今シーズンのWRビル・シュレーダーは、シーズン序盤こそ快調にタッチダウンを重ねたが、足首を痛めて2試合欠場したあたりからややリズムが狂ってきた。ファルコンズ戦ではQBファーヴのインターセプトにつながるミスをいくつも犯し、シーズン終盤からプレーオフにかけてはQBファーヴのフェイバリット・ターゲットの座はフリーマンに奪い返されてしまった。そしてラムズ戦でのミスコミュニケーションによるインターセプト。
昨オフは、問題児だったWRフリーマンにあれほど冷淡だった地元記者たちも、優等生に変身したフリーマンに好意的。最近では「なんとかフリーマンを(大幅サラリーカットを承諾させて)残留させ、シュレーダーを見送るべきではないか」という論調が多くなっている。年齢的にもシュレーダーはもう31歳と、若くはない。要求する金額次第では、パッカーズは再契約を見送らざるをえない。
そのような雰囲気を察してか、シュレーダーの代理人は、かなり下手に出るような感じで再契約をアピールしている。「最優先事項は、グリーンベイに戻ってくることだ。彼はリーグの2番手WRのなかで最高給になりたいなどとは思っていないし、ベスト5に入りたいとも思っていない」とまで言い切っている。シュレーダーは地元ウィスコンシン生まれで、ウィスコンシン大ラクロス校出身。グリーンベイへの思いが強いのは間違いない。
90年代後半のパッカーズ黄金時代に先発RTをつとめてきたアール・ドットソン。しかしこの2年間は椎間板ヘルニアをはじめとしてケガに悩まされ、若手のタウシャーが台頭したこともあって控えに甘んじてきた。しかしチャンスさえあればNFLのどのチームでも先発を務める力があることは誰もが認めるところ。シーズン終盤にRGリヴェラが手を骨折してからは、毎試合の半分(変則的だが)をRTとしてプレーしており、まだまだ力が落ちてはいないことをチーム内外に立証して見せた。
1年契約だったために2月いっぱいで契約が切れるドットソンは、シーズン中から発言していた通り、先発させてもらえるチームを探してしばらくはFA市場の様子を見ることになる。問題があるとすれば、やはりここ数年のケガの多さだろう。腰の他にも、ヒザにも爆弾を抱えているため、相手チームが契約を躊躇することも考えられる。また、いったんはチームを離れるとはいえ、パッカーズとも決して喧嘩別れの形ではなく、「控えでよければ是非戻ってきてくれ」とのこと。ドットソンもグリーンベイには愛着があり、他チームでの先発の願いが叶わないなら、パッカーズと再契約する可能性が高い。
チームの3番手QBとして1年間を過ごしたQBヘンリー・バリスは、とりあえずパッカーズとは契約を結ばず、2番手QBとして契約してもらえるチームを探すようだ。QBバリスは現在26歳。ややサイズは小さいが、相当な強肩の持ち主として知られている。テンプル大でいくつものチーム記録を打ち立てた後、CFLへ。そこでジェフ・ガルシア(現SF)の控えとして修行を積み、初めてスターターとなった一昨年にはCFLのリーディングパサーとなった。昨春には、多くのチームから声がかかったもののグリーンベイを選んで契約。
しかしシーズン後半に入ってディフェンス陣にケガ人が相次いだパッカーズは、ロースター枠を空けるためにバリスをいったん解雇せざるを得なかった。その直後にプラクティス・スクワッド枠で再びパッカーズと契約。パッカーズは、やや異例ながらQBファーヴとピダーソンの2人でシーズンを乗り切ることを選び、バリスは53人ロースターに戻ることはなかった。彼はプラクティス・スクワッド契約のため、2月いっぱいで契約が切れる一般のフリーエージェントと違って、今週から自由の身になっている。
ロン・ウルフ元GMの最後のドラフトとなった2001年のルーキーたちは最初のシーズンをどのように過ごしたか。例によって、JS OnlineやGreen Bay Press-Gazetteなどの記事を元に、管理人が(多少の主観を加えて)まとめていきます。今日は前編。
2001年ドラフトの前、シャーマンHCは「このドラフトで出来れば2人、"インパクト・プレイヤー"を獲得できれば、我々は優勝を狙える」と語っていた。昨年のパッカーズはサラリーキャップが厳しく、大物FAを追いかける余裕などなかったからだ。しかし結局、インパクト・プレイヤーはルーキーの中からは現れず、今年のドラフトでも「1巡でWRを指名すべき」との声が上がるほど。
即戦力という面だけ見れば、豊作だった2000年組と比べて、2001年のドラフトは失敗だったという他ない。しかし2巡のWRファーガソン、3巡のCBバウ・ジューやLBトランス・マーシャル、6巡のTEマーティンなどは、「大学での経験は少ないためにまだ完成度は低いが、潜在能力は相当高い」と見込んで指名したのだ。来季以降の成長に期待しよう。
ドラフト1巡(10位)。本来なら17位指名だったのだが、2番手QBハッセルベックをシアトルにトレードして指名順位を上げたのだ。それほどまでして獲得した念願のパスラッシャーだったが、今のところ"ハズレだった"と言われても仕方がない。
ドラフト前から懸念されていた通り、軽量とパワー不足に苦しみ、手の使い方の上手いプロのOT相手では、自慢のスピードだけでは振り切れない。キャンプではLTクリフトンにいいようにあしらわれ、しかもキャンプ中盤でヒザを痛めてしまい、首脳陣にアピールすることができないまま開幕を迎えた。
チームにとっては福音だったが、レイノルズ本人にとっては不運だったのが、2年目DEバジャ=ビアミラの大ブレーク。バジャ=ビアミラは開幕から異常なペースでサックを積み重ねて一躍話題の人となり、一方レイノルズはヒザのケガが癒えても出る幕はなかった。「ラン守備には難がある3rdダウン専門のパスラッシュスペシャリスト」という点でバジャ=ビアミラとはカブってしまうからだ。なんと第11週まで、試合当日の45人ロースターに登録されることが一度もなかった。
ようやく出場の機会が与えられたのは12週の@ジャクソンヴィル。逆転を狙うQBブルネルの最後の望みを断ち切るサック&ファンブルフォースでようやく少し存在感をアピールすることが出来た。先発DEシエリーの戦線離脱もあって、翌週からは全試合に出場できたが、シーズンを終えての記録は2サック、4タックル。またプレイオフの2試合でも出場はしたものの、サックもタックルも記録することはできなかった。
シャーマンHCの評価は1月26日の記事を参照。来季はベテランDEジョン・シエリーを放出して、レイノルズかバジャ=ビアミラが先発に昇格する可能も高い。そのためにはもっとバルクアップしてパワーをつけること。スピード一辺倒でなく、さまざまなテクニックを身につけること。バジャ=ビアミラだって1年であれほど成長したのだ。レイノルズへの期待はもっと大きい。
ドラフト2巡(全体41位)。こちらはレイノルズよりさらに貢献度が低く、第12週の@ジャクソンヴィルで何度かパントリターンしただけでルーキーシーズンを終えた。彼をドラフト2巡で指名するとき、地元ウィスコンシン大のスターWRクリス・チェンバースを指名することもできたのだが、サイズなど潜在能力の高さを買って、経験の乏しいファーガソンをパッカーズは指名。そしてドルフィンズに入ったチェンバースは883ydsを記録してチームの主力選手となり、ファーガソンはパスキャッチなし、と明暗が分かれた。地元ファンが怒るのも無理はない。
