1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Panthers (3-1) | 7 | 0 | 0 | 7 | 14 |
Packers (3-1) | 3 | 7 | 0 | 7 | 17 |
多くの主力選手が欠場し、効果的なパンサーズディフェンスに苦しめられたパッカーズ。いい位置で攻撃権を得るにも関わらず、ドライブが続いて行かない。勝因はなんと言ってもディフェンス。RBラマー・スミスを22回66ydsに抑え、QBロドニー・ピートのパスも10/24・202yds。苦しいところでサックを決め、ファンブルリカバーで3回ボールを奪い返したのが大きかった。最後のドライブでは脆さを見せてGB陣5ヤードまで攻め込まれるが、なんとか3rdダウンをしのいだ。延長を覚悟した終了27秒前の24ydsFGを外してくれたおかげで、かろうじて逃げ切った。不安視されたスペシャルチームも今日は健闘し、カバレッジチームが大きなリターンを一度も許さなかった。
<第1Q> 最初のドライブでパッカーズがすんなりと3点を先制するが、その後はなかなか1stダウンが奪えず。ディフェンスは、RBラマー・スミスのランをよく止めていたが、WRスティーブ・スミスへのパスで大きくランアフターキャッチを許し、GB陣4ヤードへ。ラン2回でタッチダウン。
<第2Q> パントの蹴り合いが続いた前半残り4分弱。パッカーズはWRドライバーへの15ydsパスなどでCAR陣31へ。QBファーヴからの横パスを受けたTEフランクスから、WRドライバーへの31ydsのTDパスが見事に成功。いったんはQBファーヴのパスがフォワードパスと判定されるが、レビューで覆ってタッチダウンが認められる。前半終了間際、反則などでGB陣20まで攻め込まれるが、ファンブルリカバーを決め、3点リードのままハーフタイムへ。
<第3Q> 両者とも完全にディフェンス優位でドライブが続かず、パントの蹴りあいに。QBファーヴがインターセプトされてGB陣深くまで攻め込まれるが、GB陣15での3rdダウン10、サックを決めてファンブルリカバーでボールを奪い返し、事なきを得る。RGリヴェラが途中退場し、フラナガンがRGへ。ウィンタースが再びセンターへ。WRグレンは後半はプレーしていない模様。
<第4Q> FBフーバーのランとパスキャッチでGB陣2まで攻め込んだパンサーズは、RBラマー・スミスのランであっさり逆転。その後もパッカーズはオフェンスが続かず、3&アウトを繰り返す。ディフェンスはなんとかその間持ちこたえている。残り6分29秒、GB陣35からの攻撃。いきなりサックを喰らうが、3rdダウンでパスインターフェアの反則をもらい、CAR陣29へ。RBダヴェンポートの7ydsランの直後、WRドライバーへの22ydsのTDパスが決まって再び逆転。3点のリード。残り4分10秒。パンサーズの最後の攻撃は、3rdダウンロングになるたびにパッカーズが反則を犯し、GB陣11へ。しかしそこを凌いで残り27秒、24ydsの同点FGへ。しかし契約したばかりのCARのキッカー、グラハムが右へ外す。最後はQBファーヴがニーダウンして試合終了。
一時的なWR不足に対処するため、パッカーズは土曜日、かねてから準備していた通り、WRクリス・ジャクソンと契約した。WRジャクソンはワシントン州立大出身(QBライアン・リーフのメインターゲットだった)の27歳。'98年にドラフト外でシーホークスと契約し、主にプラクティス・スクワッドで1シーズンを過ごした。翌'99年の開幕前にカットされ、2000年はアリーナリーグでプレー。2000年シーズン中にタイタンズと契約したが、1試合に出場しただけで背中をケガしてしまい、インジャリー・リザーブへ。'01年春にタイタンズから解雇された後は、今年8月はじめにパッカーズと契約するまで、フットボールから離れていたようだ。
今夏のキャンプでは、なかなか評価が高かった。そのため、最終ロースターに残れずにカットされたときも、パッカーズ側から「WR陣に何かあった時には契約するからそのつもりで」と言い渡されており、幸か不幸かその通りになった。 今回の契約の犠牲となって解雇されたのは、先日契約したばかりのベテランOTバレット・ブルックス。パンサーズ戦だけはWRジャクソンでしのいで、いずれは再び2人を入れ替える可能性もある。他チームがOTブルックスと契約しなければ、だが。
パッカーズ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パンサーズ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ヘンダーソンがケガしたために、一時的にLBトランス・マーシャルがリリーフしたのはわかる。しかし新たにFBトニー・フィッシャーと契約し、FB兼任のダヴェンポートもいる。ましてやLB陣は層が薄く、先発MLBニッカーソンも期待ハズレと酷評されている。なぜそうまでして、期待の若手ラインバッカーをフルバックにコンバートしなければいけないのか? 背番号まで41番に変更して。
このコンバートが長期的なものなのか、メディアに問い詰められたシャーマンHCの答えは今ひとつはっきりしない。「現在のチームの必要に迫られてのものだ」と言ってはいるが、彼を今でも、将来の先発LBとして期待しているのか、と聞かれると、「それはこれから見守っていかなければわからない」と言葉を濁している。ペリーニLBコーチの方はきっぱりと、「このFB起用は一時的なものだ。背番号を変えたのは、いちいち審判に"eligible receiver"の報告をする必要をなくすためだ」と説明している。シャーマンHCとは明らかに温度差がある。
確かに、ライオンズ戦でのブロッキングFBとしてのリリーフは良かったようだ。シャーマンHCも「彼はごく自然にFBをこなしてくれた。大事な所できっちりブロックを決めてくれた」と評価する。しかしそれ以上に大きいのは、マーシャルを将来の先発MLBに、という首脳陣の確信が揺らいでいるからだろう。ニッカーソンの加入までは1stユニットで練習していたにも関わらず、プレシーズンでの動きには不満が残った。「フィジカル能力は高く、決まった場所に突っ込んでいくようなプレーでは強いが、嗅覚に欠け、判断が遅く、ためらいがちにしか動けない」という不評が定着しつつある。だからこの機会に、LBとしては半分見切りをつけ、FBとしての可能性を探ってみよう、というシャーマンHCの考えなのかもしれない。
あまりにも急激な運命の変化だ。NFL初先発を果たしたわずか4日後に、RBロンデル・ミーリーはカットされてしまった。「ミーリーは素晴らしい若者だけに、つらい決断だった。彼は極めてハードに練習していた。これはこれまでで最もつらい決断の一つだった」とシャーマンHC。彼はシャーマンHCから直に解雇を言い渡され、もちろん大変なショックを受けた。木曜日の午後の練習にやってきた仲間の慰めの言葉を、うつろな表情でうつむいて聞きながら、自分のロッカーを片付け、ランボーフィールドを後にした。
水曜日の練習を休んだRTアール・ドットソンだったが、木曜日には復帰。しかしまだ恐る恐る動いている感じで、コーチたちも確信が持てないでいるようだ。ドットソンが出られない場合、ドラフト外ルーキーのケヴィン・バリーを起用するのか、契約したばかりのベテラン、バレット・ブルックスで行くのかはまだ未定だ。バリーはベクトルOLコーチと2人で居残り練習をこなし、準備を進めている。「コーチには、『状況は切迫しているから、ミスのないようにプレーブックをしっかり勉強しておけ』と言われてる」とバリー。3人のうち、誰が先発するのかは、試合直前まで決定がずれ込むかもしれない。
ヒザを痛めていたRGリヴェラも木曜日から練習に復帰した。リヴェラ本人によると、まだ痛みはあるが、ちゃんと手入れをしていけばパンサーズ戦はプレーできる、とのこと。「大事を取って休ませるかどうか、決めるのはコーチだ」とリヴェラ。リヴェラがRGに復帰したために、木曜日の練習ではセンターにはフラナガン。
パッカーズは先週のライオンズ戦の前まで2番手RBだったロンデル・ミーリーを解雇し、入れ替わりに、ベテランOTのバレット・ブルックスと契約した。もちろんその目的は、手薄になったオフェンシブラインの層を厚くするため。ブルックスはブルックスは左タックルで通算31試合、右タックルでも同じく31試合の先発経験があり、ガードでもプレーしたことがある。控えラインマンの経歴としては申し分ない。
ブルックスは'95年にカンザス州立大からドラフト2巡でイーグルス入り。4年間のうち3年間はスターターを務め、'99年にFAでライオンズへ。デトロイトでの2年間で16試合に右タックルで先発。昨年はブラウンズへ移ったが、開幕ロースターに残れずに解雇され、そのまま2001年はプレーせず。今年はブロンコスのキャンプに参加したものの、開幕前にカットされている。一昨年は体重問題(350ポンドを超えたらしい)のためにブラウンズを解雇されたようだが、現在は314ポンド。代理人は「彼は厳しいトレーニングを積んできていて、この夏は全くケガもない」と語っている。
今週はじめにRBモーリス・スミスが解雇されたとき、このOTブルックスと契約した、という先走った報道があったのだが、先に契約したのはFBトニー・カーターだった。RBミーリーの解雇によって改めてロースターに枠を作り、OTブルックスと契約することになった。RBミーリーのカットはショッキングだが、先週の試合でダヴェンポートが実質エースの活躍を見せたことがこの人事の背景にあるのは間違いない。ドラフト外ルーキーのフィッシャーが解雇されずに、ミーリーが解雇されたのは、ミーリーにケガが多いことや、フィッシャーの方が将来性が高い、という判断があったのかもしれない。
