グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年10月30日

リロイ・バトラーのコラムから

公式サイトに連載中のリロイ・バトラーのコラムから。

「最近のメールを読んでいると、オフェンスやディフェンスの拙いプレーコールが、3勝4敗という成績の原因ではないかと、多くのファンが考えているようだ。確かに、コーチングやプレーコールが、フットボールという競技の重要な一部であることは言うまでもない。しかし、(プレーコールよりも)ずっと大きな問題があるというのが私の考えだ。どのチームを見ても、良いプレーを決めるのは選手の側であり、そのプレーを指示する側ではないことはすぐにわかる」

「選手をより良くするのが良いコーチ。それは確かだ。しかし、どんなに良いコーチであっても、悪い選手をすばらしい選手にすることはできない。ディフェンスには特にそれがあてはまる。どんなフォーメーションでも、どんなプレーコールでも、良いプレーを決めるのは自分次第だ、というのが私の現役時代の持論だった。もし自分がタックルできない選手なら、どんなスキームであっても、ラン守備の助けはできない。もし自分がレシーバーについていけないようなら、どんなスキームであっても、パス守備の助けにはならない」

「もちろん、プレイメーカーがいいプレーを決められるようなスキームを組み立てるのはコーチの責任だ。特にオフェンスはそうだ。スーパースターにボールが渡らなければ、チームを助けようがない。しかし、たった一つのタイプのオフェンスやディフェンスでしか、自分はプレーできないと思っている選手がいるだろうか? いたとしたら、そんな選手は役に立たない」

「以上のように考えると、パッカーズが3勝4敗スタートなのは、プレイメーカーが足りないということなのだろうか? 決してそんなことはない。そうではなく、シーズンの流れを変えるとしたら、それはコーチではなく選手次第、ということなのだ。一人の選手がインパクトを与えた例として、パッカーズのMLBのポジションを見てみよう。昨シーズン、LBハーディ・ニッカーソンがそのポジションで苦しんでいたが、パッカーズはルーキーのニック・バーネットを放り込み、彼は素晴らしく良くやっている。スキームが変わったわけではない。選手が状況を変えたのだ」

「ファンの意見を聞くと彼らは、スーパーボウルに進出した1996年や97年のパッカーズと、今のチームを比べているのがよくわかる。しかし、あの時期のチームは、才能が有り余っていた。今のNFLはパリティがよく機能していて、かつての有力チームのような黄金時代は望めない。あの頃のパッカーズのようなバランスの取れたチームを、いま作るのは困難だろう。ファンたちが、今の3勝4敗という成績に不満なのは当然だが、もっと大局的にものを見る必要はある。90年代なかばのパッカーズと今のチームを比べるのはフェアじゃない」

カテゴリ : Coach/Front Office