ファーガソンはジュニアカレッジ出身で、しかも3年生からNFL入りしたため、一部校のテキサスA&Mでの経験はわずか1年しかない。経験不足のため、プロのシステムに習熟するのに時間がかかることは予想されていた。いくつもの小さなケガに悩まされた時期もある。ただ、それにしても時間がかかりすぎた。トレーニングキャンプ中盤にはQBファーヴがファーガソンの勉強態度を公に批判するなど、周囲の信頼を勝ち取ることが出来なかった。シーズンに入ってからも、チームは順調に勝ち星を重ねて地区優勝を争っている。一つのルート取りのミスがインターセプトにつながってしまうような未熟なWRを実戦投入するようなリスクを、慎重なシャーマンHCが避けたという面も否めない。
「2001年ドラフト組はWR豊作の年」と言われてはいたものの、上記のチェンバース以外のWRたちは、なかなか一年目から大活躍することは出来なかった。ドラフト3位のデヴィッド・テレル(CHI)でさえ415ydsに終わったように、ルーキーWRが複雑なNFLのオフェンスシステムを身に付けて、すぐに活躍するのは難しい。
本来彼はバカッ速いディープスレットというよりも、ガタイがあってパスキャッチが上手く、ランアフターキャッチに優れた、どちらかというとエースレシーバータイプ。今季は結局5番目のWRのままシーズンを終えることになってしまったが、来季ははっきり言ってチャンスだ。サラリーキャップのことを考えると、フリーマン、シュレーダー、ブラッドフォードのうち誰か1人は抜けることになる、と見る記者は多い。ファーガソンが先発WRに成長できるかどうかは、今後数年間のパッカーズオフェンスのカギを握ることになるかもしれない。
33歳となったFSリロイ・バトラーは、チーム内で唯一ホルムグレン以前の時代を知る最古参にしてセカンダリーのリーダー。パッカーズのスポークスマン的存在として、どんなことにも選手を代表してコメントしてくれる、メディアにとってもありがたい存在である。ややスピードの衰えが見えてきた昨季あたりからは、派手なビッグプレーはSSシャーパーに任せて地味な役割を引き受けている。
そんなバトラーが肩を骨折して戦線離脱を余儀なくされたのが第10週のファルコンズ戦。彼はサイドラインから、まるでコーチのようにして若い後輩たちに指示を送りつづけた。シーズン終了までその状態が続き、彼は自分がいかに必要とされているかを痛感したと言う。「コミュニケーション面で、僕がフィールドにいないことは非常に痛かった。正しくディフェンスをラインアップさせ、オーディブルをコールする。それが僕の仕事だから」
ようやくケガが治ったバトラーは、今オフの大部分をグリーンベイに留まって、リハビリやトレーニングに取り組むと言う。「しっかりリハビリやトレーニングを積んで、もっと肩の周りの筋肉をつけ、速くなるつもりだ。もうすでに下半身のトレーニングはずいぶんやっているんだ」と言うバトラーは、他チームのベテラン選手の活躍に刺激を受けているようだ。「WRジェリー・ライス(OAK)、CBアエネアス・ウィリアムズ(STL)、CBエリック・アレン(OAK)を見ろよ。彼らはみんな30代半ばだ。彼らはもうだめだと誰もが思っても、彼らはいいプレーを続けてる。それは彼らがしっかりと体の手入れをしているからなんだ」
バトラーが以前から目標にしている記録は、前人未到の"20サック40インターセプト"。20サックの方は昨年11月のバッカニアーズ戦ですでに達成した。インターセプトの方は現在38。そしてもう一つの目標があるとすれば、2003年に完成する新ランボーフィールドでプレーすること。つまりあと2シーズンは、引退するつもりは全くない。
CBタイロン・ウィリアムズの妻シャンテルが起訴された。1月18日、19日の記事参照。家の中や車を滅茶苦茶にしたあげく、帰宅した夫に護身用スプレーを吹きかけたり、乱闘のすえ夫に傷を負わせるなど大騒ぎを起こして逮捕されている。
マイク・シャーマンHCの今季のまとめとなる記者会見が行われ、今シーズンの総括、来季への展望、オフシーズンの強化ポイント、期待の選手、などについてヘッドコーチ自らが語った。以下はその重要ポイント。
90年代半ばのパッカーズが優勝を目指す過程で、常に立ちはだかったのがダラス王朝だった。シャーマンHCも、ホルムグレン元HCやロン・ウルフ元GMが、いかに苦労してカウボーイズとの差を縮めようと努力したかを知っている。しかしラムズに大敗したとはいえ、今のラムズとパッカーズの力の差は、当時のカウボーイズとの差と比べればわずかなものだ、とシャーマンHCは主張する。
「当時ウルフ元GMやホルムグレン元HCは、カウボーイズとはかなり力の差があると感じていた。しかし今のラムズとの間にはそんな差はないと私は感じている。我々が自滅したせいであれほどの点差になったのであって、ラムズ自身があの点差を作り出したのではない。だからそれほどかけ離れた力の差はないと思う」
試合前に危惧されていたように、ラムズのタレント軍団に対してパッカーズのディフェンスはまずまず良くやった、と一応の評価。「それほどのスピードの差があるとは思わなかった。もしあるとすれば、彼らのディフェンスのフロント7に対してだ」
レポーターたちが聞きたがったのは、WR陣の大幅な入れ替えはあるのか、という点だ。なぜなら、WRフリーマンはサラリーが跳ね上がるため解雇の危機であり、シュレーダーとブラッドフォードはこの3月にFAになってしまう。しかしシャーマンHCは、補強ポイントとして特にWR陣を挙げることはなく、「まず残したい選手と再契約した上で、FA市場に積極的に乗り出す」という方針を明らかにした。もちろんWRフリーマンには、大幅なサラリーカットを求めることになるだろう、ということは認めている。
WR陣のパフォーマンスについて、シャーマンHCはシーズン中ずっと擁護してきた。しかしRBグリーンの話題に触れたときに、WR陣への不満を、間接的にせよ認めることになった。「多くの対戦相手がRBグリーンのランを警戒する。WRへロングパスを投げられるよりもむしろランによるロングゲインを警戒して、フロントに7人、8人を集めるのだ。それが毎週のように起きていた」
またシャーマンHCは、実力の割に値段の張る大物FAよりも、トレードで比較的無名の選手を獲得したい、という考えを述べた。まだダイヤの原石だったRBアーマン・グリーンをシアトルからトレードで獲得したように。「目の前に現れるFA選手たちだけを見ていてはならない。どこかのチームのどこか隅っこに、我々に貢献してくれる選手がいるかもしれないからだ」
通常のトレードとは別に、今季は別の形でのトレードのチャンスもある。エクスパンション・ドラフトを通じて、テキサンズとトレードする、という形だ。テキサンズと合意の上、2月のエクスパンション・ドラフトでテキサンズがパッカーズの欲しい選手を指名し、その後、トレードを行うということが可能なのだ。明らかになりつつあるエクスパンション・ドラフトの選手リストには、KCのWRアレクサンダー、JAXのWRマッカーデルも含まれている。
WR陣と同じく、シーズン通してシャーマンHCが擁護してきたのが、昨年のドラフト上位指名組の貢献度の低さ。CB/Sのバウ・ジューはバトラーのケガによって活躍の機会が与えられたが、期待されたDEレイノルズとWRファーガソンは、今季のパッカーズにほとんど貢献できなかったと言ってもいいほどだ。
「彼らが先週のラムズ戦の8ターンオーバーに関係しているとは思わない」というシャーマンHCだが、来季の活躍への期待の大きさはハンパではない。シーズン終盤に出場のチャンスが与えられたDEレイノルズだったが、軽量とパワー不足はいかんともしがたく、プロのOT相手に苦戦が続いて、結局3rdダウン専門のパスラッシャーとしてしか出番はなかった。
