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2001年8月31日
- 日曜の午後には最終的にロースターを53人に決定しなければならない。5RB・6WRだとするとRBのグッドマン、パーカー、FBスナイダーのうち2人が犠牲者となる。
- また6RB・5WRだとすると、WRチャールズ・リーのクビが危ない。その他にも6人目のLB争いや10人目?のDL争いが熾烈。レイダーズ戦が最後のテストになるのはもちろんだが、スペシャルチームでの活躍も重要なアピールポイントとなる。
- 昨日からコンタクト練習に復帰したDTサンタナ・ドットソン。2日目の練習も無事にこなし、すこぶる順調。
- レイダーズ戦にはトップ3のRBが全て欠場するため、ロースター入りを争うハーバート・グッドマンが先発することに。パッカーズ首脳としては控えRBの誰かをトレード材料にしたいと考えているが、今のところ良いオファーはない模様。
- ヒザを痛めているDEジャマール・レイノルズはレイダーズ戦どころか、開幕のライオンズ戦に出場できる可能性も低い。ただし、REのポジションではシエリーとバジャ=ビアミラに次ぐ3番手でしかないというのが、ドラフト1巡ルーキーとしてはもっと悲しいかも。その上、ミルウォーキーの宝石商から「代金を払ってもらってない」と訴えられている。
- ドルフィンズ戦では後半の初めまでプレーしたQBファーヴだが、レイダーズ戦では1Qの途中で引っ込む予定。残りの時間をピダーソンとバリスがプレーすることになる。
- 先日から続いているベテラン粛清の犠牲となって、ベアーズを放出されたWRボビー・イングラムだが、パッカーズ側は興味を示さなかった。その後イングラムはホルムグレンに請われてシーホークスと契約した。「彼はパッカーズとの契約を望んでいた」という一部のウワサもあるが、ヘイトリー副GMは、「手持ちのWRたちに満足している」として契約は見送った。
- また火曜日には、NYジャイアンツを解雇されたQBマイク・チェリーをグリーンベイに呼んでテストしたが、契約には至らず。
コーチからの正式なコメントはないが、オフェンシブラインの開幕スターターは現状のままでほぼ決まりといって良さそうだ。つまり、OTアール・ドットソンもCフランク・ウィンタースもスターターの座を奪い返すことはできず、ルーキーのOGフェラリオも先発LGとなることはできなかった。
2001 Packers Offensive Line |
左タックル |
左ガード |
センター |
右ガード |
右タックル |
Chad Clifton |
Mike Wahle |
Mike Flanagan |
Marco Rivera |
Mark Tauscher |
Barry Stokes |
Bill Ferrario |
Frank Winters |
Glenn Rountree |
Earl Dotson |
残念なのはアール・ドットソン。椎間板ヘルニアで昨季のほとんどを棒に振り、再起を賭けた今年はトレーニングキャンプに入るあたりまでは順調で、タウシャーからポジションを奪い返すものと見られていたが、ヒザを悪くしてしまった。最近では腰も再び痛めてしまい、今のところ開幕先発は絶望的。体調さえ万全ならやはりタウシャー(成長しているとはいえ)よりも力は上。本人の体調次第、また他の選手のケガ次第では、タウシャーをコンバートするなどしてドットソンが先発に復帰することも考えられる。ともかく、ドットソン以外に全くケガ人がいないのは好材料。
現在、公式サイトに掲載されているデプス・チャートは下記の通りだが、LTとRGの控えについては、この表の通りに起用するとは思えない。つまりクリフトンやリヴェラが出られない場合、ドットソンやタウシャーのコンバートでやりくりすることが考えられる。(だいいち、Rountreeはたぶんロースターに残れない)
なお今日の練習では、センターの2人がケガで出られない場合も想定して、リヴェラをセンター、タウシャーを左ガード、ドットソンを右タックルに入れるという布陣の練習もしていたらしい。
2001年8月30日
DTサンタナ・ドットソンは昨年11/27のマンデーナイト、パンサーズ戦でヒザ上の四頭筋を断裂して、12/1に手術受けた。それ以来9ヶ月、つらく厳しいリハビリを粘り強く続けてきた彼がついにフルパッドの練習に復帰した。実際の当たりを経験してみて耐えられるか、ということが復帰プロセスの中でも最も注目される大きなステップだったわけだが、それも問題なくクリアできたようだ。
苦しいリハビリを粘り強く続けてきたサンタナ・ドットソンの努力をシャーマンHCは称え、「彼はとてもよくやったと思う。まだ力が完全に戻るまでは先が長い。今日の練習の後、回復していなければならないし、本番はもう来週だ。でもとにかく、私は勇気づけられたよ」と語っている。首脳陣としては開幕のライオンズ戦で15から20プレイほど参加することを今のところ考えているようだ。
サンタナ・ドットソンがケガした翌週に同じ部位を断裂したのが当時ルーキーだったDTスティーヴ・ウォーレンだが、彼のほうの回復は大分遅れている。断裂の度合いがドットソンよりもひどかった事がその理由の第一だが、シャーマンHCは「ドットソンがケガからの復帰の仕方をわかっているのに対して、ウォーレンは大ケガをしたのが初めてで、少しビビって慎重になりすぎてしまう」と説明している。ウォーレンの復帰は11月以降とされていて、さらに最悪の場合、今シーズンは復帰できないことも考えられる。
フリーマン、シュレーダーに続く3番手WRは、今のところドナルド・ドライバーのようだ。練習ではナイスキャッチを連発するコーリー・ブラッドフォードも、プレシーズンゲームでは時折集中力を欠くプレーが多く、やや首脳陣の信頼を失いかけている。その点でドライバーはどちらかと言うと練習より試合に強いタイプだ。(大学時は走り高跳びでも全米クラスの選手だった) 今週のレイダーズ戦が、とりあえずドライバーの最終テストになりそうだ。
期待されたドラフト2巡指名のロバート・ファーガソンは、やはり大学での経験が少ない(1部校のテキサスA&Mではわずか1年)のが響いたのか、プロのオフェンスを把握するのに手間取り、今のところデプスチャートでは6番手WRに甘んじている。先日のドルフィンズ戦ではロクに出番がもらえずに、ふてくされてベンチに座り込む姿がテレビにまで映ってしまった。メディアにもそれを指摘されて「ただフィールドに出てプレーしたいだけなんだ」と主張するファーガソン。
ファーヴ親分は、ウェストコーストオフェンスがルーキーにとっていかに難しいかを述べてファーガソンをかばいながらも、「もう大学生じゃないんだ。『素晴らしい才能を持っていても、それだけじゃダメなんだ』と、彼には毎日のように言っているところだ」「このリーグは、誰も待っていてはくれない。上位指名選手でもだ。1年か2年は辛抱してくれても、その後は別のチームに放り出される。ファーガソンがそうなると言っているわけじゃないけど、彼はもっとフットボールに真剣に取り組まなくては。少しでも早くね」「彼はサイズや能力ではスターリング・シャープによく似ている。でもまだその域には程遠いね」などと、温かくも厳しい言葉をいくつも繰り出した。
パッカーズはリハビリ途上のDTスティーヴ・ウォーレンとTEタイロン・デイヴィスの2人を "physically unable to perform list" に登録した。これによって現在のロースターを65人に絞り込むことができた。"PUP リスト"に登録された選手は、第6週が終わるまでロースターに復帰することはできず、第6週の後は、3週間のあいだにその選手を(もちろん53人の枠内で)ロースターに入れるか、解雇するかの決定をしなければならない、らしい。
2001年8月29日
月曜から練習に復帰したのは、RBアーマン・グリーン、RBレヴェンズ、LBナイル・ディッグス、LBネイト・ウェインの主力4人。その結果として、良いニュースが2つと悪いニュースが2つ。
- RBドーシー・レヴェンズ。骨折した左手に大きなプロテクターをつけて練習に参加。「まだ最初だからこんなにデカイけど、だんだん小さくする」とレヴェンズ。シャーマンHCは「ランプレイは大丈夫だと思う。問題があるとすればパスキャッチだろう」と語り、「開幕戦に出場させる」と明言。
- LBネイト・ウェイン。ヒザを痛めた8/11のブロンコス戦以来ひさびさの練習。特に問題なし。
- RBアーマン・グリーン。9日ぶりに練習に参加したが、途中で退いた。ケガがぶりかえしたのか?との問いに「今日は彼が100%かどうか見るためのテストだった。それが100%ではなかったということだ。まだ少し張りを感じているようだ」とシャーマンHC。金曜日のレイダーズ戦は"Probable"だったのが"Questionable"に後退したという感じ。
- 一番心配なのがLBナイル・ディッグス。FBマット・スナイダーと激突し、数分間立ち上がれなかった。鼠蹊部(脚の付け根)のケガを(どの程度かはわからないが)悪化させたのは明らかだ。
- 脳震盪の影響が心配されるWRアントニオ・フリーマンがひさびさにロッカールームに現れてコメント。それによると今では全く自覚症状は残っていないとのこと。「開幕戦に100%の状態で出場することが目標だ。幸いにもプレシーズンはもう1週あるから、慌てることはない」と語る。2年間で3度目の脳震盪のため脳震盪を起こしやすくなっているのでは?という質問についてはは否定。「フィールド中央をアクロスするWRには、時としてこういう事は起きるもんだ。誰にでもできるプレーじゃないが、自分はそれが出来るWRの一人だ」
- DEデアンジェロ・ロイド、DT Harry Deligianis、CBケヴィン・ケースヴィハーンの3選手がさらにカットされた。特にCBケースヴィハーンはファミリーナイトで、ファーヴのパスを2度インターセプトして話題の人になったが、その後のプレシーズンゲームではあまり良いプレーを見せることが出来なかった。
RB/FBのロースター枠はおそらく5人、多くて6人。どうしてもロンデル・ミーリー、デモンド・パーカー、ハーバート・グッドマンのうち1人か2人はカットしなければならない。その上、多くのポジションでケガ人のためデプスが足りなくなっているため、パッカーズ首脳はRB/FBの誰かをトレード材料にと多くのチームに売り込んでいるようだ。また、レヴェンズやミーリーはサイズもあってFBもこなせることから、FBのヘンダーソンやスナイダーでさえも(求められれば)トレードの可能性がある。
