブすぎるため、ギャンブルに出て裏目に出ることがある。プレーアクションにひっかかりやすい。手でキャッチするのがあまり上手くない。2002年にヒザの半月板を損傷したことがある。もともとはワシントン大に入学したが、コーチの(RBやSとして使おうとした)起用法が「約束と違う」として、モンタナ州立大に移った。

 DT ドネル・ワシントン  Donnell Washington
3巡9位(全体72位) Clemson Junior 197cm 146kg 40yds/5.0秒 23歳 1981年2月6日生

Strengths : 分厚い体型で、理想的なサイズ。サイズのわりにスピードとクイックネスがあり、バランスやアジリティにも優れている。上体が強く、爆発的な瞬発力でペネトレートする。手の使い方も上手い。横方向の動きも良く、スムーズに方向転換ができる。タックルはかなりしっかりしている。複数のブロッカーをがっちり受け止め、持ちこたえることができる。しかし、ノーズタックルよりも"3テクニック"の方が向いていると見られている。クレムソン大では2年間スターターを務めた。

Weaknesses : 判断力や嗅覚に難がある。必ずしも全プレーで力を出し切らないことがある。身体能力は一級品だが、work ethicに問題があるため、リスクはある。試合の後半にバテる傾向があるため、体重のコントロールが必要。ダブルチームされたりして最初の動きがうまくいかないと、あきらめてしまう傾向がある。Wonderlicテストがわずか8点というのは、頭脳の面で心配。

 P B.J.サンダー  B.J. Sander
3巡24位(全体87位) Ohio State Senior 192cm 99kg 40yds/4.9秒 24歳 1980年1月5日生

Strengths : 今回のドラフトではトップ指名のパンターとなった。左利き。優れたキック力があり、ハングタイム(平均4.88秒)が非常に良い。極めてコントロールが良い。サイズがありアスレチック能力に優れている。ウェイトルームでのトレーニングにも熱心。2003年の平均はグロスで43.3yds、ネットで41.0yds。キックオフはやらないが、FGのホルダーは上手いらしい。NFL.comの選手紹介ページでは、「非常に過小評価されている」という言葉から紹介が始まる。

Weaknesses : 2000年に正パンターを務めたあと、2年間その座を失い、2003年に取り戻した。実戦経験がやや不足しているため、テクニック面で不安はある。リリースの速さを磨く必要がある。ラッシュが強烈だと焦って慌てることがある。

カテゴリ : Draft, Player