「彼は毎ダウン出られるDEにならなくてはいけない。ドラフト1巡10位指名の選手が、3rdダウン専門でベンチから出てくる、なんて余裕はウチにはないんだ。彼には優れた嗅覚があると私は思うし、ランにも素早く反応し、ボールキャリアーを追うスピードもあると思う。彼はこのオフに、より大きく、より強くならなければ」と強い調子で語った。
シャーマンHCによると、シーズン終了時のDEレイノルズは体重251ポンド。それを来季までに262か263ポンドまでバルクアップしてほしいとHCは言う。「練習で彼のプレーを見ていると、彼はいい選手に成長するチャンスがあると思う。しかし彼がこのオフ、母校のフロリダ州立大に戻って、のんびり腰をおろしていたら、それは起きないだろう。レイノルズはグリーンベイに残って?そうなると思うが?トレーニングを続ければ、きっといい選手に成長する」
WRファーガソンはプロのシステムを習得するのに手間取って、トレーニングキャンプでは間違ったルートを走ることが重なり、結局ほとんどチャンスは与えられずじまい。「我々はファーガソンに(シュレーダーのポジションである)スプリットエンドのポジションしか勉強させなかったことを後悔している。3つのポジション全てを教えていくべきだったと思う」
シャーマンHCはシーズン終了後にファーガソンと話し合ったと言う。「彼は私に、『昨年はもっといいスタートを切らなければならないのにキャンプで出遅れてしまって、チームの最高のレシーバーではなかった。僕は今ではチーム最高のレシーバーだ。来季はそれを証明するつもりだ』と決意を話してくれたんだ。私は本当に嬉しかった」と語っている。
毎週の試合ごとにラリー・ベクトルOLコーチは、その試合で最も良い働きをしたオフェンシブラインマンを選んで、"War Dog"賞を与えることになっている。選ばれた選手にはチームカラーで飾られた勲章が与えられ、その選手は一週間、勲章を自分のロッカーに飾るのだ。そしてシーズン通しての"War Dog"賞には右タックルのマーク・タウシャーが選ばれた。
上記のタウシャーだけに限らず、今季のオフェンシブラインはケガも少なく、非常に堅実なシーズンを送ったと言える。ベクトルOLコーチは、彼の17年に及ぶNFLコーチ経験の中で、今季のパッカーズOLは最も優れたグループだ、と教え子たちを称えている。
レギュラーシーズンに許したサックはわずか22で、これはCHIとNYJに続くNFL第3位。パッカーズ史上でも1974年に17被サックを記録して以来の好成績だ。また、プレーオフを含めると25サックを許した中で、オフェンシブラインメンに責任のあるのはわずか11。LTクリフトンが3.5、Cフラナガンが2.5、RTタウシャーが1.5、代役LTストークスが1.5、LGウォールが1、RGリヴェラが1。
QBが投げた直後にヒットされて倒されるのを"Knockdown"と呼ぶが、そのノックダウン数でも今季のパッカーズは46回と少なかった。1試合平均2.56という数字は、元HCホルムグレンが10年前にウェストコーストオフェンスを導入して以来最も少ない数字だった。
チーム全体のペナルティの数でも、昨年の88回から80回に減少してNFL8位。これは1983年のパッカーズが同じく80回を記録して以来の数字。80回の反則のうち、オフェンシブラインが犯した反則の数は22回。これは1994年の20回に次ぐ記録。驚いたことに、プレーオフを含めホールディングの反則が2回(ウォールとクリフトンが1回ずつ)しかなかった。RTタウシャーは2年続けて反則が2回ずつで、OLのなかで最も反則が少なかったのも2年連続。
Bernardo Harris | LB | 30歳 |
K.D. Williams | LB | 28歳 |
Santana Dotson | DT | 32歳 |
John Thierry | DE | 30歳 |
Rob Davis | LS | 33歳 |
2月18日に行われるエクスパンション・ドラフトに差し出す5人のリストが明らかになった。予想されたような、RBレヴェンズやWRフリーマンの名前はなく、ロングスナッパーのロブ・デイヴィスを除けば全てディフェンスの選手。
最も意外だったのは、今季チームのリーディングタックラーだったLBベルナルド・ハリス。5年の先発経験があり、まだ30歳で、昨オフに4年の契約延長をしたばかり。ただしシーズン半ばに親指を骨折してしまい、また体重オーバーもあって、パフォーマンスの低下を指摘する声も多かった。昨年ドラフト3巡指名のLBトランス・マーシャルをそれだけ首脳陣が高く評価している、ということなのかもしれない。
K.D. ウィリアムズはストロングサイドLBのナイル・ディッグスの控えで、スペシャルチームの中心選手でもある。何試合か先発も経験していて、まだ28歳と若いため、これも少し意外な名前。指名される可能性もある。
DTサンタナ・ドットソンは32歳で、ヒザ上の大ケガから開幕直前に復帰。そのためかシーズン終盤には消耗してパフォーマンスが落ちた。サラリーキャップ額も来季$3.3ミリオンになる予定のため、テキサンズに指名される可能性は低い。
DEジョン・シエリーはここ2年間ケガに悩まされているため、指名される可能性はかなり低い。今季もシーズン終盤にヒザを痛めて、インジャリー・リザーブでシーズンを終えている。
ロング・スナッパーのロブ・デイヴィスは33歳。ロングスナッパー以外にどこもプレーできないため、新チームのテキサンズが指名する余裕はないものと思われる。
まだ全チームのリストが正式発表されたわけではありませんが、今のところ明らかになっている名前はかなり豪華(ESPNによるリストはこちら)。OTボセリ(JAX)、OTローフ(NO)、RBスチュアート(DET)、WRロブ・ムーア(ARI)、WRマッカーデル(JAX)、WRアレクサンダー(KC)、TEフレディー・ジョーンズ(SD)、DTティム・ボウエンス(MIA)、LBジェイミー・シャーパー(BAL)、LBロマノウスキ(DEN)、CBダグ・エヴァンズ(CAR)などなど、ビッグネームが沢山含まれています。ただしサラリーのことがあるので、テキサンズが実際に指名するかどうかはまた別の話。
今シーズン最後の試合を残念な形で終えた選手たちは、翌月曜日、今季最後のミーティングを行った。ポジョションごとのコーチと会い、フィジカルチェックを受け、そしてマイク・シャーマンHCのお話。メディアは中に入れなかったので、話の内容は選手たちから間接的に聞くほかない。
それによるとシャーマンHCは、昨日の敗戦をなにひとつ恥じることはないということ、今季成し遂げたことを彼自身誇りに思っているということ、そして今シーズンの成功を土台として来季の優勝を目指すのだ、今季やり残したことを来季の課題とするのだ、ということなどを話したらしい。シャーマンHCの、今季のまとめの記者会見は木曜日に予定されている。
ロッカールームを片付けて、多くの選手はより暖かい南へ帰っていく。今後の予定としては、3月に若手だけのミニキャンプ、そして4月のドラフト後に全員参加のミニキャンプが予定されている。
ケガをだましだまし痛みに耐えながら長いシーズンを戦ってきた選手たち。オフに入ったところで手術を受ける選手も多い。
LBネイト・ウェインは、12月9日のベアーズ戦で腰の横突起?を骨折したが、それに関しては順調に回復しておりメスを入れる必要はないようだ。また、彼はシーズン前半にはヒザを痛めて欠場したこともあった。「オフシーズンには、ヒザの負担を減らすために、でん部や大腿四頭筋を強化するつもりだ」