先日のドルフィンズ戦でデモンド・パーカーが80yds、、ハーバート・グッドマンが65yds走ったこともアピール材料になりそうだ。副GMのマーク・ヘイトリーは、「まだ時期尚早だが、いくつかのチームが興味を示している。どのチームとはまだ言えないが。今週の試合前に決まるかどうかはわからない」と語っている。仮にトレードがまとまらずにパッカーズが上記の誰かを解雇(waive)し、複数のチームが獲得しようとした場合、優先権は昨季の成績の悪かったチームにある。そのため例えば優勝したレイヴンズにとっては、契約できる可能性は非常に低くなってしまい、「それならトレードを」ということになる可能性もある。
2001年8月28日
パッカーズは、先週ブロンコスを解雇されたばかりのベテランDEハラルド・ハッセルバック(33歳)と契約した。八ッセルバックはブロンコス一筋で7年間、主に控えDEとして(先発は通算27試合)活躍してきた。ブロンコスを解雇されたのは、もうじき34歳になるという年齢の問題や、若手の台頭などがあるようだ。パッカーズの側はドナテルDCがブロンコスでアシスタントコーチをしていたため、彼のことをよく知っていること、ドナテルDCのシステムに馴染みやすいということもあるだろう。
パッカーズとしては左サイドのDEホリデイの控えに、と考えているようだが、その場合ビリー・ライオンをDTに回すつもりのか、だとすればDTの誰が犠牲になるのか。それとも今回の八ッセルバックとの契約は単にテスト的なものなのか。年齢が年齢だけに、意図が今ひとつわからない。
8/11のブラウンズ戦で左手の第4中手骨を骨折して以来2週間あまり、練習を休んでいたドーシー・レヴェンズが今週から練習に復帰することに決まったようだ。「レヴェンズは、今では問題なく手を握り締めることも出来る。いろいろな添え木を試してみることになるだろう」とシャーマンHC。
NYジャイアンツのRBティキ・バーバーも8/3に同じような部位を骨折しながら、開幕戦を目指して練習に復帰している。パッカーズのスタッフはすでにジャイアンツのメディカルスタッフに、どのような保護具を使っているか相談しているとのこと。金曜日のレイダーズ戦に出られるかどうかは未定だが、シャーマンHCとしては、どうやら開幕のライオンズ戦にレヴェンズを投入する考えであるように思われる。
10日ほど前の練習中に脚の付け根を痛めて以来大事を取ってきたRBアーマン・グリーンも、今週から練習に復帰する。「ディッグスやタイロン・ウィリアムズの場合とは違って、彼の場合はごく軽いものだ。我々は少し過保護になりすぎたかもしれないが、ドルフィンズ戦は雨の中、かなりぬかるんで滑りやすい状態だったことを考えれば、やはり休ませてよかったと思う」とシャーマンHC。グリーンの場合は、金曜日のレイダーズ戦には出場の予定。
ドルフィンズ戦で足首を捻挫したRBロンデル・ミーリーについては、シャーマンHCは「レイダーズ戦は無理かもしれないが、開幕戦には間に合うと思う」と語っている。
83人もの選手が参加していたトレーニングキャンプから、8/28には65人、そして最終的に9/2には53人にまで絞り込まなくてはならない。各チームともロースターカットが始まっているが、パッカーズも12人のカットを発表した。
カットされた選手の中には、先日契約したばかりのマイケル・ビショップ(元ペイトリオッツQB)や、地元グリーンベイ生まれでウィスコンシン大出身のパンター、ケビン・ステムキーも含まれている。
2001 First Roster Cuts |
Name |
Pos |
Michael Bishop |
QB |
Jason Franklin |
WR |
Tom Schau |
C |
Richard Mercier |
OG |
Marques McFadden |
OG |
Giradie Mercer |
DT |
Aaron Fields |
DE |
London Dunlap |
LB |
Damian Demps |
S |
Sam Young |
CB |
Corey Chamblin |
CB |
Kevin Stemke |
P |
これでパッカーズのロースターには71人。今年NFLヨーロッパに参加していた選手に関しては優遇措置があるため、まだカットする必要はないが、それでも現地の火曜日にはあと4人がカットされることになる。
2001年8月27日
- 相手RBにロスタックルを決めたギルバート・ブラウンが久々に墓掘り人夫"grave digger"のセレブレーション(スコップでよっこいしょと掘るポーズ)。復活をアピールしまくった。
- CBタイロン・ウィリアムズ、DTラッセル・メリーランド、DTギルバート・ブラウン、CBバウ・ジューらが今季初めてプレシーズンゲームに出場し、ディフェンスの主力で欠場したのはLBナイル・ディッグスとLBネイト・ウェインの2人。
- このところ安定したパフォーマンスを見せていたTEフランクスが2度の落球。一度はやや難しい球だったが、もう一度は完全にイージーミスだった。逆にルーキーTEマーティンは2度のキャッチで26yds。着実に評価を上げている。
- 3番手RBの座をほぼ確保していたミーリーがヒザを捻挫したことで、3番手争いが混沌としてきてしまった。グッドマンもパーカーもドルフィンズ戦で活躍しただけに頭が痛い。
- ブロンコス戦での脳震盪のため練習も試合も休んでいるWRアントニオ・フリーマンだが、まだ脳震盪の影響は残っているようだ。そのためおそらく今週の練習も全休させる見込み。週末のレイダーズ戦も休ませて開幕戦に備えることになりそう。なお、フリーマンに脳震盪を負わせたブロンコスのCBエリック・ブラウンがセインツ戦で脳震盪を起こした。今度もヘルメットで相手WRにタックルしたらしい。自業自得という他ない。
2001年8月26日
ファーヴ率いる1stチームが3Qの途中までプレー。1Qに10点取ったものの、2Q以降はまるでパスが通らず。結局ファーヴは7/19の92yds。その間に4つのFGを決められて逆転を許す。4Q(QBはピダーソン)にようやくRBパーカーのロングゲインが出て再逆転。4Qの最後は、残り4分、自陣3ydsからのドライブだったが、RBグッドマンのロングゲインなどで時間を使い切って逃げ切り。
トータルでラン172ydsは素晴らしいが、パスはわずか136ydsにとどまった。かなり雨が降っていたようなので、弁解の余地はあるかもしれない。
ディフェンスは2Q以降ショートパスをいいように通されていったんは逆転を許すが、タッチダウンを許さなかったのは評価できる。相手に決定力がなかっただけかも。ギルバート・ブラウンらの活躍でランはよく抑えた。一つもサック出来なかったパスラッシュには不満が残る。
- ギルバート・ブラウンが久々に登場した時には大きな拍手。ロスタックルを決めるなどなかなか良い出来。
- メリーランドも出場。まずまず良かったらしい。
- RBロンデル・ミーリーが1Qに左足首を捻挫して退場。
- OTアール・ドットソンは腰の痛みを訴えて退いた。椎間板ヘルニアの再発かどうかは不明だが、それほどひどくはない模様。
- 今までの2試合でタッチダウンのなかったファーヴ率いる1stチームがようやくWRブラッドフォードへのTDパス。しかしそれっきり。
- Sシャーパーがインターセプト。しかしその直後のドライブでファーヴがインターセプトを喰らう。
- 両チームともサックなし。
- 3rdダウンコンバージョンはパッカーズが5/12しか成功しなかったのに対し、ドルフィンズが9/17。
- 両チームともペナルティ8回ずつ。多少は雨の影響があったかもしれない。
- 3番手QBのバリスに初めてプレー機会が与えられたが、リードした最後のドライブだったため、RBへのハンドオフだけで結局パスは投げず。
2001年8月25日
昨年のドラフト4巡、WRアンソニー・ルーカスがついに解雇された。昨年のドラフト後にヒザを手術して以来、復帰までほぼ1年間。今月半ばにようやく練習に復帰したものの、ロースター入りを争うにはあまりにも時間が足りなかった。キャリア唯一の出場試合は先日のブロンコス戦だが、パスキャッチはなかった。
理想的なサイズとスピードを高く評価されていたものの、大学時から多くのケガに悩まされ、ドラフト後にヒザの手術が予定されていたこともあって、多くのチームが指名を躊躇した選手だった。ロン・ウルフ元GMらしいギャンブル的指名だったわけだが、完全に裏目に出た形。シャーマンHC/GMは、「ウルフ元GMを責めるつもりはない。僕自身もその時その決定に関わっていたわけだから」と語る。
いっぽう、今年の4月から6月までチームに加わっていたCBハーレー・ターヴァーと再び契約した。
公開練習としては木曜が最終日。キャンプ前半の熱波がウソのように、最高気温は20℃。
- WRコーリー・ブラッドフォードが好調。先日のブロンコス戦でのふがいない連続落球を吹き飛ばすかのようにナイスキャッチを連発。
- DTサンタナ・ドットソンが初めて練習フィールドでの個人ドリルを開始。フルコンタクト練習への許可が出るまでには最低でもあと1週間はかかりそう。
- 昨日から練習に復帰したLBナイル・ディッグスだが、午前の練習の途中から休み。ケガがぶり返したのでは?という問いに「痛みはあるけど、これは復帰する時につきものだ」
- レヴェンズとグリーンがこのところ休んでいるため、RBミーリーがオーバーワーク気味。今日は久しぶりに休みをもらった。土曜日のドルフィンズ戦はミーリーが先発の予定。
- トリヴァーが解雇されたため、ドルフィンズ戦ではQBヘンリー・バリスがNFLでは初めてプレー機会を得ることになる。
- 先日のブロンコス戦でロッド・スミスにレイトヒットをしてしまったCBマクブライドに$5000の罰金がNFLから言い渡された。
2001年8月24日
先週から予告されていた通りディフェンスの4人、DTラッセル・メリーランド、DTギルバート・ブラウン、LBナイル・ディッグス、CBバウ・ジューが練習に復帰した。ジュー以外の3人はスターター級だけにこれは非常に明るいニュース。
この中でやや心配なのがラッセル・メリーランド。腰痛が完全に良くなったわけではなく、「開幕に間に合わせるにはそろそろ動き出さなくては」という意味合いが強い。もしメリーランドがフルコンタクト練習に耐えられないようなら、彼を解雇して別の選手を獲得しなければならないことは確実で、彼としても多少の痛みはこらえながらシーズンを戦っていくほかなさそうだ。今日の練習は「コンタクト練習をしてみて、体がどうか」というテストも兼ねていたようだが、「感触はすごくいいし、走る方もいい。ちょっと勘が鈍ってるけど」ということで結果はまずまず。
