今オフ最初のミニキャンプは日曜日をもって終了。次回ミニキャンプは6月上旬。
QBブレット・ファーヴは昨年と比べて(本番ほどではないが)強めのパスを投げている。もちろん、大幅に入れ替わったWR陣とのコンビネーションを確かなものにするのが目的。
34歳の2番手QBダグ・ピダーソンが好調。「しっかりウェイトトレーニングをしてパワーをつけてきなさい。そうでないと地位は保証しないよ」というシャーマンHCの言いつけを忠実に守ってきたようで、昨年の今ごろとは見違えるようなコンディション。「去年の今ごろと比べてずっといいパスを投げている。去年は『ベテランをもう1人探さなくては』と思ったものだが」とシャーマンHC。
一昨日お伝えしたように、ドラフト5巡ルーキーのクレイグ・ノールは好評だが、 ジョシュ・ハイプルとデイヴ・メイヤーの評判は芳しくない。「7月のトレーニングキャンプには5人のQBを参加させる」とシャーマンHCは語っている。ファーヴ、ピダーソン、ノールの3人はほぼ確定だが、あとの若手2人がこのままかどうかは微妙。
昨年末に疲労骨折して手術(ピンを埋め込んだ)した個所の状態がおもわしくなく、グリーンベイで細かい検査を受けたドラフト4巡指名のFBナジェ・ダヴェンポート。さいわい再手術の必要はない、と医師団は判断したようだ。さしあたって6月上旬のミニキャンプまで足を休ませて、その時にもう一度チェックすることになった。「自分ではもっと悪いんじゃないかと心配してたんだ。これで安心。ドクターたちの言う通りにするよ」とダヴェンポート。クルームRBコーチもホッとした様子だ。
昨年はRB/FB陣がロースター上に5人いたが、FBはヘンダーソン1人だけ。クルームRBコーチは「ヘンダーソンが倒れる度にヒヤヒヤした。最後のラムズ戦でついにその懸念が現実になってしまった」と語っている。しかしダヴェンポートはFBとRBを兼任できるため、ロースター構成を柔軟にできる。FBヘンダーソンの控えを務めつつ、3番手RBもこなしてくれれば、試合当日の45人ロースターを絞り込む助けになるのは確かだ。
DBコーチのボブ・スロウィックがアシスタント・ヘッドコーチという肩書きもつけることになった。「私はGMとしての仕事もしなければならない。彼はチーム全体を見る能力があるし、人とやっていくのが上手い。私の重荷を多少減らしてくれるはずだ」とシャーマンHC。
実際の彼の役割はどんなものになるのか。「それは私がやりたくないこと全て、だ」とシャーマンHCは笑う。スロウィックはベアーズとパンサーズでディフェンシブ・コーディネーターの経験があり、昨年も他チームから誘いがあったため、「彼を引き留めるための方策では?」という見方もあるが、それはシャーマンHCが否定している。
金曜日の練習からルーキーたちが合流。午前中はベテランたちと一緒に練習し、午後はベテランたちはお休みとなっている。
最大の注目はもちろん1巡指名のWRジャヴォン・ウォーカー。しかしプロ初日の彼は、いくつかパスを落とすなど、ぎごちない動きが目立ったようだ。もちろん、先日プレーブックを渡されたばかりですぐに3番手WRとしてプレーするのは大変なこと。「彼も他の連中と同じように少しナーバスになっていたようだね。しかしスクリメージからの爆発的な加速など、十分なものを見せてくれた。彼が成長していくのを見るのは楽しみだよ」とロスリーOC。
もう1人、大きな注目を浴びたのは5巡指名のQBクレイグ・ノール。ドラフト直後にコーチたちが、「3番手どころか2番手だってありうる」と語ったように、プロでやっていくのに十分な肩の強さ、クイックリリース、素早いフットワークを披露した。苦戦するジョシュ・ハイプルとはえらい違い、というのが記者たちの見方だ。
「彼は"クイックアーム"を持っている。非常に素早いリリースなのがわかるだろう。彼にはまずまず強い肩と、あのサイズのQBにしては素早いフットワークがある。NFLでやっていくのに必要なものだ。ファーヴだって、走るのはそれほど速くないが、動きは素早い。ノールはサイズがあって、動けて、判断してからリリースまでが速い」というのがロスリーOCの評価。
QBブレット・ファーヴは、一新されたWR陣について、「昨年よりもはるかに才能で勝っている」と語った。それどころか、「スーパーボウル制覇の時よりも上だ」とも。「テリー・グレンは生粋のWRだし、ファーガソンはスターリング・シャープを思い出させる。今のWR陣は非常にタレント豊富だし、層も厚い。今までなかったぐらいサイズもスピードもある。あとは結果を出すだけだよ」
「ただ、心配なのは経験だ。実績を残していない若手が多い。タレントだけでは優勝できない。彼らがどれだけ早く、システムを身に付けられるかがカギになる」 とファーヴ。昨年、キャンプ中にファーヴが「もっと真剣に取り組むべきだ」と名指しで批判したファーガソンだが、今年はずいぶん評価が高いようだ。「全員の中で一番僕が満足してるのがファーガソンだよ。去年は一番疑ってたのが彼だったけど」
ファーヴがパッカーズに来てから、ドラフト1巡でWRを指名したのはこれが初めて。WRウォーカーを指名したことについては、「もちろん喜んでる。彼にはたくさんのプレッシャーがかかるだろうけど、彼ならリラックスしてやるだろう。サイズもスピードも素晴らしい。彼はきっとやると思うよ。どれほど我々のオフェンスにぴったりな選手かはいずれわかる」
この2年間、パッカーズのレシーブ数のトップはRBアーマン・グリーン。もちろんこれはパスのチームにとって望ましい状態ではない。「1巡でWRを指名し、テリー・グレンを獲得し、若い連中も帰ってくる。やっぱり誰かWRがトップになってもらいたいと思うよ」
