今季のパッカーズはいつになくドラフト外ルーキーが豊作だった。例年なら開幕ロースターに残れるのは、一人またはゼロ。今季はOTバリー、RBフィッシャー、LBウィルキンズの3人がロースター入りし、CBスウィニーも最初はプラクティス・スクワッドながら、シーズン中に2回ロースター入りした。また、'01年にドラフト外だったLBパリス・レノンは昨春NFLヨーロッパでプレーし、キャンプで認められ、控えLBとして1シーズンプレーした。
出番の少なかった選手は評価のしようがないので、OTバリーとRBフィッシャーの2人だけを取り上げて、今季のルーキー総括は終了ということにしよう。
ドラフト外入団。アリゾナ大4年の時、HC交代に伴うスキームの変更にとまどってしまい、シーズン中盤に何試合か先発を外されてしまう。それが響いて、ドラフトで指名されなかったようだ。パッカーズと契約してからは、すぐにそのポテンシャルの高さを見せつけた。キャンプではケガのせいで最初はモタついたが、しっかり開幕ロースター入りを果たした。ウィスコンシン出身ということもあり、キャンプ中から話題の人に。
大学時代は右ガードをプレーすることが多かったが、タックルの層の薄いチーム事情もあって、右タックルとして修業することに。長期計画で育てるつもりだったはずが、RTタウシャーの戦線離脱で、RTの2番手に昇格。そして第15週の49ers戦の直前、ドットソンが腰痛を悪化させてしまい、急きょバリーが先発することになった。時おりパスプロテクションで混乱もあったが、隣を守るRGリヴェラがつきっきりでアドバイスしてくれたこともあり、無事に大役を果たし終えた。そのまま3試合連続で先発出場。彼が並のドラフト外ルーキーだったら、オフェンスラインは崩壊していたところだった。
恵まれた身体を活かしたランブロックが得意、という点ではドットソンに似ているタイプ。やや学習能力に問題があると言われていたが、ルーキーでこれだけやれれば心配はなさそうだし、先発で経験を積んだことは大きな財産になることだろう。一年目は右タックル専門でやってきたが、クリフトンの大ケガもあって左タックルが足りないため、今年は左タックルの練習をさせていくとのこと。クリフトンの回復が遅れるようだと、ひょっとすると来季の開幕戦にバリーが先発していることも、ありえない話ではない。
ドラフト外入団。高校時代はオハイオ州の最優秀選手に選ばれたスター選手で、非常に期待されて名門ノートルダム大に進んだらしい。しかし何度もケガに泣かされたこともあって、4年間でラッシング384回1849yds。大学を出るころには忘れられた存在だった。しかしパッカーズのキャンプでは、キジャナ・カーターやジェイソン・ブルッキンズの不調を尻目に、オールラウンドな能力をアピール。第3RBとして見事開幕ロースター入りを果たした。
シーズン途中でFB兼任のダヴェンポートが2番手RBとなり、RBミーリーが解雇された時も、フィッシャーはなんとか3番手の座を守った。やがてダヴェンポートが眼窩の骨折で戦線離脱すると2番手に昇格。RBグリーンが途中退場した第13週のCHI戦では17回91yds。翌週のMIN戦は初めて先発出場し、25回96yds、1TDの活躍でエースの穴を埋めた。シーズン通算では70回283yds(平均4.0yds)。
185cm、101kgのフィッシャーは、どちらかというとパワータイプのRB。ファンブルも少ない。最大のセールスポイントは、何でもそつなくこなすことだ。パスキャッチが上手く、ブロッキングもしっかり出来て、ブリッツのピックアップも安心して見ていられる。ドラフト外ルーキーにありがちな、荒削りなタイプではないのだ。逆に言うと、突出した部分がないのがやや物足りない。RBグリーンのような一瞬のスピードはもちろん望めないし、パワーランもRBダヴェンポートほどゴリゴリいけるわけでもない。
今年もチーム側は比較的安いベテランRBと契約して競争させるだろうし、ドラフト下位でRBを指名する可能性もある。FB兼任のダヴェンポートのロースター入りはほぼ間違いないから、フィッシャーがロースターに残るには、やはり昨年と同じようにキャンプでライバルを蹴落とさなければならないだろう。
初めてのプロボウラーとなったRGマルコ・リヴェラが、Packers.comに「プロボウル日記」を書いている。2歳と、もうじき1歳になる2人の息子をベビーシッターに預け、妻のミシェールさんと、初めてのハワイ旅行に出発だ。
今日、僕たちはハワイへ向かう! 思い浮かべるのは、白い砂浜と青く澄んだ海。ヤシの木とココナッツ。マカデミアナッツとパイナップル。そしてフラ・ガール。プロボウルに出場することは名誉だけど、ハワイ旅行そのものがご褒美だ。
去年出場したRBグリーンやTEフランクスに聞くと、練習は本当に軽いもので、30分か40分ぐらい。コンタクトもあまりないらしい。全般的にテンションは低く、楽しく過ごすんだそうだ。僕はシーズンが終わってから1週間休み、それからは毎日チーム施設に来て、シーズン中と同じような手当てを受けたりコンディショニングをやったりしてきた。スチームバス、アイシング、マッサージ、ウェイト、ランニングその他。まだヒザに少し痛みはあるけど、グリーンベイに戻ったら何とかするつもり。それ以外はとてもいい感じだ。
WRドライバーがモスの代わりに出場することになった。彼にはそのじゅうぶんその資格があるよ。素晴らしいシーズンを過ごしたし、ハードワークが報われたんだと思う。彼がハワイに行けることになって嬉しいよ。QBファーヴとRBグリーンは、ケガのために家にいる。ブレットが僕の後ろにいないのは、ちょっと不思議な感じがするだろうね。プロに入ってから、彼以外のためにプロテクションしたことがないんだ。だから彼がいないと、変な感じがしそうだ。
試合そのものも楽しみだけど、妻とハワイで過ごすこと自体を楽しみにしてるんだ。まだ何をするかは細かく決めてないけど、まあその時になったら考えるよ。普通の観光もしてみたい。パールハーバーにも行きたいし、ヘリコプター観光も良いらしいね。でもやっぱりビーチでくつろいで、地元の料理を食べるのが楽しみ。
TVコマーシャルで見たとおりのハワイだ。海もビーチも素晴らしいし、人々は暖かくてフレンドリー。最高の雰囲気だ。こんなの見たことない。
妻と僕は日曜日に飛んできたから、スーパーボウルは後半しか見られなかった。テレビをつけるとハーフタイムだったけど、スコアには驚かなかった。タンパベイは凄いチームだよ。素晴らしい試合をしたし、彼らはチャンピオンにふさわしい。オークランドも良いチームだけど、早いうちにリードされた。QBギャノンは勝負に出て、そんな時、良いQBほどああいうことになるものだ。タンパ相手に逆転勝ちするのは難しいよ。
今日の朝、初めてNFCの練習があった。オフェンスはグリーンベイのものと似ていたからよかった。使う用語が少し僕らのと違うけど、問題はない。今朝は他の選手たちと長い時間を過ごして、ずいぶん仲良くなった。みんなヤル気満々で、ここに来られたことに興奮していた。そうあるべきだろう。イーグルスのDEヒュー・ダグラスやQBマクナブと、先日のNFC決勝のことや、来年タンパと対戦することなどを話したよ。タンパの選手たちはまだ到着してないから、彼らの背後で陰謀を企んだ、ってわけ。
ハワイ観光といえば、昨日、妻と僕はビーチで日光浴を楽しみ、家族や友達が、グリーンベイの雪や寒さの中にいることを思ったよ。歩き回ってショッピングもした。"腰みの"の3XLTのサイズがあったから、すかさず買った。今日はこれからヘリコプターで島々を回って、ワイキキで夕食をとる予定。明日はちょっとしたクルーズに出て、クジラを見にいくんだ!