この発表と同時に、パッカーズはLBトランス・マーシャルの背番号を51番から41番に変更し、正式にフルバックとして登録することを発表した。これも驚きだが、このコンバートが一時的なものなのか、恒久的なものなのか、今のところは不明。(パッカーズ公式サイトのロースター表では、背番号は41に変更されているがポジションはLBのままだ) ただ、これでダヴェンポートは今後もRBに固定される可能性は高くなった。RB陣はアーマン・グリーンに続く2番手がダヴェンポート、3番手がフィッシャー。FBはヘンダーソン、トニー・カーター、そしてマーシャル。
パッカーズは先週契約したばかりのRBモーリス・スミスを解雇し、FBトニー・カーター(30歳)と契約した。FBカーターは8年間のNFLキャリアで65試合の先発経験がある。(テリー・グレンと同じ)オハイオ州コロンバス出身。'94年、ミネソタ大からドラフト外でベアーズに入団し、シカゴで4年間プレー。その後ペイトリオッツで3年。昨年はブロンコスでプレーしたが、今年は開幕ロースターに残れずに解雇されている。
FBカーターと契約したことが、FBヘンダーソンのヒザのケガが長引くことを示しているのか、それとも先週のRBモーリス・スミスのような、短期的な、一時しのぎの補強なのかはわからない。もし、ヘンダーソンのヒザが悪くないのにカーターと契約したとすれば、先週活躍したダヴェンポートをこのまま2番手テイルバックに専念させるための補強、という希望的観測もできなくはない。水曜日発表のInjury Listでは、FBヘンダーソンは"questionable"となっている。
主力選手が次々にケガで倒れる中、経験不足だろうが準備不足だろうがもはや関係ない。新兵たちを実戦に投入していくしかないのだ。開幕から第3WRとして活躍するウォーカーは別格だが、先日のライオンズ戦ではダヴェンポートがRBグリーンの穴を埋める活躍を見せ、初出場のSアンダーソンはINTリターンTDでデビュー戦を飾った。シャーマンHC/GMは自分が初めてドラフト指名した選手たちに満足しているようだ。「できればQBノールだけはプレーするのを見たくないがね。彼はベンチに置いときたい」と笑う。(つまりファーヴが負傷退場してほしくないということ)
ここまで3試合、ジャージを着ることさえできなかったDEキャンプマンも、仲間の活躍に興奮を隠せない。「アンダーソンがINTした時は本当に興奮した。初出場だからね、すごいよ。ウォーカーは前から良くやっているし、ダヴェンポートも素晴らしいゲームをした。OTバリーも、初めてアクティブ登録されて、今後もずっとそうなるだろう。今年のルーキー組はすごいと思うよ。僕らには強いつながりを感じるし、ルーキーどうし、一緒に学んでいくんだ」
そして先発DEホリデイの大ケガにより、今度はDEアーロン・キャンプマンの出番だ。「先発する可能性もある。それは今週の練習を見て決める」とシャーマンHCは宣言した。「確かに彼はホリデイほどフィジカル的には恵まれていないかもしれない。しかし彼はたくましく、パワフルだ。チームの誰よりもビデオをたくさん見て研究している。自分が出られないとわかっていても」。キャンプマンは先輩のホリデイから多くを学んだと言う。「彼のプレーを見るだけでも勉強になるし、こちらから質問することもある。いいプレーをした時には勇気づけてくれるし、僕に足りない所があれば、建設的なコメントで助けてくれる」と感謝している。
最低でも6週から8週の欠場が決定的となったDEホリデイ。もちろんチームにとっても痛いが、彼にとってはメチャクチャ痛いケガだろう。なぜなら、彼はつい最近に契約延長交渉を打ち切っていて、多少は不満な金額でも契約書にサインしてしまっていれば、欠場しても大金を手にすることが出来ていたはずだからだ。しかし今回の大ケガで、来春FAになったとしても、半月前に提示されたような額は望むべくもない。彼への同情よりも、「高望みをしたばっかりに大金をフイにした」という皮肉な論調の記事が多い。
上記のようなメディアの雰囲気を知っているからか、DEホリデイはこのケガについて、まだ全くコメントしていない。FSシャーパーは、「大きな損失だ。彼はプレーしたがっていたし、今年は彼にとって大事な年だから、余計に気の毒に思う。彼は僕らと一緒に優勝目指して戦いたい、という気持ちでいることを僕は知ってる。6週から8週? 僕らとしては、彼が戻ってくるまで、砦を守って戦うしかないよ」
問題は誰を代わりに"パワー・エンド"でプレーさせるか。シャーマンHCは、ドラフト5巡ルーキーのアーロン・キャンプマン(右写真)で行くことに決めたようだ。「私はキャンプマンを非常に信頼している。彼は素晴らしいプレシーズンを送った。シーズンに入って、ここまでは全くプレーしていないが、彼は疲れを知らぬハードワーカーだ。確かに、ホリデイのような選手を失ったショックは計り知れない。しかしこの状況は上手く乗り切っていけると確信している」
ここ数年間、ホリデイがケガした時には、DT兼任のクリディアス・ハントがパワー・エンドに入るのがお決まりのパターンだった。しかしハントは今年から先発DTに昇格し、まずまず良いプレーを続けている。本人もコーチも、それを今になって変えたくない、という気持ちが強いだろう。だから今回は、上記のキャンプマンと、DT/DE兼任のビリー・ライオンが"パワー・エンド"を担当し、先発DTハントの控えはDTウォーレン。NTは先発ギルバート・ブラウンと控えがウォーカー。"エレファント・エンド"は先発ジョンソンと控えがバジャ=ビアミラ。この8人でのローテーションが基本になりそうだ。レイノルズの出番ができるかどうかはまだわからない。
前腕部を骨折してしまったSSアントワン・エドワーズ。本人はすぐにでもプレーしたい、というようなことを口走っているが、やはりキャストをしたままでは、ラインマンはともかく、セーフティは務まらないだろう。3週か4週は欠場の見込み。代役はマット・ボウエンかルーキーのアンダーソンだが、実績でボウエンが一歩リード。パスカバー能力に関しては、アンダーソンが上とのこと。
ボウエンは、キャンプでは(ケガがちの)エドワーズよりも実際に良いプレーをしていたと評価する声も多く、エドワーズが欠場しても、大きな損失とはならないだろう。また、昨年はセーフティにコンバートされて何試合も先発させられたCBバウ・ジューが、パンサーズ戦からは復帰の見込みで、そうなればデプス的にもまずまず。シャーマンHCもドナテルDCも、もう少し今週の対戦相手を研究してから先発を決める、と語っている。一応、月曜日には何人かのフリーエージェント選手をグリーンベイに呼んで、ワークアウトを行ったようだ。
右手親指を骨折してから2ヶ月近くのあいだ、先発センターの座をウィンタースに譲っていたマイク・フラナガン。金曜日の検査の結果、ようやくドクターからの完全な許可が出て、今週のパンサーズ戦から先発に復帰できそうだ。スナップに関してはブランクがあるとは言え、キャストをしたままガードをプレーしたり、ブロッキングTEをやらされたりしていたから、動きに関しては心配ないだろう、とフラナガン。骨折箇所についても全く心配はないようで、「もし次に骨折することがあったら、それは全く新しい別の骨折であって、前回の骨折とは関係ないはずだ」
ライオンズ戦で胸筋を痛め、当初は大したことはないと思われていたDEヴォニー・ホリデイ。しかし月曜朝の記者会見で、シャーマンHCは、ホリデイは胸筋を断裂してしまっており、最低でも6週間から8週間の欠場をすることになる、と発表した。さらに、手術を必要とするような場合、今シーズン全てを欠場することになる可能性もあると言う。1週間ほど様子を見て、それから手術が必要かどうかを決定する。
「私はプロフットボールの世界に16年もいるが、こんな試合は初めてだ」とクルームRBコーチ。QBファーヴも「ピダーソンとも話してたんだ。両チームが、こんなケガ人の多い試合は初めてだって。ちょっと異常だよ。でもみんなよくやった。他の人がどう思おうと、デトロイトはハードに戦った。極めてハードだった」と振り返る。以下、ケガの重そうな順に並べた。
この試合、QBファーヴを別にすると、勝利の立役者は、FB/RBダヴェンポートなど、これまで控えに甘んじてきた若手選手たちだ。
先発はRBミーリーだが、この日のエースはダヴェンポートだった。ラン22回84ydsだけでなく、パスキャッチでも4回31ydsと、期待通りの能力の高さを示した。「あらかじめ彼らRBたちに言っておいたんだ。『好調なヤツで行くぞ』ってね」とクルームRBコーチ。「ドラフトした時に期待していたよりも、ラン能力がかなり高いね。今日は本当にハードに走ってくれた。確かにまだ磨くべき部分はあるし、見ての通り(キャンプの多くを休んだせいで)体もまだちゃんと絞れていない。でも彼はデカくて、パワーで押すことができる。使い続けるだけのことはあるよ」
この日はテイルバックだけのはずだったが、エースFBヘンダーソンの途中退場で事情が変わった。テイルバックをやったすぐあとに、フルバックに入ってRBミーリーのためにブロッカーとなるなど、まさに大車輪の活躍だった。アーマン・グリーンが戻ってくれば出番は減るが、ヘンダーソンが欠場するようなら、FBで先発出場することになる。
これまで2試合はアクティブ登録さえされず、少し落ち込んでいたドラフト3巡ルーキー。初出場でラッキーボーイとなった。第1Qには、先制TDを許した上にターンオーバーを犯して自陣に攻め込まれる大ピンチだったが、流れを変えるビッグプレーを決めた。DTスティーブ・ウォーレンが(得意の)相手パスをティップしたボールを見事にインターセプト。相手エンドゾーンに駆け込む直前にはスピードを緩める余裕を見せた。「いやあれは目立とうとしたんじゃなくて、さすがにバテたんだ。長い距離走ったし」とアンダーソン。第2Qにもファンブルリカバーを決めている。