ノーズタックルのポジションは、メリーランドとギルバート・ブラウンがプレイタイムを分け合っていくことになるが、どちらも(G・ブラウンはヒザ)爆弾を抱えており、これからも体調を見極めながら練習量をコントロールしていくことになりそうだ。「今年のキャンプではスターター全員がそろうことは今までなかった。昨年終盤の我々には良いケミストリーがあった。これからそれをもう一度取り戻さないと」とメリーランド。
鼠蹊部(脚の付け根)を痛めて2週間ほど練習を休んでいたナイル・ディッグスも復帰したが、彼も完全に痛みが完全になくなったわけではない。鼠蹊部のケガというのは、プレーできないほどひどくはならないが、なかなか良くはならないのだそうだ。ダイム隊形(4DL・1LB・6CB)の時は、LBに本来はネイト・ウェインが入るはずだが、ウェインはヒザを痛めている。ディッグスも長く休んでいたため、最もパス守備の苦手なベルナルド・ハリスがダイム・パッケージに参加せざるを得なかった。「ハリスも出来ることは出来るが、通常はディッグスかウェインを使うことになる」とドナテルDC。
雨のため練習は室内練習場へ。
- 先日のブロンコス戦で脳震盪を起こしたWRアントニオ・フリーマン。予想されたことだが、頭痛が続いているようだ。「彼は今日も頭痛がしている。たぶんもうしばらく頭痛は残るだろう」とシャーマンHC。なお、ヒットした側のブロンコスのエリック・ブラウン(S)は、サラリーの17分の1にあたる$24,588の罰金を科されることになった。
- フリーマンとシュレーダーに次ぐ3番手WR争い。ブロンコス戦で素晴らしいパスキャッチを見せたドナルド・ドライバーと、イージーミスを連発して株を下げたコーリー・ブラッドフォードの立場が逆転しつつある。次回ドルフィンズ戦ではドライバーを先発に起用し、2人に数多くのプレー機会を与えて様子を見る。
- 2番手QBの座をダグ・ピダーソンが確保したことを一番喜んでいるのは、キッカーのライアン・ロングウェルかもしれない。昨年までのホールダーだったハッセルベックが移籍したことで、現在のパッカーズで一番優秀なホールダーはピダーソンだったからだ。プレシーズンゲームでの6度のFG成功は全てピダーソンがホールダーを務めている。
- トリヴァーが去りビショップが合流したことで、焦点は3番手QB争いに移ってきた。バリスもビショップも良く似たタイプだ。ややサイズのない強肩の黒人QB。脚はビショップの方が優れているが、ウェストコーストオフェンスの経験はない。バリスはこの春からずっとウェストコーストオフェンスの勉強を続けており、ビショップが最終ロースターカットまでに追いつくことは容易ではない。
2001年8月23日
今年のパッカーズへの期待の表れだろうか。トレーニングキャンプの開始から21日間、今年はすでに35000人ものファンがパッカーズの練習を見るために練習フィールドを訪れた。スーパーボウルに連続出場した97年や98年には毎年90000人ものファンがキャンプにつめかけていたが、このところの不振で昨年は25000人以下に落ち込んでいた。グリーンベイ市当局によると、ファンたちがトレーニングキャンプに集まることによる地域経済への経済波及効果は、75万ドルから100万ドルに上るとのこと。
ブロンコス戦でSエリック・ブラウンの(違法な)ヒットを受けて脳震盪で退場したWRアントニオ・フリーマン。火曜日に検査を受けたが、彼のエージェントによると「大丈夫だ」とのこと。フリーマンは99年と2000年にも1度ずつ、同じようなヒットを受けて脳震盪を受けているが、本人によると「たぶん今回のが一番重い。昨夜の記憶がかなり失われているから」とのこと。おそらく今週は練習に参加せず、土曜日のドルフィンズ戦も欠場させることになりそう。プレシーズン最終週のレイダーズ戦については未定。
エリック・ブラウン本人もブロンコス側も「合法なヒットだ。あれのどこが悪い」という姿勢を崩していないが、パッカーズはもちろんその逆だ。再調査のためにNFLにテープを送るかもしれない。NFLの側も再調査することを明言している。有罪?が確定した場合には、罰金または1試合の出場停止処分ということになる。
2001年8月22日
パッカーズは、先日ペイトリオッツから解雇されていたQBマイケル・ビショップを獲得した。最初にドルフィンズがclaimしていたのだが、パッカーズが横からさらった形。ウェイバー扱いの選手なので、早いもの勝ちではなく、昨年の順位が下だったパッカーズの方に優先権がある。
QBマイケル・ビショップはカンザス州立大出身、ハイズマン・トロフィーの次点だったQB。1999年にペイトリオッツからドラフト7巡指名を受けた。昨年のコルツ戦での前半終了間際のヘイルメリーパスをご記憶の方も多いだろう。強肩と俊足を武器に今春はNFLヨーロッパのフランクフルト・ギャラクシーでも活躍した。「彼はモビリティーがあって、肩が強いが、少し正確性に欠ける」というのがシャーマンHCの評。
パッカーズはQBビリー・ジョー・トリヴァーを解雇。これでピダーソンが2番手QBの座を確保したことになる。残るはビショップ対バリスの3番手争い。また、同じくベテランのTEトロイ・ドレイトンも解雇。これで今年のタイトエンド陣は、昨年のドラフト1位フランクス、今年のドラフト6位デヴィッド・マーティン、ビルズからトレードで獲得したコリンズの3人体制で行くことがほぼ確実となった。
ピダーソンが2番手QBの座を確保しそうな状況で、粗削りなビショップを獲得した真意はよくわからないが、おそらくヘンリー・バリスと3番手QBの座を争わせるものと思われる。また、トレードでベアーズのマクナウンを獲得する可能性はこれでほぼなくなったことになる。
- 入場者数は59,177人。
- ピダーソンが12回投げて8回成功112ydsで1TD。かなり良いパフォーマンスを見せて2番手QBの座を確保しそうな勢い。
- 今季初のランボーリープ(写真)は、唯一のTDパスキャッチを記録したドナルド・ドライバー(写真)。3回のパスキャッチで61ydsの活躍。
- アーマン・グリーンの欠場で注目が集まった3番手RB争いは、ミーリー、パーカー、グッドマンの3人ともそこそこ。悪くもないが、素晴らしくもなかったらしい。
- WRフリーマンがヒットされた瞬間の写真。これはキツイ。
- サム・ヤング(CB)も脳震盪。今回のケガ人はフリーマンとヤングだけのようだ。
- CBマッケンジーが1インターセプト、1ファンボルフォースの大活躍。(写真)
- DEバジャ=ビアミラが2サック、1ファンブルフォース、ファンブルリカバリーも1回。相手のホールディングも2回誘った。ディフェンスのMVPに。
- クリディアス・ハントも2サックの活躍。
2001年8月21日
プレシーズンゲーム第2戦はホームでのマンデーナイトゲーム。R・ロングウェルが5本のFGを決め、22-7でブロンコスを破った。
- 前半終了間際、WRフリーマンがSエリック・ブラウンからヘルメットtoヘルメットのヒット(もちろん15yds罰退)をくらって脳震盪。しばらく起き上がらないため心配されたが、自力で歩いて退場した。
- 両チームともペナルティ多し。パッカーズは8回57yds。ブロンコスは11回93yds。
- 被サックは0とオフェンシブラインが奮闘した模様。前週の4サックとくらべて非常に優秀。
- 逆にパッカーズディフェンスは6度のサックを記録。これも優秀。
- ターンオーバーが勝敗を分けた。パッカーズがファンブルロスト1回だけだったのに対し、ブロンコスはインターセプト1回(CBマッケンジー)、ファンブルロスト3回。
- WRコーリー・ブラッドフォードがパスキャッチミスを3回。大減点。
- 3rdダウンコンバージョンの成功が14回中わずか3回(21.4%)。チャンスがありながらタッチダウンが一つしか取れない原因となった。
ブロンコス戦の前日ということで、日曜日はランボーフィールドでの軽い練習。
- 土曜日にRBアーマン・グリーンが鼠蹊部(脚の付け根)を軽く痛めてしまった。このためブロンコス戦の出場は取りやめる方向。本人も「気をつけて注意深くしないと。出場して悪化させちゃうこともあるわけだから」
- グリーンとレヴェンズが欠場することで、ブロンコス戦ではロースター入りを争っているロンデル・ミーリー、デモンド・パーカー、ハーバート・グッドマンの3人にたっぷりとプレー機会が与えられることになる。
- ケガ人だらけのNTのポジションを補強するため、腰を痛めたMatt Keneleyを解雇して、Harry Deligianisと契約した。Deligianisは身長6フィート4、体重304ポンド。98年にジャガーズからドラフト4巡指名されたものの解雇。その後5チームのプラクティス・スクワッドを渡り歩き、昨夏パンサーズから解雇された後はフットボールから離れていた。
- 前回のブラウンズ戦で出番をもらえなかった2番手パンターのケヴィン・ステムキー。「前回は4Qを彼に任せるつもりだったんだが、パントの機会がなかったんでね。今回は蹴らせてみる」とノヴァックSTコーチ。ずっとビドウェルの後塵を拝してきたルーキーFAのステムキーだが、最近では成長を見せている、らしい。
- 昨日お伝えした通り、元ベアーズのDT、マイク・ウェルズはコルツと契約を結んだ。なんと3年契約で総額$5.1ミリオン。競合相手がこれではパッカーズとしてもあきらめる他ない。
2001年8月20日
マイナーなケガ人が続出している今年のパッカーズだが、ケガ人たちはただボーっと練習を見学してきたのではない。室内練習場のDon Hutson Centerの中で、バリー・ルービン(ストレングス&コンディショニングコーチ)のもと、厳しいトレーニングを続けているのだ。もちろんケガを悪化させたりしないような注意は払った上だが、チーム練習を休むからといってぜい肉を貯めこむようなヒマは全くない。「室内練習場でルービンの下で練習するよりは、無理してもチーム練習に出たほうがマシ」という冗談が出るほど。
その甲斐あってか、主力選手が続々とチーム練習に復帰し始めている。脚の付け根を痛めて数週間も練習を休んでいたCBタイロン・ウィリアムズが久々に復帰した。練習してみて悪化しないか、というテスト的な意味合いが大きかったようだが、今のところ経過は順調。ブロンコス戦は休む予定。