先週グリーンベイを訪問し、事実上の「内定」状態だった元ジャガーズのジョン・ボナメイゴが、正式にパッカーズ入りすることが発表された。前任者のフランク・ノヴァックは"Special Teams Coach"という肩書きだったが、ボナメイゴはジャクソンヴィル時代と同じく、"Special Teams Coordinator"という、やや大仰な肩書きになった。ボナメイゴは現在39歳。62歳のノヴァックから大幅に若返ることになる。
「ここに来られたことに興奮している。ありきたりかもしれないが、これは言っておきたい。私は子供の頃からずっとパッカーズファンだったんだ」と喜びを語るボナメイゴ。日曜の夜にグリーンベイ空港に到着し、荷物も解かずに、もう仕事を始めているのだと言う。
ボナメイゴはセントラル・ミシガン大でQB/WRとしてプレーし、卒業してすぐにメイン大でコーチとしてのキャリアを始めた。'99年にジャガーズのスペシャルチーム・アシスタントとなり、Larry Pasquale や、Frank Gansz という優れたベテランSTコーチの下で3年間修業する。Ganszコーチの引退に伴い、'02年にスペシャルチーム・コーディネーターに昇格。わずか1年間だが、各カテゴリーで優秀な実績を残した。
「我々がSTコーチに求める能力の高さを、彼は示した。知識、情熱、教える能力。我々スタッフにとってもチームにとっても、最適な人材だと思う」とシャーマンHC。ボナメイゴは、「ジャクソンヴィルや、カレッジ時代の実績からすると、私はアグレッシブなタイプということになるだろう。パンターにプレッシャーをかける重要性を信じているし、キックブロックを積極的に狙いに行くことの重要性も信じている」と語る。
優秀なSTコーチの下で学んだことは、「スキームなどさほど重要ではない」ということ。オフェンスの選手にタックルを教え、ディフェンスの選手にブロックを教える。忘れられがちな、基本的な部分こそが大事なのだと。「勝負を分けるのはそこだ。このリーグでやっているコーチはみな優れたスキームを持っている。優秀な選手も持っている。ファンダメンタルをしっかりやったチームこそが上を行くんだ」とボナメイゴ。彼と契約するに当たり、教える能力の高さも決め手になったとシャーマンHCは認めている。
ドラフト5巡(156位)。開幕して3試合はアクティブ登録さえされなかったが、先発DEホリデイとジョンソンが相次いで戦列を離れ、非常事態となった第4週以降は、6試合に先発出場。堅実な働きで、ディフェンスラインの崩壊を防いだ。しかし第11週のMIN戦で手を骨折してしまい、(手で掴めないため)大幅にパフォーマンスが落ち、やや尻すぼみになってしまったのが惜しまれる。それでも、5巡指名ルーキーにしては貢献度は高かった。
ドラフト指名当初は、「体重を増やしてDTとして育てる」という話だったが、やはりDE、ストロングサイドを守る"パワー・エンド"が良さそうだ。サック数は0.5と少なかったが、大事なのはランプレーで押されないこと。DEバジャ=ビアミラのような爆発的なスピードはないが、学習能力が高く、試合前の準備を確実に試合で活かせる頭脳的なタイプ。相手の動きをしっかり判断でき、アサインメントミスが少ないところは信頼できる。このあたりはドラフト前の評判どおり。
来季は、ホリデイが再契約するかどうかで、彼の運命は大きく違ってくる。ホリデイ、ジョンソン、バジャ=ビアミラと3人揃えば、キャンプマンのプレー機会はかなり制限されるだろう。しかしホリデイがいなくなったら、先発に定着するチャンスも出てくる。バジャ=ビアミラのラン守備は(良くなったとはいえ)まだ不安定で、DEジョンソンがそちらのサイド("エレファント・エンド")の先発に固定されるかもしれないからだ。
ドラフト5巡(164位)。プレシーズンゲームでは、最初の2試合の出来が芳しくなかったためにロースター入りが危うくなったが、あとの2試合で活躍を見せ、無事ロースター枠を確保。しかしシーズンでは上位2人のQBが欠場しなかったため、出場機会は全くなし。しかし多くのケガ人が出てやり繰りが大変だった中で、彼がロースターに残れたということは、ある程度の評価をされていることが窺える。'01年の第3QB、ヘンリー・バリスは、シーズン中にプラクティス・スクワッドに落とされたのだから。
今春のドラフトでQBを上位指名した場合、 彼の立場はどうなるのか。普通、QBはロースター上に3人だから、(ピダーソンのような)実績のある控えQBと、有望ルーキーQBの両方を抱えることになると、ノールの居場所がなくなってしまう。となると、彼としてはキャンプでベテランを打ち負かすしかない。もしドラフトでQBが指名されなければ、ロースター入りは大丈夫だろう。
70年代末から90年代にかけて活躍した名WRジェームズ・ロフトンが、殿堂入りすることになった。彼は1978年、ドラフト1巡6位でパッカーズ入り。16年のうち、パッカーズで9年、レイダーズで2年、ビルズで4年、そして最後の年はラムズとイーグルス。サイズとスピード、キャッチ力を兼ね備えた理想的なレシーバーで、通算764回14,004yds、75TD。プロボウル選出8回。
パッカーズ時代の通算9,656ydsはドン・ハトソンを抜いてチーム記録。また、パスキャッチ595回はスターリング・シャープに次ぐ記録。「間違いなく、ドン・ハトソンが、グリーンベイでプレーした最高のレシーバーだよ。誰かがスターリング・シャープに知らせに行かなきゃね。『君は3番目だ』って」とロフトンは笑う。
パッカーズ史上20人目の殿堂入り選手となったロフトンだが、8月3日の式典では誰にプレゼンターを頼むかはまだ決めかねている。彼にとって最初のヘッドコーチだったバート・スター(QBとして殿堂入り)に頼むか、スタンフォード大でQBをしている長男のデイヴィッドにするか。ロフトンはパッカーズでだけでなく、三度のスーパーボウル出場を果たしたビルズでの思い出も大切にしていて、そのため所属チームへの偏りがないように、息子にプレゼンターを頼む方に気持ちが傾いているようだ。
「僕は9年もグリーンベイで過ごしたし、バッファローでは4年間でたくさん勝つことができた。(敗れた)スーパーボウルの最後で、スコット・ノーウッドのFGを見守った時の、マーヴ・リーヴィHCと手を取り合った感触は、いまだに手に残っている。だからあの4年間は僕にとって特別なものだ。ラムズで1ヶ月、イーグルスで10週間を過ごした引退の年も、QBブリスターからの、僕の最後のパスキャッチによって、延長戦の勝利を決めるFGをお膳立てすることができた。僕はそれら全ての思い出を、大切に思っているんだ」
(今年殿堂入りが決まった5人についてはこちら)
パッカーズが、2003年8月4日にオハイオ州カントン(殿堂のあるところ)で行われる、ホール・オブ・フェイム・ゲームに出場することが発表になった。対戦相手はチーフスで、第1回スーパーボウルの再戦でもある。今年殿堂入りする5人が発表されたが、試合前日の8月3日にセレモニーが行われることになっている。その"殿堂ウィーク"の最後を飾るのがホール・オブ・フェイム・ゲーム、というわけだ。ABC放送のマンデーナイト・フットボールとして全米中継される。
この試合が加わったため、パッカーズの来季のプレシーズンゲームは、例年より多い5試合ということに。それに備えるため、パッカーズは1週早く、7月の第3週からトレーニングキャンプを開始することになった。「新ランボーフィールドの完成に先立つ大きなイベントになった。これでファンたちも1週長くトレーニングキャンプを楽しむことができ、より多くの観光客をひきつけることができる。街にとってもいいことだ」と喜ぶボブ・ハーラン社長。ただし、プレシーズンゲームが増えたことを選手たちが喜んでいるかは疑問だ。また、カントンのスタジアムの人工芝は古く、選手たちの評判も良くない。
パッカーズがこのホール・オブ・フェイム・ゲームに出場するのはこれで4回目。2回目の登場となった'80年のチャージャーズ戦では、雷のために、第4Qの5分半を残して0-0の引き分けになるという珍事もあった。
6シーズンにわたって、先発CBの座を守ってきたCBタイロン・ウィリアムズ。しかしこの春には$3ミリオンのロースターボーナスを受け取る契約になっており、キャップ額はなんと$8.2ミリオンに跳ね上がってしまう。それだけの額を払う余裕はパッカーズにはなく、残留のためには契約の見直しが不可欠。これまでにも、チーム側と代理人が予備的な話し合いは行ってきたが、進展はあまりなかったようだ。
「高給のウィリアムズはカットして、若いCBバウ・ジューを後継に育てる」というのが昨季開幕時点での(キャップ的には)理想のシナリオだった。しかしジューが鼠蹊部の手術のためにシーズンを棒に振ってしまい、期待されたような成長を見せることはできなかった。また、今季のウィリアムズ自身のパフォーマンスも、「彼なりに、キャリア最高に近い出来だった」という評価が多く、そうなるとチーム側も簡単に彼を手放すわけにはいかなくなった。問題はその条件だ。
「ここグリーンベイでは、コーナーバックは十分な尊敬を得ているとは言えないね。NFLでは、CBはキーになるポジションだ。でもここでは、他チームと比べると、重要性が理解されてない」と、意外な角度から砲撃を始めたウィリアムズ。「僕は、ダグ・エヴァンズやクレイグ・ニューサムなど優れたCBたちとプレーしてきたけど、グリーンベイはオフェンスのチームだと思われているから、プロボウルに選ばれなかった」
「もし交渉がうまくまとまれば、それで問題はない。でも、ただグリーンベイに残るためだけに、自分を安く売るつもりはないんだ。サラリーキャップの状況はわかっている。あまり余裕はないよね。それに、僕より優先して契約すべき選手がいるのかもしれない。今のところ、チームの考えはわからないけど」と語るウィリアムズ。これまでの交渉で、あまり進展がなかったことは、悪い前兆ととらえているようだ。「たくさんの、本当に数え切れないほどの思い出がある。ここで子供たちが育ったことも決して忘れない。ここに来た時に小学生だった息子が、今は高校生だ。僕らみんなが、ここで素晴らしい時を過ごした。グリーンベイは決して忘れないよ」
現在のパッカーズを作った張本人であるロン・ウルフ元GM。彼は若い頃、レイダーズのオーナー、アル・デイヴィスの下で経験を積んだことはよく知られている。ウルフが24歳だった1963年、スカウトとしてレイダーズに呼ばれ、デイヴィスのそばでずっと過ごしてきた。'79年には新設チームのバッカニアーズの初代GMとして招かれたが、2年で解雇。再びレイダーズに戻り、'90年までスカウト部門のトップを務めた。