古くからの好敵手、名DEロバート・ポーシェイとの対戦に試合の序盤は苦しみ、何度もQBファーヴへのプレッシャーを許し、ホールディングの反則も取られたが、次第にペースをつかんだ。同僚のLTクリフトンによると、「『パス・セットを少し直したら、それからは良くなった』ってアールが言ってた」とのこと。
期待の大きかった2年目WRも、QBファーヴの信頼を得られず、なかなか投げてもらえなかった。しかしファーヴの好きなWRウォーカーが途中退場し、WRグレンも(よくわからないが)万全でなかったようで、ファーガソンを頼るしかなくなった。第3Qにはキャリア初TDを決め、その後の37ydsパスキャッチも、彼らしい見事なランアフターキャッチだった。
活躍した、というほどでもないかもしれないが。FBヘンダーソンが途中退場してしまい、ダヴェンポートはテイルバックで使いたい。そこで、ショートヤーデージのランシチュエーションでは、LBマーシャルがブロッキングFBとしてプレーした。これは先週から「緊急時のために」練習していたもの。同じように、TE不足になったため、手の骨折から復帰間近のCフラナガンがブロッキングTEに入ったりした。全く、総力戦という他ない。
これまで、ニッケルバックはCBマクブライドだったが、先週までの3rdダウンロングでの不振を打開するため、この試合からはニッケル時にはSマット・ボウエンがセーフティに入り、Sエドワーズがニッケルバック、ダイムバックはルーキーのSアンダーソンに。その甲斐あってか、相手の3rdダウン成功率を23%に抑えた。CBマクブライドは「そのことはコーチに聞いてよ」とふくれっ面だったが、エドワーズのケガにより、これまでと変わらない程度の出番を与えられそうだ。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (2-1) | 7 | 10 | 14 | 6 | 37 |
Lions (0-3) | 7 | 10 | 0 | 14 | 31 |
<第1Q> 両者3&アウトに終わったあと、ライオンズはパントをキャッチしたドラモンドからWRハキームのリバース。そのままハキームが72yds走りきってタッチダウン。次のドライブでもサックされたQBファーヴが自陣42でファンブルロストしてしまう、パッカーズにとって最悪の立ち上がり。しかしDTウォーレンが相手パスをティップし、初出場ルーキーのSアンダーソンが78ydsのINTリターンTD。同点。
<第2Q> ダヴェンポートのランでボールを進め、最後はWRドライバーへ21ydsのTDパスが通って14-7。直後のDETのオフェンスでSアンダーソンがファンブルリカバーを決めるが、WRウォーカーがDET陣8でファンブルロスト、追加点のチャンスを逃す。次のドライブでもQBファーヴがインターセプトを喰らい、GB陣10までリターンされるが、ディフェンスの頑張りで3点どまり。次のドライブでロングウェルが46ydsのFGをしっかり決めて再び7点差。しかしQBハリントンがキャリア初TDをRBラモント・ハリスへの39ydsパスで決めて同点。前半終了間際、WRウォーカーの55ydsキックオフリターンで50ヤード付近からの攻撃も1stダウンを取れず。同点のままハーフタイムへ。
<第3Q> 後半最初のドライブ、ダヴェンポートのランを中心にボールを進めたパッカーズ。最後はWRファーガソンへのキャリア初TDが通って勝ち越し。次のDETのドライブでCBマッケンジーがインターセプトし、敵陣41ヤードからのチャンス。WRファーガソンへの37ydsパスのあと、TEフランクスへの3ydsTDパスが決まって14点差。 第3QにはほとんどDETに1stダウンを許さず第4Qへ。
<第4Q> パッカーズは細かくパスをつないでFGで3点を追加。しかしライオンズは50ydsのキックオフリターンから、パスインターフェアなどであっさりTDを返し10点差に。2ミニッツを切ったところでRBスチュワートがスクリーンパスで52ydsのタッチダウン。なんと3点差に。オンサイドキックを成功させられたかに見えたが、オフサイドの反則で救われる。二度目のオンサイドはシャーパーがキャッチ。DET陣で3回ランのあとKロングウェルが47ydsを決めて6点差。残り1分15秒。キックオフの際にパッカーズは2回続けてオフサイドで蹴り直したあげくGB陣48までリターンされてしまう。最後は、GB陣34からのQBハリントンのパスを、CBマクブライドがインターセプトしてようやく決着。
パッカーズ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ライオンズ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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この春に大型の6年契約を結んだDEジョー・ジョンソン。来年、少し苦しくなるサラリーキャップへの負担を軽減するため、パッカーズは、来春支払われるはずの$1.75ミリオンのロースターボーナスを今年の契約ボーナスに繰り入れて、つまり一年早く支払うことになった。どうやら、DEホリデイとの今季中の契約延長を断念したことと、大ケガのためにOTタウシャーとの契約延長交渉が棚上げになったために、現在のサラリーキャップに余裕ができ、この前払いが可能になったものと思われる。
来季のキャップに余裕を作ったことによって、今シーズン後に、DEホリデイとの契約延長交渉をやり直せるかもしれない。それがダメなら、RFAとなるOTクリフトンやDEバジャ=ビアミラあたりとの契約延長にその金が使われることになりそう。
アーマン・グリーンは木曜日の練習にも参加せず、ライオンズ戦は欠場の見込み。そうなるとロンデル・ミーリーが初先発することになる。しかしドラフト4巡FB/RBナジェ・ダヴェンポートが、木曜日の練習では1stユニットに参加することが多かったことから判断すると、本番でも多くのキャリーをこなすことになりそうだ。「彼はパワーとスピードを兼ね備えている。それをゲームに活かせればいいが」とクルームRBコーチ。
ダヴェンポートにとって、フルバックからテイルバックへのスイッチは慣れたものだ。大学2年まではテイルバックとして先発もしていたし、フルバックに転向させられた3年時も、両方でプレーしていて、フルバックに専念したのは4年時だけだ。「僕は最初から両方やるつもりでここに来たから、スイッチすること自体はどうってことはない」とダヴェンポート。大学時代のランは平均5.3ydsを記録している。
昨日契約したばかりのRBモーリス・スミスは、最初の練習での動きはまずまずの評価。ただし、チームに加わってわずか数日では、彼をライオンズ戦に出場させる可能性は低く、やはりミーリー、ダヴェンポート、フィッシャーの3人で行くことになりそう。ところでRBスミスは、開幕前にファルコンズから解雇されたことに余程驚いたようだ。「ウォリック・ダンと高額の契約をして、さらにT.J. ダケットをドラフト1巡で指名したから、僕は第3RBになってしまうだろうと予想はしていた。でもまさか解雇されるなんて、大きなショックだったよ」
先発RTタウシャーの大ケガで薄くなったOTの層を補強するため、パッカーズは何人かのラインマンをグリーンベイに呼んで、ワークアウトを行った。しかし経験のあるベテランと契約することはせず、ロースター上のOLは相変わらず8人のまま。結局、元スティーラーズのOTクリス・ファリスをプラクティス・スクワッドに加え、代わりに解雇されたのはOGティム・ステューバー。
OTファリスはUCLA時代にアウトランド賞を受賞し、1999年スティーラーズからドラフト3巡指名を受けた。しかし足を疲労骨折し、ルーキーシーズンを棒に振ってしまう。そして翌2000年の開幕ロースターに残れずカットされ、そのまま2000年はプレーせず。昨年はビルズと契約したが、初先発を果たした第3週に脚を骨折してしまい、シーズンアウト。今年もビルズのキャンプに参加していたが、最終ロースターには残れなかった。ファリスは身長6フィート8インチ(2m03cm)の長身選手で、パッカーズの最高身長ということになる。
1992年9月20日は、ケガで倒れたQBマコウスキーを2年目QBブレット・ファーヴがリリーフし、記念すべき初勝利を挙げた日だ。この日のパフォーマンスで先発QBの座を奪ったブレット・ファーヴは、それから10年たった今でも全試合先発を続けており、今週のライオンズ戦でレギュラーシーズン160試合連続先発ということになる。
1991年のドラフトで、 まだNYジェッツのフロントの一員だったロン・ウルフは、強肩で勝負強いサザン・ミシシッピ大のブレット・ファーヴがどうしても欲しかった。しかしジェッツにはその年の1巡指名権がなく、2巡7位指名権を持っていたジェッツの目前で、ファルコンズがファーヴを指名してしまう。その年の秋、低迷が続くグリーンベイを立て直すべく、ロン・ウルフはパッカーズのGMに就任した。その間、無鉄砲なルーキーQBは、ファルコンズの第3QBとして、その無鉄砲さを夜の街で発揮するばかり。完全にジェリー・グランヴィルHCから睨まれてしまう。