DTギルバート・ブラウンはつま先や足を痛めて終盤戦のかなりの部分を欠場した。しかしいまのところ手術は必要ないとのこと。昨年、大減量に成功したときと同じように、母校のトレーナーと一緒にオフのトレーニングをこなす計画。シーズン途中にグリーンベイに会いに来たそのトレーナーによると、食習慣の改善はいまでも上手く行っていて、以前より食が細くなっていることに驚いたという。また、ギルバート・ブラウンが今季さまざまなケガに悩まされたことは、彼がもう年をとって消耗しているのではなく、1年間のブランクのためにあちこちの筋力が弱っていたせいだ、というのがそのトレーナーの見解。つまり、今オフにもっとしっかり鍛えれば、来季はもっとフルに動けるようになる、と。
以下は、もうじきFAとなってチームを去るかもしれない選手達。開幕前にRBアーマン・グリーンが、シーズン途中にCフラナガンとCBマッケンジーが契約延長を決めているが、それ以外の選手たちの運命が決まるのはこれからだ。
第2Qに痛めた足首?(ハムストリング?)のケガを押して後半もプレーした。「僕が無理して試合に復帰した理由の一つは、『もしこれがパッカーズとして最後の試合になるなら、チームと一緒に4Qを戦い抜きたい』と思ったからなんだ。それが原動力だった。僕は仲間を愛しているし、チームを愛している。出来れば(再契約して)チームに戻って来たいと思ってる」とヘンダーソン。
昨季、先発LTとしては失敗に終わったが今シーズンを通して先発LGを務め、良い働きを見せた。まだ契約延長についてチームと話をしてはおらず、彼自身も将来がどうなるかはわからないようだ。「これはビジネスだ。チームが僕に戻ってプレーしてほしいなら、僕は戻って来たい。もしそうでないなら、出て行くだろう」
実績のあるドットソンも、若いタウシャーの控えに甘んじて1シーズンを我慢した。「バックアップにはなりたくない。もしどこかで先発できるチャンスがあるなら、その街やチームを検討するよ。僕はパッカーズにドラフトされて、みんなは家族みたいなものだ。金があれば幸せになれるってもんじゃない」
功労者といってもいい大ベテランも、今季一度も先発の機会はなかった。このまま引退するか、迷っている。「家に帰って妻と相談したりしてから、自分で結論を出すよ。まだはっきりとはわからない」
契約はまだ残っているが、サラリーキャップの犠牲となる可能性も。「話したくない。僕はいつも負けた後はへこむんだ。今は話したくない」
WRシュレーダー、WRブラッドフォード、CB/KRロッサムも3月に契約が切れてFAとなる。
マイク・シャーマンHC/GMはシーズンが終わって休むまもなく、GMとしての仕事をしなくてはならない。今年は新しくヒューストン・テキサンズができるため、エキスパンション・ドラフトが行われる。どのチームも「この選手は取ってもいいよ」という5人のリストをリーグに差し出さなければならない。
5人のリストには、10年以上のベテランは1人しか含めてはならず、キッカー・パンターは含めてはならない。テキサンズが指名できるのは、1つのチーム(5人のリスト)から最大2人まで。テキサンズは指名した選手と旧チームとの契約をそのまま引き継がなければならない。
そのため、指名される側のチームは、有望な若手よりも、相手が指名しにくい高給のベテラン選手をリストに載せるという戦術が一般的になっている。また、指名された側のチームはその分のサラリーが(サラリーキャップにヒットすることなく)まるまる浮くことになる。今のところ噂されているのは、WRフリーマン、RBレヴェンズ、STサンタナ・ドットソン、DEジョン・シエリーら、中心選手といってもいいベテランたち。例えばブロンコスの名LBロマノウスキもこのリストに載ることがすでに明らかになっている。
エキスパンション・ドラフトが行われるのは2月18日だが、リストは火曜日には提出しなければならない。「我々はすでにかなり絞り込んでいる。シャーマンHC/GMが月曜日に結論を出すことになっている」とマーク・ヘイトリー副GM。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (12-4) | 7 | 3 | 0 | 7 | 17 |
Rams (14-2) | 7 | 17 | 14 | 7 | 45 |
パッカーズは第1Qから第4Qまでコンスタントに合計8回のターンオーバーを重ね、完全な自滅の形での大敗となった。パッカーズの15回のポゼッションのうち、インターセプトが6回、ファンブルロストが2回、パントが3回、タッチダウンが2回、FG成功が1回、4thダウンギャンブル失敗が1回。第1Qから狂いっぱなしだったオフェンスの歯車は、けっきょく最後までかみあわなかった。
第1Q、最初のインターセプトはQBファーヴとWRシュレーダーのミスコミュニケーションで、相手CBウィリアムズの胸にストライクを投げ込んでしまい、労せずしてタッチダウン。次のドライブでは、敵陣に入ったところでRBグリーンがファンブルロスト。しかしQBワーナーのロングパスをSSシャーパーがインターセプトし、クイックカウントからのWRブラッドフォードへのパスなどで敵陣に入り、最後はWRフリーマンがエンドゾーンへ飛び込んで同点。まともな試合だったのはここまで。
第2Qに入ったところでWRホルトへのTDパスを許すと、QBファーヴが今日2つめの被インターセプト。投げそこなった高いパスを相手SへリングがナイスキャッチしGB陣4ヤードまでリターン。FBホジンズにTDパスが通って14点差。その後、双方FGを決めて10-24でハーフタイム。
後半最初のラムズオフェンスを3&アウトに終わらせ、パッカーズはSTL陣26まで攻め込むが、WRフリーマンが痛恨のファンブルロスト。ラムズはそのチャンスをRBフォークのTDランに結び付け、21点差。次のパッカーズオフェンスも、相手LBポーリーにインターセプトTDを喫して、ここで完全にラムズの楽勝ムード。パッカーズもあきらめムード。
第4Q開始早々、敵陣で4thダウンギャンブル失敗。残り8分、相手CBウィリアムズに今日2つめのインターセプトTDをプレゼントして10-45。次のドライブではWRフリーマンにタッチダウンパスが通るが、焼け石に水。
パッカーズ
Brett Favre | QB | Side/Back | Probable |
Gilbert Brown | NT | Foot/Toe | Probable |
William Henderson | FB | Hamstring | Probable |
Bhawoh Jue | CB/S | Ribs | Probable |
Dorsey Levens | RB | Shoulder | Probable |
ラムズ
Richard Coady | FS | Ankle | Doubtful |
Dustin Cohen | LB | Knee | Questionable |
Jerametrius Butler | CB | Ankle | Probable |
Ryan Tucker | OT | Ankle | Probable |
Kurt Warner | QB | Stomach/Throat | Probable |
注 Out : 欠場 / Doubtful : 出場の可能性25% / Questionable : 50% / Probable : 75%
妻と乱闘の末ケガを負うなど大変な目にあったCBタイロン・ウィリアムズは、翌水曜日の練習を休んだものの、木曜日の練習には参加し、その後、用意した声明をメディアの前で読み上げた。その中でCBウィリアムズは、妻との生活や子供の生活を元に戻すべく家族で努力していること、それを助けるためにメディアにはプライバシーを尊重してほしいということ、また、妻への変わらぬ愛情についても述べた。