スカウティングなど、知識の多くをデイヴィスから得たことは間違いないが、レイダーズを離れてからは、ウルフなりにアレンジしてチームを運営してきた。また、彼のスタイルは師匠とはかなり違い、非常にオープンで率直なタイプ。記者たちとは電話でも毎日のように話していた。ただし、チームのために必要とあらば、真意を巧みに隠すことにも長けていたが。「彼と同じように組織を動かすことは僕はしなかった。しかし、これまでに私が学んだことの多くは、彼から学んだことだ」とウルフ。
しかし、ウルフがレイダーズを去ってからは、2人の関係はどちらかというと疎遠で、年に1回か2回しか話をしていないという。'99年にケン・ヘロック(元OAK)を副社長に招いた時、2人の関係が険悪になった、という説もある。しかしウルフは、「私は彼に対して最大限の敬意を払っている。いつでも電話で話ができるし、彼もそう思っているだろう。それが友人ということなら、我々は友人だ」と微妙な説明をしている。
もう一方のスーパーボウル出場チーム、バッカニアーズも、ウルフにとっては古巣。初代GMとしてチームを率いたものの、成績不振(2勝26敗)のため2年で解雇されてしまった。しかしその2年後には、タンパベイはNFC決勝に出場している。「(自分が辞めた時)間違いなく、正しい軌道に乗っていた。しかしどういうわけか、良い選手を放出したり、不運に見舞われたりして、その後の不振につながっていった。自分が解雇された後で良かったよ」
「レイダーズで合計25年も働いてきたから、レイダーズに傾きそうになるよ。でもジョン・グルーデンHCは非常にいいオフェンスをしているし、きっと人々が思っているより良いだろう。きっと面白い試合になる。私はNFCの人間だ。しかし互いにライバルとして毎年2試合ずつ戦ってきただけに、タンパベイを応援するのは本当に難しいね」
パッカーズは、Sボビー・ジャクソンと契約した。ジャクソンはイリノイ大出身の23歳。イリノイ大で3年間先発を務め、昨年4月にドラフト外ルーキーとしてジェッツと契約。5月には解雇され、6月にコルツと契約。しかし最終ロースターに残れずに解雇されていた。
パッカーズは、元ベンガルズのマーク・ダフナーDCをLBコーチに招聘すると発表した。'97年にベンガルズLBコーチとなったダフナーは、'01年から2年間DCを務めていたが、ルボウHCの辞任に伴ってベンガルズを去ることに。「マーク・ダフナーは、LBと、ディフェンス全体に関する豊富な経験と知識をもたらしてくれる。彼はLB陣だけでなくディフェンス全体に対して、インパクトを与えてくれると確信している」とシャーマンHC。
ダフナーは現在49歳。(Sシャーパーと同じ)ウィリアム&メリー大でDLをプレーした後、カレッジのコーチのキャリアを始め、'77年にはわずか23歳でシンシナティ大のDCに。その後ホーリークロス大へ移り、5年間DCを務めた後HCに昇格。5年間で60勝5敗の好成績を残す。メリーランド大のHCを5年間務めた後、'97年からベンガルズのLBコーチとなり、'01年にDCに昇格していた。マイク・シャーマンHCがホーリークロス大でOLコーチやOCを務めていた時期に、ダフナーはその上司としてヘッドコーチだったことになる。
パッカーズのポジションコーチたちの中には、コーディネーター経験者が多い。DETのOCだったシルヴェスター・クルームRBコーチ、NYJ・PIT・MINでOCだったレイ・シャーマンWRコーチ、SDでOCだったラリー・ベクトルOLコーチ、CHI・CLEでDCだったボブ・スロウィックDBコーチ。そして今回のダフナーを入れると5人目ということになる。
このたびESPNが発表した"The Ultimate Standings"によると、グリーンベイ・パッカーズが、北米四大プロスポーツの中で最高のフランチャイズである、という調査結果が出た(ランキングはこちら)。単なるファン投票ではなく、専門の調査会社を使い、34,000人以上のファンを対象にした調査であり、ある程度科学的な調査結果だと思われる。ボブ・ハーラン球団社長は、「これは大変な名誉だ。小さな街、ファンが所有するチーム、12回の優勝経験、19人の殿堂入り選手、歴史的なスタジアム。それら全てが、スポーツ史における素晴らしい物語を形作っている。今回のことは、それを立証していると思う」と喜びを語っている。
調査項目は、「1勝するのに、どれだけの費用がかかっているか」 「チームや選手に対する、ファンの接しやすさ」 「オーナーシップ(勝利への意欲、選手やファンをどれだけ大事にするか)」 「チケット購入から駐車場代など、観戦に必要なコストの安さ」 「スタジアムの質(清潔さや安全性も含め、ファンがどれだけ良い経験ができるか)」 「選手(プレーそのものと、ファンへの好感度)」 「コーチング/フロント(フィールドでの貢献とフランチャイズの運営)」 「チャンピオンシップ(どれだけ優勝しているか、近い将来期待できるか)」という8項目。全ての項目でトップ10に入ったのはパッカーズだけだった。
なお、2位はMLBアリゾナ・ダイアモンドバックス、3位はNBAサンアントニオ・スパーズ。NFLではドルフィンズが6位、イーグルスが7位に入っている。
昨年7月に惜しまれつつ引退したリロイ・バトラー。引退の原因となった肩の大ケガはほとんど治ったものの、まだ100%ではないらしい。今はESPNのアナリストをしているが、やはりコーチか、フロントで働きたいという希望を持っている。彼はジャクソンヴィルに住んでいるが、(ヘッドコーチがまだジャック・デル=リオに決まる前) ジャガーズのオーナーに、履歴書を送ったのだと言う。
「僕はジャクソンヴィルで、フロントオフィスか、コーチとして働きたいんだ。それがだめなら、メディアでの仕事を続けて、いろいろなプレーについて解説をしたい」と語るバトラー。彼がジャガーズでの職を望むのは、古巣パッカーズを見捨てたからではない。古巣が声をかけてくれないからだ。「僕はできる限り待ち続けた。誰かが僕のところに来て、『待ってくれ、いずれは君に・・・』って言ってくれるのをね。でも、そうはならなかった。だからグリーンベイの家を売ったんだよ。つまりそういうこと。『12年間頑張ってくれてありがとう』 ってだけさ」と、わずかに失望感を漂わせている。
現在は、ESPNとの契約交渉を進めているが、 他にもしていることがある。自伝の執筆だ。仮のタイトルは "The LeRoy Butler Story. Run LeRoy Run: From Wheelchair to Lambeau Leap"というものだ(彼が子供のころ、脚が悪かったことを映画『フォレスト・ガンプ』の中の有名な台詞とかけたのだろう)。共同執筆者でスポーツ関係の出版社を経営しているジェームズ・ケラー氏は、この自伝を、今年のパッカーズのミニキャンプか、トレーニングキャンプの時期に合わせて出版することを計画している。そしてバトラーの希望は、元チームメイトの誰かを誘い、現役時代のファンへのお礼を兼ねて、ウィスコンシン州をキャンペーンで回りたい、ということだ。
彼は、今でもパッカーズは優勝候補だと考えているが、それでもQBファーヴの後継者をドラフトすることは必要だと言う。「まず真っ先に、クォーターバックを指名しなきゃ。ブレットが言ってるのは、『僕がいて当たり前だと思わないでくれ。僕は引退してしまうかも。だから誰かに準備させておいてほしい』ってことなんだ」と現在のファーヴの状況を説明する。バトラーは、ロン・ウルフ最後のドラフトとなった'01年には、特別にパッカーズの"War room"に入れてもらって見学したほどドラフト好き。「QBのほかに必要なのはミドルラインバッカーだね」とのこと。メリーランド大のMLB、E.J. ヘンダーソンが指名できるのでなければ、1巡でQBを指名すべき、というのが彼の分析だ。
バトラーの後釜となったのは、ルーキーのマーカス・アンダーソン。シーズン終盤にはやや評価を落としたが、全般的にはバトラーは彼を高く評価している。「僕やシャーパーがルーキーだった時よりも、ずっとよくやっているよ。もっとタックルを改善するべきだと思うし、ゲーム全体への理解も必要だろう。幸いフォーメーションに関してはシャーパーを頼ることができるし、一番大事なことは、彼にはビッグプレー能力があるということだ。新人王候補になって全米の注目を浴びたことは、彼にとって良いことだと思う。もし僕が彼なら、もっとフォーメーションんなどを勉強して、より良いタックラーになり、より良いセーフティになろうと努めるだろう」と、更なる飛躍に期待している。
パッカーズは、今年のNFLヨーロッパに下記の7選手を派遣することを発表した。どの選手もシーズン終了後に契約した若手ばかり。昨年パッカーズから派遣された選手の中では、LBパリス・レノンがロースター入りし、控えLB(兼スペシャルチーマー)として1シーズンをプレーした。また、今回プロボウルに出場するRGマルコ・リヴェラは、'96年にスコティッシュ・クレイモアズでプレーした経験がある。
Brian Haugabrook | WR |
Travis Williams | WR |
Shawn Mills | WR/KR |
Isaac Keys | LB |
Jermaine Petty | LB |
Jeremy Unertl | S |
Tim Morgan | P |
なお、昨年は、各チーム最低6人を派遣することが義務付けられていたが、今年からは最低3人に減らされたらしい。
プロボウル投票ではNFC5位、惜しくも次点にとどまったWRドナルド・ドライバー。しかしランディ・モス(MIN)がヒザの捻挫で欠場することになったため、繰り上げで初のプロボウル出場を果たすことになった。ファルコンズとのプレーオフでは肩の負傷で痛々しい姿だったが、1ヶ月試合間隔が空けば大丈夫だろう。プレーオフ敗退の直後にも、「もしチャンスがあれば、是非プレーしたい」と語っていた。
ドライバーは、アルコーン州立大から'99年のドラフト7巡でパッカーズ入り。これほど指名順位の低い選手がパッカーズからプロボウル出場を果たしたのは、Cラリー・マッカレン(ドラフト12巡)が'83年に出場して以来。また、パッカーズのWRがプロボウルに出場するのは、1998年シーズンのフリーマン以来。