フリーマンについては、 オフに入ってからは話をしていないので彼の考えはわからない、としながらも、「ラムズ戦に負けた直後に、『来年もぜひ戻って来てほしい』って言っておいたんだ。彼のことは非常に尊敬してるし、彼はいままでチームに貢献してきた」とラブコールを送る。「確かに彼は今までいろんな問題を抱えてきた。でも、そういう事情のないヤツが一体どれだけいるって言うんだ? 僕自身がそうじゃないか。彼はビッグゲームになるほど力を発揮する。今まで一緒にプレーした中で、最もタフなチームメイトの1人だ」
引退か現役続行か迷っていた控えセンターのフランク・ウィンタース(38歳)が正式に現役続行を表明した。「しばらく考えていたんだ。まだやりたいとは思っていたけど、100%の確信が持てなくて」とウィンタース。長らく先発センターを務めてきたウィンタースも昨年からはバックアップに回っている。「去年のウチはかなりいいとこまで行った。いい選手も加わったし、メンバーも揃いつつある。これはチャンスだ。戻って来て自分も参加しようと思ったんだ」
バトラーとエドワーズのケガのため、スコット・フロストが先発組のセーフティに入って、なかなか良いプレーを見せている。ネブラスカ大でオプションQBとして活躍した後、NFLではセーフティに。ここまでは足首のケガや自動車事故にも悩まされた彼のキャリアだが、今年は今のところ全て順調。プロ人事担当部長のレジー・マッケンジーも「非常に良く見えるね。セーフティとしていい感じになってきていると思う」と評価。
QBジョシュ・ハイプルは、手首の状態がまだ万全でないのか、プレーの評判はイマイチ。ファーヴが新しいWR陣に慣れようと、やや多めにプレーしているために出番が少なく、しかもハイペルは左利きQBのため、WRの側も不慣れだ。
ドラフトで指名されなかった選手たち14人と契約した。チーム事情を反映して、3人のラインバッカーが含まれている。また、Richard LewisとJeremy Unertl(シュレーダーの後輩)は、リターナーとしても期待されている。
この2年間、ルーキーFAから最終ロースターに残ったのは、一昨年のRBグッドマンだけ。カレッジスカウト部長のジョン・ドーシーは、この中から最終ロースター入りする選手が3人いてもおかしくない、と語っている。
2002 Packers Rookie Free Agent | ||||
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name | pos. | college | ht. | wt. |
Richard Lewis | WR | North Dakota State | 5-10 | 180 |
Bill Seymour | TE | Michigan | 6-3 | 257 |
Kevin Barry | G | Arizona | 6-4 | 325 |
Andy Eby | C | Kansas State | 6-3 | 305 |
Tony Fisher | RB | Notre Dame | 6-1 | 226 |
Ken Kocher | NT | UCLA | 6-3 | 328 |
Algie Atkinson | SLB | Kansas | 6-4 | 255 |
Kenny Harney | MLB | South Carolina | 6-2 | 255 |
Marcus Wilkins | WLB | Texas | 6-2 | 226 |
Erwin Swiney | CB | Nebraska | 6-0 | 185 |
Seneca McMillan | CB | Nicholls State | 5-11 | 190 |
Jeremy Unertl | S | Wisconsin-La Crosse | 6-0 | 210 |
Rob Bironas | K | Georgia Southern | 5-11 | 200 |
Scott Elder | P | Oklahoma State | 6-0 | 200 |
水曜日からミニキャンプの練習が始まり、注目のWR陣はテリー・グレンとファーガソンがスターターに入った(新人のウォーカーは金曜日に合流予定)。QBブレット・ファーヴの予想以上に速いパスにグレンは少し驚いたが、すぐに慣れたようだ。「ファーヴのパスを捕ってみて驚いたよ。話には聞いていたけれど、それ以上だった。彼と一緒にやれて本当に嬉しい」
ペイトリオッツとは全く違うシステムのため、新しいプレーブックにも習熟しなければならない。 「用語なんかも違うから、まるで外国語みたいだ。でもこれは身に付けていかなきゃならない」とグレン。3月始めに契約して以来すでに3週間もグリーンベイに滞在して、勉強を続けてきた甲斐あって、今回の練習でも正しいルートを走れているようだ。「それが一番の心配だったが、しっかりと理解できているところを見ると、きちんと宿題をこなしてきたってことだ」とロスリーOCも満足げ。
フリーマンが去った場合、WR陣は若手ばかりになってしまうが、グレンはその中でリーダー格となる覚悟も出来ている。「僕の役割がカギになると思う。今年はチームからたくさんのベテランが抜けてしまって、経験の少ない若手が多い。若い連中を手助けしていくことも僕の役割になると思う」 また、去就の注目されるフリーマンについては、チームに留まって自分と競争してほしい、とメッセージ。
