グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年5月13日

先発フルバック争い

この3月にパッカーズがFBニック・ルーチー(元CIN)と契約したことで、はっきりしたことが二つある。一つは、ダヴェンポートをRBに専念させるつもりであること。そしてもう一つは、先発FBヘンダーソンの地位が安泰ではない、ということだ。ルーチーの契約は、$1.1ミリオンの契約ボーナスを含む総額$6ミリオンの6年契約。これほどのサラリーを控えFBに払うチームは滅多にない。

ウィリアム・ヘンダーソン自身、昨春に総額$4.5ミリオンの4年契約を結んだばかり。32歳という年齢は微妙だが、もっとベテランでも活躍するFBは多い。いくらルーチーがスペシャルチームでの活躍を期待されているとはいえ、あからさまに自分の後継者、または競争相手を連れてこられて、ヘンダーソンに不満はないのだろうか? 「先発の座を争う相手がいるってことかい? それは仕方ないことだよ。フットボールとはそういうものだ。いちばんいい選手がフィールドに立つ仕組みになっているんだ」

「チーム側は、僕がより励むように、選手を連れてくる。僕は先発の座を取られないようにベストを尽くす。いつだってチーム側は使える選手、うまくいけばポジションを奪うような選手を連れてこようとするものさ」とヘンダーソンは語る。 「いまの僕は、自分がスターターだという気持ちはないし、ベテランだとも思わない。一人の選手として、自分が毎年やってきたように、しっかり練習して、ロースターに残ろうと努力するだけだ」

いっぽう新加入のルーチーは、「ウィリアムは本当にオープンなんだ。人間として一流の人だね。彼はいろいろなことを隠さず教えてくれる。本当にありがたい」と感謝の念を隠さない。現在280ポンド台のルーチーは、ヘンダーソンよりも一回り大きく、たいていのLBよりも大きい。パスキャッチはヘンダーソンと同様に上手い。昨年の第16週セインツ戦では、負傷したRBディロンとベネットに代わってRBとしてプレーし、12回59yds、2TDの活躍で逆転勝ちに貢献している。

今シーズンに関しては、先発がヘンダーソンで、ルーチーは控えFB兼、スペシャルチーマー兼、緊急時のRBということになりそうだ。しかし、「この夏にもヘンダーソンがカットされてしまうのでは」 と危ぶむ記者もいる。ルーチーの契約金額からしても、チーム側の評価は「将来スターターに育てばラッキー」などという程度の期待ではない。ヘンダーソンがいつまで先発の座を維持できるか、高いレベルでの競争が期待される。

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