グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2002年7月28日

OTケヴィン・ジョーダン

いまのとこと最もデプス面で心配なポジションが、左タックルかもしれない。QBファーヴの背後を守るこの大事なポジションで、先発のクリフトンがもし倒れた場合どうなるのか。'96シーズン、LTジョン・マイケルズがケガに倒れた時、控えのウィルカーソンが上手く穴を埋めて、優勝に大きく貢献した。今年はそのような選手を若手の中から育てなければならない。

最有力候補が、2年目のOTケヴィン・ジョーダンだ。フレズノ州立大でQBデヴィッド・カーの背後を守ったあと、ドラフト外ルーキーとして昨春グリーンベイにやってきた。しかし最初の最初、4月のミニキャンプ初日で彼はヒザの前十字靭帯を断裂する大ケガを負い、1年間まったくプレーできなくなってしまう。信じられないような不運だ。

しかし救いはあった。彼は大ケガをするまでのわずか半日の練習で、首脳陣が惚れ込むほどの素晴らしい動きを見せていたのだ。その日は最悪の一日であると同時に、最高の一日でもあったのだろう。普通であればケガをしたら解雇が待っているはずのドラフト外ルーキーを、パッカーズは1年間インジャリー・リザーブに残してサラリーを払い続けた。「僕はヒザをケガした時、もうパッカーズを去るものだと思ってた。でもシャーマンHCがやって来て、僕のプレーが気に入った、と言ってくれたんだ」とジョーダン。「こんなことを成し遂げたのは彼が初めてかもしれない。たった一度の練習で、コーチたちが彼に恋してしまったんだ」とシャーマンHCも認める。

その後のジョーダンは、その期待に応えようと懸命にリハビリを続けてきた。この春にはケガが再悪化して関節鏡手術を受けたものの今は回復し、ついに今週から練習フィールドに復帰。昨年見せたのと同じような、クイックネスと軽いフットワークを披露している。パス主体のフレズノ州立大でやっていた強みは、やはりパスプロテクションの良さだ。「彼はすでにパスプロテクションでは優れたものを持っている。今後ベテランDLたちと対戦してみなければわからないが、今のところ非常によくやってるよ」とシャーマンHC。

ドラフト6巡指名のホウトンは、本来はガードが得意なのかもしれないが、チーム事情から今のところ控えLTの座をジョーダンと争うことになる。また、2人とも芳しくない場合、新たにベテラン選手を獲得する可能性もある。「これからは大変な競争が待っている。そして上手く行けば、僕とホウトンの2人ともチームに残ることもできる。今後どういうことになるかわからないけど、チームのために出来ることは何でもするつもりだ」とジョーダンは語っている。

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