NFLトップクラスのトラブルメーカーだったグレンが新天地でどのような行動をとるか、一挙手一投足に注目が集まる。そのことについても甘んじて受け入れる準備はできている。「自分の蒔いた種だから、それは受け入れる他ない。なんとかやっていかなくては。去年はたくさんのことを経験した。それを過去のこととするには、フィールドに出て、良いシーズンを送るのが一番だと思う」 「チームメイトは僕を快く迎えてくれた。今は楽しいよ。明日、そしてまた明日と、毎日が楽しみなんだ」
DTギルバート・ブラウンとTEタイロン・デイヴィスが予想どおり再契約。2日前に、シャーマンHCが「ミニキャンプが終わる来週あたりに」と語ったばかりだけに、早く決まったことはうれしい驚き。契約内容はまだ明らかになっていないが、どちらも7年以上選手の最低年俸(用語集を参照)の$650,000ではないかと思われる。その場合、ベテラン優遇策のため、サラリーキャップには$450,000しかカウントされない。
常に体重が問題視されるのはギルバートだけでなくTEタイロン・デイヴィスも同じ。しかし今年はしっかりコントロールしているようで、263ポンドまで絞り込んでミニキャンプに到着した。「去年の今ごろは確か276ポンドだったが、それはケガで動けなかったせいもあるんだ。260から265ポンドが彼のベスト体重だ」とシャーマンHCはうれしそう。
契約から1ヶ月、DEジョー・ジョンソンがグリーンベイの記者団の前で記者会見をやるのはこれが初めて。2度のプロボウル出場を誇る現役屈指のパスラッシャーが意気込みを語った。セインツのDL陣は一昨年は驚異の66サック。昨年は大幅に減少したとはいえパッカーズより多い54サックを記録している。「サック数に関しては、セインツでのDL陣と同じか、それを超える成功だって可能だと思っている」
現在のNFLではディフェンスラインマンはローテーション起用されることが多く、全てのダウンでプレーできる選手は限られてきた。「それは僕自身、いつも誇りに思っていることだ。一面的なプレーヤーでない、ってことをね。今ではどのチームも状況によって選手を使い分ける。1stダウンではこいつ、3rdダウンではこいつ、って感じに」
「ディフェンスの選手にとっては、理想的なチームだと思う。いつでもオフェンスが先にリードを奪ってくれる、というのは本当に楽なんだ。プレーしてて楽しいよ。試合のはじめに、7点、14点、21点と点差をつけてくれれば、誰だってプレーできる」
パッカーズが4巡で指名したFBナジェ・ダヴェンポートは、人によっては今年NO.1のFBとの評価もあったほどの逸材。それが何故4巡の最後まで残っていたかというと、どうやら足のケガが問題だったらしい。シーズン最後に足を骨折してローズボウルも棒に振ることになっただけでなく、その後の経過もイマイチで、さらなる手術が必要になりそうだとか。
しかし専門医が保証したように、たとえ手術をして復帰が遅れたとしても、このケガは必ず100%回復する。 ヘンダーソンの後継者としての指名のため、今年どうしてもやってもらわねば困る、というわけではない。今年出遅れて開幕に間に合わなくても、待つに値する才能だと、首脳陣は考えている。
ドラフト5巡でDTを指名したものの、即戦力とは考えにくい。というわけでやはりギルバート・ブラウンには帰ってきてもらわなければ。シャーマンHCは再契約に楽観的だ。「彼は戻ってきてくれると思う。どこにもいかないはずだ」 しかし今週のミニキャンプ以降になるのは仕方なさそう。「ミニキャンプには出たくないだろうから、契約はその後になるだろう(笑)。まあそれも彼の権利だ」
一方、DTジム・フラニガンとは再契約しない可能性が高い。「彼はミニキャンプには参加しない。最低年俸では契約しない、とのことだからね」とシャーマンHC。サラリー面での譲歩があれば、再契約の可能性もある。
WRアントニオ・フリーマンがシャーマンHCに「今度のミニキャンプはどうしたらいい?」と問い合わせたところ、「契約の問題が解決されるまでは、来るには及ばない」との答え。ドラフト1巡でWRが指名されたこともあわせると、フリーマン残留の可能性は、全く消えたわけではないが、さらに低くなったといえる。
エース級のWR、バトラーの後継者としてのSS、ヘンダーソンの控え(後継者)としてのFBなど、LB以外ではパッカーズの現在のニーズをほぼ満たした形の2002年ドラフト。リターナーは指名しなかったが、3巡のSSアンダーソンと4巡のFBダヴェンポートはスペシャルチームでの貢献も期待できる。詳しい紹介は今後一人ずつやっていくとして、今回は大雑把な紹介を。
昨日のニュース参照。「ドラフト2巡を手放してまで獲得する価値があったのか」という点は、結局はプレーしてみなければわからない。昨シーズンはパスキャッチ45回、944yds、7TD。ヘボいQBでなければ、もっとずっと良い数字を残せたはず、という評価が多い。
注意力障害(ADD)との噂は、母親がきっぱり否定。学習能力が低いのでは?という点については、グリーンベイを訪問した時にプレーブックを見せたり、チョークボードを使ったりなどしてみっちりテスト済み。また、高校を出たときに野球のマイナーリーグと契約したが、その時の契約金を無駄遣いせずにまるまる投資した、というエピソードをシャーマンHCは高く評価。メディアに対してフレンドリーなタイプ。すでにグリーンベイにやってきて、なんとPackers.comでファンとチャットしたりしている。人懐こい、というべきか。背番号は84に決定。