ギルバート・ブラウンも練習(フルコンタクト練習ではなかった)に復帰。ブロンコス戦は休む予定。
来週の水曜日(火曜はオフ)から練習に復帰する予定の選手たちは、LBナイル・ディッグス、DTラッセル・メリーランド、CBバウ・ジュー。 そして待望のDTサンタナ・ドットソンも来週から個人ドリルを開始する予定。ブラウンズ戦でヒザを痛めたネイト・ウェインも来週から少しずつ練習を始める。
どのチームでもなんらかのルーキーいじめ?が存在するようだが、マイク・シャーマンHCはキャンプ前から「ルーキーいじめ厳禁」の方針を打ち出して徹底させている。ベテランのショルダーパッドを運ばせたり、食事の時に皿を運ばせたり、ディナーの際に校歌を歌わせたりすることは全て禁止。
- 上記の通り、CBタイロン・ウィリアムズとDTギルバート・ブラウンが久々に練習に復帰。G・ブラウンはまだかなり控えめだが、タイロン・ウィリアムズはかなり多くの練習に参加できたようだ。
- 昨日ヒザをひねったルーキーのジャマール・レイノルズ。腫れ上がっているので心配されたが、MRI検査の結果たいしたことはないとわかってシャーマンHCも一安心。「でも最近の彼は非常に進歩していただけに残念だな。5日ほど休んで来週には復帰できるだろう」
- 一昨日からNTをやらされているエド・カール(本職はOG)は、今日は両方でプレー。
- ブロンコス戦では、ファーヴは2Qの途中までプレーする予定。その後はピダーソンとトリヴァーの順。前回あまりプレーさせられなかったトリヴァーに多めに投げさせる予定とのこと。
- ベアーズを解雇されたDTマイク・ウェルズの獲得をパッカーズが目指しているのは先日からお伝えしている通り。シカゴの地元紙Chicago Sun-Times紙によると、パッカーズの説得もむなしく、ウェルズはコルツとの2年契約に合意した模様。あとはインディアナポリスでのフィジカルテストを受けるだけ、ということらしい。
- QBケイド・マクナウンのトレードについては、パッカーズとしては結局、「7巡指名権ぐらいでいいなら欲しい。でもたぶん無理だろうな。それならまあいいや」という感じらしい。ベアーズの希望としては4巡指名権あたりらしいので、相当の隔たりがある。ただし、どことも交渉が折り合わないうちに解雇される可能性もなくはないので、その場合にはもう一度獲得のチャンスが出てくる。
2001年8月19日
昨日の説教が効いたのか、今日はまずまず充実した内容の練習に。
- ルーキーTEのデヴィッド・マーティンが相変わらず好調。非常にスムーズなルート取りとパスキャッチの上手さに関してはすでに評価を確立しつつある。シャーマンHCは「マーティンは非常にインテリジェントなルーキーだ。メンタル的にも非常に優れている。若い元WRが、新しいTEというポジションをこれほど速く吸収していることには驚かされる」と絶賛。
- 室内練習場での別メニューに汗を流すドーシー・レヴェンズの姿。左手には包帯が見えるが、ヒザに全く何もつけていないのは問題ないしるし。
- ノーズタックル不足を補うため、ホリデイの控えを務めるDEビリー・ライオンを一時的にNTにコンバート。ブロンコス戦でもNTに入るかも。
- ヒザを少し痛めていたWRフリーマンが練習に復帰。シャーマンHCはまだ無理しなくてもいいという意見だったようだが、本人の希望で。ブロンコス戦に出るかはまだ未定。
- 昨日休んだWRファーガソンも練習に復帰。
- このところ練習に復帰していたOTアール・ドットソンだったが、今日は午後の練習だけ。これからは毎日、午前午後のどちらかだけにすることに決まった模様。もちろんヒザの負担を減らすため。彼は去年までも、その週に全く練習なしで試合に出ることがあった。
- ルーキーのDEレイノルズがヒザをひねったようで午後の練習を休んだ。明日は復帰の予定。
- 練習後にWRチャールズ・リーと10分以上も長ばなし。叱りつけられているのかと思いきや、全く逆の話だったようだ。「彼は非常によくやっている、という話をしてたんだ」とシャーマンHC。
- マイク・シャーマンHC/GMは、「ベアーズQBマクナウンとひきかえに、来年のドラフト5巡指名権をオファーした」というウワサをキッパリ否定。パッカーズとしては7巡指名権あたりならOKなのではないかという報道もあるが、ドルフィンズがもう少し良い条件のオファーをしているというウワサも。
- シャーマンHC/GMがシアトルでホルムグレンの下でOCをしていた時、ホルムグレンはマクナウンを指名したがったのだそうだ。その時はベアーズに先に指名されてしまった。
2001年8月18日
ベアーズを解雇されたDTマイク・ウェルズは人気者のようだ。このオフに手術した彼の肩について懸念があるパッカーズ側は「フィジカルテストを受けに来てほしい」と頼んだものの、彼のエージェントは「ウェルズにグリーンベイの訪問をしてほしいなら先に金額のオファーをしてくれ」と強気。エージェントの話では今のところ8チームから(本当か?)引き合いが来ているとのこと。シャーマンHC/GMも黙って言いなりにはならない。「マイク・ウェルズはまず彼が健康だということを見せてくれなければ。それが第一だ。彼が解雇された理由の一部分は、彼が健康でないということにあるはずだからね」
ベテラン最低年俸プラスアルファぐらいであれば、パッカーズは支払えるだろう。しかし本当に彼の争奪戦が起こって値段がつりあがれば、最悪の場合ラッセル・メリーランドを解雇する可能性もある。その場合にも、腰を痛めているメリーランドよりもウェルズの方が戦力になることが証明されていなければならない。
雨のため今日は室内練習場へ。ディフェンスと比べてよいキャンプを過ごしてきたオフェンス陣だったが、香はスキルポジションの選手たちが最悪の出来。RBはファンブル、WRはキャッチミス、QBはワイドオープンのレシーバーに投げ損なう。極めて珍しいことにマイク・シャーマンHCが「ひどい。全くひどい!」と声を荒げた。トム・ロスリーOCも練習後、オフェンス全員を集めて説教。
- 出来の悪かったオフェンスの中でWRドナルド・ドライバーはナイスキャッチを連発。素晴らしいスピードでDB陣を切り裂く。
- WRファーガソンが背中の張りを訴えて今日は休み。6月のミニキャンプを全休した腰痛とは別物だから心配なかろう、とシャーマンHC。
- 最近契約したノーズタックルのJon Krickに加え、Matt Keneley までケガしてしまった。全く今年のDT(特にノーズタックル)は呪われているとしか思えない。あまりの人数不足で練習にも差し支えがあるため、OGのエド・カールにノーズタックル役を頼むという大珍事。
- ルーキーの2人、LBトランス・マーシャルとデヴィッド・マーティンについてスペシャルチームコーチのフランク・ノヴァックは高い評価。2人ともサイズとスピードを兼ね備えている。
- 昨年の(太ももの)大ケガから復帰途上のサンタナ・ドットソンは今のところ極めて順調。9月9日の開幕に照準を合わせている。「今は痛むのは練習の後だけだ。それも翌朝にはおさまってる」という彼は、すでにコンタクト練習以外はフィールドの選手たちに近いトレーニングができるようになっている。
このところ古傷の両ヒザの痛みに悩まされて、満足に練習ができないOTアール・ドットソン。6月のミニキャンプまでの出来では、かつての力を取り戻してタウシャーを圧倒するだろうと見られていただけに、周囲ももどかしさを隠せない。開幕スターターがかなり遠のいたどころか、数日前には悲観的なメディアが「このまま引退もありうるかも」という記事を載せるまでになってしまった。
しかし本人はいたって前向き。「ヒザの炎症で僕が引退だなんて的外れもいいところだ。99年には椎間板ヘルニアに耐えながら1シーズン出場した。ヒザの痛みなんてどうってことない」 しかも彼は昔から、ときおり襲う偏頭痛に絶えながらプロのトップレベルで活躍してきた。「はっきり言うけど、今のヒザの痛みは、たぶん僕のキャリアを通じて最も軽い痛みなんだ。とても気分がいいし、幸せだよ」
彼によると、元はといえばヒザの痛みは以前の椎間板ヘルニアのせいだと言う。腰をかばってプレーしているうちにヒザに負担がかかり過ぎたのだ。それだけに、ヘルニアの再発を防ぐためのメニューには細心の注意を払っている。「今はタウシャーがスターターだということは理解している。でもそのことに満足しているわけじゃない。控えのままキャリアを終わらせるつもりはないよ。自分はスターターだというつもりで練習する。その結果どうなるか見てみようじゃないか」
2001年8月17日
昨年まで3年間、ベアーズの先発DT(ノーズタックル)を務めてきたマイク・ウェルズ(30歳)が15日に解雇された。昨年まで現パッカーズのマイク・フラニガンとDTコンビを組んできたウェルズだが、どちらも新加入のテッド・ワシントンとキース・トレイラーに押し出された形だ。もちろん$2.2ミリオンのサラリーも、控えに降格されるとすれば高額すぎた。しかしウェルズ本人は、「サラリーカットを申し出たのに解雇されたのは不思議だ」と不満を語る。このオフに肩の手術をしたとはいえ、先日のタイタンズ戦に出場できるまで回復している。
パッカーズのノーズタックルのポジションは、ラッセル・メリーランドが腰を悪くしていまだに練習に戻れず、ギルバート・ブラウンもヒザに爆弾を抱えて、おっかなびっくり練習に復帰したばかり。昨年はルーキーとして活躍したスティーヴ・ウォーレンも昨季終盤のケガのため、復帰は早くても11月。あまりにも層が薄く、スターター級のノーズタックルが(できれば安く)手に入るなら願ってもないこと。ベテラン最低年俸分ぐらいであれば、サラリーキャップにもすでに空きはある。
すでにペイトリオッツがウェルズに接触しているようだが、パッカーズも本気のようだ。副GMのヘイトリーは、自身も元ベアーズということもあって、ウェルズを「彼は非常にフィジカルな選手だ」と高く評価している。「我々は彼に会ったり、彼のエージェントと話をすることになるだろう。金曜日までには話がまとまってもおかしくない」とまで言い切っている。また、元同僚のフラニガンもすでにウェルズに誘いの電話をかけているらしい。
- ロースター最後のイスを争っているRBハーバート・グッドマンが良い動きを見せている。レヴェンズが欠場することもあって、来週のブロンコス戦ではグッドマンにもかなりのプレー回数が与えられそう。