また、フットボール選手として、今は完全にラムズ戦に照準を合わせて集中していることを付け加えた。「ケガの方は大丈夫。もっと悪いトラブルを抱えてたときも、試合には影響なくプレーしてきた。今日の練習ではいい感じで動くことができたし、いつも通りだ」
いったい夫婦の間に何があったのかはわからない。火曜日の夜、CBタイロン・ウィリアムズ(29歳)は、妻シャンテル(31歳)に護身用のスプレーで攻撃され、もみ合いの末、右の前腕部を切られた。幸いにして傷は浅く、数針縫っただけで問題なし。妻は逮捕され、数時間後に850ドルの保釈金を支払って釈放された。公判は2月12日。
警察によると、CBウィリアムズが火曜の夜9時ごろに男性の友人と帰宅したところ、車のタイヤが切り裂かれ、窓も壊れていた。家に入ると、彼の衣類はズタズタにされ、壁にはなにごとか口紅で殴り書きがあり、いろいろなものが壊されていた。そして帰ってきたウィリアムズに妻がスプレーをかけ、そこから乱闘が始まったらしい。
水曜日のミーティングにはウィリアムズはきちんと出席し、その後の練習には参加せず、家庭の問題に取り組むために帰宅することを許された。木曜の練習には参加する予定。当初、チームメイト達はなぜ彼が練習に参加しなかったのか知らなかったようだが、事情を聞かされた選手達は口々に、「彼はちゃんと今度の試合に集中するだろう。私生活でどんな問題がおきようと、彼はきちんと解決できるはずだ」と離している。
本来はgrassもturfも「芝」という意味のはずですが、アメリカのスポーツの世界ではなぜか"artificial turf"を略して単に"turf"だけで「人工芝」を指すことが多いのです。ですから"turf toe"というケガの場合も、それは人工芝を指しています。
今季パッカーズのセカンダリーで唯一ケガ人が出ているのがストロングセーフティ。控えのA・エドワーズがヒザの靭帯断裂で今季アウトとなり、そのあと先発のリロイ・バトラーが肩の骨折で戦線離脱。フィジカル能力の高さを買われたルーキーのバウ・ジューが急きょCBからコンバートされてシーズンの後半は先発をつとめた。しかしそのジューも肋骨と足首を痛め、49ers戦ではビリー・ジェンキンズが今季初めて先発し、なかなか良い働きを見せた。
バウ・ジューのケガもだいぶ回復したところで、どちらを先発にするか。今のところジェンキンズをそのまま使いつづける可能性が高そうだ。49ers戦でのプレーが良かったのがその理由の一つ。WRオーウェンスへのハードヒットの他にも好タックルを重ねている。「彼は一年中だってあのくらいのプレーは続けてたはずなんだ。どことも契約してなかったのは、ほんのちょっとしたなりゆきだよ」とFSシャーパーも評価する。
ジェンキンズは、99年にラムズの優勝シーズンに全試合先発を務め、昨年はブロンコスにトレードされて全試合先発。しかし今シーズン開幕前にブロンコスから解雇されて浪人していたが、パッカーズはエドワーズとバトラーのケガのためにシーズン半ばで彼と契約した。「プレーオフ経験の豊富さや、ウチと似たスキームのブロンコスでの経験を買って契約したということはあるけど、プレーオフでラムズと対戦することまで計算に入れてた、と言ったら嘘になる」とシャーマンHC。
ラムズのディフェンスについては、コーチを始め大幅に変わってしまっているのであまり参考になる情報は得られそうにない。あるとしたらそれはラムズのオフェンスについてだ。「ラムズのWRやRBたちのそれぞれの傾向なんかは確かに僕はよく知っていると思う。スキームについては僕よりコーチたちの方が詳しいと思うけどね」とジェンキンズは語る。「ラムズのオフェンスは、最も準備するのがやっかいなチームだ。非常に沢山の違ったタイプのプレーがあるからね。それに信じられないほどのアスリートもいるし。だから、できるだけQBワーナーにプレッシャーをかけて、誤った判断をさせるようにしなきゃいけない。勝つにはそれしかない。ターンオーバーバトルが試合のキーになると僕は思う」
3年前、1424ydsを記録して$42ミリオンの巨額契約を結んだ頃にくらべれば、今のWRアントニオ・フリーマンはスピードやクイックネスが衰えていることは誰の目にもはっきりしている。しかし49ers戦で見せたように、ここぞという時のフリーマンのプレーには、プレーオフ経験豊富なベテランらしさが確かにある。プレーオフ合計11試合で40キャッチ684yds、8TDは全てチーム記録だ。「一年のなかで、今こそ僕の時だ」とフリーマンは語る。
昨年、一昨年とフリーマンは私生活でもトラブル続きで、チーム練習にも遅刻を繰り返すなど問題児だった。しかし今年は常にチームの勝利第一、という姿勢を崩さず、常にポジティブな態度でチームリーダーの1人としてチームを引っ張った。52回818ydsという数字はプロ入り2年目以来最低の数字だが、今年はフリーマンの行動や人格を非難するような声は聞かれない。「今年は僕にとって素晴らしい年だったとは言えない。でもチームが勝ってさえいれば、誰もが違う方を評価してくれる。ランプレーのときの僕のブロックや、進んでパントリターナーを務めることをね」
プレーオフでどれだけ活躍するかは、フリーマンの来オフの運命を決めることになるかもしれない。来季大幅にサラリーが上がることになっているフリーマンは、もし大幅なサラリーカットに応じなければ、パッカーズは彼を解雇せざるをえなくなる、という見方が以前から支配的だからだ。「今は、チャンスさえ与えられればビッグプレーが出来るという気がしてる。今チームは僕を必要としていて、僕はここにいる。契約の問題なんかはシーズンが終わった後にとりかかることにすればいい。その時になったら、自分にとって何がベストか判断するよ」
49ers戦で3回のパント平均47.7ydsの記録を残したパンターのジョシュ・ビドウェルが、今週の"Special Teams Players of the Week"に選ばれた。これはもちろんキャリア初のこと。
ドラフト4巡で期待されてNFL入りしたビドウェルだったが、ルーキーシーズンの1999年は、ガンのため棒に振ることに。そして治療を終えたばかりの昨季(実質1年目)は飛距離も滞空時間も伸びずに苦しみ、成績は最下位を争うほど。しかし今季はオフのトレーニングの甲斐あって、飛距離(gross)でNFL12位。リターンされた分を引いた距離(net)ではNFL6位と大幅に順位を上げている。
49ers戦の第3Q、TEフランクスへのTDパスで15-7とリードを広げた時、マイク・シャーマンHCは2ポイントコンバージョンを選択。WRドライバーへのパスはしっかりカバーされていて失敗に終わった。その後は8点差のまま第4Qに入り、49ersはTDと2ポイントを成功させて追いつくことが出来た。もしあそこでキックを選択して1点を加えていれば9点差となり、同点に追いつかれることはなかったはずで、シャーマンHCの判断ミスを指摘する声も多い。
「第1Qのタッチダウンの際にPATをブロックされたために、あそこではその分を取り返さなければならなかった」というのがシャーマンHCの試合終了後のコメントで、翌日もその主張は変わっていない。しかしシャーマンHCは「日曜の晩に父と電話で話したら父は 『いい判断だと思う。10点差を狙うべきだ』 と答えてくれたが、母には 『悪いコールだよ。決してあんなことすべきじゃなかった』 と言われた。こういう時はたいていの場合、母が正しいんだがね」とジョークで締めくくった。
49ersがWRストリーツへのパスで2ポイントを成功させたプレーでは、Sシャーパーが目の前でクロスしたWRにつられてしまって外へ走ったストリーツをがら空きにしてしまった。「あれはミスコミュニケーションじゃなくて完全に僕のミスだ」とシャーパーは認めている。