彼を指名する前、シャーマンHCは4巡指名権を増やそうとトレードダウンの交渉をしていたのだが、「ドラフト2巡級」と評価していたアンダーソンが残っていたために、トレードダウンをやめて指名することにしたとか。大学1・2年時にはCBをやっていたことも高く評価。フィジカルなタイプのハードヒッター。
99年には、何人かのチームメイトとともに「障害者用のスペースに車を停めていた」ということで、大学から1年間の出場停止に。しかし、本人が「あの事件で僕は成長した」と語るように、その後の彼はむしろメンタル面で評価が高い。チームメイトからの信頼も厚い、ディフェンスのリーダー。
FBとしては全体の3番目に指名された。大学2年時にヒザの大ケガで1年を棒に振るまではテイルバックとして活躍していた。サイズもスピードも十分あり、むしろパワータイプのRBのような感じ。パスキャッチは上手い。FBの経験が短いため、ブロッカーとしては、もっと成長しなければならない。献身を惜しまないチームプレイヤーで、チーム内での"Unsung Hero Award"にも選ばれている。
高校時代はミドルLB。カレッジでは主にDEだったようだが、パッカーズはDTとして指名。現在285ポンドだが、「骨格からして、あと15ポンドは(スピードを落とさずに)楽に増やせる」との評価が多い。常に全力を出し切るタイプ。パスラッシャーとしてはやや瞬発力不足のため、やはりウェイトトレーニングでバルクアップしてDTをやるべき。
今回最も驚いた指名。6巡でも指名できたかも。サイズがあって、非常に冷静なタイプのQB。インターセプトは少なく、相手ディフェンスを読む能力に長けているが、あまり足はない。98・99年にはルイジアナ州立大で何度かチャンスをもらうが、2000年には全く使ってもらえず、昨春に転校した。即スターターとなり、2022ydsの大学記録を作ってチームのオフェンスMVP。国内ランク16位の槍投げの選手でもある。あまりにノーマークの選手だったためか、写真がどこにもない。
これも意外な指名のようだ。我らがDEバジャ=ビアミラの後輩。2年時にはタックル、3年時にはセンターとタックル、そして4年時にはガードをプレーした。どのポジションもこなせる器用さが評価されての指名なのは間違いない。とにかく情報が少なく、よくわからない。
パッカーズは1巡20位でWRジャヴォン・ウォーカー(フロリダ州立大)を指名。3巡指名はSマーカス・アンダーソン(UCLA)だった。
1巡(20位) | ||||||||||
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Javon Walker | WR | Florida State | 身長189cm | 体重95kg | シアトルとのトレードにより28位から20位にアップ | |||||
3巡(92位) | ||||||||||
Marques Anderson | S | UCLA | 身長 180cm | 体重97kg | ||||||
今年のドラフト会議はニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにて、現地時間の土曜正午(日本時間深夜1時)から始まる。ただしパッカーズの1巡(28位)指名は2、3時間たってからになりそう。
パッカーズ公式サイトではパッカーズの"war room"の様子をライブカメラで流す模様。
http://www.packers.com/draft2002/
NFL.comのドラフト情報
http://www.nfl.com/draft/2002/
ESPN
http://sports.espn.go.com/nfldraft/index
CBS Sportsline
http://cbs.sportsline.com/u/football/nfl/2002/draft/round/round1.html
CNNSI
http://sportsillustrated.cnn.com/football/2002/draft/
FOX
http://foxsports.lycos.com/content/view?contentId=445576
1位指名権を持つテキサンズはすでにフレズノ州立大のQBデヴィッド・カーと7年契約で合意に達しており、あとは正式にサインするだけ。2位のパンサーズも、よほど魅力的なトレードの申し出がない限り、地元ノースカロライナ大のDEジュリアス・ペッパーを指名すると言われている。
注目が集まるのは上記のQBカーに次ぐ存在とされているオレゴン大のQBハリントンをどこが指名するか。3位のライオンズはQBハリントンまたはテキサス大のCBクエンティン・ジャマーを指名すると予想する人が多い。デトロイトがQBハリントンを指名しない場合、8位のチーフス、10位のベンガルズ、または18位のレッドスキンズがトレードアップして獲りに来るか。
もうひとり、注目されるQBはペイトリオッツのブレッドソー。ビルズとの間でトレード交渉がヒートアップしている、という噂だが、ペイトリオッツの要求する1巡3位指名権をビルズがすんなり譲り渡すとは思えない。直前までギリギリの交渉が続くはず。現代のNFLにおいて、大物のトレードはドラフト指名権との交換になるのがほとんどであり、ドラフトまでに交渉がまとまらない場合、ブレッドソーはもう1年ペイトリオッツで過ごす可能性が高くなる。