- 左ガードのマイク・ウォールは、ルーキーのフェラリオを抑えて、スターターの座をこのまま確保しそうだ。アール・ドットソンがケガで休みがちのため、右タックルのタウシャーをコンバート出来ないという事情もある。あとは本番で精神的に崩れないことが必要。
- センターのマイク・フラナガンも、古株のウィンタースを抑えてスターターの座を確保できそう。
- OTアール・ドットソンとギルバート・ブラウンの2人が久しぶりに練習に復帰。どちらもまだ練習量をかなり抑えているが、まずはめでたい。DTラッセル・メリーランドはまだ復帰できていない。
- つま先を痛めて昨日の練習を休んだLBトランス・マーシャルは練習に復帰。アウトサイドLBのナイル・ディッグスとネイト・ウェインがケガをしているが、ルーキーのマーシャルには今のところミドルLBのベルナルド・ハリスの控えに専念させている。でないと彼の頭は爆発してしまうだろう。
- 体調を崩して1週間休んだルーキーのTEデヴィッド・マーティンのパスキャッチ回数が増えている。ほとんど捕り損ねることのない彼のキャッチ能力を活かす方法を首脳陣は模索しているようだ。
- ヒザを痛めているフリーマンは今日もお休み。来週のブロンコス戦に出場するかは微妙。ロースター入りを争う若手たちにチャンスを与えるには良い機会かも。
- 審判たちとNFLが労使交渉でもめていることについて、ファーヴは審判たちに同情的。「NFLはたくさんの金を生み出している。そのくらいの余裕はあるはずだろう」
2001年8月16日
今年3年目のベアーズQBケイド・マクナウンが売りに出されている。マシューズ、ミラーのスターター争いに全く加われないばかりか、3番手の地位さえ元パッカーズのワーフェルに脅かされる始末。高給のマクナウンを3番手として置いておくのは割に合わないため、ベアーズはマクナウンのトレードまたは解雇を真剣に検討している。彼のエージェントによると、少なくとも5チーム(パッカーズ、ライオンズ、レッドスキンズ、ドルフィンズ、チーフス?)が興味を示していると言う。
マクナウンをドラフトで指名した張本人が現パッカーズの副GMマーク・ヘイトリー。マクナウンの潜在能力にまだ未練があるらしい。「ベアーズがどうするか見守ってるところだ。トレード条件がどれくらいになるかも含めてね」と語る。しかし「ベアーズが同地区のパッカーズとトレードしたがるかは疑問だ」とも認めている。
いっぽうシャーマンHC/GMは、「まだマクナウンの獲得に乗り出すと決めたわけではない」と控えめ。身体能力はともかく、チームメイトとトラブルを起こすようなマクナウンに対し、チーム内のケミストリーを重視するシャーマンHC/GMは疑問を持っているようだ。
彼を今年トレードに出すとベアーズはサラリーキャップに$3ミリオンものヒットを受けることになるが、すでにその準備はできているらしい。おそらくどのチームも、「来年のドラフトの下位指名権」となら交換OKというところか。
- 先週のふがいないブラウンズ戦のビデオを見せられて発奮したのか、LBベルナルド・ハリスが絶好調。ディフェンス陣を鼓舞し、オフェンス陣をののしって挑発し、いつになく熱のこもった練習になった。
- WRブラッドフォードとTEフランクスが引き続き好調。フランクスはいくつもの難しいパスを難なくキャッチして急成長を印象付けている。
- チーム唯一のプロボウラー、Sシャーパーが毎日のようにインターセプトを決めている。今日も見事にジャンプしながらのワンハンドキャッチ。
- 昨日に続きWRフリーマンは休み。MRI検査の結果は異常ないので、もうじき練習に復帰できそう。
- TEデヴィッド・マーティンは練習に復帰。ウィルス性の疾患のため、すぐ息苦しくなるなど呼吸に問題があったらしい。
- WRアンソニー・ルーカスもついに練習に復帰。昨年のヒザの手術からようやく復帰したと思ったらキャンプのはじめに太ももを痛めてしまった。WR陣のロースター枠はおそらく5人か6人。フリーマン、シュレーダー、ブラッドフォード、ファーガソンの4人は決まり。残り1つか2つのイスをチャールズ・リー、ドナルド・ドライバーと争うことになる。大幅に出遅れたルーカスに残された時間はあと3週間。その間になんとかして結果を出さなければならない。
- DTジム・フラニガンは今回のキャンプではじめての休みをもらった。どこも悪い所はないのだが、DT陣の層が極薄となっている現状では、これ以上のケガ人は絶対に避けたいという判断からひと休み入れさせることに。
- LBトランス・マーシャルもつま先を痛めて休み。明日には復帰の予定。
- S・フォンタナ(TE)を解雇。現在83人のロースターを8月28日には65人に、そして9月2日には最終ロースターの53人を決めなければならない。
昨年の今ごろはルーキーの中からLBナイル・ディッグスがスターターになっており、シーズン中にはTEフランクス、OTタウシャー、OTクリフトンもスターターに昇格した。しかし今年は今のところドラフト1巡のレイノルズさえ開幕スターターとなるのは難しそうだ。それでもシャーマンHCは「今年のルーキーたちには満足している。去年は無理にでもルーキーを使わざるを得ない面があったが、今年は昨季からいるスターターがしっかりしているから、ルーキーの成長を待つ時間があるわけだ」と楽観視する。
- ドラフト1巡のDEレイノルズについて。「レイノルズは大学を出て、プロの優秀な左タックルを相手にしているんだ。プロのオフェンシブラインは手の使い方がうまく、単にスピードだけでは勝てない。今彼はその方法を学んでいるところだ。現時点ではバジャ=ビアミラの方を上にランクせざるを得ないが、レイノルズはきっと良くなると確信している」
- 2巡のWRファーガソンについて。「彼は今シーズン、大きな戦力になると思う。いつ、とは言えないが。もう少し安定したプレーができるようになる必要はあるが、彼はサイズがあり、スピード、パワー、パスキャッチ能力も十分だ。いずれは良いレシーバーになる」
- 3巡のCBバウ・ジューについて。「ドラフト指名のとき、セーフティのジェイミー・ヘンダーソンを指名するかジューにするか迷ったが、正解だった」
- もうひとりの3巡、LBマーシャルについて。「現スターターのベルナルド・ハリスは能力が花開くまで7年かかった。マーシャルは多少は時間がかかったとしても、今シーズン中には大丈夫だと思う」
- 4巡のOGフェラリオについて。「トレーニングキャンプに入った頃、フェラリオはパスブロックが悪くて、私も心配していた。しかし先週あたりから、大きく飛躍して良いパスブロッカーになってきた。彼は指導を吸収して、急激に進歩している」
- 6巡のTEデヴィッド・マーティンについて。「彼のパスレシーブとルート取りにはいつも感心させられる。課題だったブロックに関しても、彼は熱心なブロッカーだ。WRからTEに転向する者の中にはブロックをしたがらない選手も多いが、彼はそんなことはない」
2001年8月15日
各チームを苦しめた熱波がようやく去り、月曜日のグリーンベイの最高気温は23℃。素晴らしい。
- ブラウンズ戦でも活躍したWRコーリー・ブラッドフォードが月曜の練習でも好調。
- 足首を痛めていたCBバウ・ジューは今週中に復帰の見込み。ブラウンズ戦でヒザをひねったLBネイト・ウェインは復帰まで10日から14日ぐらいかかる見通し。
- CBマッケンジーとOTアール・ドットソンはあいかわらず練習量は控えめ。午後の練習は休んだ。
- CBマクブライドは試合当日は問題なかったはずだが、今日は足首の痛みを訴えて、午前午後とも練習を休んだ。
- 先週の練習で軽くヒザを痛めていたらしいWRフリーマンは、ブラウンズ戦でそれを少し悪化させて数日間練習を休むことになりそう。
- DTラッセル・メリーランドの腰痛の状態がどうもかんばしくない。先週はじめから練習を休み、腹筋と背筋を強化するなどの別メニューを続けている。MRI検査では「昨年の状態と特に変わりない」という結果が出ているのだが、本人は少し弱気。「いつ練習に復帰するかは、僕自身がどう感じるかにかかっているんだ。もし腰の状態が良いと感じられなければ、無理をするつもりはない」
- シャーマンHCによれば、レヴェンズ自身は(骨折が治りきっていなくても)開幕戦に出る自信があるとのこと。レヴェンズは大学時代にも骨折して添え木をあてながらプレーした経験があるらしい。
- 先週からウィルス性の疾患に悩まされて本調子でないルーキーのTEデヴィッド・マーティンは検査のため休み。
- ブラウンズ戦で腰を痛めて途中退場したJon Krick(DT)を解雇して、Matt Keneley(DE)と契約した。
今年のパッカーズの中で最も層が厚く、問題が少ないと思われていたオフェンシブラインだが、先週のブラウンズ戦では思わぬ醜態をさらす結果になった。ランブロックはまずまずだったが、パスプロテクションがボロボロ。4サックを喫した上に多くの反則を重ねた。
キャンプ中は好調を伝えられていた左タックルのチャド・クリフトンは昨年のドラフト1位のDEコートニーブラウンのクイックネスについて行けずに惨敗といえる内容。右タックルのタウシャーも元パッカーズのDEキース・マッケンジーに苦戦した。「あの2人の若手タックルはどちらも本来の能力を出し切れていなかった。しかし彼らは昨年も我々のかけたプレッシャーに最後は応えて見せたし、今年は昨年よりもっとよくなってくれるだろう」とベクトルOLコーチ。
今年から先発に昇格したセンターのフラナガンと左ガードのマイク・ウォールと控えタックルのB・ストークスは、なかなか良いプレーをしていたらしい。
ブラウンズ戦では2番手RTとして30スナップほどプレーし、まずまずの動きを見せたアール・ドットソン。昨年彼を苦しめた椎間板ヘルニアの方は全く問題ないが、古傷のヒザの状態が相変わらず思わしくない。ヒザの痛みのために、最近はやや動きも悪くなっている上に、プレー数もコントロールせざるをえない現状では、彼をスターターに戻すメドは立ってない。
2001年8月14日
左手の第4中手骨を骨折してしまい、全治4週間から6週間の診断が下されたRBドーシー・レヴェンズ。彼がもしラインマンだったら、バンデージでぐるぐる巻きにして"club"(こん棒?)と呼ばれるような形にして、すぐに試合に戻れるぐらいなのだそうだ。実際に手や手首などを骨折しても休まず試合に出るラインマンは多い。しかしRBの彼はボールを抱えたりパスをキャッチしなければならないため、そのような荒業はちょっと無理だ。
とはいっても、手の甲と手首の一部を覆うような優れたプロテクターがあるので、(仮に完治していなくても)開幕戦への出場も可能かもしれない。昨年の12月、ジャイアンツのT・バーバーは左の前腕を骨折していながら大活躍したのは記憶に新しい。