なお、QBファーヴの代わりにドノヴァン・マクナブ(PHI)、RBグリーンの代わりにRBマイケル・ベネット(MIN)の出場が、NFL側から発表になった。つまり、ファーヴとグリーンは正式に欠場が決まった、ということだろう。Sシャーパーの代役は発表になっていないことから、今のところ彼は出場する予定だと思われる。RGリヴェラについては「アイツはいま狂ったようにリハビリしている。まずプロボウルに行って、それから(手術が必要かどうか)決めるつもりだろう」とベクトルOLコーチ。
アシスタントOLコーチのパット・ルーエルが、ビルズのOLコーチとなることが決まった。ルーエルは現在52歳。マイアミ大でガードをプレーした後、母校のアシスタントとしてコーチのキャリアを始め、25年間にわたって有力大学のOLコーチやオフェンシブ・コーディネーターを務めた。NFLでは'00年にライオンズのOLコーチを務めたものの、ボビー・ロスHCの辞任に伴い、彼も1年かぎりで辞任。翌'01年からパッカーズで、ラリー・ベクトルOLコーチのアシスタントとなっていた。
主に若手ラインマンの指導を担当してきたパット・ルーエル。ドラフト外ルーキーのOTケヴィン・バリーが3試合の先発を無難にこなすことができたのは、大きな成果だった。「グリーンベイ・パッカーズでコーチすることができるのは、一生に一度あるかないかのチャンスだった。そして今回も、非常に優れたチームで働ける大きなチャンスだ」とルーエルは期待を語る。「彼がいなくなるのは本当に残念だ。彼は非常にハードに働くし、善良な心の持ち主だ。ビルズでもきっと素晴らしい仕事をするだろう」とベクトルOLコーチ。
ルーエルがいなくなったあと、後任のアシスタントを雇うのか、今のままラリー・ベクトルOLコーチ1人だけで行くのかは、まだはっきりしない。そのベクトルOLコーチは現在60歳の大ベテラン。3年契約がもうじき切れることになっているが、すでにチーム側から契約延長のオファーがあったようで、再契約は「99.99%間違いない」と本人は語っている。
RBアーマン・グリーンは、シーズン終盤にヒザの打撲で苦しみ、プレーオフのATL戦でそれを悪化させてしまい途中退場。その後ドクターと話し合ったりした結果、2年連続の選出となったプロボウルは欠場すると決心したようだ。代理人は、「用心のため、ということに過ぎない。決して深刻なものではないし、今はずっとよくなっている。ただ、これ以上のリスクは避けたいからだ」と説明している。
今回のプロボウルにはパッカーズから5人が選出されているが、TEフランクス以外の4人はケガを抱えている。最初で最後のプロボウルになるかもしれないRGリヴェラは、両ヒザとも痛めていたが、万難を排して出場の方向。Sシャーパーはヒザを捻挫して大事な2試合を欠場し、プレーオフ敗退の直後には、プロボウル出場に消極的なコメントをしていた。QBファーヴはシーズン最後にはヒザと足首の両方を捻挫しながらプレーしており、しかも有名なプロボウル嫌いのため、今回も欠場の可能性は高い。
昨年のプロボウルには3人が選出されて、RBグリーンとTEフランクスだけが出場したが、今回も、TEフランクスとRGリヴェラの2人だけが出場ということになるかもしれない。
ブロンコスのディフェンシブ・コーディネーター就任が噂されていたボブ・スロウィックDBコーチ(兼アシスタント・ヘッドコーチ)。しかしブロンコスはラリー・コイヤーLBコーチを内部昇格させることを決定したため、とりあえずパッカーズはスロウィックを失わずに済んだ。
また、シャーマンHC/GMは現在STコーチとLBコーチの選定を続けているが、元ジャガーズのSTコーチ、 John Bonamegoが最有力であることに変化はないようだ。子供のころからパッカーズファンだったという本人も相当乗り気で、「あとはグリーンベイに行って、面接をうまくやれたら・・・」と正直な気持ちを述べている。
NFL.comがファン投票を募っていた、"Staples NFL Coach Of The Year"に、パッカーズのマイク・シャーマンHCが選ばれた。この賞は、純粋にファンたちのネット投票だけによって選出される。シャーマンHCは178,730票を集め、得票率はなんと46.9%。2位はショッテンハイマー(SD)の11.4%。そして3位以下はジェフ・フィッシャー(TEN)、アンディ・リード(PHI)、ジョン・グルーデン(TB)と続いている。この極端な投票結果からもわかるように、例えばAP通信の選ぶ"Coach Of The Year"などと比べると、あまり権威のある賞とは言えないようだ。
オフィスサプライの巨大チェーン、"Staples"がスポンサーとなっているこの賞の副賞は、「受賞者は$25,000の小切手を、好きな組織に寄付できる」というユニークなもの。今回シャーマンHCが選んだのは、グリーンベイ市内にある"Marion House"という、18歳未満の母親のためのグループホームだ。シャーマン夫人のカレンさんも、'98年からここでボランティアをしている。運営者のモニカ・ジンドラーさんは、寄付の知らせを聞いて一週間、いまだに涙が止まらないのだと喜びを語る。「お金のためでなく、人々のために、という情熱で私たちはやっています。こんな小さな組織が選ばれたなんて、本当に信じられない。シャーマン氏とカレンさんのハートがどのようなものか、示していると私は思います」
警備員のティム・メイヤー氏が、ランボーフィールドの選手入場トンネルに立っていると、興奮した選手たちがそばを走り抜け、そのうちの一人から胸をパンチされてしまった。驚いて相手を見ると、それはDEバジャ=ビアミラ。彼独特のビッグスマイルに、メイヤー氏も思わずニッコリとうなずいた。ただし、人気ラインマンに突き飛ばしてもらえるような幸運は、警備員といえどもそうそうあるわけではない。普段のメイヤー氏は、メディアルームに出入りする記者たちがパスを持っているかを確認したり、チーム関係者が観戦する"family and friends room"の警備をするのが主な仕事。
グリーンベイの西にあるShawano市に住むメイヤー氏(31歳)の、普段の仕事は高校教師。試合のある日だけ、グリーンベイの警備会社"Per Mar Security"から派遣される、100人以上の警備員の一人だ。仕事柄、ほとんどの選手やその家族と会ったことがあるが、彼にとっての最大の喜びはそのことではない。彼はランボーフィールド警備の仕事で得た収入を、全て小児病院"The Children's Hospital-Fox Valley"に寄付し続けているのだ。
ずっと以前に、彼の甥が重い病気にかかったことがある。その家族は週に$10ドルしか支払えないような経済状態にあったにも関わらず、その病院は最高の治療を施してくれた。メイヤー氏はそれを恩義に感じていて、病院にはそれを続けていほしいと願っている。「あの病院は私にとって神の恵みだ。お金のない子供たちに彼らがしてくれていること、それが寄付の理由だ」とメイヤー氏は語る。一試合につき$80ドルから$90ドルの給料だから、1シーズンにつき$700ドルから$800ドルほど寄付できる。
メイヤー氏がランボーフィールドで働き始めたのは、'97年シーズンのこと。その警備会社に長く勤める友人から、その仕事を紹介されたのだ。それ以来、全ての小切手をその病院に送っている。「私は思わぬ幸運に恵まれて、この警備の仕事に就くことができた。そして、私は本当にその小児病院に寄付をしたかった。そしてこれが私なりのやり方なんだ」
1970年に始まり、今年で第33回となる"Packers Hall of Fame"(パッカーズの殿堂)の選出だが、今年は元名LBのマイク・ダグラス氏と、地元の放送関係からジム・アーウィン氏が殿堂入りすることになった。恒例の祝賀会は6月19日にグリーンベイ市内で行われることになっている。ちなみに昨年は、名WRスターリング・シャープと、大ベテランカメラマンのヴァーノン・ビーバー氏がこの栄誉に浴している。
マイク・ダグラス氏は'75年に、サンディエゴ州立大からドラフト5巡でパッカーズ入り。一年目からアウトサイドLBのスターターとなり、8年間で通算967タックル。オールプロにも2回選ばれている。'81年のシーズン180タックルというチーム記録は、いまだに破られていない。6フィートに満たない身長ながら、その激しいプレースタイルからついたニックネームが"マッド・ドッグ"。また、彼が長い間持っていた、通算26サックというサンディエゴ州立大の記録を'99年に破ったのが、DEバジャ=ビアミラ(33サック)だったという。
もう一人、パッカーズの殿堂入りに選ばれたのは、長年にわたってパッカーズ戦のラジオ放送を担当したアナウンサーのジム・アーウィン氏。 '69年に、ミルウォーキーのラジオ局WTMJでパッカーズ戦の解説者となり、'75年からはアナウンサーの側に。'99年に惜しまれつつ引退するまで、パッカーズとの付き合いは30年間も続いた。また、同じくウィスコンシン州内でNBAミルウォーキー・バックスや、ウィスコンシン大のフットボールも担当。ウィスコンシンの"sports announcer of the year"を10回も受賞し、すでに"Wisconsin Broadcasting Hall of Fame"にも選出されている。
現在インターネットラジオでもおなじみの Wayne Larrivee(アナウンサー)とLarry McCarren(解説)のコンビは、アーウィン氏の後継者ということになる。
ドラフト4巡。昨季の全米チャンプ、マイアミ大出身。大学時代にRBからFBへコンバートされたが、今年の新人王、RBポーティス(DEN)や、今季ハイズマン候補となったRBマッゲイヒーがいたことを考えれば、RBでは出番がなかったのも無理はない。ドラフト前はFBの中ではトップクラスの評価だったが、骨折した足の状態が悪く、「今季はプレーできないのでは?」という懸念から、ドラフト指名順位が下がってしまった。パッカーズにとってはラッキー。
下位指名の割に記事になる機会が多かった。ドラフト前に起こしたトラブル(ウ○コ事件)のため、キャンプ前になって逮捕されて心配されたが、100時間の社会奉仕を条件に不起訴が決定。大学4年時に骨折した足の状態は、トレーニングキャンプになってもイマイチで、痛みをだましだましプレーを続けることになった。シーズン中にケガが多かったことも、キャンプで十分に体を作れなかったことが影響しているのだろう。しかし、体調が万全でなくても使いたくなるほど、キャンプではRBとしての能力の高さを示した。