バトラーとエドワーズの2人が大ケガからの復帰シーズン、しかもデプスに難のあるパッカーズのセーフティ陣。そのため、パッカーズがセーフティを上位指名すると予想する人は多い。リロイ・バトラー自身もその一人だ。 「デプスを増すために指名が必要だろうね。(1巡指名が予想される)ロイ・ウィリアムズやエド・リードは確かに良いけど、僕が思うには、2巡か3巡まで待ったとしても、いい選手を指名できるんじゃないか」
将来、パッカーズのスカウト部門で働きたいという希望も持っているバトラーにとって、ドラフトは他人事ではない。去年はロン・ウルフ最後のドラフトということもあって、バトラー自身の希望で"war room"(作戦会議室)に参加した。今年はどうするのだろうか。
ドラフト会議は今週末の20日(土)、21日(日)。土曜日に1巡から3巡まで。日曜日に4巡から7巡までの指名が行われる。1巡は各チーム15分。2巡は10分。3巡以下は7分以内に指名選手を決めなくてはならない。また、その短い間にトレードダウン、トレードアップなど、各チームGM同士でめまぐるしい交渉が行われることもしばしば。以下は、管理人の考える今年のパッカーズのドラフト展望。
昨年の時点では、「ファーヴ後のエースQB探し」 のために今年のドラフトの真ん中あたりでQB指名する、という話だった。しかし昨季ファーヴの衰えが全くなかったために必要性が薄れたことや、QBハイペルを獲得したことなどもあって、今年のドラフトでQBを指名する可能性はやや低くなった。3巡目あたりで、予想外に良いQBが残っていれば話は別だが。
1巡指名はまずないが、2巡・3巡で良いRBが残っていれば十分ありうる。その場合、レヴェンズとの再契約の可能性は消え、その選手が2番手RBになる。FBはヘンダーソンの後継者が不在のため、そろそろ下位で指名する可能性は高い。
昨年に続いて「WR豊作の年」と言われていることもあって、各種Mock Draftでは、WRを1巡指名するという予想が多い。28位指名のため、よくても全体で3番目か4番目のWRを指名することになりそう。ロン・ウルフ時代はWRを1巡指名したがらなかったが、シャーマンHC/GMに代わってどうなるか。フランクス、マーティンと若手TEがいるため、TE指名はまずありえない。
左OTの控え、ストークスが抜けたため、必ず1人は指名するだろう。2年後に両先発OTが同時にFAとなることを考えても、OTを育てておきたい。Cも2番手ウィンタースの引退が近いので、下の方で指名するかも。
サンタナ・ドットソン解雇や、ケガがちのギルバート・ブラウンのことを考えると、DTの上位指名は必至。個人的には1巡でDT指名と予想する。できればデカいノーズタックルがいいが・・・。DEは、十分なデプスが確保できているので、指名はまずないだろう。
「ベテランのMLBを獲得する」とシャーマンHC/GMは明言しているが、全体のデプスも足りないので、とにかく1人は指名するだろう。良いのが残っていたら上位指名も。
バトラーの衰えと、エドワーズの靭帯断裂のためにデプスに不安があるので、セーフティを1人指名するだろう。 上位指名もありうる。CBは今のところ十分なデプスがあるため、指名はなさそう。ただし、よほど良いのが残っていたら指名して、来年あたり高給のタイロン・ウィリアムズをカットする手も。
キッカー/パンターの指名はありえない。問題はリターナー。1巡か2巡でリターナー兼WRを指名できたら理想的なのだが。また、LBやSを指名する場合にもスペシャルチーマーとしての能力を考慮に入れるかも。
NFLヨーロッパが開幕し、土曜日に2試合、日曜日に1試合が行われた。パッカーズからはヨーロッパに派遣されているのは下の表の7人。なかでも来季のロースター入りに最も近いのはRBハーバート・グッドマン(右写真)。スコティッシュ・クレイモアズのエースRBとして、93ydsを走り1TD。バルセロナに対して45-17の勝利に貢献した。
また、かつてスコティッシュ・クレイモアズ(パッカーズから派遣)に所属し、最近ペイトリオッツの先発OGとしてチャンピオンの一員となったばかりのOGジョー・アンドルージが放送席を訪れて、当時の思い出を語るという一幕もあった。
Herbert Goodman | RB | Scotland |
Hurley Tarver | CB | Scotland |
Tim Stuber | OG | Barcelona |
Joey Dozier | RB | Frankfurt |
Paris Lenon | LB | Amsterdam |
John Gilmore | DE | Amsterdam |
Ed Kehl | OG | Rhein |
制限つきFA(用語集参照)だった4番手WRドナルド・ドライバーがパッカーズの$563,000のオファーにサイン、1年契約で残留することになった。彼に対しては、チーフスが契約ボーナス$65万ドル含む総額$3ミリオンの3年契約を提示していたらしい。しかし彼は、そこそこの金額で3年やるよりも、あと1年グリーンベイで頑張って結果を出し、来年FAとなった方が得策だと考えたようだ。
パッカーズのWR陣は、昨年の2番手シュレーダーと3番手ブラッドフォードが抜け、エースWRフリーマンも解雇の危機にある。さらにファーガソンとリーは昨年ほとんど出場していない。昨季のワイルドカードプレーオフの49ers戦でのスーパーキャッチで男を上げたドライバーは、実質的には唯一の残留組。フリーマンが残った場合は3番手争い、フリーマンが抜けたら2番手争いをすることになる。