レヴェンズのケガのため、開幕ロースターに残るRBの数を3人から4人に増やさなければならないかもしれない。つまり、アーマン・グリーン + レヴェンズ + あと1人という構想だったのが、グリーンとレヴェンズ以外にあと2人ということになる。
3番手RB(レヴェンズが欠場すれば2番手)争いは今のところロンデル・ミーリーがリード。ブラウンズ戦でのキャリー数の多さでもそれは窺える。それを僅差で追うのが実績のあるデモンド・パーカー。スピードはあるが未熟な点の多いハーバート・グッドマンが最終的にカットされる可能性が高い。首脳陣は、来週のブロンコス戦ではパーカーやグッドマンにも多くボールを持たせてテストを続けることになりそうだ。
2001年8月13日
プレシーズンゲーム開幕戦のブラウンズ戦で、RBドーシー・レヴェンズが左手を骨折。4週間から6週間の欠場が予想される。痛い。退場するまでのレヴェンズはラン5回で29yds、パス2回で25ydsと、良い働きをしていた。「誰かが2番手RBに繰り上がる事になるが、昨年と違って我々のRBは層が厚いから大丈夫だろう」とシャーマンHC。
プレシーズンゲーム開幕戦はペナルティやファンブルの多い、やや雑な試合となった模様。パッカーズがペナルティ11回で80yds。ブラウンズが8回で74yds。勝敗を分けたのは、RBミーリーが敵陣ゴールエリアにダイブした際にファンブルしてボールを失ったこと。
良かったのはWRチャールズ・リー(4回41yds)、ブラッドフォード(3回32yds)あたりか。DEバジャ=ビアミラがチーム唯一のサックを決めている。ビドウェルのパントも2回平均44.5ydsとまずまず。
QBたちの成績はファーヴが11回投げて8回成功80yds。ピダーソンが13回投げて10回成功84yds、しかし1インターセプト。トリヴァーが3回投げて2回成功6yds。バリスは出番がなかったようだ。
LBネイト・ウェインがヒザを軽めの捻挫。
2001年8月12日
金曜日の練習はランボーフィールドで、非公開で行われた。練習は午前中のみ。午後はクリーブランドへと移動。
- ブラウンズ戦での最大の見所は2番手QB争い。ファーヴが15プレイほど参加した後はほとんどがピダーソンとトリヴァー。そしてバリスが少し、という配分になりそう。
- CBについて。タイロン・ウィリアムズ(脚の付け根)は遠征に加わらず。マッケンジーもおそらく出場はしないとのこと。ジュー(足首)も欠場しロッサム(肋骨)も大事をとって出場はしない。というわけで出場するのはトッド・マクブライド、ケヴィン・ケースヴィハーン、チャンブリン、サム・ヤングの寄せ集め軍団だけとなる。ケースヴィハーンにとっては最終ロースターに残れるかどうかの勝負どころとなる。
- WRではファーガソンのプレー機会が多そう。最初だけ登場する1stユニットの中では3WRフォーメーションの時だけの出場だが、それ以後はかなりの出番がありそうだ。
- DT。メリーランド(腰)は欠場。G・ブラウンは出るとしても少しだけ。ということで、最近契約したばかりのジョン・クリックがノーズタックルとして先発する可能性が高い。
- パッカーズのスカウト陣は今週、10試合ほどの偵察を精力的にこなすことになる。他チームをカットされそうな若手選手の調査が主な目的。
2001年8月11日
今日は少し風も吹いて多少は涼しくなった。このところ練習量を抑え目にしていたせいか、選手たちは動きにシャープさを取り戻している。しかし午後のスペシャルチーム練習は大雨のため室内練習場へ。
- 今回のキャンプ全体で重点を置いているのが「いかにして多くボールを奪うか」である。昨年はインターセプトの多さに助けられたものの、相手ファンブルの少なさは悲惨なほどだった。
- 木曜の練習では、ダイム体型(DL4人-LB1人-DB6人)での11on11のドリルがみっちりと行われた。
- 2人のRB、アーマン・グリーンとドーシー・レヴェンズをWRの位置に入れて、各種のパスパターンを(WRと全く同じように)練習。2人とも前日は休養を取ったが元気に復帰。
- 鼠蹊部(脚の付け根)痛めて練習を休んでいるいるLBナイル・ディッグスとCBタイロン・ウィリアムズは念のためMRI検査を受けた。幸いどちらも筋や腱の断裂はなし。ただしシャーマンHCは「鼠蹊部のケガってのはしつこく長びくんだ。プレーできないことはないけれど、休ませて回復を待つのが賢い選択だ」と語っている。つまり、今週末のブラウンズ戦は欠場。
- 今週のはじめから体調を崩して練習を欠席していたTEデヴィッド・マーティンが復帰したが、暑さもあってまだ本調子とはいかず、フラフラしている。
レイブンズのエースRB、ジャマール・ルイスがヒザの靭帯を断裂して今シーズンは絶望となってしまい、そのためレイブンズは代わりのRBを探し始めている。今年のパッカーズはアーマン・グリーン、ドーシー・レヴェンズの他にもデモンド・パーカー、ロンデル・ミーリー、ハーバート・グッドマンの3人が控えていていつになく層が厚いため、このうちの誰かがトレード材料になるのでは、というウワサが浮上している。
グリーンはエース決定のため問題外。レヴェンズも「トレードに出す気はない」とシャーマンHCが明言。残り3人が候補となる。今週末のブラウンズ戦が3人の能力を誇示するためのショーケースになるかもしれない。ミーリーが最もレイブンズ好みではないかとウワサされているが、彼は(パーカーもだが)大ケガの経験があるのがマイナス材料。まだ今のところ先方からの打診があったわけではないようだが、どちらにせよこの3人のうち2人しかロースターに残せそうにないので、トレードというのはパッカーズにとっても悪い話ではない。
2001年8月10日
相変わらず気温は高い。選手たちへの負担を考慮して、フルパッドでの練習をとりやめて軽装での練習に切り替え。選手たちはもちろん喜んだ。
- チームに合流したばかりのTEボビー・コリンズは投げられた5本のパスのうち、4本をキャッチした。捕れなかった1本はファーヴの弾丸パス。「あのスピードじゃ捕れんよ」とシャーマンHC。コリンズは初日だというのに脱水症状をおこして午後の練習を休んだ。
- DEデヴィッド・ボウエンスをトレードで放出したのはカビーア・バジャ=ビアミラへの信頼のあかし。「シャーマンHCが僕を信頼してくれたということだからね。失望させないよう頑張るよ」
- 昨日の練習中に気分が悪くなったLTチャド・クリフトンやDTクリディアス・ハントたちは全員今日の練習に復帰。
- 先週土曜のスクリメージ練習で、5本中4本のFGを外して赤っ恥をかいたKライアン・ロングウェル。この2日間は鬼のようにFGを決めつづけている。火曜日は10本中9本。水曜日はなんと19本全てを成功させた。
- ケガをして当分出られそうにないDTブラッドリーを解雇して、新たにDTジェームズ・グリアーと契約。
- 最近はアントワン・エドワーズが追い上げてきているSリロイ・バトラーだが、キャンプでのプレイは好調。いかなる点でも全く衰えた様子はない、とドナテルDCが太鼓判。
- パスプロテクション技術で苦しんでいたルーキーOGのビル・フェラリオだが、最近ではずいぶん進歩して落ち着いてプレーできている、とOLコーチ。
2001年8月 9日
パスラッシュDEがダブついているパッカーズと、TEがダブついているビルズの間でトレードが成立した。パッカーズが獲得したのは今年が3年目のTE、ボビー・コリンズ。ビルズへ移るのは若手DEのデヴィッド・ボウエンス。
「私がシアトルにいた時に彼を指名しようとしていたが、先にビルズに(4巡目)指名されてしまった。彼は優れたアスリートで、スピードとパスキャッチ能力がある」とシャーマンHC。ボビー・コリンズは身長193cm、体重111kgの長身スリム型で手が大きい。ブロック力に関してはまだ向上の余地があるかも。North Alabama大の出身。この2年間でパスキャッチ15回、196yds、2TD。エースTEのリーマズマのケガのため、今年のミニキャンプやトレーニングキャンプでは1stユニットでプレーすることが多かったらしい。
一方ビルズへ移ることになったボウエンスは、"エレファント"DE(スピードラッシャー)のポジションで、昨年はシエリーに次ぐ2番手としてまずまずの活躍をしていた。しかし今年はドラフト1巡のレイノルズの入団、バジャ=ビアミラの急成長で4番手に下がり、ロースターに残ることが難しい状態になっていた。
午前中の練習の最後にCBタイロン・ウィリアムズが今回のキャンプ最高の仕事をした。今晩の門限延長を賭けてオフェンス対ディフェンスの3人ずつで行われたニアピンコンテストで、彼は30フィート(およそ9m)につけて優勝。今週もディフェンスが門限の延長を勝ち取って歓声を上げた。Cウィンタース、QBトリヴァー、QBバリス、CBウィリアムズ、DTフラニガン、ケースヴィハーン(CB)の6人のうち、最有力候補は先週のラウンドで72のイーブンパーというスコアを出しているトリヴァーだったが、大きく外した。
シャーマンHCは「今、『休んでいるウィリアムズは練習での疲労がないではないか』というオフェンス側の抗議をうけているところだ。まあそれがミスショットの原因とは思わんがね。とにかくJ・フラニガンのミスショットはうれしいことだ。この夏彼がゴルフでなくウェイトルームで多くの時間を過ごしていた証拠だから。いいショットをした連中に関してはその点ちょっと心配だね」と軽い皮肉。
- 午前中の練習中に、暑さのあまり気分が悪くなる選手が続出。DTクリディアス・ハントはフィールドで片ヒザをつき、少し吐いてしまった(亡くなったストリンガー選手はあの日三度も吐いたそうだ)。その他にもRBロンデル・ミーリー、OTクリフトン、LBスプレイガンが途中でフィールドを離れた。彼らは午後のスペシャルチーム練習もおとなしく休んだ。どの選手もその後の状態は良好とのこと。
- ファーヴは引き続き好調。ミシシッピ出身のため、このくらいの暑さはへっちゃらなのか。ピダーソンとトリヴァーの2人も次第に調子を上げている。
- RBレヴェンズは少しヒザの痛みがあるということで大事をとってお休み。「ほんのひと休みだ。深刻なものじゃないよ」とRBコーチ。今週のブラウンズ戦は、練習に戻れる状態であれば出場しそう。「今無理をさせても意味がないからね」とロスリーOC。
- DEホリデイ、DEシエリー、DTメリーランドの3人が11on11の練習にも(控えめながら)復帰したことによってディフェンスの、特にランディフェンスのレベルが上がってきたようだ。
