グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2002年12月21日

初プロボウルのRGマルコ・リヴェラ

木曜午前の練習後、シャーマンHCが選手たちを集めて、プロボウル選出選手の発表を行った。ファーヴ、フランクス、シャーパー、グリーンの4人の名前を読み上げた後で、シャーマンHCは補欠選手の発表に移った。

 WRドナルド・ドライバー (first alternate)
 DEカビーア・バジャ=ビアミラ
 FBウィリアム・ヘンダーソン
 Kライアン・ロングウェル (first alternate)
 CBマイク・マッケンジー
 LGマイク・ウォール

RGマルコ・リヴェラは、ああ今年もハワイ行きはダメだったかと思った。20年間もパッカーズのOL陣はプロボウルに選ばれていないのだ。シャーマンHCは「一人の選手がチームを代表する」とかなんとか話している。すると、ファーヴがリヴェラの真横に来て、二カッと笑っている。「離れないとぶっ飛ばすぞ」とリヴェラは思った。少し間を置いて、シャーマンHCが茶目っ気たっぷりに言った。「ああ、ところで、マルコもプロボウルに行くことになった」。 リヴェラは息をするのも忘れ、腱が断裂している両膝にはさらに力が入らなくなった。チームメイトが彼を取り囲み、祝福の輪ができた。

すぐに妻ミシェールに電話をかけると、彼女も電話口で泣き出してしまった。「全てのハードワーク。全ての犠牲。ケガを押してプレーしてきたこと。ウェイトルームでの努力。オフシーズンのトレーニング。自分を向上させるため、これまで僕がしてきた全ての狂ったような努力が、ついに報われたんだ。ここまで来るのは長い道のりだった。'96年にドラフト6巡で入ってから、ここに到達するまで」。昨年に延長した契約のなかに「プロボウルに出たら5万ドル」という条項があることなど、すっかり忘れてしまっていた。「ワオ、こりゃあいいね」

ケガを押してプレーする選手は珍しくないが、今年のリヴェラのタフネスぶりは際立っている。 片方のヒザの外側側副靭帯(MCL)は完全に断裂し、もう片方のMCLは部分断裂。両膝にニー・ブレースをつけて全試合先発するなど、尋常ではない。プエルトリコ出身の肉屋の倅としてニューヨークのブルックリンで生まれ、手が血だらけに傷ついても決して休まない父親から、男の仕事とはどういうものかを叩き込まれて彼は育った。「マルコはNFLで最もタフかもしれない」とベクトルOLコーチ。

RBグリーンも、「本当に、本当に嬉しいよ。僕がプロボウルに行けるのも、彼のような選手たちが穴を開けてくれるからなんだ。彼が出られると思っただけで嬉しくて笑えてくる。マルコがライン全部を代表して出てくれるのはいいことだ」と喜んでいる。「スーパーボウルに出た'96年と'97年でさえ、OLからは選ばれなかったんだ。僕が行けるなんて、大変な名誉だと思う」とリヴェラ。

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