グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年12月 2日

クルームRBコーチがミシシッピ州立大HCに?

シルヴェスター・クルームRBコーチが、ミシシッピ州立大からヘッドコーチ職の正式オファーを受けていることが明らかになった。金曜日にはミシシッピ州立大のアスレチック・ディレクターが学長を伴って、グリーンベイを訪問して説得。日曜日にはクルーム自身が大学に赴き、5時間にわたって面談を行ったとのこと。あとはクルームの決断待ちだが、アスレチック・ディレクターは、「彼の全ての疑問に答えられたと思う」と自信をのぞかせている。

シルヴェスター・クルームは今年でチーム在籍3年目となる49歳。アラバマ大では偉大な名将ベアー・ブライアントの元でセンターとして活躍し、オール・アメリカンにも選ばれている。卒業後は1年間だけセインツでプレーしたあとアラバマ大に戻った。コーチをしつつ大学院も卒業し、LBコーチとして10年間、ブライアントHCの薫陶を受けた。1987年からはNFLに進み、バッカニアーズで4年、コルツで1年、チャージャーズで5年間RBコーチ。そしてボビー・ロスHCがライオンズに移ると、彼もデトロイトに移って4年間オフェンシブ・コーディネーターを務めた。ロスHCの引退とともにパッカーズへ。(経歴はこちら

いっぽうミシシッピ州立大はこの3年間で8勝27敗という大不振が続いており、今季も2勝10敗で Southeastern Conference(SEC)の最下位。つい先日の最終戦では、QBイーライ・マニング率いるミシシッピ大に0-31の完封負けを喫したばかりだ。今年で13年目のジャッキー・シェリルHCは引退することになり、その後任として同じアラバマ大出身のクルームに白羽の矢が立ったというわけだ。

この人事がとりわけ注目されているのは、もし就任が実現すればSEC初の黒人ヘッドコーチということになるから。昨年もクルームは、同じくSECのアラバマ大のヘッドコーチの候補となったが、選ばれたのはマイク・シュラ(ドン・シュラの息子)だった。

クルームはコーチとしての手腕だけでなく、温厚な人格者として誰からも非常に尊敬される人物。人間的に素晴らしい彼は、むしろプロよりカレッジに向いているのではないか、とする見方もある。昨年、アラバマ大ヘッドコーチに選ばれなかったことを根に持つグリーンベイの地元記者たちは、「本当なら名門アラバマ大にこそふさわしい人なのに」と悔しがりつつ、カレッジでの彼の成功を心から願っている。

カテゴリ : Coach/Front Office