- DTサンタナ・ドットソンの復帰が早まりそうだ。リハビリの進行状況が非常に順調で、いままでは開幕戦での復帰を目標としていたが、プレシーズン最終戦に間に合うかもしれないとのこと。問題がなければ8月の最終週、8/25のドルフィンズ戦の後あたりで練習に復帰できるかもしれない、とシャーマンHCは語った。
2001年8月 8日
開幕ロースター入りが難しくなっているのがWRアンソニー・ルーカス。昨年ドラフト4巡指名されたあとプレシーズンゲームでヒザのじん帯を断裂してしまい、1年を棒に振った彼だが、ようやくヒザの傷が癒えて今回のキャンプに参加したところでももを痛めてしまい大幅に出遅れ。今週末には練習に復帰できるかもしれないが、時すでに遅いかも。フリーマン、シュレーダー、ブラッドフォード、ファーガソンの4人はロースター入り当確。チャールズ・リーとドライバーを加えた6人までしかWRのロースター枠はなさそう。
- 今日も最高気温は34℃ぐらいまで上がった。水分補給を念入りに行ったり、午前午後とも10分ずつ早く練習を切り上げるという対策。
- 今回のキャンプではじめてファーヴが全休。ヒジ等が痛む前に休ませて、疲労の蓄積を避けようということ。「今のところすごい調子いいからさ、その状態を保ちたいわけ。そういうこと」とファーヴ。
- 今週から練習に復帰しているDEホリデイだが、左ヒジの手術のためしばらくウェイトを上げることができず、左腕の筋力はまだ60%とのこと。「せめて80%になるまではリスクを負わせたくない」とシャーマンHC。今週末のブラウンズ戦は欠場することになりそう。
- 逆サイドのDEのシエリーもほぼ同じような感じ。こちらはオフの間にヒザと両肩の手術をしている。様子を見ながら練習の量や強さをコントロールしていく。
- 最近評価を上げていたDTブラッドリー。ヒザの関節鏡手術が必要ということになってしまい、最低4週間の欠場。開幕ロースター入りが極めて難しくなった。
2001年8月 7日
日曜午前中の練習(スペシャルチーム)は、シャーマンHCがとりやめを宣言。リフレッシュにあてることになった。気温32℃以上、ということで用心しているようだ。(午後の方が気温は高いと思うのですが)
- 土曜のスクリメージを休んだが日曜の練習に参加できたのは以下の7選手。OTアール・ドットソン、CBマッケンジー、KR/CBロッサム、DTラッセル・メリーランド、DE/DTライオン、DEジョン・シエリー、DEヴォニー・ホリデイ。まずはめでたい。
- ギルバート・ブラウンは引き続き別メニュー。 1年のブランクがある彼はフットボールに必要なあちこちの筋力を取り戻すことが必要、とのこと。「彼のパワーが試合での当たりに耐えられるようになるまで、フィールドには戻さない」とシャーマンHC。
- ホリデイとメリーランドはどちらもヒジの手術明けのため、無理をさせずに様子を見ながら練習に参加させる。今週末のブラウンズ戦は出ないだろう。
- 土曜のスクリメージ中にヒザと足首を痛めたCBバウ・ジューについて。「心配していたほどではなかったが、1週間は休ませることになるだろう。ヒザよりむしろ足首の方が心配だ」
- スターターCBのマイク・マッケンジーは午後の練習にフル参加。今週のコンタクト練習で問題がなければ週末のブラウンズ戦に出場できそう。
- もう一人のスターターCB、タイロン・ウィリアムズ(脚の付け根)のケガがパッとしない。今週末のブラウンズ戦はもちろん欠場。2週間以上かかるかもしれない。「毎年プレシーズンゲームやシーズン序盤で苦戦したり、今回のようにキャンプでケガするのはオフシーズンの過ごし方が悪いのでは」という声が地元メディアからも挙がりはじめた。
- ケガ人が続出するCB陣のなかで、ケースヴィハーンの評価が上がっている。というか、「頼らざるをえない」というべきか。土曜日のスクリメージではなんと2INTでシンデレラボーイに。彼は98年にスモールカレッジを出たが、40yds走などの数字が振るわずにNFLからの声はかからなかった。アリーナフットボールでプレーしたり、数学や体育の代用教員をしたりしたあと、今年はXFLでプレーしていた。最近の活躍で最終ロースター入りの可能性が現実味を帯びてきた。
- ロッサムは肋骨を痛めていて土曜日のスクリメージではリターナーのみだったが、日曜はCBとしての練習にも復帰。
2001年8月 6日
- ディフェンスはケガ人多く、つぎはぎだらけ。ほぼ揃っているユニットはLBとS。DLとCBは主力の参加が少ない。
- そのせいか、圧倒的にオフェンス優位。CBのカバーが甘くなるせいか、WRの活躍が目立つ。
- QB。ファーヴ好調。タッチも正確、ロングもまずまず。ピダーソンとトリヴァーの2人も成功率高く、甲乙つけ難し。ピダーソンはショートパス主体、トリヴァーは深いドロップバックからのミドルパス多し。それぞれの特徴を活かす。バリスはまったく出番なし。
- WR。イージーなキャッチミスほとんどなし(ドライバーの1回だけ?)。フリーマンとシュレーダーとブラッドフォードの3人は文句なし。特にフリーマンはさすがの98yds、2TD。リバースも1回、8yds。ファーガソンは1回17yds。ジャンプしてナイスキャッチ。ファーガソンはパントリターンも1回。
- RB。グリーンはラン・パスとも言うことなし。レヴェンズは大事をとってスクリーンパス一回だけ。パーカー、ミーリー、グッドマンの争いは、ミーリーが頑張ってパーカーに追いついてきた。グッドマンが脱落気味か。
- TE。フランクスまずまず。新人マーティンもスムーズな動きでレシーブ2回。新加入のドレイトンはブロックのみ。2TEフォーメーションも多かった。
- OL。1stチームはさすがに安定している。センターはウィンタースとフラナガンをとっかえひっかえ。スナップミスは一度もなし。
- CBケースヴィハーンがファーヴから2INT。どちらもリターンTD。今日のヒーロー。
- FGはロングウェルが大苦戦。全てピダーソンがホルダーだったが、47?49ydsぐらいを5回蹴って成功は1回。パントはビドウェルが50yds級を2回蹴って上出来。ステムキーは少しずつ距離で負け。
- KR。ロッサムがディフェンスを置かずにリターンし、当然エンドゾーンに走りこみ、ランボーリープ。大爆笑。
- 終了間際、CBバウ・ジューがWRファーガソンと競り合って着地した際に、足首とヒザを少し痛めた。本人によると、ヒザより足首の方が痛いらしいが、ドクターによると深刻なものではなさそう。おそらく今回のケガはこれだけ。
土曜日午後7時。ランボーフィールドに48898人の観客を集め、今年で3回目となるパッカーズ・ファミリーナイトが開催された。スクリメージ練習の内容は別項で紹介するとして、ここではイベント全体についての紹介を。(写真)
- 19時。オープニングは"Mexican Folkloric Company"によるメキシコ民族舞踊。(これが15分以上続き、CM明けてもまだまだ続いたのには少し不安になった) うしろで選手たちはウォームアップをはじめている。
- スタジアム工事の進捗状況、工事中の駐車場、簡易トイレなど諸問題についての念入りな説明ビデオ。「工事中は御迷惑をおかけするがよろしく」というような内容。
- ハーラン社長、シャーマンHCへのライブインタビュー。スタンドでファンにインタビュー。
- 20時。亡くなったストリンガー選手(バイキング)に対し、全員起立してしばし黙祷。国歌。
- 改めて選手入場(試合の時と同様ゲートから)。気温28℃。湿度59%。微風快晴。
- 待ちに待ったキックオフ。リターンはロッサム。ちゃんとテレビ解説がつく。
- 11on11のフルコンタクト練習始まる。ファーヴ(1stチーム)対ディフェンス2ndチーム、ピダーソン(2ndチーム)対ディフェンス1stチーム、再びファーヴ(1stチーム)対ディフェンス2ndチーム、トリヴァー(2ndチーム)対ディフェンス2ndチームという順で、4度のドライブ。
- 途中にはG・ブラウン、T・デイヴィスら、今日は出場しない選手へのインタビューも。
- レッドゾーン練習。ここからはコンタクト制限付き。ファーヴ9プレー、ピダーソン5プレー、トリヴァー6プレー。
- 2ミニッツドリル。これも3人のQBで。練習はここで終了。21時半。
- 司会者が調子よく次々とインタビュー。シャーマンHC・WRフリーマン・RBグリーン・WRシュレーダー・CBケースヴィハーン・LBウェイン・Sシャーパー。それぞれに大きな拍手。
- 今回選手が着用したばかりのジャージーを、座席番号による抽選でプレゼント。あちこちでドッと歓声が沸く。羨望のまなざしの中、当選者がスタンド最前列に下りてジャージーを受け取る。
- 司会と解説者によるまとめ。
- 22時。ライトが消され、華やかな花火が続くなか、お開きに。
2001年8月 5日
金曜日の練習も引き続き軽め。古傷のあるベテランたちには疲労回復に重点を置かせているようだ。
- OLコーチのアシスタント、パット・ルーエルは昨年までライオンズのOLコーチだったが、ライオンズの2人の元ドラフト1巡、A・ギブソンやS・マクダグルよりチャド・クリフトンの方が上だと評価。
- KR/CBロッサムは肋骨を痛めて金曜日は全休。土曜日の"Family Night"はお休み。その他にも軽めのケガをしていたり、復帰途上で万全でない選手たちは、土曜日は出場しないことになりそう。
- DTラッセル・メリーランドとギルバート・ブラウンは金曜午後から練習に復帰。ごく軽め。マイク・マッケンジーとケヴィン・ケースヴィハーンの2人は午前午後とも練習に参加したが、まだ軽め。
- 第2QBバトルは今のところダグ・ピダーソンがリード。キャンプ中のパス成功率は71%。心配された肩の弱さも、ミニキャンプの頃よりはずっと調子を上げて、ミドルレンジまでは十分ではないか、というロスリーOCの評価。「現時点では彼がNO.2だ」
木曜日、Sリロイ・バトラーとDTサンタナ・ドットソンの2人が休みをもらって、バイキングスのOTコーリー・ストリンガー選手の葬儀に出席した。クリス・カーターやランディ・モスらと抱擁を交わし、悲しみを分かち合った。「彼らはとても感謝してくれた。ウチのヘッドコーチがオレたちを来させてくれて本当に良かった」とバトラーは語る。「確かにオレたちは普段は敵同士としてプレーするけど、同時に仲間でもあるんだ」