ディフェンスのプレー・オブ・ザ・ゲームはもちろんCBマイク・マッケンジーとCBタイロン・ウィリアムズによる合作のインターセプトだろう。最初に数ヤード離されていたマッケンジーは素早くギャップを詰め、QBガルシアからのパスはほんのわずかにアンダースローだったため、WRオーウェンスの手に渡る寸前にボールをはたくことが出来た。通っていれば逆転のタッチダウンだったはずが、パッカーズボールとなってダメ押しの93ydsのTDドライブにつながった。それ以外にもWRオーウェンスへのパスを寸前ではたき出して1stダウンを防いでいる。
CBマッケンジーは派手な容貌とは裏腹に、普段は注目されることが大嫌いでメディアに対しても滅多に口を開かず、「喋りよりもプレーを見てくれればいい」という態度を貫いている。別にメディアと仲が悪いわけではなく、そういう性分なのだ。それでもビッグゲームでこれだけのプレーをすれば、なんらかのコメントをしなければ家に帰らせてはもらえない。「追いつくだけの時間があったから、ボールをはたいた。CBウィリアムズに取らせようと意図したわけじゃないんだけど、うまく空中に浮かせることが出来た。
マッケンジーはつい2日前に、契約ボーナス$3.5ミリオン含む$17.1ミリオンの5年契約をしたばかり。この契約交渉がもう少し遅れてこの試合の後になっていたら、パッカーズはもっと高額のサラリーを用意しなければならなかったかもしれない。今シーズン、評価がうなぎ上りのマッケンジーをこの額で契約延長できたことはかなりお買い得だったのではないか、という声が支配的になっている。
「今は、これまでで最高のフットボールが出来ているような気がする」とQBブレット・ファーヴ。シャーマンHCもファーヴの活躍を「これほどのゲームが出来るクォーターバックは他にいないだろう。彼は完璧にゲームをコントロールしていた」と称えている。しかし前半は1stダウンがなかなか取れず、パスはわずか43ydsに抑えられた上にインターセプトも喫した。
しかし後半のファーヴは素晴らしく、終わってみれば22/29の269yds。後半のパスオフェンスの爆発にはレシーバー陣の活躍が大きく貢献している。RBグリーンとWRシュレーダーがキャッチミスをしたものの、今季最高の出来だったレイヴンズ戦に次ぐ活躍をレシーバー陣は見せてくれた。WRフリーマンはレシーバー陣を代表して「上を目指すなら、我々みんながいいプレーをしなきゃいけない。今日はそれが出来た」と誇らしげに語る。「ドライバーのジャンピングキャッチは、信じ難いプレーだよ。ブラッドフォードもロングパスを競り勝った。彼らのビッグプレーがなかったらゲームは別の方へ転がってたかもしれない。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
49ers (12-4) | 0 | 7 | 0 | 8 | 15 |
Packers (12-4) | 6 | 0 | 9 | 10 | 25 |
両者ともディフェンスの踏ん張りでロースコアゲームのまま第4Qに入り、フィールドゴールでパッカーズが勝ち越したのが残り7分。49ersはGB陣41まで攻め込んだところで、CBマッケンジーがWRオーウェンスへのパスを弾き、CBウィリアムズがインターセプト。パッカーズはGB陣7ヤードから時間を使いつつボールを進め、最後はRBグリーンのTDランに結び付けダメ押し。最後は49ersがキックオフリターンでファンブルを犯し試合終了となった。
第1Qは、最初の49ersのオフェンスプレーでDTギルバート・ブラウンが(今季初)サックを決めるという理想的な立ち上がり。双方パントが続いた後、2度目のパントリターンでロッサムが35ydsのリターンでSF陣40ヤードからの攻撃。最後はフリーマンへ5ydsのTDパスが決まって先制。しかしPATはブロックされ失敗。第1Q終了間際、QBファーヴが右ロールアウトから浮かせたヘナヘナのパスを無理投げしてしまい、CBプラマーに簡単にインターセプトされてしまう。GB陣31で第2Qへ。
GB陣6ヤードに迫られた3rdダウン3、シャーパーが鮮やかにサックを決めてフィールドゴールへ。Kコルテスの33ydsFGをDEハントがブロックして無失点。しかし49ersは前半残り7分6秒から7分近くかけて、15プレー、86ydsのロングドライブでタッチダウンを挙げ逆転。そのまま後半へ。
後半開始早々、パッカーズはパス中心に1stダウンを重ね、タッチダウンは奪えなかったものの、6分以上費やし、最後はKロングウェルが26ydsのフィールドゴールを決めて逆転。49ersパントのあと、パッカーズの攻撃は、WRブラッドフォードへの51ydsパスが通り一気に49ers陣19へ。次のプレーでTEフランクスが浮かせたパスを見事にジャンピングキャッチしてタッチダウン。2ポイントコンバージョンは失敗して15-7。
第4Q、49ersは素晴らしいドライブで最後はWRストリートにTDパスが通り、2ポイントも成功して同点に。パッカーズはWRドライバーの見事なジャンピングキャッチ等でSF陣に攻め込み、Kロングウェルの45ydsFGが決まって3点リード。そして残り5分を切ったところでの49ersの攻撃。GB陣41からのWRオーウェンスへのロングパスを、CBマッケンジーが弾き、そのボールがちょうどCBウィリアムズの胸に収まってターンオーバー。GB陣7からのパッカーズは、RBグリーンのランで時間を使い、タイムアウトを使わせながら1stダウンを重ね、最後はRBグリーンのTDランに結び付けて10点差。最後はキックオフリターンで49ersがファンブルを犯して万事休す。
パッカーズ
Gilbert Brown | NT | Toe | Probable |
Na'il Diggs | LB | Calf | Probable |
Brett Favre | QB | Side/Back | Probable |
Bhawoh Jue | S | Ankle/Ribs | Probable |
Allen Rossum | CB/KR | Knee | Probable |
49ers
Greg Clark | TE | Hamstring | Out |
Anthony Parker | CB | Shoulder | Out |
John Engelberger | DE | Ankle | Questionable |
Chike Okeafor | DE | Leg | Questionable |
Fred Beasley | FB | Hand | Probable |
Ahmed Plummer | CB | Hip | Probable |
Bobby Setzer | DE | Leg | Probable |
Jason Webster | CB | Knee | Probable |
注 Out : 欠場 / Doubtful : 出場の可能性25% / Questionable : 50% / Probable : 75%
KRアレン・ロッサムは水曜日の練習に久々のフル参加。パントリターンに加え、ダイムバック(6番目のDB)としての練習にも復帰。「非常にいい感じに見えたよ。リターンの時の瞬間的な加速とかね。DBとしてのプレーの方は、最初少し勘が鈍っているようだったけど、次第に良くなった」とシャーマンHCも合格点。
もしこれでヒザが再び悪化するようなことがなければ、ロッサムは感謝祭の@デトロイト以来、7試合ぶりの復帰を果たすことになる。ダイムバックはシーズン途中加入のキース・ティボドーが務めていたが、ロッサムが元気ならやはりロッサムに。キックオフリターンはレヴェンズが好調のためそのまま。ロッサムはフリーマンやシャーパーに代わってパントリターンを務めることになる。