ダヴェンポートは、「値段の安い T.J. ダケット(ATL)」と評される、250ポンド級の大型パワーランナー。パスキャッチも非常にスムーズなため、使い勝手は良い。シーズンに入り、彼が最も活躍したのはRBグリーンが欠場した@DET戦。22回84yds、パスキャッチも4回31ydsと大活躍し、そのせいか翌週にはRBミーリーが解雇されてしまった。これで完全にダヴェンポートは2番手RBの座におさまり、2番手フルバックの仕事は新加入のFBカーターが務めることになった。第10週のDET戦でもグリーンが途中退場した穴を埋めて10回73ydsの活躍。
少ないプレー機会で質の高いプレーを見せていただけに、第11週の@MINでキックオフリターナーをタックルした際に眼窩を骨折してしまい、インジャリーリザーブでシーズンを終えたことは本当に残念。来季は、今のところRBグリーンに次ぐ2番手RBの最有力候補だが、安いベテランRBを獲得するパターンも十分考えられ、2番手の座は決して安泰ではない。まずは故障箇所をきちんと治し、しっかり体を絞ってキャンプを迎えること。彼が潜在能力を出し切れば、グリーンの負担を減らし、チームのラン攻撃に別の味付けを加えることもできる。
ドラフト候補生の多くが出場するシニア・ボウルを見るために、今週は多くのNFL首脳がアラバマ州モビールを訪れていて、今はそこがコーチ探しのメイン会場のようになっている。STコーチとLBコーチを探しているパッカーズも例外ではない。シャーマンHC/GMはジャガーズのSTコーチ、John Bonamego(ボナメゴ?ボナミゴ?ボナミーゴ?)と話し合いを行った模様だ。また、彼はグリーンベイを訪問することになっているようで、そうなると現時点ではかなりの有力候補と見てよさそうだ。
Bonamegoは現在39歳。昨年、優れた実績を残して引退したFrank Ganszの跡を継いで、ジャガーズのSTコーチに昇格してわずか1シーズン。 パントリターンはNFL9位、キックオフリターンはNFLの最下位、パントカバレッジはNFL12位、キックオフカバレッジはNFL2位。スペシャルチームの10のカテゴリーを総合したランキングでは、今季のジャガーズはNFL1位とのこと。
もうひとり有力候補として名前が急浮上したのは、49ersのブルース・デヘイヴン。もちろんマリウッチHCの解任がきっかけだ。デヘイヴンはビルズで13年過ごした後、'99年から3年間49ersのSTコーチを務めてきた。今のところパッカーズとの具体的な話はないようだが、デヘイヴン本人が、「まだシャーマンHCと話をしてはいないが、私はその職に非常に興味がある」とかなり乗り気。ビルズではNFL屈指のスペシャルチームを築いた54歳のベテランコーチだが、49ersでの3年間は不振と言っていい。スペシャルチーム総合のランキングでは、'00年に30位、'01年に23位、そして今季も26位に留まった。彼は昨年、契約延長を断っているため、もうじき契約が切れることになっている。
ロン・ウルフ元GMが去って初めてのドラフトとなった2002年。このドラフトの最大の特色は、2巡指名権を投げ出して1巡20位にトレードアップし、WRジャヴォン・ウォーカーを指名したことだった。これが当たりだったかどうかは、来季以降を見てみなければわからない。また、LBを指名せず、FA市場で大ベテランのハーディ・ニッカーソンを獲得しただけだった昨オフの補強は、完全に失敗に終わった。今年のドラフトではミドルLBの上位指名が確実視されている。
飛び抜けた活躍をしたルーキーはいなかったものの、全体としてみればルーキーたちの貢献は大きかった。ケガ人続出のチーム事情の中、必ずしも即戦力として期待されていなかった選手までも実戦投入され、堅実なプレーを見せてチーム崩壊を防いだ。精神的にもしっかりした選手が多かったのも特徴だ。もし今季のルーキーたちが2001年組のように不甲斐なかったら、今季のパッカーズの成績は9勝7敗ぐらいだったかもしれない。今季のもう一つの特色は、ドラフト外ルーキーたちが何人も(ロースター入りを果たしただけでなく)チームに大きく貢献したこと。
ドラフト1巡20位。トレーニングキャンプでファーガソンを上回り、3番手WRとしてシーズンへ。開幕戦でパスキャッチ4回56ヤードの活躍を見せて期待されたが、その後は50ydsの試合が一つあっただけで、1巡指名としては不満の残るシーズンだった。シーズン終盤には4番手WRに降格となり、レギュラーシーズンの最終成績は23回319ydsに留まった。
スピードを買われてキックオフリターンを任されることが多かったが、あまりリターナー向きの走り方でもなく、ビッグプレーはほとんどなかった。シーズン終盤には完全に「ルーキーの壁」にぶつかり、11週以降の7試合ではパスキャッチわずか10回109yds。時おり光るものを見せるが、集中力に欠けるのかイージーな落球が多く、毎試合のように凡ミスがあった。しかし両先発WRの途中退場したプレーオフでは、キャリア最高の5回104ydsの活躍。
確かにドラフト1巡としては物足りない成績だったが、ルーキーWRというのはえてしてこういうもので、2年目以降にブレークすることも多い。プロのオフェンスに習熟し、考えなくても体が動くようになれば、集中力不足による凡ミスも減るはず。もちろんファーヴの剛速球にも慣れてくる。サイズがあって競り合いにも強いので、本来ウェストコーストオフェンスに向いたタイプ。来季は、グレンやファーガソンと2番手WRの座を争うことになりそうだ。
ドラフト3巡。第2週までは出場機会が全くなかったが、A・エドワーズが腕を骨折した第3週の@DETで、78ydsのINTリターンTDを決めてラッキーボーイに。第6週からは先発に昇格し、そのままシーズン終了までスターターを務めた。シーズン中盤までに4INT、2ファンブルリカバーを記録し、中盤の7連勝の原動力の一人だった。ビッグプレーメーカーとして、新人王の有力候補に挙げられたほどだった。
今季のルーキーの中で最もチームに貢献したアンダーソンだったが、終盤には完全に失速。ボールへの嗅覚は優れたものがあるが、まだポジション取りやアサインメントのミスが多く、終盤はミスタックルも増えた。最後の4試合でわずか合計5タックル。INTもファンブルフォースorリカバーも一つもなかった。相棒のダレン・シャーパーがカバーしてくれるうちはあまりボロが出なかったが、シャーパーが欠場した第17週とプレーオフでは、ディフェンス陣のウィークポイントになってしまった。今では、「中盤の活躍は単なるラッキーだった」と酷評する記者もいる。
来季も同じように、彼とエドワーズ、ボウエンの3人が先発の座を争うことが予想されるが、エドワーズは運動能力こそ高いがアンダーソンのような嗅覚やセンスに欠ける。ボウエンは堅実だがややスケールが小さい。というわけで、来季もアンダーソンがスターターとなる可能性は高い。今季はアンダーソンがスクリメージ近くで実質ストロング・セーフティとなることが多かったが、シャーパーは前に上がった方が活きる、という意見も多い。アンダーソンはCBの経験もあってパスカバー能力も高いから、フリーセーフティとして安心して使えるようになれば、シャーパーももっと自由自在に動き回れるようになるはず。
今夏の完成に向けて工事の進むランボーフィールド。グリーンベイ市/ブラウン郡のスタジアム部門は、新スタジアムに使われるレンガやタイルに、ファンが名前や好きな言葉を刻むことができる権利を、売り出すことになった。サイズは16インチ角の$2,500という高額なものから、4*8インチの$75まで各種揃っている。また、さらにお金を出せば、その部分のレプリカを買って自室に飾ることもできる。このレンガは北側エンドゾーンの外側の壁に埋め込まれ、タイルはアトリウムの内側に使われる、とのこと。
刻む字数にはレンガのサイズによって制限があり、また、刻む言葉にも(卑猥な言葉は禁止など)いくつかの制限が設けられているようだ。詳細はこちらを参照してほしい。
11月24日のGB@TB戦、スタジアム内で逮捕された男性が無実を訴え、その証人となっれくれるパッカーズファンを探して新聞広告を出した。逮捕されたジョン・A・マーシャル氏(43歳)は公認会計士で、バッカニアーズのシーズンチケットホルダー。警官への暴行や、逮捕に抵抗したことなど、3つの容疑をかけられている。彼は地元タンパの新聞に目撃証人を求めて広告を出しただけでなく、Green Bay Press-Gazette紙とMilwaukee Journal Sentinel紙にも広告を出した。そのくらい切羽詰まっているのだ。
マーシャル氏本人の言い分によると、彼は4時間ほどの間にビールを5本ほど飲み、しかし酔っ払っていたわけではない。タンパが21-7とリードした第4Q、彼はトイレに行った。席に戻る途中で、パッカーズのアパレルに身を包んだ4人のGBファンを見かけ、すれ違いざまに相手の帽子を軽くたたき、「今年はウチに勝てなさそうだな」と声をかけた。相手は「ブレット・ファーヴがいるよ」と言い返し、マーシャル氏によると、よくある"フレンドリーなやりとりだった"という。
しかし、その"やりとり"を見ていた非番の保安官代理はそのようには見ず、マーシャル氏をつかんで外へ連れ出そうとした。マーシャル氏は相手がそのような人物とは思わず、単にいやがらせをされていると思って抵抗したのだという。警察によるとマーシャル氏は保安官代理にビールをこぼしたということだが、本人はビールなど持っていなかったと主張。このやりとりを見ていた誰かが法廷で証言してくれないことには、彼は重い罪に問われる可能性がある。「パッカーズファンが最後の望みだ」とマーシャル氏。
レイ・ローズDCが辞任を発表したブロンコス。Denver Post紙によると、パッカーズのボブ・スロウィックDBコーチ(兼アシスタントHC)が後任の最有力候補とのこと。スロウィックは'93年から'98年までベアーズでDCを務め、'99年には新生ブラウンズでDC。翌'00年からパッカーズのDBコーチとして迎えられた。つまり経歴からすると、単なるDBコーチとしては大物であり、チーム内での評価ももちろん高い。(経歴はこちら)
以前にもブロンコスのDC候補としてスロウィックの名前が挙がったことがあり、昨年春にシャーマンHC/GMが彼にアシスタント・ヘッドコーチの肩書きを加えたのも、彼を引き止めるためだったのかもしれない。今回の騒動のきっかけを作ったレイ・ローズ自身は、パッカーズでDCやHCの経験があり、またローズはシアトルでホルムグレンHCの下でDCになる、という噂もあり、一連の話題はパッカーズとの関わりが深い。