ただし、元バイキングスの現役選手の出席がごくわずかだったことや、NFC-Central地区からは他にライオンズのDEロバート・ポーシェイしか出席していなかったことは、昔気質のバトラーにとって不満だったようだ。「NFLの選手が充分いたとはいえないな。全チームから来ているべきじゃないか。ウチのコーチやチーム組織が、彼の死を悼んでオレたちを送ってくれたことを誇りに思うよ」
2001年8月 4日
例年にない猛暑の中、選手たちの疲労はピークに達している。コーチたちもそれは十分認識していて、練習を早めに切り上げたり、ケガの不安のあるベテランは休みを取らせたりしている。5万人のファンの前でスクリメージ練習を行う"Packers Family Night" を今週末に控えるこの時期は、毎年練習をスローダウンして疲労回復に重点を置くらしい。
- CB不足のため、Corey Chamblin と契約。彼は99年にルーキーFAとしてレイブンズのキャンプに参加したが最終ロースターに残れず、その後ジャガーズと契約して主にスペシャルチームでプレー。昨年8月に解雇された後はフットボールから離れていた。
- CBマイク・マッケンジーが久々にパッドを付け、練習に少しだけ参加。
- 「全体的にみな動きが鈍くなっているので、キャンプ途中から参加した新加入の選手の動きが速く見える」という目撃談も。
- WRフリーマンが引き続きナイスキャッチを連発。格の違いを見せつける。
- DTギルバート・ブラウンが今回始めて練習を休んだ。ヒザの痛みが少しあるらしいが、休ませたのはそのせいではないとシャーマンHCは強調する。「彼は今回非常によくやっている。そろそろ休ませた方がいいと判断しただけだ」
- RBレヴェンズも、疲労の蓄積を考慮して今日はほとんどの練習を休んだ。ここまではフル参加だった。「何ら心配ない」とシャーマンHC。
- OTアール・ドットソンも昨日に引き続きお休み。腰は問題ないが、ヒザの古傷に負担がかかっているので大事を取っている。「今日だってプレーさせようと思えばできるのだが、プレシーズンは長いから」とシャーマンHC。
薬物問題で4試合の出場停止処分が下ったDTクリディアス・ハント。開幕週から4週間はチームの施設を利用することも許されないが、それまではチームと一緒に練習ができる。それどころか、皮肉なことに彼はキャンプでは絶好調で、DL陣の中ではギルバート・ブラウンと双璧と言われるほど良いプレーを続けている。
チームから離れて過ごす9月の4週間をどう過ごさせるか。今まで、出場停止処分明けの選手は以前のような活躍が出来ないことが多かった。「彼には停止処分の間もフレッシュでいさせたい。進歩を続けさせたい」と語るシャーマンHCは、彼をどこかのスポーツトレーニングスクールに送ることに決めたようだ。キャンプの合宿生活の中でトレーニングをこなし、セミナーに参加する。ひとりぼっちでグリーンベイに残されたり、故郷のメンフィスに帰るよりも、心身ともに健康でいられるはずだ。今回のシャーマンHCのアイディアはNFLでは前例のないことらしい。
2001年8月 3日
暑さは昨日より多少マシに。ヴァイキングスのOTコーリー・ストリンガー選手が熱中症で倒れて亡くなったことを受けて、パッカーズの選手たちも細心の注意を払うよう、シャーマンHCが訓示。練習の合間にもゲータレードタイムを増やし、冷たいタオルの配布も熱心に行っている模様。
- 亡くなったOTコーリー・ストリンガー選手への弔意と、自分が受けたショックについて多くの選手が口々に語っている。他人事とは思えない、と。
- 今まで1on1ドリルでは、OTクリフトン相手になかなか歯が立たなかったDEレイノルズだったが、今日は華麗なフェイクで抜き去った。
- ラッセル・メリーランドが(腰と足首)を痛めて引き続きお休み。そのせいなのか、パッカーズはJohn Krick(DT) と契約。過去3年間アリーナフットボールでプレーしていた選手。
- ケガしていたTony Darden(CB)を解雇。
- 脳震盪を起こしたLBウェインが午後の練習に復帰。
- OTアール・ドットソンは、腰は全く問題ないが、ヒザに少し違和感があるということで午後はお休み。彼に関しては「実力は証明済み。出来るだけ無理はさせない」という方針で一貫している。
- 昨日脚にけいれんを起こしたビリー・ライオン(DE/DT)は1日休んだが、明日から練習に復帰できそう。
- 水曜日の午前中の練習の後、選手やコーチたちは、ダウンタウンにある商工会議所で、恒例の昼食会に参加した。選手たちの何ともいえないファッションに注目。(公式サイトの写真)
あと3年、34歳まで元気でプレーできたら、引退するか現役続行するかはその時点で考える、というのが現在のブレット・ファーヴの心境のようだ。今年彼が結んだ、10年100ミリオンの契約は、実際は3年契約なのだとファーヴは言う。それ以上プレーするなら、契約を見直すつもりなのだと。
なんとなく弱気な言葉とは裏腹に、今年のファーヴはここ数年なかったほど好調。トレーニングキャンプの前2週間ほど、ミシシッピの自宅で毎日10分ほど投げていたことがその理由なのは明らかだ。相手は妻だったり、義理の父だったり、義理の兄弟だったり、兄だったり。昨年は指に水ぶくれが出来て、それをかばっているうちにヒジ痛も悪化させてしまったようだ。今年は水ぶくれなどなく、指の皮膚がすでに固まってきている。「今んとこ、腕の調子はスッゲエいい」
以前からお伝えしていた通り、ルーキーたちとの契約やアーマン・グリーンと長期契約をするためのサラリーキャップ上の空きを作るため、DTサンタナ・ドットソンは大幅な契約見直しを受け入れていたようだ。
今年のベースサラリーを$3ミリオンから$2ミリオンに減額。ただし、「プレー数でチームのDLのトップ4に入れば$40万ドル」というインセンティブ条項を付けており、それはキャップにカウントされない。細かい内容は省くが、来年のサラリーも大幅減額している。ただし、もし来年解雇しなければならないような場合には、契約ボーナスの関係で$3.6ミリオンがサラリーキャップを直撃してしまうらしい。無事にケガが治って、2シーズン元気にやってくれれば何も問題ない。
ヒザ上のケガの方は、引き続き順調で、開幕戦への出場が目標。軽いランニングの段階は終わって、フットボール関係の(軽めの)トレーニングをはじめている段階。
2001年8月 2日
熱波到来。華氏90度台前半、というから32℃から35℃ぐらいの暑さのため、水分(というかゲータレード)を切らさないようスタッフは気を配っている。ただし、午後はスペシャルチームの練習だけだったため、ベテランの多くはひと休み。
- ケガ人の多いディフェンスラインのなかで一人気を吐いているのがギルバート・ブラウン。一番の見せ場は1on1ドリル。Cフラナガン、Cウィンタース、LGウォールらにほとんど圧勝して大復活をアピールしている。それだけではない。以前のように練習で消耗する気配もなく、ヒザのケガをこらえながら無理に練習していた痛々しさも全くない。「昨秋の感謝祭には400ポンドもあった男が、今これだけ練習しても身体的に消耗してないのは驚くべきことだ」とシャーマンHC。
- 午前中はレッドゾーン主体の練習。WRフリーマンやTEフランクスが見事なTDを連発してファンを喜ばせた。
- 先発両CBの欠場のため、マクブライド、ジュー、ロッサムの3人のプレー機会が大幅に増えている。特にマクブライドは好タックルを連発して評価を上げている。ジューのパスカバーも好評。2人にとっては大きなチャンス。
- それでもCBが足りないため、先日カットしたばかりのアンドレ・ディクソンをチームに呼び戻した。
- DE/DTビリー・ライオンが脚を痛め、歩いてフィールドから去ったが、暑さのためのけいれんとわかって首脳陣もホッと一息。
- DEデヴィッド・ボウエンスはアフロヘア(普段は編んでいたが)をばっさりと切ってしまった。彼の母は肝臓移植をした際に髪が抜け落ちてしまったのだという。「母に『一人ではない』ってことを伝えたかった。僕の髪を切ってどうなるものでもないけど、僕と母にとってはとても意味のあることなんだ」と心優しいパスラッシャーは語る。
- 午前中の練習の最後は、オフェンス対ディフェンスのフィールドゴール対決。オフェンス代表のWRファーガソンがキックを大きく外したのに対し、ディフェンス代表のCBバウ・ジューはしっかりと決めて、ディフェンス陣は今晩の門限延長を勝ち取った。
- CBタイロン・ウィリアムズは足の付け根(鼠蹊部を痛めている。MRI検査の結果それほど深刻なものではないことははっきりしているが、この部分を痛めるとなかなか治りにくいらしい。結局今シーズンはこのケガをかかえたままプレーすることになるかもしれない。今は室内練習場での別メニューで、痛めている部分を強化するトレーニングを行っている。チーム練習への参加は今週中は見合わせるかも。
- CBマイク・マッケンジーはヒザ下腓骨の部分の炎症。それも大分おさまってきたため、今週後半にはチーム練習に復帰できる見込み。
2001年8月 1日
昨年大幅に向上したスペシャルチーム関係では、一番の問題児だったのがPジョシュ・ビドウェル。パンターとしては珍しいドラフト4巡指名だったが、1年目はガンで棒に振り、病み上がりの昨年はNFL29位の平均38.5ヤードと、大幅に期待を裏切った。大学時は平均46ヤードだったのに。
しかし今年はフィジカル面とテクニック面の両方をみがいた甲斐あって、ミニキャンプからずっと良いパントを蹴りつづけている。ドラフト外ルーキーのステムキーより常に5?10ヤード上回る飛距離で、「もう1人ベテランをキャンプに呼ぶべきか」という首脳陣の心配を吹き飛ばしつつある。
親友のKロングウェルは「彼は昨年とは100%別人だよ。昨年もそばで見てたけど、ガンの化学療法のためにどれだけ彼のパワーが落ちていたかわからない」と語る。その化学療法も昨季の終盤には終わり、最近の定期検査でも、転移などの問題が全くないことははっきりしている。練習でのパントは、スターターとして全く問題ないレベルまで来ている。あとは、プレシーズンゲームで練習どおりのパントを蹴れるかどうか。問題はそれだけだ。
常に(汚い言葉で)大声を張り上げ続けているのが、OTコーチのラリー・ベクトル。見ているファンに言わせると「聞いてて飽きない」ということだが、地元記者に言わせると「記事に書けんような言葉ばかり」ということらしい。しかしたまには汚くない言葉もある。ブロッキング・ドリルでミスをしたM・マクファーデンに向かって「キサマの何が間違ってたか言ってやりたいがな、説明するのに2週間かかる!」