ベテランOTアール・ドットソンは、95年以降、黄金期パッカーズの全てのプレーオフの試合に先発してきた。もちろん99年の49ers戦もそうだ。しかし今季の彼は、OGリヴェラのケガのためにこの何試合は試合の半分ほど右タックルでプレーしているものの、それまではまったく出番のない控えRTに甘んじてきた。
まだ31歳。オフェンシブラインとしてはまだ老け込む歳ではない。持病の腰痛が悪化した昨季、椎間板ヘルニアの手術のためにシーズンのほとんどを棒に振り、その間にドラフト7巡ルーキーのマーク・タウシャーが台頭したのだ。復活を期したドットソンは今季、大幅サラリーカットを受け入れてチームに残ることを選んだ。いったん解雇のあと最低年俸で契約するという形で。
しかし、タウシャーとポジション争いをするつもりで臨んだ肝心のトレーニングキャンプで、ヒザを痛めるなど細かいケガが続いて、なかなか練習にフル参加できない日々が続き、結局タウシャーの正位置を脅かすチャンスはなかった。「ポジション争いをすべき時に、僕は100%じゃなかった。本当にがっかりしたよ。
若く、成長を続けるタウシャーをパッカーズは将来も使い続けることは明らかで、この3月にフリーエージェント(1年契約だったから当然だ)となる彼の気持ちは、チームを離れることに傾いている。「こんなこと言うのは本当につらい。グリーンベイにドラフト指名され、キャリアの全てをここで過ごしてきた。心からグリーンベイを愛してる。チームを愛してる。でも、チームも決断を下さなきゃならない時がくる。彼らは来年も僕に戻ってきてほしいと思ってないかもしれないし。
「不平を言うつもりはないよ。タウシャーは僕の代わりに入って素晴らしい仕事をしたし、彼はスターターの座を自力で勝ち取ったんだ。僕は怒ってなんかいない。これも経験だ」とドットソン。彼を苦しめてきた腰痛も、ヒザの痛みも、今は調子がいいようだ。変則的な起用法ではあるが、このところ毎試合、第2・第4Qをプレーしていることは、彼自身の自信回復にとっても他チームへのアピールにも役立つに違いない。
足首を捻挫したかに見えたLBナイル・ディッグスだが、実際はふくらはぎを痛めたようだ。本人はそれよりもむしろ、シーズン中盤から痛めているヒジの腱の方を気にしている。「脚の方は2、3日もあれば大丈夫。それよりも問題は腕だよ。知らず知らずのうちに痛めている方のヒジをかばって、片腕でタックルに行ったりしてたんだ。ビデオで見て驚いたよ」とディッグス。ジャイアンツ戦でもタックルをいくつもミスするなど、彼のパフォーマンスは納得の行くものではなかった。
ストロングサイドLBのディッグスの主な仕事はタイトエンドをカバーすること。49ers戦ではTEエリック・ジョンソンが相手となる。49ersにはQBガルシア、RBハースト、WRオーエンスと優れたタレントが揃っているため、他の選手はそちらにかかりきりになる。ディッグスは1人でタイトエンドをカバーしなければならない。
9点差に追い上げたジャイアンツもオンサイドキックが失敗に終わり、残り2分46秒。リードするパッカーズが1stダウンからパスプレーを選択するはずもなく、DEマイケル・ストレイハンのシーズンサック記録の希望は潰えたかに見えたその時。左オフガード?に走るRBグリーンにハンドオフすると見せかけてQBブレット・ファーヴは右にブーツレグ。当然DEストレイハンは目前に迫っていて、QBファーヴは自分から身を横たえ、ストレイハンはそれに覆いかぶさるだけで極めて容易なサックを記録した。「僕は彼らのハドルにいたわけじゃないから、彼らのプレーコールを知るはずがない。僕は目の前で起きたことに反応しただけだよ」とDEストレイハン。
どうやらこれはQBファーヴの独断で行ったストレイハンへのプレゼント、というのが真相らしい。本来のプレーコールは当然RBグリーンのラン。シャーマンHCは一瞬激怒したようだし、ロスリーOCも基本的にノーコメントで、「あえて言うなら、ファーヴがハンドオフをミスったんだろう」とのこと。NYGのOTローマス・ブラウンも、「パッカーズのオフェンシブラインが不満を言っているのが聞こえたよ。だってそれまで彼らはひとつもサックを許してなかったんだからね。
ジャイアンツのファセルHCも、これがQBファーヴからのプレゼントだとわかったようだ。だからその返礼として、3つ残っていたタイムアウトを一つも取らずに流したのではないか、という見方が広がりつつある。
何人もの優れたスペシャルチーマーを開幕前に解雇し、アレン・ロッサムをケガで欠いたパッカーズのスペシャルチームは今シーズン苦戦を続けてきた。しかしシーズン終盤になってようやくカバーチーム、キックオフリターンチームが活躍してチーム全体を助けることができるようになった。スペシャルチームコーチのフランク・ノヴァックも「ずっと苦しんできたが、ようやくここまで来た」と手ごたえを語る。
相手カバーチームの弱さに助けられた面もあるが、RBレヴェンズの平均34.5ydsのキックオフリターンは今季最高。控えRBに甘んじるレヴェンズのタフなプレーをシャーマンHCも称賛している。「試合後、チーム全体に言ったんだ。『彼こそ究極のプロフットボールプレーヤーだ』ってね。確かにリターナーの仕事は彼が本当に欲しかったものじゃない。彼は真のランニングバックで、今季は最高のシーズンを送っている若いRBの影に隠れてきた。しかしレヴェンズは毎日タフな仕事をして、チームに対して出来得る限りの貢献をしてくれている。もしドーシー・レヴェンズに学べないような若い選手がいたとしたら、その選手は何に対しても学べないということだ。
カバーチームもシーズン終盤は良いプレーを続けている。NYGのパントリターンを4回6yds。キックオフリターンを6回101ydsに抑えた。「今日は我々のカバーチームが圧倒していた」とノヴァックSTコーチも満足げ。ロングウェルのキックオフはまずまずコーナーにコントロールされ、飛距離が出なくても滞空時間を稼いでいた。今季パントリターンでもキックオフリターンでも一度もタッチダウンを許さなかった。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (12-4) | 14 | 3 | 17 | 0 | 34 |
Giants (7-9) | 7 | 3 | 0 | 15 | 25 |
第1Q、WRシュレーダーへのTDパスの直後、Sシャーパーがインターセプトし、アーマン・グリーンのTDランで14点を重ねる理想的な立ち上がり。しかしすぐにQBコリンズからWRヒリヤードへのTDパスが通って7点差。その後はパントの蹴りあいで第2Qへ。
第2Q、RBデインのキャリア最長61ydsランを許し、FGが決まって14-10。次のドライブ、Kロングウェルが45ydsのFGを外し、NYGも55ydsのFGを外して4点差のまま。前半終了間際、WRブラッドフォードへのパスがランアフターキャッチで大きくゲインし、前半終了と同時にKロングウェルが44ydsのFGを決め7点差。
後半開始直後、レヴェンズの53ydsリターンでいきなり敵陣31から。RBグリーンのランであっさりタッチダウンを挙げて再び14点差に。次のパッカーズのドライブは幸運なパスインターフェアの判定に助けられてKロングウェルが43ydsのFG。自陣28ヤード、DEライオンがQBコリンズを背後からサックしてファンブルさせたボールがDEホリデイの胸に。そのチャンスにブラッドフォードへの54ydsのロングパスが通ってタッチダウン。24点差となって、第3QのうちからNYGはノーハドルに。しかしバウ・ジューのインターセプトで追い上げはならず。