ボー・ペリーニLBコーチがネブラスカ大のDCとなるため、新たなLBコーチを探しているパッカーズだが、最有力候補として、先日までベンガルズのDC(兼LBコーチ)を務めていたマーク・ダフナーの名前が挙がっている。ディック・ルボウHCの辞任にともなってベンガルズDCを辞めたダフナーだが、彼はシャーマンHC/GMと縁がある。シャーマンがホーリークロス大でOLコーチやOCをしていた'80年代後半に、ダフナーはヘッドコーチであり、今も二人は親しい友人とのこと。
もう一人LBコーチの候補として名前が挙がっているのは、元ノートルダム大HCのボブ・デイヴィー。彼は5シーズン通算35勝25敗という成績を残して、'01年の暮れに名門ノートルダムを解雇されている。'90年代前半にシャーマンHC/GMがテキサスA&M大のOLコーチをしていた時に、デイヴィーは同大のDCやLBコーチを務めていた。
今シーズン、全般的に好調だったNFLの視聴率は、AP通信によると、平均4.4%アップしているらしい。特に第17週のGB@NYJの全米レーティングは、19.2ポイントという高い視聴率で、過去6年間のNFLのレギュラーシーズンゲームで最高の数字だった。
各NFLチームの地元での視聴率では、グリーンベイ地区が54ポイントと、2位ピッツバーグ地区の40ポイントを大きく引き離している。確かにグリーンベイは他のプロスポーツがなく、人口も少ないから当然かもしれない。しかし、大都市圏だけでの比較でも、(パッカーズの準ホームタウンと言える)ミルウォーキーでのパッカーズの視聴率は42ポイントで、やはり驚異的な数字。ダラス地区でのカウボーイズの視聴率は25ポイントだ。
アウェーでのパッカーズも相手の地元に高い視聴率をプレゼントしている。FOXによると、今シーズン、シカゴ地区での最高視聴率はパッカーズ戦(31ポイント)であり、それはデトロイトでも、ミネアポリスでも、タンパでも同様だった。
地元でのパッカーズ戦の視聴率が驚異的に高いのは、チームが好成績を続けているからだけではない。 FOX系のグリーンベイのローカル局、WLUKのジェイ・ゾラー氏によると、「私はもう20年ほど調べているが、これまでで最低の年?負け越したシーズンだった?でも47ポイントだったと思う」とのこと。つまり、「弱ければ文句は言うが、試合は見る」というのが北ウィスコンシンのスタイルのようだ。
今シーズンのランボーフィールドで、地元警察が逮捕したのは計83人、退場を命じられたのは241人。これまでよりも3割から4割ほど増えている。ファンの質が悪くなったわけではなく、警備の基準が厳しくなってきたのだ。チームの警備責任者、ジェリー・パリン氏は、「ほとんどの逮捕が、酒の飲みすぎと関係している」と語る。体中に18本ものボトルを巻きつけて入場しようとしたファンは、これまでは酒を没収されるだけで済んだが、今年は入場を拒否された。
ナイトゲームになると、ファンの振る舞いは悪化する。マンデーナイトのドルフィンズ戦では、酔っ払ったファンたちがトイレのシンクで小便をしているのを見つかって、大量に逮捕された。「早い時間からパーティで飲んで、ゲームに来るときは酔っ払っているからね」と説明するのは警察署長のアル・ティンマーマン氏。「場内の売店でも、泥酔したファンにはアルコールを売らないように言っている。パッカーズの試合を、一部のファンの不品行に邪魔されないようなファミリー・イベントにしておきたいのだ」
これまでは、不品行を重ねるファンに対しては手紙を送って警告することが、ある程度の効果を上げていた。しかし今オフ、パッカーズは、不品行を重ねるファンに対してはシーズンチケットホルダーの権利を剥奪することも含めて、対策を見直すことになっている。ただし、シーズンチケットホルダーたちは、試合によってはチケットを他人に売ることも多く、「売った相手がトラブルを起こしたからって、権利を取り上げられてはたまらない」という意見もある。
今年の夏に完成する新ランボーフィールドでは、 監視カメラを増やすことなども検討されている。ティンマーマン署長によると、毎年、パッカーズ、NFL本部、地元消防署、保険業者などと、球場警備の方針について話し合いを持つのだという。「まあ、ファンというものはいつだって何かしら問題を起こすものだ。リーグ側はグリーンベイの状態について満足しているようだし、他のフランチャイズの手本にしてくれている」
下記の表は、 今年パッカーズからフリーエージェントになる選手たち。ポジション毎の分析は少しずつやってくことにして、今回は大雑把なリストだけ。"UFA"は無制限フリーエージェントのことで、いわゆる普通のFAのこと。"RFA"は制限つきフリーエージェントのことで、少しややこしいので、契約用語集を参照してほしい。
シーズン中にWRドライバーとOTタウシャーとは契約を延長してあるため、来季のオフェンス陣の先発はほとんど確保済み。問題はディフェンスライン陣だ。キャンプ前から話し合いの続いていたDEホリデイだが、まとまらないうちに大きなケガを2つしてしまった。DTハントも活躍したため、ホリデイとハントの片方を残し、片方との契約は見送らざるをえないだろう、という見方が強くなっている。
今年のFA期間は2月28日から。重要な選手はそれまでに契約を延長しないと、他チームとの競争になる。そのために、(この春$4ミリオンのロースター・ボーナスを受け取ることになっている)CBタイロン・ウィリアムズの契約を見直すなどして、サラリーキャップに空きを作らなくてはならない。 ヤマ場は2月の下旬だ。
Packers 2003 Free Agents | |||
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Player | Pos. | 種別 | 解説 |
Doug Pederson | QB | UFA | この2年間2番手QBを務めた。もうじき35歳 |
Tony Carter | FB/RB | UFA | シーズン中に加入。堅実な2番手FB |
Karsten Bailey | WR | RFA | 5番手WR兼スペシャルチーマー |
Tyrone Davis | TE | UFA | シーズン中に2番手に昇格。体重問題は相変わらず? |
Earl Dotson | OT | UFA | タウシャーの代役で11試合先発。実力十分だが腰に爆弾抱える。 |
Jeff Blackshear | OG | UFA | シーズン中に加入。33歳のベテラン。 |
Vonnie Holliday | DE | UFA | 注目の人。交渉の行方に注目。 |
Cletidus Hunt | DT | UFA | S・ドットソンの後継として活躍し、評価高し。ただし二度の薬物違反がネック |
Gilbert Brown | DT | UFA | 人気者だが、毎年後半になるとケガで欠場。ついにチームから見限られるという噂も。 |
Billy Lyon | DT/DE | UFA | 控えとしては便利だが器用貧乏か |
Kabeer Gbaja-Biamila | DE | RFA | 2年連続2ケタサックで、評価は定着。できれば長期契約を |
Hardy Nickerson | LB | UFA | クイックネスの衰えは甚だしく、引退間近。 |
Na'il Diggs | LB | RFA | ディフェンスの中心選手に成長。できれば長期契約を |
Tod McBride | CB | UFA | ニッケルバック。先発できるチームを探すか |
Bryant Westbrook | CB | UFA | 元DETのドラフト1巡5位指名。GBで復活なるか |
Matt Bowen | S | RFA | ケガ人続出の中6試合に先発。 |
Scott Frost | S | UFA | ケガで今季全てを棒に振った |
Josh Bidwell | P | RFA | 堅実な数字を残した |
スペシャルチームコーチのフランク・ノヴァックがシャーマンHC/GMと話し合い、引退の意思を伝えた。今季のスペシャルチームの不振から、実質的な解任という見方もできる。しかし本人は引退を勧告されたわけではないと強調しており、状況を察したノヴァックが自ら身を引いた、と見るのが妥当だろう。「シャーマンHCは私が引退すると聞いてがっかりしていた。私の引退を望んだわけでは全くない」とノヴァック。「私の考えは、もうこの仕事は十分やった、ということだ。他にも楽しみたいことがいろいろとある。素晴らしい家族と一緒に過ごしたいし、素敵な女性(フィアンセらしい)もいる。40年間、コーチの仕事のために、犠牲にしてきたことをしてみたい」
「彼はもう引退の時だと感じたのだ。彼はグリーンベイ・パッカーとして退き、私がここにいる限りはいつでもカムバックできる。これは彼のチームなのだ」とシャーマンHCは17歳年上の先輩を気遣った。また、今季のスペシャルチームの不振について、「唯一のマイナスは、ボールを進められるリターナーを私が確保できなかったことだ。リターンユニットはブロックが良くなかった。ST全体としては、シーズン中に進歩したと思う。特にカバレージ・ユニットはシーズン後半、劇的に進歩した」とシャーマンHC。
フランク・ノヴァックは現在64歳で、コーチ陣の最年長。'66年にノーザンミシガン大でコーチの仕事を始め、'89年にNFLでオイラーズのRBコーチに。その後ライオンズ、チャージャーズでSTコーチを務め、'00年からシャーマンHCのスタッフに。今シーズン、非常に悪かった印象のあるスペシャルチームだが、10のカテゴリーを総合したランキングではNFL18位。NFL最下位のパントリターン、26位のキックオフリターンが足を引っ張った形だ。パントリターン・カバレッジでは13位、キックオフリターン・カバレッジでは15位と、シーズン前半の不振から立ち直った。キッカーのロングウェルは昨年のスランプから脱し、NFL8位の成功率82.4%。
ノヴァックの後任についてシャーマンHCは、「できる限り経験の豊富なコーチを探したい」としており、現在ノヴァックのアシスタントをしていうスタン・ドレイトンの昇格はなさそうだ。ノヴァックはまだ1年契約が残っていることもあって、後任のSTコーチや、他のコーチ陣のアシストをするとのこと。「ここでコーチをするチャンスをくれたマイク(シャーマン)には恩義がある。私はここでコーチすることが大好きだった。口先だけじゃない、本当にそう思っている。私はこれからも常にパッカーだ」