制限つきFA(RFA)が他チームと交渉できるのは4月15日まで。残る2人のRFA、DTクリディアス・ハントとCBトッド・マクブライドも今のところ他チームからのオファーはなく、パッカーズと再契約の見込み。
シャーマンHCは木曜日の記者会見の中で、肩のケガさえ順調であれば、リロイ・バトラーは今年も先発セーフティとして期待していると語った。「彼の代わりを務めるのは難しい。私は現在の彼の能力を非常に信頼している。確かに年をとった。以前より速くないかもしれない。しかし彼は相手オフェンスを非常に素早く分析するんだ。それによって補っている。彼がチームにいてくれることに感謝しているよ。しかし実際、彼の肩の状態だけは注意しておかなければ」
バトラー本人も、今のところ肩の治り具合は順調だという。 「骨さえしっかりくっつけば、全てOKだ。ある場所は治っていても、ある場所はもう少し時間がかかったりしている。でもそれを待つ間に、周りの筋肉を強化しているところだ」 「ありがたいのは、パッカーズは僕が治るのを待っててくれる、ということなんだ。そうでないチームがいっぱいある。だから気分がいいよ」
昨年も$1ミリオンのサラリーカットを受け入れたバトラーだが、今年もそうするつもりだと、チーム側には話してある。 「いずれ交渉するよ。その点でモメたことは一度もない。だからこうしてずっと一つのチームにいられるのさ」
貴重な右タックルの控え、アール・ドットソンがパッカーズと再契約した。1年契約のベテラン最低年俸の模様。90年代後半はずっと先発RTを務めていたドットソンは、昨季途中から「先発になれるチームがあれば移りたい」という希望を持っていた。しかし度重なる椎間板ヘルニアやヒザの古傷など、ケガのリスクを考え、どのチームも先発を任せるとまでは言ってくれなかったようだ。
彼にとっては気の毒だったが、もちろんパッカーズにとっては吉報だ。昨年終盤もRGリヴェラが手を骨折したときはタウシャーがRGに移り、ドットソンがRTを無難に務めたように、実力は全く問題ない。彼の残留によって、オフェンシブラインの右サイドはこれで安心。あとはLTの控え、バリー・ストークスの抜けた穴をドラフトかFAで補強することが予想される。
パッカーズはLBロブ・ホルムバーグと再契約を結んだ。ドットソンと同じく1年契約のベテラン最低年俸。渡り鳥のホルムバーグは昨年終盤、LB陣にケガ人が続出していたパッカーズと契約し、4試合に出場し2試合先発している。今年もアウトサイドのウェイン、ディッグスの控え、そしてスペシャルチームでプレーすることになる。
注目のフリーエージェントLB、トロッターは現在テキサンズを訪問中。代理人によると、トロッターは今週末か来週中にはグリーンベイを訪問したいとしている。しかしパッカーズのプロスカウト部長のレジー・マッケンジーは「あまり法外な額を望んでいるなら、来てもらわなくてもいいが」と冷めた発言。
確かに、こんな遅い時期になってFA市場に放り出された形のトロッターには気の毒だが、 「複数チームでの競り合いにして値をつりあげよう」という代理人の魂胆があまりにも見え見え。テキサンズの他にサラリーキャップに大きな余裕があるのはヴァイキングスだが、どうもあまり興味はなさそう。結局トロッターが望みどおりの大金を手にするにはテキサンズに行くしかなさそうだ。
かつては栄光のドラフト1位、昨年はレッドスキンズで控えRBを務めたキジャナ・カーターが今日にもグリーンベイを訪問の予定になっている。RBカーターはNFL入り以来、毎年のようにケガに見舞われ、2000年シーズンはヒザのケガのためにNFLを離れていた。しかし昨年はレッドスキンズと契約し、スティーブン・デイヴィスの控えながら、主に3rdダウンバックとして平均4.9yds、3TDとまずまずの活躍を見せた。
彼の動向はドーシー・レヴェンズの動きと密接に関連している。カーターがレッドスキンズのオファーに不満なため、レッドスキンズは代わりの2番手RBとしてレヴェンズを考慮。逆にパッカーズはレヴェンズが去った時のためにカーターも検討している、ということらしい。どちらにせよカーターには最低年俸クラスの契約しかオファーされそうにないのだが。
2月にパッカーズと契約したQBジョシュ・ハイプルに対し、ドルフィンズは「昨年のサラリーを返すべき」とNFL選手会に苦情申し立てをした。ハイペルは昨年のドルフィンズのドラフト6巡指名だったが、手首のケガのために結局ドルフィンズでは1試合もプレーしなかった。ドルフィンズの訴えによると、元々手首をケガしていてプレーできる状態になかったのを隠して契約した、とのこと。また、そのケガが事前にわかっていたらドラフト指名をしなかった、とも主張している。
ハイペルは、「ケガをしたのはドルフィンズでのプレシーズンゲームでのことだ」と主張。彼はそのケガのために、開幕前にインジャリーリザーブに入りし、結局シーズン途中で解雇されている。そして逆に、丸1シーズン分のサラリーの支払いと手首の手術の費用の負担をドルフィンズ側に求めている。
1999年パッカーズのドラフト2巡指名、CBフレッド・ヴィンソンが2年間のブランクから復帰を目指していたことは、4月6日の記事でお伝えした通り。そして、このたびめでたくパンサーズと2年契約。昨季の両先発CBを解雇してCBの層が薄くなっているパンサーズで、先発もしくはニッケルバックの座を目指すことになった。
ヴィンソンは99年のドラフト2巡でグリーンベイ入りしたが、同期三人のDBのうちでいきなり先発になったのは3巡指名のCBマッケンジーだった。ヴィンソンも主にニッケルバック(先発は1試合)としてまずまず働いたが、翌夏にRBアーマン・グリーンとのトレードでシアトルへ。
