グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2002年2月 1日

ルーキー総括 後編

CB/Sバウ・ジュー

ドラフト3巡(全体71位)。今シーズン、最も貢献度の高かったルーキー。CBの控えとして修行するはずが、A・エドワーズの戦線離脱によってニッケルバックに。そしてリロイ・バトラーのケガによって先発SSを任されるハメになってしまった。きっと嵐のようなルーキーシーズンだったに違いない。 7試合に先発し、大きなミスはなく、「なかなか良くやった」というのが大方の評価。

「同地区に大きなWRが集まっているので、小さいCBは獲らない」という方針を貫いてきたのが元GMのロン・ウルフ。ジューはその中でも、大学時からフィジカルには定評があり、ハードタックルは得意とするところだった。そしてその強さを買われてのSS転向。先発して最初の試合は第11週の@デトロイト。 なんと最初のプレーで相手WRジョニー・モートンに後ろから追いついてファンブルフォースするというビッグプレー。結局39タックル、2インターセプトでシーズンを終えた。

セーフティにコンバートされたとはいっても、これはあくまで一時的なもの。ケガ人たちが復帰する来季には、本来のCBに戻って先発を目指すことになる。 マイク・マッケンジーは不動のスターターとしても、もう1人の先発、タイロン・ウィリアムズをバウ・ジューが脅かす日は意外と近いのではないか、という見方も多い。

LBトランス・マーシャル

ドラフト3巡(全体72位)。ミドルLBのベルナルド・ハリスの控え。シーズンのほとんどをスペシャルチーマーとして過ごす。 しかしシーズン終盤にはダイム隊形でのLBとしての起用など、限定された役割だったが出番は徐々に増えた。LBとしてのタックルは11。スペシャルチームでのタックルは9。

知能・一般常識テストでの点数が低かったり、ドラフト前のスカウティング・コンバインの時にマリファナ陽性反応が出たこともあってドラフトの指名順位が下がったが、 大学時からフィジカル能力の高さではずば抜けたものを持っていた。キャンプの時のさまざまなドリルでもチーム内でトップクラスの運動能力を発揮していたように、潜在能力の高さは疑うべくもない。

驚いたことに、先日発表されたエクスパンション・ドラフトのリストの中に、先発MLBのベルナルド・ハリスの名前があった。 裏返せば、それだけマーシャルの能力をチーム首脳が評価しているということだ。しかもその能力が花開くのは、早ければ来シーズンになるかもしれない。

OGビル・フェラリオ

ドラフト4巡(全体105位)。今シーズンは一度も試合当日の45人ロースターに登録されず。LGマイク・ウォールの控えとはいっても、実際のLGの控えはバリー・ストークスがLTの控えと兼任していた。フェラリオはウィスコンシン大で4年間全試合に先発したわけだから、 かなり不満の残るルーキーシーズンだったと言っていいだろう。トレーニングキャンプ中からパスプロテクションに苦労していたので、そのあたりが課題か。この春はNFLヨーロッパに派遣して経験を積ませることになりそう。

TEデヴィッド・マーティン

ドラフト6巡(全体198位)。意外なことに、今年のルーキーの中で最も早く出場機会が与えられた。大学時にはWRをプレー。サイズの大きさとパスキャッチの上手さを買って、最初からタイトエンドへ転向させるつもりでのドラフト指名だったため、当然使い物になるまでは時間がかかるものと思われていた。しかしキャンプでは、パスキャッチの上手さとルート取りの良さをアピールし、課題のブロックもそこそこクリア。早くも2番手TEの座を勝ち取って開幕を迎えた。

しかし、やはり経験を必要とするタイトエンドのポジションはルーキーにとっては甘いものではなく、なかなか思うようにプレーできない。しかもシーズンが進むにつれて、チームはRBグリーンのためのブロック力を必要とするようになり、ケガから復帰したベテランTEタイロン・デイヴィスに2番手の座を明け渡すことに。13パスキャッチ、144yds、1TDでシーズンを終えたマーティンは、レーオフ2試合では45人ロースターに加わることさえ出来なかった。

パスキャッチもルート取りも、先発のフランクスより上ではないか、と評価する声も多い。それを生かすためには、今オフの間にしっかり鍛えてバルクアップし、ブロック力を向上させることだ。

カテゴリ : Player