毎年恒例、マイク・シャーマンHC/GMがシーズンを総括する記者会見を行った。
「いずれは変わっていくのだろうが、今回の敗戦に落胆する気持ちはまだ変わってはいない。我々はもっといいプレーができることを期待していた。オフェンス・ディフェンス・スペシャルチーム全てで打ち負かされた。何故あんなことになったのか、いまだに当惑しているし、それは今後オフシーズンの間も続くだろう。確かにケガで出場できない選手や、途中退場する選手もいた。しかし健康なはずの選手たちが、何故よいプレーができなかったのかを説明することはできない」
「シーズンとはレースのようなもので、実際にマラソンだ。その例えで言えば、我々は良いレースをしたと思う。でも良いフィニッシュができなかった。そこが一番大事なのに。たくさんの試合を勝てたことも、個人的には何の慰めにもなっていない。9勝7敗でもプレーオフに勝ち残っている方がいい」
「毎シーズンの最後に自問自答するのは、『我々は進歩したか?』ということだ。去年よりも良いチームになったか? 我々は'99シーズン後にここに来て、ある程度の成功を収めた。毎年良くなっているか? そう信じている。今は去年よりも良いチームだと信じている。土曜日にはそのようなプレーはできなかったけれど、我々はより良いチームになっている」
「多くの困難にも関わらずたくさんの試合に勝てたことは、チームの進歩を反映していると思う。スターターが延べ63試合も欠場し、バックアップたちも延べ30試合ほど欠場した。乗り越えるのは大変な量のケガ人だったが、選手たちは困難を乗り越えてくれた。選手やコーチたちがケガを言い訳にせず、練習やミーティングや試合への準備をしてくれた態度を、私は誇りに思っている。現実には多くのケガに見舞われたが、決して言い訳にはしなかった。この3年間、選手たちはそのような態度を身につけてきたし、成功するにはそれが重要なのだ。この点で我々は進歩したと思っている」
そして、 延べ24試合先発出場したルーキーたちがよくやったこと、総入れ替えとなったWR陣が期待を裏切らなかったこと、今季から先発に昇格したWRドライバー、DTハント、そしてシーズン途中からDEバジャ=ビアミラなど、若い選手たち良いプレーをしたことを讃えた。また、ケガ人が続出した時や連敗した時、ベテランたちのリーダーシップがチームを支えてくれたことや、チームのケミストリーを誇りに思っている、と付け加えた。「その部分がしっかりしていれば、多くのことを成し遂げられると私は信じている。今シーズンいろいろなことを乗り越えられたのは、そのおかげだろう。私にとってケミストリーは常に優先事項であり、今後も、誰をグリーンベイに迎えるかを決める時、重要視するだろう」
「さてこれからは、来季のために準備をする時だ。すでに私はそのプロセスを始めている。ドクターに会ったり、サラリーキャップなど、将来のことを話し合っている。チームの将来は非常に明るいし、私は興奮している。大変な努力にも関わらず、シーズンの最後にあのような結果になったことには失望しているが、今後の展望には興奮している。私にはしかるべき計画がある。チームには足りない部分があり、私はそれに対処する必要がある。来季の開幕までには、解決されているはずだ」
引き続き、記者会見から。「ファーヴの後継QBについては、すでに計画を始めている。彼の引退についての発言のせいではない。私がGMを兼任するようになった時、最初に考えたことなのだ。もし去年のドラフトで、しかるべきQBがいると感じていたら、もっとアグレッシブに上位指名したはずだ」とシャーマンHC/GM。今年のドラフトで1巡指名することもあり得ると言う。「そんなに上位で指名する余裕があるか? 指名の時点で、もしふさわしい選手がいれば、1巡でも指名するだろう。正直言うと、去年やっていたかもしれないのだ。もし良いQBが手に入るなら、思い切ってそうするだろう」
ファルコンズ戦のパントリターンの際のターンオーバーで、レビューを要求しなかったミスについて。試合直後にシャーマンHCは「審判にレビューできないと言われた」とコメントした。「その時審判と話し合ったのは、フェアキャッチ・インターフェアランスではないか、ということだった(それならレビュー不可だ)。フィールドで、ボールが相手選手に当たったのは見えなかった。メトカーフに当たったように思えた。私が考えていたのは、フェアキャッチを妨げられた、ということだけだった」
テレビでは相手に当たった(ように見える)映像が流れたが、少なくとも場内のビジョンや、ブースでチェックしているアシスタントには、その映像が見えなかったようだ。手遅れになるまでは。「テレビ録画では、確かに相手選手に当たったことが見える。しかしその情報が、次のプレーまでには伝わらなかったのだ」とシャーマンHC。「結果的には、私はフラッグを投げるべきだったろう」
2月2日にハワイで行われるプロボウルに、パッカーズからはQBファーヴ、RBグリーン、TEフランクス、RGリヴェラ、Sシャーパーの5人が選出。しかもファーヴ、フランクス、シャーパーの3人はスターターに指名された。しかしTEフランクス以外はケガの問題があるため、実際にプロボウルでプレーしてくれるのかどうか。
ファルコンズ戦の直後から引退の噂が流れ始め、ついには前夜、ブレット・ファーヴは妻ディアナからも「私の知らないことを発表するんじゃないでしょうね」と訊かれ、父からも同様の電話がかかってきた。おそらくESPNのクリス・モーテンセンの憶測記事から始まった2日間の騒動は、ファーヴ自身による記者会見によってようやくピリオドが打たれた。
「僕がショックを受けているのは、勝ち進めなかったということだ。しかし僕はまだ自分の最高のレベルでプレーできると感じているし、来年も帰ってくる。来年我々がスーパーボウルを争えない理由は見当たらない。今僕は素晴らしいプレーができている。このチームにはチャンスがあるし、僕は楽しんでる」
「過去2年間の自分のプレー内容には勇気づけられている。若い選手たちのプレーや、このチーム組織が勝利のために毎年正しい判断を下していること。だから来年もプレーすると決めるのは簡単だった」とQBファーヴは語る。「ケガ人の数や新人がプレーしたことを考えれば、希望は大きい。ケガさえなければ来年はずっとよくなると思う。ケガがあったとしても、今年はそれを乗り越えてきた。そうでなければチャンスがなかったような選手もプレーした。それがどんな効果を生むか、時間がたてばわかる」
プレーコールについての批判があると知っているとは認めたものの、シャーマンHCとロスリーOCのゲームプラン、そしてロスリーOCのプレーコールについては全く不満を表さなかった。「僕は長い間先発QBを務め、5人のQBコーチ、3人のヘッドコーチと一緒にやってきた。だから自分の意見を言うのは簡単だろう。でもそんなこと何の役にも立たない。僕の仕事はクォーターバックで、コールされたプレーをするだけだよ」
今の彼にとっては、家族がより大切になってきているのは周知の事実だ。家族と話し合ったとき、家族の誰もが現役続行を勧めたという。妻のディアナについて、「彼女は常に『貴方のしたいことをしましょう』という姿勢なんだ。僕に望むのはただ、正しい決断をしてほしい、ということだけ。もちろん彼女は超ポジティブなタイプだから、『来年はきっとスーパーボウルを勝つ。そして貴方は素晴らしいプレーをする。きっとMVPが獲れるわよ!』って言われたよ」とファーヴは語る。「長女のブリタニーも、来年そして2年か3年はプレーすべきだと言うんだ。家族の誰もが僕にプレーしてほしいと思っている。僕自身もそう思っている」
月曜日、選手たちはロッカールームを片付けて帰っていった。まだ契約の残っている中心選手以外は、来季またこのロッカールームに帰ってこられるかは誰にもわからない。下記はベテランたちの去就について。
ファーヴの親友でもあるCフランク・ウィンタースは、もうじき39歳になる。今シーズン、ケガ人続出のオフェンスラインを支えた大ベテランは、来年もやる気十分だ。「おそらく僕は帰ってくる。まだ十分戦えると思っているんだ。身体的にも今年は十分やれた。仲間と一緒にいるのが楽しいんだ。もしそうでなくなったら、その時決断を下すだろう」とウィンタース。水曜にはヒザの関節鏡手術を受けることになっている。
同じく、開幕時には控えだったが先発RTとしてシーズンの大部分をプレーしたアール・ドットソン。シーズン終盤に腰を悪くしてケヴィン・バリーのリリーフを仰いだが、今のところフィジカル的には問題なく、今後も現役を続け、パッカーズでプレーを続けるつもりのようだ。「もし自分で決められるなら、またここに戻ってきたい。でもこれはビジネスだ。どうなるかは見てみないとわからない」とドットソン。1年契約だったため、3月にはFAになる。
先発CBのタイロン・ウィリアムズは、この春に$4ミリオンものロースターボーナスを受け取る契約になっているため、その契約を見直すための交渉がシーズン中からすでに始まっている。もし交渉がまとまらなければ解雇は確実。どちらにせよ、来季$8.2ミリオンにもなるキャップ額をなんとかしなければ残留できないことは、本人も認めている。ウィリアムズは長期契約を望んでいると言われているが、今年30歳になることを考えると、交渉がまとまるかは微妙。
もし彼がチームを離れた場合、後釜の候補はバウ・ジュー。しかし今季を鼠蹊部の手術のために棒に振った彼を、いきなり先発CBとして起用するのはリスクが大きい。シーズン半ばでチームに加わったブライアント・ウェストブルックも(体調が万全であれば)候補だが、1年契約だった彼を先発CBとして迎えるとなると、前回のような安いサラリーでは無理だろう。ニッケルバックとして働いてきたトッド・マクブライドは今年初めてFAとなる。
長期契約を結んでいるマイク・マッケンジーと、来季3年目のバウ・ジューの2人はチームに残ることがはっきりしているが、それ以外のウィリアムズ、ウェストブルック、マクブライドの3人をどうするかが、DB陣の最大の課題だ。 なお、セーフティ陣はシャーパーが長期契約(6年契約の3年目)、アンダーソンもまだ来季が2年目、エドワーズは契約があと1年残っているので、今オフの心配は少ない。