しかしシアトルでの最初のキャンプでヒザの前十字靭帯を断裂して1年を棒に振ることに。さらに1年後、2001年のキャンプで再び前十字靭帯を断裂してしまい、シーホークスから解雇。2度の大ケガのため、「もう復帰は無理」との見方が強かったが、本人の意思は固かった。個人でトレーナーを雇い、復帰に向けて懸命のリハビリを続け、ついにNFLに帰ってきた。
これまでのパッカーズの動きのまとめ。
重要な契約 | ||
WR | Terry Glenn | いい意味でも悪い意味でも大物。トレード条件もサラリーも安上がりだったが、やはりリスクは精神面の不安定さ。 |
DE | Joe Johnson | パッカーズにとってはレジー・ホワイト以来の大物FA。高いがそれだけのことはある。 |
QB | Josh Heupel | 期待の若手。まだ手首が治りきっていないが。 |
再契約 | ||
FB |
William Henderson | ランオフェンスには欠かせない。頼りになるリード・ブロッカー。 |
OG | Mike Wahle | これでOL全員が残留。ホッと一息。 |
DT | Rod Walker | 今年もギルバート・ブラウンの控え。若くて粗削り。 |
QB | Doug Pederson | とりあえず契約したが2番手の座は安泰ではない。 |
流出 | ||
WR | Corey Bradford | ぎりぎりまでテキサンズと争ったが、結局スターターの座を用意したテキサンズへ。 |
WR | Bill Schroeder | パッカーズ側は全く再契約のそぶり見せず。ライオンズへ。 |
OT | Barry Stokes | 先発争いできるブラウンズへ。 |
CB/KR | Allen Rossum | パッカーズも引き留めたかったがファルコンズほどの高額オファーができず、結局ファルコンズへ。 |
DT | Santana Dotson | 解雇。行き先未定。 |
DE | John Thierry | 解雇。ファルコンズへ。 |
LB | Bernardo Harris | 解雇。行き先未定。 |
S | Billy Jenkins | 全く引き留めず。ビルズへ。 |
パッカーズは、WRアントニオ・フリーマンの代理人ジョエル・シーガルの求めに応じ、「トレード成立のために他チームと交渉を持っても良い」という許可を文書で与えた。フリーマンは本来、パッカーズの契約下にあるため、他チームを訪問して面接やフィジカルテストを受ける自由はない。しかしパッカーズ側は「大幅サラリーカットまたは解雇」という要求を出しており、どうやら交渉は決裂した、と見るほかなさそうだ。
フリーマンは今年のサラリーが$4.3ミリオンにもなるため、実際はトレードが成立する可能性はまずない。このまま行くと、どちらにしても6月1日(用語集を参照)にはフリーマンは解雇されるのは確実で、他チームとしては、わざわざトレードなどしなくてもフリーマンが解雇されるのを待つ方が安上がり、と考えるだろう。
フリーエージェントになりたてのプロボウルLB、ジェレマイア・トロッターにパッカーズが興味を持っているという噂が出てきた。トロッターは今年イーグルスのフランチャイズ・プレーヤーに指名され(用語集を参照)ていたが、本人とチーム側の話し合いがうまくいかず、イーグルスはフランチャイズ扱いを取り下げ、トロッターはフリーエージェントに。
ベルナルド・ハリスを解雇したパッカーズがミドルLBを探しているのは周知の事実。 しかしDEジョー・ジョンソンとの契約でサラリーキャップの空きはごくわずかだ。WRフリーマンやSリロイ・バトラーの契約見直しで2、3ミリオンの余裕を作ったとしても、その分はドラフト指名ルーキー達との契約に使わなければならない。 トロッターと契約するには年平均$5ミリオンもの高額サラリーが必要と言われており、やはりこの話は現実的ではないようだ。
1999年パッカーズのドラフト2巡指名、今やそれよりも「アーマン・グリーンとトレードされた男」として有名なCBフレッド・ヴィンソン。NFL入り当初からケガに悩まされ、2000年にアーマン・グリーンとのトレードでシーホークスへ。しかしそのキャンプでヒザを壊し、結局一度もシアトルでフィールドに立つことなく、昨夏解雇。この1年間は全くプレーしていない。その間にアーマン・グリーンは2500ydsを走った。
まだ状態は100%とは言えないようだが、復帰を目指すヴィンソンはすでにヴァイキングスをはじめ何チームかのトライアウトを受けている。元々能力は高い選手だけに、最低保証年俸にせよどこかのチームと契約してもらえるのは確実。ESPNのパスカレリ記者は、「現時点ではカムバック賞の最有力候補」と評している。
パッカーズはQBデイヴ・メイヤーと3年契約を結んだ。メイヤーは現在24歳。身長191cm、体重94kgとまずまず大型。パッカーズ首脳の前でのワークアウトでも、40ヤード走で4.5秒台という好タイムを出した。彼はヴァージニア工科大でマイケル・ヴィックの控えを2年間務めたあと、昨春ルーキーFAとしてコルツに入団。しかし7月末に解雇され、そのままどのチームとも契約することなく、高校で英語とフットボールを教えながら半年を過ごしてきた。
面白いことに、彼は自分の能力をNFLやCFLの関係者にアピールするために、友人とともにWebサイトを立ち上げていた。そのサイトでは彼のスタッツや40ヤード走のタイム、体脂肪率(7.5%)、大学時代のハイライトフィルムが見られるようになっている。(彼のWebサイトはこちら)
