グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2002年12月19日

LTチャド・クリフトンの近況

11月24日、テネシー州マーティンに住むドッツィー・クリフトンは夫ハロルドと、いつものように息子チャドの試合をテレビ観戦していた。しかし気がつくと息子がフィールドに倒れ、いつまでたっても立ち上がらないではないか。やがて息子はストレッチャーに乗せられて、地元タンパの病院へ。「こんなことがあると、胃がむかむかしますよ」と母は言う。1000マイルも離れていては、どうすることもできない。「あの瞬間は何が起きたのか見えなかったけど、後で繰り返しリプレーしてくれたから、彼がケガしたのがわかった。ひどい頭痛が、ずっとしていました」。夜遅くになってようやく、病院に落ち着いた息子と話をすることができた。「それでようやく気分がよくなった」と母は語る。

グリーンベイに住んでいるチャドの新妻、キャンディ・カーマイケルも似たような状況だった。中学時代から付き合っていた2人は、この6月に結婚したばかり。この日も他の選手の妻たちと一緒にテレビ観戦していた。「最初に倒れたのを見たとき、またヒザを壊したのかと・・・。でもストレッチャーが出てきたのを見て、私は半狂乱になってしまった。選手の妻たちはチームドクターやトレーナーの携帯の番号を知らされているから、そこにかけたんだけど、誰も出ない。45分ぐらい経ってドクターが電話をくれたけど、彼もチャドの状態がわからなくて」。2時間ほどしてようやく、病院のチャドと電話で話をすることができた。彼女はほっとして、飛行機の便を調べたが、その晩はもうタンパへ飛ぶ便はない。また、チャド自身が、家族は誰もタンパに来てほしくないと望んだのだ。

火曜日に特別の飛行機でグリーンベイの病院に移され、土曜日にようやく退院して自宅へ帰った。もちろん母ドッツィーが飛んできた。「予想していたよりも、ずっと元気そうでした。彼のベッドは2階にあるんですが、私が着くと、まだ歩けるなんてとても思えなかったのに、チャドは助けを借りながら階段を下り、しばらく座って、歩行器や松葉杖を使って歩き回ったり。様子を見に来たドクターは、彼の様子を見て、ものすごく驚いていました」

今のクリフトンの状態は、先週水曜日の検査の結果、劇的に回復しているとのこと。左右の骨盤が(つないでいる腱が断裂したために)11センチほど開いてしまっていたのが、8センチにまで戻ってきている。手術は不要で、あとは4ヶ月の集中的なリハビリが待っている。「今週、ドクターは国中の専門家にレントゲン写真を送ったのですが、彼らによると、今後も痛みが残ることはなさそうです」と妻キャンディ。「メディアは少し大げさに心配しすぎていると思う」

投薬治療によって食欲が落ち、9kgほど体重が減ったクリフトンだが、今はもう食欲も回復している。母に好物のフライドチキンを作ってもらったり、夜の9時過ぎから、チョコレートケーキを作るよう妻に頼んだり、一日じゅう"フード・チャンネル"を見たり。4日ほど手伝った母がテネシーに帰ると、小柄な妻キャンディには世話が大変なので、2人は連絡用にトランシーバーを買った。「チャドは数分おきに彼女にかけるんです。会話が終わると『通信終了!』って言うの」と母ドッツィーはおかしがる。

フットボールシーズンなので、クリスマスに彼が里帰りすることなどないが、妻キャンディの家族が2人の新居を訪れる予定だ。「今は、2人で新婚最初のクリスマスを楽しんでいるところね。チャドが出かけられないものだから、クリスマスのギフトは全てネットで注文しているみたい。ケガの方は順調なので、本当に有難いと思っています」と母ドッツィー。しかし彼女がもしサップに近づくようなことがあったら、サップは逃げた方がいいかもしれない。「もしコーチが私にユニフォームを着せてくれたら、彼を麻酔銃で撃ってやる」と母は笑うのだった。

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