名LBハーディ・ニッカーソンは期待されてパッカーズ入りしたものの、開幕当初からスピードの衰えを指摘する声が多く、先発LBとして再契約してもらえる可能性はほとんどない。37歳のニッカーソンは、引退する可能性も示唆したものの、オフシーズンの後半まで決断はしないつもりのようだ。「もう16年もの間、立派な仕事をしてきた。家に帰って、リラックスし、楽しく過ごそうと思っている。慌てたり、必死になることはない。今はオフを楽しみたい」
もうじき35歳になるQBダグ・ピダーソンも、1年契約のため、来季の保証は何もなく、引退に追い込まれる可能性もある。彼は来季もパッカーズで控えQBを務めることを望んでいるが、どうなるかは微妙。なぜならパッカーズはファーヴ後のQB育成が大きなテーマであり、昨年ドラフト5巡指名のクレイグ・ノールに加えて、もし今年のドラフトでもQBを指名することになれば、ピダーソンの居場所はなくなってしまう。
「ぜひここで続けたいと思っている。でもどうなるかはわからない。(若手育成のために居場所がなくなる)可能性は常にあるよ。でも若いQB2人でシーズンを迎えたりするだろうか? チームはブレットの後継者を探し始めなきゃいけない。それなしで1年も2年も過ごすわけにはいかない。それがたぶん今年のオフの最大の課題だろうね」
試合翌日の(現地)日曜日は、完全なオフ。月曜朝にはQBブレット・ファーヴの記者会見、昼からはマイク・シャーマンHCの記者会見が予定されている。ファーヴが記者会見を開くということで、「引退を決意したのでは?」という見方も一部にはあったのだが、その心配はなさそうだ。ショックのあまり試合後の会見をパスして帰ってしまったため、気持ちを整理して改めて記者会見を開く、ということらしい。
代理人のバス・クックは、ファーヴの非常に親しい友人でもある。「今朝彼と話をしたが、引退なんてことは一言も言ってなかった。引退するつもりなら何か言ってくれるはずだ」と証言している。ロン・ウルフ元GMも、「ブレットは引退なんかしない」と語り、プロ人事担当部長のレジー・マッケンジーも「引退するなら、もっと前にシャーマンHCに言ってくれているはず」と口を揃える。
また、引退関連の話題の中で、ESPNのクリス・モーテンセンは、「ファーヴが引退しない場合でも、パッカーズは今年のドラフト1巡でQBを指名することをほぼ決めている」と書いている。
2年間全く変更のなかったパッカーズのコーチ陣だが、今オフは、LBコーチのボー・ペリーニがネブラスカ大のDCに就任することがすでに決定。その他にも、スペシャルチームコーチのフランク・ノヴァックの引退 or 辞任 or 解雇が予想されている。34年のコーチ経験のあるノヴァックSTコーチは現在64歳。知人によると、彼はシーズン半ばごろから、来季の話については保留する様子を見せていたという。今季は開幕から一貫してスペシャルチームがパッカーズの最大の弱点であり、それが改善されないばかりか、ファルコンズ戦では命取りになってしまった。もしノヴァックが自分から辞めてくれれば手間が省けるが、もしそうでなければシャーマンHC/GMがつらい決断を下さなければならない。
QBブレット・ファーヴは試合後の記者会見を珍しく欠席した。偉大なリーダーが引退してしまうことを望む仲間がいるわけはない。RGリヴェラは、「彼には帰ってきてほしいよ。もし彼が帰ってきてくれさえすれば、いろんなことがずっと簡単になるんだ。僕らが12勝4敗だったのには理由がある。背番号4がいたからだ。僕は彼の大ファンで、彼がハッピーでいてくれるなら、毎日電話したっていい。何だってするよ。彼には戻ってきてほしいんだ。僕らの誰もが、ショックを受けている。それぞれが違ったやり方で、この敗戦を受け入れようとしている。今はみんなが傷ついている」と語る。
「僕はケガした肩を何度も何度も叩きつけて、ドクターは『今度肩を打ったら試合から引っ込める』と言っていた。そして最初のTDパス(キャッチできず)の時に肩から落ちて、ドクターがこっちを見て、サイドラインに来るよう言ってるのが見えた」と第3Qを振り返るのはWRドライバー。「でもその時ブレットが、『立て!立て!』って言うんだ。僕はドクターに『いや、プレーを続ける』って言った。そしてまたブレットは僕の方に投げて、僕はタッチダウンを決めた。今度はもう立ち上がれなかった」
WRドライバーは話し続ける。「今年は素晴らしいシーズンだったと感じている。でももっと良いプレーはできる。僕がサイドラインに下がっている時、背番号4が僕に言ったのはそういうことだった。『もうプレーしないつもりなら、お前には(試合に戻る)戦士の魂があることを知ってほしい』と言ってくれたんだ。仲間にこんなことが言えるクォーターバックが他にいるとは思えない。ブレットの(引退に関する)状況については僕は知らない。帰ってきてほしいし、そうでないならどんなに寂しいだろう。でも僕はブレットを知ってる。彼は負けたままやめたりしない。彼はきっと勝者として去っていくだろう」
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
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Falcons | 14 | 10 | 3 | 0 | 27 |
Packers | 0 | 0 | 7 | 0 | 7 |
第1週のATL@GBでは気温は華氏83度(28℃)だったが、今回の再戦では気温は華氏28度(‐2℃)。後半に入ってからは次第に雪が強くなり、フィールド上が白く覆われていった。
<第1Q> ファルコンズの最初のシリーズは、WRマッコードのリバースで18ydsゲインしたのを皮切りに、RBダンへの17ydsパス、ダンの12ydsランでGB陣28。QBヴィックのランで3rdダウンをクリア。GB陣10での3rdダウン4、WRジェファーソンにTDパスが通ってファルコンズが先制。パッカーズの攻撃は、3rdダウン7から、WRグレンへのパスをCBカーペンターにインターセプトされる。次は両者とも3&アウトに終わるが、GB陣12からのパントをブロックされ、リカバーされてタッチダウン。0-14。次のパッカーズはランとTEフランクスへのパスを中心にしてATL陣20まで進むが、QBファーヴがサックされて9ydsロス。Kロングウェルが49ydsのFGを失敗して無得点。
<第2Q> 3rdダウンで、CBウェストブルックのハードヒットでパス失敗に終わらせたものの、パントリターンでターンオーバーを犯してしまい、GB陣21でのファルコンズの攻撃に。最後はRBダケットのTDランを許し、21点差に。パッカーズの反撃は、3rdダウン2からWRドライバーへの25ydsパスでATL陣37へ進み、WRグレンへの11ydsパス、WRウォーカーへの18ydsパス成功でATL陣1へ迫る。しかしパス2回、ラン2回とも止められてギャンブル失敗。逆にファルコンズはATL陣6から、ラン中心に6分34秒使ってGB陣4まで進み、最後は22ydsのFGを決めて24点差でハーフタイムへ。
<第3Q> パッカーズは、WRドライバーへの25ydsパス、RBグリーンの14ydsラン、WRファーガソンへの10ydsパスでATL陣13へ(ここでグリーン退場)。最後はWRドライバーが14ydsのTDパスをキャッチしてようやく7点を返す。しかしファルコンズの攻撃を止めることが出来ず、6分43秒も使われてFGで3点追加されてしまう。ここでWRドライバー、WRグレン、RBグリーンの3人を欠いたパッカーズオフェンスは、WRウォーカーへの37ydsパスなどでATL陣26まで進めるが、44ydsのFGを失敗して20点差のまま。
<第4Q> ファルコンズはRBダケットのラン中心にGB陣27まで進めるが、Kフィーリーが45ydsのFGを失敗。しかし今回も6分以上のドライブ。GB陣35からのパッカーズは、WRウォーカーへの24ydsパス、13ydsパスでATL陣28まで攻め込むが、4thダウンでのパスに審判がパスインターフェアの反則を取ってくれず、ギャンブル失敗。実質的にここで勝負が決した。
右肩を痛めているWRドナルド・ドライバーが初めて練習に復帰。午前中にスペシャルチーム練習に参加し、午後のチーム練習の途中から参加した。「今夜と明日に腕の可動範囲をチェックしなければならない。今日はそれほどヒットされたり倒れこんだりしなかったしね。今日は彼にパッドを着けさせて、多少のコンタクトをさせてみた。あとは肩の状態がどうなるか見守らなければ」とシャーマンHC。
「今日は、ケガしてから初めて、腕を頭より上に挙げることができた。でもそれほど高くは無理だ。練習での感じはとてもよかった。あとはヘッドコーチが僕をプレーさせるかどうかだ」とWRドライバー。「ドナルドはウチのチームの重要な一部だし、彼がプレーしてくれるのはよいことだ。出否の決定は試合直前になるだろう。もし出られないなら、手持ちの戦力で行くしかない」とロスリーOC。 「僕は相手CBをプッシュしたり、ブロックしたり、キャッチすることができる。試合になれば、アドレナリンが噴き出て、ケガのことなんか心配することはなくなるだろう。これはたぶん僕にはこれまでで最大のケガだろうけれど、僕を止めることはできない」とドライバー。
パッカーズ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ファルコンズ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パッカーズは、ハムストリングを痛めているDEキース・マッケンジーを解雇し、CBジャコビー・シェパードと契約した。シェパードはオクラホマ州立大出身の3年目、身長186cmの大型CBだ。2000年のドラフト2巡でラムズに入団したが、性格的に非常に扱いにくい(ドラフト以前から懸念されていたらしい)選手のようで、結局2年間で22試合(うち先発2試合)プレーした後、'02年の春にテキサンズにトレード(ドラフト7巡指名権との交換)。テキサンズでも開幕ロースターに残れずに解雇されている。
DEキース・マッケンジーは今シーズンの前半にベアーズから解雇され、古巣のグリーンベイと契約したのが11月20日。ラン守備を中心としてまずまずの働きをしていたのだが、12月18日の練習中にハムストリングを痛めてからは2試合欠場していた。ひょっとすると、ファルコンズ戦に勝った場合、もう一度彼と契約する可能性もあるらしい。
次の試合は土曜日に行われるため、今週は月曜日だけを休み、(普段は休日の)火曜日から練習が始まった。