第4Q、NYGがRBバーバーのTDランで17点差。パッカーズはWRシュレーダーへの45ydsパスで敵陣ゴール前に迫るが、スナップミスでターンオーバー。そこからNYGが99ydsのドライブ、RBデインのTDランと2ポイントも成功で9点差に。パッカーズ最後のドライブ、ストレイハンがついにQBファーヴにNFL記録の今季22.5サック目を決めて、負けているNYGも祝福モード。
パッカーズ
John Thierry | DE | Knee | Out |
Gilbert Brown | NT | Toe | Questionable |
Allen Rossum | CB/KR | Knee | Questionable |
Nate Wayne | LB | Back | Questionable |
Santana Dotson | DT | Knee | Probable |
Brett Favre | QB | Side/Back | Probable |
Bhawoh Jue | S | Ankle | Probable |
ジャイアンツ
Rich Seubertr | G | Knee | Out |
Damon Washington | RB | Knee | Doubtful |
Jonathan Carter | WR | Toe | Questionable |
Ron Stone | G | Wrist | Questionable |
注 Out : 欠場 / Doubtful : 出場の可能性25% / Questionable : 50% / Probable : 75%
ワシントン・レッドスキンズのオーナー、ダニエル・スナイダー氏は新たにGMを雇いたいという意向を持っているといわれ、元パッカーズGMのロン・ウルフがその有力候補だと言われ続けている。しかしロン・ウルフ本人は、「誰ともそんな話をしていない」と否定している。
パッカーズ側もその噂に否定的だ。「週に一度ぐらいのペースで彼と話をしているけど、彼は今の暮らしを楽しんでいる。煙幕を張っているのかもしれないけど、実際彼は楽しくやってると思う」とシャーマンHC。ハーラン社長も「彼とは2週間前に話したばかりだけど、彼は古き良き時代のフットボールを懐かしく思っていて、今の(サラリーキャップなどの)システムを嫌っている。GMに戻りたいとは思ってないと思うね」と語る。
ロン・ウルフ元GMはチームの顧問として今後3年間はパッカーズの契約下にあり、もし彼が他チームと契約する場合は、コミッショナーの裁定を仰ぎ、パッカーズが代償としてドラフト指名権を受け取ることが予想されている。
毎年プロボウルの選出に関してはいろいろと異論が多いが、今年も例外ではない。バッカニアーズは、"Paper Champion"というニックネームにふさわしく今年も6人をプロボウルに送り込み、プレーオフ進出を決めてもいないレイヴンズからも6人。またプレーオフ出場の消えたブロンコスからは5人が選ばれている。トータル7位(失点は4位)のパッカーズディフェンスから1人も選ばれなかったことには、もちろんパッカーズの選手達は不満だ。
プロボウルに漏れた選手の中で最も意外だったのはもちろんSダレン・シャーパー。彼の師匠でもあるリロイ・バトラーは非常に残念そうだ。「彼が選ばれないなんてとても信じがたいことだ。彼はそれにふさわしいプレーをしてきた。もし僕がケガせずに一緒にプレーできていたら、彼の得意なビッグプレーがもっと狙えたはずなのにすまないと思う」と語る。しかしシャーパー本人は、「我々にはもっと大きな目標がある。本当のボウルゲーム、スーパーボウルがね。選ばれてプロボウルでプレーするのは確かに名誉なことだけど、今はそんなこと心配してはいられない。
今年も例年どおり、実際はフルバックではないタンパベイのオルストットがフルバックとして選ばれた。FBウィリアム・ヘンダーソンの働きに感謝するアーマン・グリーンはやはり不満だ。「彼(ヘンダーソン)が見過ごされるのは今年で2年か3年目だよ。オルストットのことを悪く言う気はないけど、彼をフルバックと分類するのはどうかと思うね」とRBグリーン。
ラッシングでNFCトップの1286ydsを挙げているアーマン・グリーンは当然の選出。シアトルでホルムグレンHCから冷遇された彼は、今ではNFLで最高のRBの1人、と評価されるまでになった。シャーマンHCは「彼がグリーンベイに来た時、彼はあまり自分に自信のもてない選手で、キャンプでレヴェンズと交代でプレーさせても、ためらいがちなところがあった。しかし一緒にやっていくうちに、彼は次第に良くなって自信もつけていった」と語る。QBファーヴは「僕の『キャリアが再生した』っていう表現は好きじゃないけど、彼のおかげで僕は試合に関して今までと違ったアプローチをババ・フランクスは、NFCのTEたちのやや低レベルな争いに助けられての選出。AFCならおそらく無理だったろう。まだまだ不満な点は多いが、不本意なルーキーシーズンのことを考えれば、大きく成長しつつあることは間違いない。レッドゾーンで頼りになる存在になってきていることは9TDという数字に表れている。「11勝4敗っていうチームの数字が大きかったと思う。誰もが注目して見てくれるからね」とフランクス。「彼があんなに笑っているのは初めて見た気がする。アーマンと同様、僕も嬉しいよ。どんな気持ちか、よくわかる」とQBファーヴも喜んでいる。「今のところ今年が僕の最高の年。でもこれからはもっと進歩するはずだ」とフランクス。
2月10日にホノルルで開催されるプロボウルに、パッカーズからはQBブレット・ファーヴ、RBアーマン・グリーン、TEババ・フランクスの3人が選出された。ファーヴは6回目の出場だが、グリーンとフランクスはもちろん初めての出場となる。
3人のほかにもパッカーズからは以下の6人が補欠に選ばれている。Sシャーパー、FBヘンダーソン、RGリヴェラ、Pビドウェル、Cフラナガン、DEバジャ=ビアミラ。
NFLのプロボウル投票は、ファン投票、選手同士の投票、コーチの投票が1/3ずつの比重を占める。今週はじめに締め切られたファン投票ではQBファーヴが全体の最多得票だった。
1998年にはパッカーズから5人が選ばれたが、8勝8敗で終わった99年には1人も選ばれず、9勝7敗だった昨年はSダレン・シャーパーだけが選ばれている。60年代の黄金期には、常に8人か9人が選ばれていたらしい。
ニューヨークの世界貿易センタービルの崩落現場を訪れて、そこで24時間体制で働く人々を激励することをパッカーズの選手達はチームに提案している。この案を推進しているのはOGマルコ・リヴェラ。リヴェラ自身、ニューヨークのブルックリン出身で、彼の義理の弟は、いま現場で解体作業に従事している。
NYジャイアンツの副社長によると、これまでNYでジャイアンツやジェッツと対戦したチームのうち4分の3ほどが、なんらかの形で現場を訪問しているらしい。チーム全員で訪れるチーム、個々の判断に任せるチーム、またヘッドコーチによっては、(士気の低下を恐れて)はっきりと断る人もいたらしい。
リヴェラは「僕らは行くべきだと思うんだ。選手達はそこで何が実際に起こったか見るべきだし、全てを元に戻そうと24時間体制で働いている人たちを見るべきだと思う」と語る。現在、この件についてはシャーマンHCの決定待ちだが、大事な試合の前に悲劇の現場を見ることの影響をHCがどう考えるか。彼が許可した場合、希望者達はニューヨークの空港からバスで直接現地に向かうことになる。