相変わらずプレーオフに出られないパッカーズ。年が明けて1992年、ロン・ウルフ新GMは、リンディ・インファンテHCを解任し、49ersのOCだったマイク・ホルムグレンを新HCに招請。次に新GMがやったことは、ドラフト1巡指名権と交換で、ファルコンズの2年目QBブレット・ファーヴを獲得すること。全く先発経験のない、前年のドラフト2巡指名QBを獲るために、1巡指名権を投げ出すのは極めて異例なことだ。ファルコンズは喜んでトレードに応じたが、結果的に賭けに勝ったのはパッカーズの方だった。ロン・ウルフは名GMの名をほしいままにし、ホルムグレンは名コーチの仲間入り。多くのアシスタントコーチが、のちに他チームのHCに巣立っていったのも、全てはこのトレードのおかげだと言っても過言ではない。
ロン・ウルフGMの大きな期待を背負って北の街にやってきたブレット・ファーヴだが、当時のエースQBはドン・マコウスキー。WRスターリング・シャープとのホットラインで活躍を続けていた。ホルムグレンHCも「先発はマコウスキー」と明言し、「私はそれほどQBに関して心配していなかったのだが」と語るなど、ウルフGMほどファーヴを評価していないことが当時のコメントからも分かる。ともかくファーヴは、長期計画でウェストコーストオフェンスを仕込まれることになった。第2週のバッカニアーズ戦で大差を付けられたパッカーズは、後半のほとんどをQBファーヴに任せてはみたものの、まだ先発を任されるほどの活躍はできなかった。
開幕第3週のベンガルズ戦、第1Qの途中でエースQBマコウスキーがサックされ、足首の腱を損傷してしまう。リリーフとしてフィールドに立ったブレット・ファーヴだが、最初のうちは力みばかりが目立って、ファンブルや投げ損ないを繰り返す。そのままベンガルズのペースで迎えた第4Q、得点は3-17。
ルーキーCBテレル・バックリーのパントリターンTDで勢いを取り戻したパッカーズだが、その後FGを決められて10点差。突如として、ファーヴ率いるオフェンスの歯車が噛み合い始める。自身のスクランブルやWRシャープへの33ydsパスでボールを進め、88ydsのドライブをWRシャープへのTDパス(これはQBファーヴにとってもNFL初のタッチダウンだ)で締めくくった。
再びFGを決められて6点差。残り1分07秒。自陣8ヤードからのドライブ。ハドルに向かうファーヴはすでにベテランのような貫禄を見せている。二つ目のプレーでWRシャープへパスを通し、41ydsのロングゲイン。肋骨のケガを悪化させたシャープが退いたあと、RBワークマンへの11ydsのパスが通って敵陣35ヤード。ボールをスパイクしたのが残り19秒。そして運命のプレー。ポンプ・フェイクを入れたQBファーヴは、シャープの代役として入ったWRキトリック・テイラーへ、矢のようなロングパス。火を噴くようなボールが相手DBの間をすり抜けて、WRテイラーの手にぴったり収まり、劇的な逆転劇が幕を閉じた。
奇跡的な逆転勝ちでNFL初勝利を挙げたQBファーヴ。彼がヘルメットをむしり取って、子供のようにフィールドを駆け回るシーン(右上写真)を、ランボーフィールドの観客はこのとき初めて目にした。この試合はQBファーヴの初勝利であるとともに、ホルムグレンHCにとっての初勝利でもあった。マコウスキーのケガによってチャンスを掴んだブレット・ファーヴは、このあと二度とスターターの座を明渡すことなく、レギュラーシーズン159試合で104勝55敗。殿堂入りをすでに確実なものにしている。
パッカーズはRTタウシャーをインジャリー・リザーブに入れ、空いたロースター枠を使って、元ファルコンズのRBモーリス・スミスと契約した。パッカーズのRB陣は、FBを含めて5人体制でシーズンに入った。しかしエースRBグリーンがヒザを痛め、2番手のミーリーもセインツ戦で首を少し痛めている。FB兼任のルーキー、ダヴェンポートは足にピンを埋め込んだままで、痛みが消えたわけではない。実績のあるモーリス・スミスを加えてRBの層を厚くしておこう、という意図だと思われる。
RBモーリス・スミスはNorth Carolina A&T出身の3年目。2000年にドラフト外ルーキーとしてファルコンズと契約。プレシーズンゲームでの活躍が認められてロースター入り。昨年はケガで欠場したエースRBジャマール・アンダーソンに代わって12試合に先発し、237回760yds(平均3.2yds)を走りチームのリーディング・ラッシャーに。パスキャッチも19回230ydsを記録している。なお、パッカーズでの登録名は"Moe Smith"ということになっているようだ。
タウシャーのインジャリー・リザーブ入り、ドットソンの先発昇格によって、最も不安なのは左タックルの控え。先発センターへの復帰が近づいているマイク・フラナガンが、左タックルでの練習をこなし、まずまずの手応え。「今のところはこれで行ってみようと思う。フラナガンは非常にアスレチックで、フットワークが良く、パスプロテクションが良い」とシャーマンHC。もしフラナガンに左タックルが務まるなら、クリフトンが倒れても、昨年から成長しているマイク・ウォールを左ガードに固定しておけるため、メリットは大きい。
「言われたとおりのことをするだけだよ。LTのことは先週から言われていたんだけど、タウシャーが倒れたから、なおさら他に選択肢がない。アサインメントについては良く知ってるから、それは問題ないはずだ。あとはテクニック的なことだけ」とフラナガン。彼がルーキーの時には、ウルフGMも「彼なら左タックルでも先発ができる」と評価していた。しかしフラナガンはかなりスリムなタイプで、軽いフットワークはあっても、ランブロックで相手を押し込むパワーはない。
間違いなく今シーズン最悪のニュース。火曜日の精密な検査の結果、RTマーク・タウシャーの左ヒザの状態は、当初考えられていたよりもかなり悪く、今シーズンの残り全てを欠場する可能性が高くなった。タウシャーの父親によると、検査の結果、側副靭帯の深刻な損傷に加え、前十字靭帯も一部断裂しており、大きな骨片も除去する必要があるとのこと。
手術を受けるとすると、今シーズンは確実にアウト。タウシャーはその前に、いわゆる"セカンド・オピニオン"を求めて、チーム外のドクターの診断も仰ぐことにしている。ドラフト7巡指名ながらプロ入り2年間で素晴らしい評価を手に入れ、契約延長の交渉を始めようとした矢先の大ケガは、チームにとってもタウシャー本人にとっても非常に痛いものとなった。シャーマンHCは彼をInjury Reserveに入れると語っており、オフェンシブラインのデプスを強化するために、代わりの控えラインマンを探すことになる。
セインツ戦では大事なところでビッグプレーをいくつも許し、大量リードを与えるきっかけを作ったSSアントワン・エドワーズ。地元メディアやファンの間では、「キャンプでいいプレーをしていたマット・ボウエンを何故先発させないのか」と、エドワーズ不要論が勢いを増している。しかしコーチたちは、エドワーズのフィジカル能力の高さに望みを賭けていて、ボウエンを先発起用することは考えていないようだ。
「もっといいプレーをしたいと思ってる。それは間違いない。今よりもっといいプレーができるはずだ。目で見たことを信じて、もっと思い切ったプレーをすることが必要だと思う。勉強もまだまだ足りないし」とエドワーズ。スロウィックDBコーチは彼の経験不足や、ケガで十分なキャンプを過ごせなかったことを理由にするが、彼はルーキーではない。まがりなりにも彼は'99年のドラフト1巡指名なのだ。十分にチャンスを与えられてきたにも関わらず、シャーパーやバトラーを脅かすことさえできなかった。
セインツ戦の最初のドライブ、WRジョー・ホーンへのパスが40ydsのビッグゲインになったのも、ルーキーWRスタルワースへのクイックスクリーンパスがタッチダウンになってしまったのも、エドワーズのプレー次第では防げたことだ。「あれらのタックルは決めなくては。それは全くその通りだ」とシャーマンHCも認めている。「我々のディフェンスでは、セーフティたちはランプレーでたくさんの仕事をしなくてはならない。セインツ戦では、あの62ydsのランを除けば平均4yds以下に抑えていたから、まずまずと言えなくもない。しかしセーフティたちにはもっとフィジカルになってもらいたいね」とシャーマンHC。
練習が休みの火曜日、今年で3回目となる"Packers Golf Invitational"が開催された。パッカーズの選手とファン達が一緒にコースを回ることができるチャリティー・イベントだ。パッカーズからはQBファーヴ、FSシャーパー、WRドライバー、Cウィンタース、OGリヴェラ、LBウェイン、Kロングウェル、Pビドウェル。また、パッカーズOBからも、LBブライス・ポウプ、WRドン・ビービなど多くの元選手がプレーを楽しんだ(写真はこちら)。チャリティーの収益金はQBファーヴの"Brett Favre Forward Foundation"とFSシャーパーの"Sharper Kids Foundation"に寄付される。
セインツ戦の第4Q、ショートパスをキャッチした直後にヒットを受けて右ヒザを痛め、その後プレーしなかったRBアーマン・グリーン。どうやら太腿(ヒザ上)の腱を痛めたようで、今週のライオンズ戦の出場は微妙となってしまった。シャーマンHCによると、硬い人工芝の上でのプレーのせいで、ヒザに腫れもあるとのこと。
グリーンは月曜日の軽い練習ではスプリントを走らず、(火曜日は休み)水曜日の練習にも参加しない予定。「出場できるかはまだわからない」とシャーマンHC。グリーンは2000年に移籍してきて以来、全試合に出場しており、シアトル時代にも欠場は2試合だけ。もし彼がプレーできない場合、ロンデル・ミーリーが先発し、FB兼任のルーキー、ダヴェンポートが2番手。フィッシャーが3番手となる。ミーリーはセインツ戦の途中で首を痛めたが、たいしたことはないようで、「もちろん出る」とのこと。