さすがにパッカーズもネット上でこのQBを見つけてきたわけではなく、代理人の売り込みがあってテストを受けることになったようだ。「全くの青天の霹靂で、自分でもびっくりしている。素晴らしいチャンスだ。このチャンスを活かさないと」と本人は謙遜するが、SEA・JAX・HOUなど数チームが彼に興味をしめしていたようだ。
メイヤーは月曜日には再びグリーンベイにやってきて、自主練習を続けている若手たちと合流の予定。代理人は「スペシャルチームでもなんでもやる。 とにかく彼に必要なのはチャンスだけだ」とアピールしている。 パッカーズでは3番手QBの座をジュシュ・ハイペルと争うことになる。
メイヤーと入れ替わりに、パンターのコーリー・サージェントが解雇されている。
現在フリーエージェントのRBドーシー・レヴェンズ。「先発できるチャンスがあるなら他チームで」という本人の希望と、「高額のロースターボーナスは払えん」というチーム側の思惑が一致して2月末に解雇されている。しかしその後、本人の希望したようなオファーはなく、浪人状態が続いている。
しかしここに来て、レッドスキンズが彼に興味を持っているという噂が浮上してきた。しかしあちらにも大エースのスティーブン・デイヴィスがいる。レッドスキンズ側は現在、RBデイヴィスの控えとしてキジャナ・カーターに再契約のオファーをしているのだが、最低額のオファーにRBカーターは不満のようで、「それなら」ということでレヴェンズを検討しているらしいのだ。
しかしこれでは、結局パッカーズでアーマン・グリーンの控えでいるのと変わりはない。現在エースRBを探していて、今月末のドラフトの1巡でRBを指名する可能性がありそうなチームは、ブラウンズとカウボーイズ(エミット・スミスの後継者)ぐらいではないかと言われている。「今年はフリーエージェントRBにとっては厳しい年だ」とあるスカウト。
ロン・ウルフ元GMがいったんは断ったはずのファルコンズGM就任の話が再浮上。先月はドラフトが間近に迫っていることもあってタイミングが合わなかったが、今後もファルコンズのオーナーから話があれば考えても良い、とウルフ本人がアトランタの地元メディアに語ったらしい。
ロン・ウルフがファルコンズGMになるのを阻止したのはパッカーズのハーラン社長だ、という一部の噂がある。それによると、ロン・ウルフが契約の半ばで「燃え尽きた」と言って引退したにも関わらず、たった9ヶ月で気持ちを変えてファルコンズへ行こうとしたことをハーラン社長がよく思っていなかった、というのだ。今回のウルフ発言はその噂を傍証する形になった。
NFLには勢力均衡策の一環として、「フリーエージェントで選手を失ったチームには補償としてドラフト指名権を与える」というシステムがあり、それを"Compensatory Draft Picks"と呼んでいる。そのシステムに従い、パッカーズは今年のドラフト4巡指名権(全体135位)を与えられることになった。
パッカーズは昨年、フリーエージェントで先発LGロス・ヴァーバを失い、逆にフリーエージェントで獲得した選手はなし(他チームから解雇されたFA選手と契約してもそれはカウントされない)。昨年最も多くの選手が流出したビルズは、ドラフト3巡を含む4つの指名権を与えられている。
パッカーズはWRテリー・グレンのトレードでドラフト4巡指名権をペイトリオッツに譲渡していたが、それを取り返す形となった(11個下がったが)。これで今年のドラフト指名権が確定した。 1巡(28位)・2巡(60位)・3巡(92位)・4巡(135位)・5巡(164位)・6巡(200位)の6つ。ドラフト7巡指名権は、昨年開幕直前にDTロッド・ウォーカーを獲得した際にタイタンズに譲渡している。
1年契約だったために現在はFAとなっている2番手QBのダグ・ピダーソン。鉄人QBファーヴのおかげで「最もラクに50万ドル稼ぐ男」といっても過言ではない。昨季は彼よりもマシなバックアップを獲得しようという動きがあったのだが、今年はもう「2番手QBに余計な金は使わない」と腹を決めたらしい。「ピダーソンには戻って来てほしいと思っている」とシャーマンHC。
現在、パッカーズ首脳が重視しているのは、2番手のベテランQBよりも、「ファーヴ後」を任せられる若手QB。すでに、2年目(実質1年目)のジョシュ・ハイプルと契約し、またドラフトで指名する可能性もある。今季のQBハイペルの立場がどのようなものになるか聞かれたシャーマンHCは、「それを論じるのはまだ早い」
フリーエージェントとなっていた控えLT/LGのバリー・ストークスは、やはりブラウンズと契約。ストークスはこれまでのキャリアを全てバックアップとして過ごしてきたが、昨季は先発LTクリフトンが足首のケガをしている間、3試合を先発して無難に務めたために評価が上がっていた。正式にはまだサインしていないようだが、代理人が「ブラウンズからのオファーを受けることにした」と語っているので間違いないだろう。
右タックルの控えとしてアール・ドットソンがいるが、彼も現在フリーエージェント。もしドットソンまで流出してしまうと、オフェンシブラインの層はかなり薄くなることになってしまうため、なんとか流出は避けたいところ。ドットソン本人の希望としては「先発できるチームがあれば移りたい」ということだが、幸いと言うべきか、度重なる腰のケガやヒザの古傷などがあるため、今のところ他チームからはほとんど声がかかっていない状態。このままいくと残留の可能性は高い。