グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年1月20日

ベテランたちの行方

引退の近い大ベテランたちの来季はどうなるのか。本人の意向、チーム側の都合をまとめてみた。

FBウィリアム・ヘンダーソン

1995年のドラフト3巡指名で入団以来パッカーズ一筋だった彼とも、これでお別れとなるかもしれない。チーム側はニック・ルーチーのパワフルなブロックを高く評価しており、シーズンが進むにつれ、"パワーランではルーチー、パスシチュエーションではヘンダーソン"という使い分け方をされるようになってしまった。来月には33歳。キャップ額は$1.23ミリオンほど。彼のアサインメントの確かさやリーダーシップは頼りになるが、ルーチーはまだ成長も見込め、サラリーも安い。

「必ずチームに残る、と言うつもりはない。でももし自分で選べるなら、ぜひここでプレーしたい、とは確かに言えるよ」とヘンダーソン。やや出来が悪かった昨季と比べ今季はよかった、という評価が一般的のようだ。「われわれ両方を使う方法はある。2人とも違った個性を持っているしね。今季は2人でうまく行ったし、シェアしていくことは僕は構わない。でも、チーム側はビジネス上の判断をしなければならないし、その時が来たら、仕方がない」

チームとしては、高額サラリーを避けるためにいったん解雇し、安い額で契約を結び直す可能性もある。そのような動きを彼が受け入れるかどうかは分からないが、少なくともまだ引退するつもりはないようだ。「このチームで9年間プレーできたことは、本当に幸運だったと感じている。これまでで最も実りある時期だったし、10年目もここで過ごせたらと思う。自分の献身に対して、必ずしも賞賛ばかりを受けたとは思わない。でも、仲間たちと一緒にフットボールを楽しめたことが、すばらしかったと思う」

DTギルバート・ブラウン

開幕前に上腕二頭筋を断裂したが(シーズン終了になってしまう)手術をせず、ほぼ片腕でプレーを続けてきた。他にも肩やヒザを痛め、3試合を欠場。シーズン中に加入したグレイディ・ジャクソンと比べると、特にパスラッシュで大きく見劣りし、名前だけのスターターになってしまった。しかし彼のガッツとリーダーシップにシャーマンHCは感謝し、「ギルバート・ブラウンに神の祝福を。彼は素晴らしいリーダーであり、大きな痛みを抱えながらプレーしてくれた」 と異例とも言えるコメント。

ただし、来季もチームに残るのは、かなり難しいと言わざるをえない。すでにグレイディ・ジャクソンと契約延長を果たし、先発ジャクソンで来季に臨む構えを、チーム側は見せている。「まだそれを言うのは早い。今季は多くのケガを乗り越えなければならなかったからだ。今年の彼の貢献には、言葉が見つからないほどだ。彼自身は、もっとプレー機会が多ければ、と思っているだろうが、ケガをしていたからね」とシャーマンHC。オフには肩の手術をする予定で、ヒザの関節鏡手術も必要とのこと。上腕二頭筋の手術はもう不要だが、かつての筋力はなかなか取り戻せるものではないらしい。

TEウェスリー・ウォールズ

久しぶりの2番手TEとしてのシーズンを終えたTEウォールズ。もうじき38歳、来季は16年目となる大ベテランだが、本人は現役続行の希望だ。シーズン序盤こそハムストリングを痛めて出遅れたが、控えだったぶん大きなケガはなくフレッシュな状態なのだ。「オフに手術をしなくていいのは、本当に久しぶり。だから楽観的になってるんだ」とTEウォールズ。

現役を続けるつもりのウォールズだが、パッカーズ以外はあまり乗り気でない様子。1年契約なので、再契約するかはチーム側の判断しだい。「パッカーズが僕を必要としてくれるか、見守る必要がある。もし必要としてくれるなら、家に帰って鋭気を養うよ。ただ、新しいチームとなると、またゼロから経験を積む気になれないんだ。ここでプレーすることで、とてもリフレッシュされた。とてもいい経験ができた。もし呼び戻してくれるなら、もう一年ここでプレーしたい」

QBダグ・ピダーソン

例によってQBとしての出番はほとんどなく、FGの際のホールダーとしてソツなくプレーした。ファーヴの友人兼アドバイザー兼ハンティング仲間でもある。NFL11年目、もうじき36歳だが、もう一年プレーするのが本人の希望だ。こちらも1年契約なので、もうじき契約が切れる。「僕はまだプレーしたい。十分に健康だと思っている。もし再契約が上手く行かなければ、人生の次の段階に進むことになるね」 とピダーソン。引退後は、コーチの世界に進みたいと彼は考えている。

3年続けてパッカーズの2番手QBを務めたピダーソンだが、QBクレイグ・ノールも来季は3年目。ファーヴの後継候補としてドラフト上位でQBを指名することになれば、ピダーソンの居場所はなくなる可能性が高い。

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