セインツ戦の第2Qに左ヒザを痛めたRTマーク・タウシャーは、予想された通り状態が悪く、側副靭帯と半月板を損傷したようだ。半月板を修復するための関節鏡手術を受ける予定。シャーマンHCによると、8週間ほどの欠場を予想しており、復帰の予定としては(仮に)11月17日の@ミネソタを考えているとのこと。
OTの控えはドラフト外ルーキーのOTケヴィン・バリーだけになってしまったが、パッカーズ首脳は、今のところ補強は考えていないという。代役のアール・ドットソンの能力そのものに関しては心配は少ないが、それよりもドットソンはケガのリスクが気になる。これはタウシャーが倒れる前から予定していたことだが、ヒザや腰の古傷への負担を減らすため、試合と試合の間の練習量を注意深くコントロールすることになる。
先発の右タックル、マーク・タウシャーはセインツ戦の第2Qで、左ヒザの側副靭帯を損傷した模様。どのくらい深刻なのかは、詳しい検査を待たなければ分からないが、シャーマンHCは試合直後に「かなりの期間、欠場することになるのではないか。まだわからないけれど私の感じたところでは、6週間から8週間」と語っている。
代役に入ったのはもちろん、'95年から'99年まで先発右タックルを務めたアール・ドットソン。センターのウィンタースに続き、スーパーボウル経験のある古株が先発OLに戻ってくることになった。「ドットソンなら大丈夫だろう。先発OLのうち2人がいなくなったけど、彼ら2人がいてくれるおかげで、リズムを失わずに済むと思う。こんなこと言うのはタウシャーに悪いけど、ドットソンがいてくれたことに感謝してる」とQBファーヴ。
左右両タックルのバックアップを兼任していたドットソンが先発に繰り上がったことで、控えOLの層はいよいよ薄くなった。「先発RTのドットソンがLTのバックアップを出来るわけないからな」とベクトルOLコーチ。 しかもヒザと腰に爆弾を抱えるドットソンがずっと元気でいられる保証はない。右タックルの控えはドラフト外ルーキーのケヴィン・バリーが昇格し、もし先発左タックルのクリフトンが倒れた場合は、LGウォールをLTに回して、LGにはフェラリオかフラナガンを入れることになりそう。とにかくもし次にOLにケガ人が出たら、緊急事態だ。
WRテリー・グレンは、軽い脳震盪を起こして2回60ydsに終わったファルコンズ戦と違い、今回はエースWRにふさわしくパスキャッチ9回81yds。前半終了間際には、移籍後初となるTDパスを見事なジャンピングキャッチで決めた。しかしチーム全体がリズムに乗り始めた矢先の後半開始直後、痛恨のファンブル。この試合のパッカーズを象徴するような出来事だった。
「全てがあまりに速いスピードで起きた」とグレン。「キャッチした直後、僕はもっとしっかりとボールをホールドしなきゃいけなかった。ファーヴがあのパスをインサイドに投げ込むってことは、外側に相手ディフェンスがいる、と僕に教えてくれたようなものなのに。キャッチした時に、まだ僕はそこに相手がいることに気が付かず、その瞬間に"ブン!"・・・ボールをもろにヒットされた」と残念がる。
とはいっても、前半のTDパスキャッチは素晴らしいものだった。FSシャーパーのINTリターンによって得た敵陣14ヤードでの1stダウン10。最初に左サイドを見たQBファーヴは、そちらをあきらめて右へシフトした。名セーフティのサミー・ナイトとCBホーソーンがグレンをカバーしていたが、ファーヴはわざと高いパスを投げた。「ジャンプしてるなんて意識さえなかった。相手が来ていることがわかったから、速くボールがこっちに届いてほしかった。あれはファーヴがよく投げるパスで、僕は彼があれを投げるのを以前からずっと見てきた。彼とアイコンタクトをした時、あのパスを投げるのがわかった」とグレン。背中から着地したが、しっかりボールは確保した。
そのTDパスキャッチはこの日2回目のキャッチであり、その次が後半最初のファンブル。以前のテリー・グレンだったら、そのようなミスがあると自分で勝手に落ち込んで、そのあと精彩を欠くのがよくあるパターン。しかし第4Qには再びQBファーヴとのホットラインがつながり、短めのパスを7回成功させている。ウェストコーストオフェンスでのエースWRは、このようなフィールド中央へのアクロスパターンを恐れずに走らなければならない。その意味で、プレシーズンゲームの多くを欠場したグレンにとって重要なテストをクリアしたと言えるかもしれない。「それよりも試合に勝った方がずっと良かった」とグレン。
「プレシーズンが終わった時、いかにパッカーズディフェンスが良いか、誰もが話していた。でも正直言って、僕ら自身が思っていたほど良くはない。これは4勝12敗のチームのプレーだ」とFSダレン・シャーパー。2週続けての大量失点に危機感はつのるばかりだ。ミスタックルを繰り返し、集中力とアグレッシブさに欠け、いくらブリッツを入れても相手QBにプレッシャーをかけられない。それどころかカモにされた。「ソフト」という言葉でしか形容のできないディフェンスだ。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (1-1) | 0 | 10 | 7 | 3 | 20 |
Saints (2-0) | 7 | 14 | 7 | 7 | 35 |
大事な3rdダウンでのパスをことごとく決めたセインツが、ターンオーバーで奪ったボールを効果的にタッチダウンに結び付けて、パッカーズを圧倒した。パッカーズはセインツのパスラッシュに苦しみ、3rdダウンコンバージョンをわずか3/13、23%しか成功させられなかった。被サックは1回だけだったが、QBファーヴがヒットされたり、投げ急がされたりすることが多く、インテンショナル・グラウンディングを2回も取られ、オフェンシブラインの反則も多かった。
パッカーズディフェンスは、先週のファルコンズ戦の続きのような勝負弱さ。RBマカリスターのランはまずまず抑えていながら、3rdダウンロングでもことごとくパスを通され、大事なところでビッグプレーを許した。セインツ守備とは対照的に、パッカーズはQBブルックスにプレッシャーをかけられなかった。第4Qには8点差まで追い上げたが、そこでRBマカリスターに4回73ydsも走られてとどめタッチダウンを奪われた。
第1Q、最初のドライブで、いきなりWRホーンへの40ydsパスが決まり、3rdダウンを3回とも成功させたセインツが最後はRBマカリスターのTDランで7点先行。逆にパッカーズはQBファーヴがインターセプトを喰らう最悪の立ち上がり。 前半を通してパッカーズはフィールドポジションが悪く、(ターンオーバーを除いて)すべて自陣30yds以内からの攻撃を強いられた。
第2Qに入って、RBグリーンのランでペースをつかんだパッカーズがFGで3点を返すが、次の攻撃でRBグリーンが自陣21ydsでファンブルロスト。最後はWRペイソンへのTDパスを許して3-14。さらにルーキーWRスタルワースに34ydsのTDパスキャッチを決められて3-21。前半終了間際、FSシャーパーのインターセプト(リターン44yds)でつかんだチャンスに、WRテリー・グレンが移籍後初のタッチダウンを決め、かろうじて11点差でハーフタイムへ。
後半最初のドライブ、WRグレンがパスキャッチのあとファンブルロスト、それを38ydsリターンされて18点差。セインツが39ydsFG失敗に救われた直後の攻撃で、WRドライバーへの26ydsのTDパスが通って再び11点差にして第4Qへ。
第4Q、敵陣47ydsでの4thダウン2ギャンブルを敢行するが、QBファーヴがショットガンのスナップをファンブル。2回続けてセインツの攻撃を3&アウトに抑えるが、6分を費やして敵陣17ydsに攻め込んだ攻撃は3点どまりで8点差。残り4分半、ランで時間を使おうとするセインツのRBマカリスターを止められず、62ydsのビッグゲインを許す。最後もマカリスターにTDランを決められて万事休す。
パッカーズ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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セインツ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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昨日、シャーマンHCが「フラナガンの復帰は第5週あたり」と話したことが、フラナガン本人には不満だったのかもしれない。ついにキャストを外して右手でのスナップ練習を再開した。「コーチたちは慌ててないかもしれないが、こっちはそうもいかないよ。サイドラインで見学なんて、前に脚を骨折した時に、もう嫌ってほどしたからさ。もうこれ以上見る必要なんてない」とCフラナガン。
ベクトルOLコーチは、「誰が先発かなんて論争はない。ウィンタースは確かにすごい選手だが、ケガをしたからってフラナガンが定位置を失うなんてことはない。正センターはマイク・フラナガンだ」と語り、焦るフラナガンを落ち着かせようとしているようだ。
契約延長交渉が暗礁に乗り上げた形のDEヴォニー・ホリデイだが、彼自身は、パッカーズに残りたいという希望を捨てたわけではない。「確かに今回はうまくいかなかったし、チーム側も他に契約しなきゃいけない選手もいる。でも僕は残りたいという希望を持っている。この街は僕にとても良くしてくれたし、僕はパッカーでいたい」とDEホリデイ。
「シャーマンHCは、交渉の過程でとても正直にいろいろ話してくれた。何ができて、何ができないかをね」とホリデイは感情的なしこりがないことを強調している。シャーマンHCも、「彼がこの交渉の中で、きちんと物事を処理していることに感心している。交渉に気を取られることがなく、チームを第一にしていた。彼も我々の努力をわかってくれた。残念ながら今回はうまくいかなかっが、シーズンの終わりには、合意できるかどうか再び話し合うつもりだ」
交渉を打ち切ったパッカーズは、現在サラリーキャップに$2.7ミリオンの空きがある。今後は3年目のOTマーク・タウシャー(来春RFAになる)との契約延長に向けて交渉をすることになる。すでにタウシャーの代理人に連絡を取り、交渉の準備を進めている。「僕らは合意に達することができなかったけど、チーム側も前に進まなきゃならない。(他の選手と交渉することを)僕は理解しているよ」とホリデイ。
春から続いてきたDEヴォニー・ホリデイとの契約延長交渉は結局合意に至らず、残念ながら交渉は打ち切りとなった。最も根本的な部分、「彼の価値をどう評価するか」という点において、両者の意見の開きがあまりにも大きかったようだ。このまま交渉が再開されなかった場合、ホリデイは来春フリーエージェントとなる。「プレーには全く影響は出ないと思う。彼は自分がなすべきことをわかっている。彼はチームがスーパーボウルに行くためにプレーするだろう。パッカーズの成功と、彼自身の成功とは全く矛盾しない」と代理人。
伝えられているところでは、ホリデイ側は、この春DEジョー・ジョンソンがパッカーズと結んだ「契約ボーナス$6.5ミリオン含む$33ミリオン」に近い額を要求していたと言われ、パッカーズ側は、最近契約延長したDEアーロン・スミス(PIT)の総額$25ミリオンと、DEマイク・ラッカー(CAR)の総額$23.3ミリオン(どちらも5年契約)の中間ぐらいをオファーしていたと言われている。
今シーズン中に、ホリデイの大活躍によってチーム側が評価を見直すなど、交渉が再開される可能性も残されてはいる。 逆にもし彼が大ケガをした場合、商品価値が大きく下がってしまうというリスクも、ホリデイは抱えることになる。またパッカーズ側は、彼を来春フランチャイズ・プレイヤーかトランジション・プレイヤーに指名して、移籍を防ぐことも可能だが、その場合、サラリーキャップへの痛手も非常に大きくなる。
Cマイク・フラナガンが右手を骨折して以来、そろそろ6週間が経とうとしている。骨のつながり具合は順調で、早ければ来週末の試合にも出場できそうな状態だが、首脳陣は彼の復帰を急いではいない。その余裕をもたらしているのはもちろん、大ベテランのCフランク・ウィンタースが堅実に穴を埋めていることだ。「復帰するのは、まあ第5週のシカゴ戦かな。今のところ、すべて問題ない。だから保守的になっているんだ」とシャーマンHC。
現在のフラナガンは、練習でプレーするときだけは(ドラエモンのような)大きなキャストをつけているが、普段はもう必要がない。治りかけたいま無理をさせて、再び骨折するようなことがあると今シーズンは終了になってしまう。ウィンタースのおかげでそのようなリスクを負う必要がない。もうしばらくは、控え左ガード兼、(ウィンタース、フェラリオに続く)3番手センターとしてサイドラインで控えることになる。
今年でNFL3年目でありながら、最初の2年間はケガに苦しめられ、わずか11キャリーしか記録していないRBロンデル・ミーリー。しかし今年のキャンプでは何人ものRBを蹴落として2番手の座を確保し、開幕戦では5回30ydsの活躍。第3Qにはプロ入り初TDを決め、第4Qには18ydsのランで逆転TDドライブをお膳立てしている。「彼は信頼できる。これが一番大きいんだ。試合途中でいきなり入って、躊躇なくコールされたプレーができる。派手なタイプじゃないが、非常に使える」とクルームRBコーチ。
派手さはないが、滅多にファンブルせず、ブロック力もあり、ハードに走る。誰もが思い出すのはパッカーズの元RBエドガー・ベネットだ。そのベネットは今、クルームRBコーチのアシスタントをしている。「僕らはよくその話をするんだ。ベネットも、僕を見ると自分のプレーを思い出すらしい。ヒザを高く上げるスタイルやなんかをね」とRBミーリー。もちろん今のミーリーとエドガー・ベネットを比べるなど無理な話だが、ベネット自身、元々はフルバックであり、最初からエースRBだったわけではない。
今週DEカビーア・バジャ=ビアミラがマッチアップするOTカイル・ターリーは、同じサンディエゴ州立大の出身。しかも同じ9月24日の誕生日(ターリーが2年上)を持つ先輩との対戦を、バジャ=ビアミラは楽しみにしている。オールプロ級の実力だけでなく、かなりの激情家としても知られるOTターリー。昨年のジェッツ戦で、QBブルックスに対する(ひどい)フェイスマスクの反則に激怒した彼が、相手のヘルメットをむしり取って、それを放り投げながら自ら退場していったシーンは記憶に新しい。
「あのヘルメット投げは、決して初めてのことじゃないんだ。僕も大学時代、練習でやられたことがある。よっぽど怒ってたんだろうね。ヘルメットを取られて投げられた。それがカイル・ターリーだ」とバジャ=ビアミラ。「彼は常にアグレッシブで、ホイッスルが鳴るまで全力でプレーする。時にホイッスルが鳴ってもプレーする。でもフィールドを離れれば、彼は素晴らしい人だ」
同時多発テロから1周年の11日。パッカーズの場合、特にチームとしてのイベントはなく、通常どおりの練習が行われた。
プロ入り以来8年間をニューオーリンズで過ごしたDEジョー・ジョンソン。パッカーズの一員となった今も、多くのNFL選手がやるように、古巣を批判したり恨み言を並べるようなことは、ジョー・ジョンソンはしない。過去をくよくよと考えること自体をしないのだ。「そういうのはエネルギーの無駄だと思うんだ。過去を振り返るより、もっとポジティブなことにエネルギーを使いたい」とジョンソン。
フリーエージェントになったこの春、彼はもともとセインツを離れるつもりはなかった。しかしセインツ側との交渉が上手くいかず、結果的にグリーンベイを選ぶことになった。(そういう事態を許したセインツのGMはその後解任されている)。「僕の移籍がGMの解任につながったと思うか? 僕の考えでは、答えはイエスだ」とDEジョンソン。「あのチームでは、僕の件が初めてじゃないんだ。こういうことは今までにもずっと起こってきたことだよ」
「あの移籍は、ビジネス上の判断であって、こういうことは起こりうることなんだと、ニューオーリンズのファンたちも理解してくれてるはずだ。ファン達は、僕に対して悪い感情を持っていないと思う」と語るDEジョンソン。パッカーズに移籍した今も、オフはたいていニューオーリンズの家で過ごす。3人の娘のうち2人はニューオーリンズに住み、多くの友人がそこにいるからだ。ただし、娘たちはもうパッカーズの91番のジャージを着ているが。
先週木曜日の練習後、WRテリー・グレンはWR陣全員を「自宅でSF@NYGの開幕戦をテレビ観戦しないか」と誘い、先約のあったファーガソン以外は全員が参加。なんとプラクティス・スクワッドのWRデヴィン・ルイスまでが、グレンの新居(出産間近のフィアンセもいるはずだが)に押しかけた。WRドライバー直々のリクエストによる、"Pizza Hut Meat Lover's special "を皆で食べながら、今後自分たちWR陣が浴びることになるスポットライトについて熱心に話し合った。
「きっと『パッカーズの成功はWRしだい』とか『すべてはWRたちの肩にかかっている』と言われ続けるだろう、ということについて話し合ったんだ」とグレン。練習を別にすると、プライベートでこうして集まる機会は今までなかった。もちろん昨年もこんなことはなかった。「今年はユニットとしてもっと力を合わせることが必要だ」とWRドライバー。経験豊富なグレンのことを、「伝説の人物のように崇めている」とWRドライバーは言う。
WRドライバーによると、そのパーティでWRグレンはリーダーシップ宣言をしたと言う。しかしグレンはその話を笑って否定し、「そんな形で、みんなを家に招待したぐらいで、リーダーシップが取れるとは思ってない。日曜日に試合で、自分の全てを出し切って良いプレーをした時にこそ、僕はリーダーだと思われたいんだ。リーダーシップっていうのはそういう形で現れるものだよ」と騙っている。WRドライバーは、「僕はグレンのことを伝説の人物のように思っているんだ。スーパーボウルや、プロボウルでプレーした選手なんて、そういるもんじゃない。『自分も彼の行った所へ行ってみたい』と思ってるよ」と尊敬している。
ホームでの34失点は、1998年のマンデーナイトでのヴァイキングス戦で37失点を喫して以来。2年目QBマイケル・ヴィックの超人的なプレーに翻弄されたのは誰の目にも明らかだが、それ以外にも、単純なタックルミスを重ね、ミスコミュニケーションのためにパスカバレッジをしくじり、ブロッカーにやすやすとコントロールされた。「今日の我々のプレーにも、結果にも満足してはいない。でも心配はしていないよ。チーム全員がビデオを見て反省して、きっと良くなっていくだろうから」とLBニッカーソン。
LB陣、特にネイト・ウェインの不出来は明らかだった。第2Qでの3rdダウン1、ランフェイクにつられた彼は、FBクリスチャンに完全に背後を抜かれ、55ydsのロングゲインを許してしまう。直後のTEクランパーへのTDパスも、LBウェインがQBヴィックの動きにつられたものだ。第3Qにも同じようにエンドゾーン内でTEケリーをワイドオープンにしてしまったが、彼の落球で救われた。
次のドライブでも、FSシャーパーとCBウィリアムズの間のコミュニケーションミスによって、サイドライン際を駆け上がるWRフィネランをフリーにしてしまう。らくらくタッチダウン、と誰もが思った瞬間に、またもや落球によって救われる。2度のキャッチミスがなければ14点を失っていたところを、FGの3点で救われた。「今日は我々のディフェンスが出来ていなかった。ブロッカーをかわすことができず、ギャップを埋めることができず、いくつものミスも犯した。今はただ、試合に勝てただけで嬉しいよ。ディフェンス的には完全にやられていた試合だからね」とFSシャーパー。
QBヴィックを追いかけるのに疲れ果て、RB陣を止めることが出来なくなり、最終的には30回180yds(平均6ヤード)ものランを許したパッカーズディフェンスは、オーバータイムになって、ようやくファルコンズの攻撃を3&アウトでしのぐことができた。「あれこそ我々が、ドライブ毎に期待していた守備だ。不満なのは、あの守備が毎回できずに、フィールドから出られなかったことだ」とDEジョー・ジョンソンは語る。「フィジカル面で負けたとは思わない。あまりにもミスが多すぎたんだ。その多くがアサインメントミスだったし、それは直していけるものだ」
前半のファンブル2回から立ち直って、ラン155yds、パスキャッチ6回42ydsの大活躍を見せたRBアーマン・グリーン。暑さと湿度のために脱水症状になり(胃も悪かったのかもしれない)、試合中に点滴を受けた。二度のファンブル(うち一回はヒザが先にダウンしていたようにも見える)については、シャーマンHCは「大量の発汗が影響したのは間違いない。試合が進むにつれて、しっかりボールを守っていた」と弁護する。グリーン本人も「ミスは必ずあるものだ。QBは必ずインターセプトを犯すし、RBがボールをこぼすこともある。問題はそれにどう立ち向かうかだ」とグリーン。
2番手RBとしてのデビュー戦だったロンデル・ミーリーは5回30ydsと十分な働き。グリーンがロッカールームに戻っている間に、キャリア初タッチダウンを挙げた。「とにかく暑かった。ほとんど息もできないぐらいひどかった。でも僕はリリーフ・ピッチャーのように、準備は出来ていた」とミーリー。
3番手RBトニー・フィッシャーを外してRB/FB4人体制で試合に臨んだパッカーズ。しかし延長では、2番手RBミーリーもハムストリングを痛めて使えなくなってしまい、グリーンも消耗が激しい。そのせいで、決勝FG直前の2回のランは、ルーキーFBダヴェンポートに委ねられた。NFL初のボールキャリーは2回8ydsとまずまずで、ボールをFG安全圏まで進めることができた。
第4Q残り1分、ゴール前数インチでの4thダウンゴール。FBウィリアム・ヘンダーソンは1999年12月以来のタッチダウンランを決めた。壁のような相手ラインを相手に、かろうじてエンドゾーンへ押し込んだ。ラインを越えたかどうか、ビデオリプレーが必要なほど際どかったが。「彼が苦労しているのが見えたから、僕が後ろから押したんだ。死ぬほど疲れていようと、チームのために出来ることはしないとね」とRBグリーン。元パッカーズのLBジョン・シエリーは「彼はエンドゾーンに入ってない。僕が止めた」と不満そう。
NFLデビュー戦で4キャッチ56yds・1TD、リバースで11yds、キックオフリターン3回で63ydsと貢献したWRジャヴォン・ウォーカー。ドラフト2巡指名権を手放してまで彼を指名した首脳陣の期待に、見事に応えている。「彼はいくつかの良いプレー、特に最後のドライブでのキャッチはビッグプレーだった。彼のプレーぶりを本当に誇らしく思うよ」とシャーマンHC。
「どの試合でも、あらかじめ自分がどれくらいできるかなんて、僕は考えない。ただチャンスがあれば、それを最大限活かしたいだけ」とウォーカー。キャリア初のタッチダウンは第3Q。名CBブキャナンとマッチアップしたウォーカーは、当初の予定ルートはアウトパターンだったが、相手の動きを見てインサイドに走りこみ、それを察知したQBファーブがドンピシャのTDパスを投げた。延長での貴重な18ydsパスキャッチも、CBブキャナンが相手のタフなキャッチだった。
パッカーズよりも2つ前の1巡18位指名権を持っていたファルコンズは、彼を指名することを真剣に検討した、とQBコーチが告白している。「しかし、RBダケットを指名したことも正しかったと思っているがね」。ルーキーシーズン、特にシーズン序盤では、ルーキーWRはプロに慣れるのにモタつくことが多いが、ウォーカーは見事な落ち着きを見せた。デビュー戦でウォーカーと同じような活躍をした今年のルーキーWRは、1巡13位指名のWRスタルワース(セインツ)しかいない。
WRドライバー | 肋骨 |
DTブラウン | ヒザ |
OGリヴェラ | 首 |
SSエドワーズ | 鼠蹊部 |
Pビドウェル | 足首 |
WRグレン | 軽い脳震盪 |
RBミーリー | ハムストリング |
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | OT | Total | |
---|---|---|---|---|---|---|
Falcons (0-1) | 0 | 21 | 3 | 10 | 0 | 34 |
Packers (1-0) | 3 | 10 | 14 | 7 | 3 | 37 |
点の取り合いの末、オーバータイムにもつれこんだ試合を、相手のミスや、少し地元よりの判定にも助けられたパッカーズがかろうじて拾った。両者ともランディフェンスに課題が多く、2年目QBヴィックの底知れぬポテンシャルを見せ付けられた試合でもあった。また、パッカーズのWRグレン、WRウォーカー、ファルコンズのRBダン、WRウィリー・ジャクソン、KR/PRロッサムなど、新加入の選手たちがそれぞれ見せ場を作った。
天気は晴れ。キックオフ時の気温は28℃で、ランボーフィールドの開幕戦としては史上最高気温タイ。フィールド上はもっと暑そうだ。立ち上がりこそファルコンズの攻撃をパントに終わらせたパッカーズだが、その後はまるでQBヴィックを止められない。ロングウェルのFG失敗と、RBアーマン・グリーンのファンブルロストにも付け込まれ、前半だけで3TDを許す。パッカーズも前半終了間際にKロングウェルが42ydsのFGを決め、8点差でハーフタイムへ。
第3Qはパッカーズオフェンスがペースを取り戻す。WRテリー・グレンへの42ydsパスを皮切りに、前半で2回ファンブル(ロスト1回)を犯したRBグリーンのランが好調さを取り戻し、RBミーリーのTDランとルーキーWRウォーカーへのTDパス成功で逆転。その間、ファルコンズはレシーバー陣が2度もイージーなTDパスをキャッチミスして3点どまり。
第4Q、 PR/KRロッサムの好パントリターンをきっかけに、RBダンのTDランでファルコンズが再逆転。残り8分7秒から、パッカーズはRBグリーンのランでボールコントロールし、7分近くを費やして、最後は4thダウン1から、FBヘンダーソンがかろうじてゴールラインを超えて逆転。3点差で残り1分01秒、ファルコンズはタイムアウトなし。しかしヴィックからWRウィリー・ジャクソンへの23ydsパスを許してパッカーズ陣34ydsへ。第4Q終了と同時に、Kフィーリーが52ydsのFGをらくらく決めて、オーバータイムへ。
かなりの暑さの中のオーバータイム。両チームとも、特にディフェンスは疲れきっている。コイントスに勝ったパッカーズは最初のドライブ、相手反則に助けられて敵陣に入りながら、惜しくもパントどまり。しかしファルコンズの攻撃を珍しく3&アウトに抑え、自陣40ydsからの攻撃。WRウォーカーへの18ydsパスが決まってファルコンズ陣38ydsへ。そこからはグリーンが2回、ルーキーのダヴェンポートが2回ランでボールを進めて、ファルコンズ陣16yds。Kロングウェルが34ydsをど真ん中に決め、ようやくパッカーズの勝利。
パッカーズ | |||||||||||||||||||||||||||||
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ファルコンズ | |||||||||||||||||||||||||||||
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試合当日のアクティブ・ロースター(用語集参照)に登録されるのは、53人のうち45人。ということは8人が外れることになる。ただし第3QBだけは、アクティブ・ロースターから漏れても、"emergency QB"として出場が可能。というわけで、第3QBクレイグ・ノール以外に7人の選手をアクティブから外さなければならない。以下はその有力候補。
SportsIllustrated誌に掲載されたインタビューの中でQBブレット・ファーヴは、「以前よりも引退のことを考えることが多くなった」と告白している。また、「ミシシッピの自宅でトラクターを動かすことが恋しくなる」とも語った。この記事について聞かれたシャーマンHCは「それならここでトラクターを買ってやって、練習フィールドの芝でも刈らせようか」と笑い飛ばしている。「トラクターが恋しくなることもあるだろうが、もしフットボールをせずに何ヶ月もトラクターに乗っていたら、必ずフットボールが恋しくなるだろう。いつかは引退の時が来て、彼自身が正しいと思えば決断を下すだろう。でも今は、彼がどれだけ楽しんでプレーしているかを見ると、それが近い将来だとは思えないね」
昨年の11月18日、地元ランボーフィールドで痛い敗戦を喫したのは記憶に新しい。しかもその試合でリロイ・バトラーが肩甲骨を骨折する大ケガを負い、シーズンエンド。結局それが元で引退に追い込まれてしまった。
昨年のドラフト4巡で指名されてから、OGビル・フェラリオは期待通りのプレーを見せてきたとはとても言えない。手の短さが仇になったのか、特にパスプロテクションで苦しんできた。つい3週間ほど前までそんな状態が続き、今年の開幕ロースターには残れないのではないかと囁かれ始めた時期もある。しかし3週間ほど前から、急に彼のプレーが良くなった。
「彼のことを心配したことがあるかって? 確かに。キャンプの最初の頃、彼が少しぬるま湯に浸かっていると感じたこともある。しかしキャンプ後半になって、急に良くなったように思う」とシャーマンHC。ベクトルOLコーチは、ベテランOGブラックシアがパッカーズと契約した直後から成長し始めたと考えているが、フェラリオ本人は偶然に過ぎないと否定する。「キャンプの出だしが悪かったのは認めるよ。でも僕は自分のプレーしか心配していない。チームが誰と契約しようとね」
それはまたCフラナガンの骨折によって、フェラリオがセンターをプレーし始めた頃でもある。それまでは1on1のドリルで負かされてばかりだった彼が、パスブロックで進歩を見せ、自信を取り戻した。プレシーズンゲームが始まると、本職の左ガードの他に、右ガードとセンターでもテストされ、無難な働きを見せて首脳陣を安心させた。フェラリオが3つのポジションの控えをこなせることがわかれば、33歳のOGブラックシアの居場所はなかった。「将来的には、フェラリオにとってセンターがベストポジションかもしれない。しかし私は彼をガードとして諦めるつもりはない。彼はきっと優れたガードになれる」とベクトルOLコーチ。
NFLで16年間、トップレベルでプレーし続け、5度のプロボウル出場を果たし、「90年代のチーム」のセカンドチームにまで選ばれているLBハーディ・ニッカーソン。しかし彼は、"リスペクト"とは自力で勝ち取らなければならない、という信念を持っている。「ただチームに移って来て、胸を叩いて『俺がリーダーだ。俺はああだ、俺はこうだ』なんて偉そうに言っててもダメなんだ。自力で尊敬を勝ち取らなければ」とニッカーソン。
リロイ・バトラーの引退で、最も大きな痛手を受けたのはリーダーシップの部分。しかしそれを心配する声がチーム内外で聞かれないのは、ニッカーソンの存在が何よりも大きい。「リロイ・バトラーは偉大な選手だった。そういう選手の穴を埋めるなんてことは不可能だ。しかしニッカーソンは生まれついてのリーダーだ。その点で彼の存在は大きな助けになる。それは間違いない」とドナテルDCは太鼓判を押す。
もちろんプレーの面でも、彼が準備不足でフィールドに立つようなことはありえない。「契約にサインした直後から、僕はコーチ達と会ってシステムを勉強してきた。プレーブックを渡される前からね」 キャンプ開始直後から、彼は身体面のコンディションの点でも、システム理解の面でも、さすがにプロ中のプロであることを見せつけている。練習とは思えない激しいタックルで、ディフェンス陣全体を鼓舞するシーンも多い。
しかしまだ彼は、メディアに対して特に口数が多いということはない。「声を挙げるべき時が来たら、当然そうするさ。でも、このチームの全員が、それぞれの場所でリーダーなんだ。僕はチームプレーヤーで、エゴなんてない」とニッカーソン。バトラーの引退によって失われたリーダーシップを引き継ぐという役割には、彼は否定的だ。「リロイ・バトラーのような選手を失った時は、みんなが成長しなきゃいけない。1人ではダメだ。全員でなければ」
開幕戦、テリー・グレンの逆サイドで先発するWRは、大方の予想通り、ドナルド・ドライバーに決定したことをロスリーOCが認めた。しかしすぐに「ファーガソンにも多くのプレイタイムを与えることになる」と付け加えた。リーが解雇されたことによって、ファーヴからのパスをキャッチした経験のあるWRはドライバーだけ。ドライバーの先発指名には、昨季プレーオフの49ers戦で見せたように、勝負どころでファーヴが信頼して投げられるターゲット、ということが何と言っても大きかったようだ。
ドラフト外ルーキーが開幕ロースター入りを果たしたのは、昨年はゼロ。一昨年はRBグッドマン1人だけだった。しかし今年はかなりの豊作で、下記の3人がロースター入りを果たした。「我々が幸運だったとは思わない。人事部門のスタッフがしっかりと仕事をした結果だからだ。今年のドラフトでは7巡指名権がなかったが、その分アグレッシブにタレントを集めることが出来たと思う」とシャーマンHCはスカウトたちを称えている。
8月20日の記事参照。地元ウィスコンシン州ラシーン市出身。ミニキャンプのころから非常に評価が高かった。トレーニングキャンプ前半は2週間もケガで参加できなかったにも関わらず、練習に復帰してからは高いポテンシャルを見せ続け、ドラフト6巡のホウトンとは比べものにならなかった。今年のパッカーズは控えOTの層が薄く、もし彼がいなければトレードかFAでベテランを獲得することになっただろう。「彼はフィジカル的にはアール・ドットソンによく似ている。ここまで来るだけでも長い道のりだったが、彼は今後もよくなる一方だろう」とシャーマンHC。
ノートルダム大出身。2年時は全試合に先発したが、その後はなかなか先発のチャンスがなかったようで、そのためにドラフトされなかった。キャンプ開始時には6番手RBに過ぎなかった彼だが、実績のあるキジャナ・カーター、ジェイソン・ブルッキンズらを打ち負かして3番手RBの座を確保した。プレシーズン4試合でラッシング26回121yds(平均4.7yds)とチームトップの成績。パスキャッチも上手い。「彼はハードで、フィジカルなパワータイプのランナーだ。ブロックでもしっかりQBを守る。たくさんのプレーを経験させて、テスト済みだ。もし彼をカットしたら、必ずどこかのチームが契約しただろうことは間違いない」とシャーマンHC。
彼の場合、「時間をかけて育てていく」という意味合いが強そうだ。なにしろ、テキサス大では、パスシチュエーションでのパスラッシュが主な仕事であり、LBとして先発した経験が全く無いのだ。しかし40yds走で4.41秒というタイムが注目されたように、粗削りだがポテンシャルは高い。また、スペシャルチームでの使い勝手のよさも決め手になったのだろう。ウィルキンズはウィークサイドLBのため、LBパリス・レノンと役割がかぶってしまい、その分ストロングサイドの控えがいないが、そちらはトランス・マーシャルが兼ねることになる。
彼は今年大学を出たわけではない。2000年の春にリッチモンド大からドラフト外でパンサーズへ。しかし6月にはカットされてしまい、その年はフットボールから離れ、U.S.Postal Service で働いていた。そして翌2001年になって、XFLでプレー。それが認められて4月にパッカーズと契約するが7月にカット。その後シーホークスのキャンプに参加するが、開幕ロースターには残れなかった。12月になってパッカーズのプラクティス・スクワッドに加わり、シーズン後にはNFLヨーロッパに派遣されていた。ヨーロッパでは河口選手と同じアムステルダムでプレーし、チームトップの50タックルを記録している。
現時点でのプラクティス・スクワッドの5人の候補は、Cアンディ・エビー、OTマイク・ホウトン、TE/FBビル・シーモア、DEジョン・ギルモア、CBアーウィン・スウィニー、FBクリス・ゴールあたり。すでにCエビーとTE/FBギルモアには、パッカーズ側から「他チームと契約しないならプラクティス・スクワッドに契約してほしい」というオファーがあった模様。
9月1日の午後4時(東部時間)が最終ロースターカットの期限。15人がパッカーズから解雇され、53人の開幕ロースターが決定した。カットされた選手は下表の通り。
Charles Lee | WR |
Devin Lewis | WR |
Chris Jackson | WR |
Bill Seymour | TE |
Herbert Goodman | RB |
Chris Gall | FB |
Mike Houghton | OT |
Andy Eby | C |
Jared Tomich | DE |
John Gilmore | DE |
Rob Holmberg | LB |
Keith Thibodeaux | CB |
Erwin Swiney | CB |
Hurley Tarver | CB |
Todd Franz | DB |
用語集参照 。プラクティス・スクワッドには5人を抱えることができるが、そこに入れるにはいったん解雇しなければならない。プラクティス・スクワッド契約が可能になるのは、ロースターカット期限からまる1日が過ぎた9月2日の午後4時(東部時間)。それまで待ってどこからも声がかからなかった場合にのみ、契約することができる。
昨年の今ごろ、先発DTラッセル・メリーランドがギルバート・ブラウンに押し出される形で解雇され、代わりにタイタンズからトレードでDTロッド・ウォーカーを獲得した。今年はそのウォーカー、スティーブ・ウォーレン、ビリー・ライオンのうち1人を解雇しなければならない。それならばトレードに出せないものかと、パッカーズのフロントは可能性を模索しているようだ。解雇(waive)された選手に対し、複数チームが獲得に名乗りをあげた場合、前年の成績が悪かったチームに優先権があるので、成績上位のチームであれば(確実に獲得するためには)トレードに応じてくれる可能性もなくはない。低いけれど。
また上記の3人とも残しておくには、他のポジションの枠を削らなくてはならず、その候補としてはWR。5番手WRを争っていたチャールズ・リーあたりを、ドラフト指名権と交換してくれるチームがないものかと、あちこちに連絡をしているとの噂。
9月1日の午後4時(東部時間)までに開幕ロースター53人を決定しなければならず、今回はNFLヨーロッパ派遣選手の例外措置もない。パッカーズの場合、現在の73人から20人を解雇せねばならず、手始めに下表の5選手をカットした。
Jeff Blackshear | OG |
Reggie Nelson | OT |
Tim Stuber | OT |
Joey Dozier | FB |
Jason Suttle | DB |