グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2001年7月13日
ご存知の通り、パッカーズは一般市民が株主となっているチーム。今年も2147人の株主およびそのゲストを集め、Brown County Veterans Memorial Arena で株主総会が開催された。ハーラン球団社長やジョーンズ副社長らフロント陣、そして新GMでもあるシャーマンHCが詳細な報告を行っている。
2時間の株主総会のあいだ、会場の雰囲気はおおむね良好だったが、それは昨年9月の住民投票で新スタジアム建設が承認されていたおかげとも言える。「昨年の住民投票は、このフランチャイズにとって存亡の危機だった。もし新スタジアム建設が認められていなければ、このチームは(財政の悪化のため)次第に忘れ去られる存在になっていっただろう」とジョン・アンダーウッド会計担当。
報告の内容は、まずチームの財政状況。今までと比べ、スタジアムの建設中である今後2年間はやや苦しい状況が予想されるが、完成後はさまざまな収入が増加し、チームの競争力を向上させられるだろうとのこと。また、今後2年間は工事の都合のため、駐車スペースが大幅に制限されるということも報告された。
ボブ・ハーラン社長によると、今のところ、$120ミリオンを出してスタジアムの名前を買おうと名乗りを挙げるような企業その他のグループは全く現れていない、とのこと。
そしてシャーマンHC/GMがスタンディングオベーションで迎えられ、40分にわたってパッカーズのあらゆる点について詳細な報告を行った(昨年まではロン・ウルフ元GMが行っていた報告である)。スライド・ショーを交えて、各ポジションのデプス・チャートからギルバート・ブラウンの体重(335ポンドらしい)に至るまで説明し尽くした。また、ベテランとの再契約やドラフト指名によって今オフの補強がいかに上手くいったかも強調している。
「我々のタレント・レベルは優勝した96年には及ばないかもしれない。しかしそれは現在のどのチームもそうではないだろうか。昨年のようにスタートでつまづくことがなく、賢くプレーし、自滅的なことをしなければ・・・何が起きてもおかしくない」
以下はマイク・シャーマンHC/GMの報告から。
- WR 「ドラフト2巡でファーガソンを指名して層が厚くなったこともあるが、(昨年ケガでほとんど出られなかった)コーリー・ブラッドフォードが元気で帰ってくるのが大きい。彼は6月のミニキャンプですごく良かったし、彼のスピードは大きな武器だ。だから今はWR陣全体がレベルアップして、ファーヴの武器になってくれると思う」
- OL 「今のところアール・ドットソン(RT)は先発するに十分なほど状態はいいようだし、今まで同様に大きな戦力になるだろう。ドットソンの欠場の間にタウシャーが台頭したことも、ケガの功名と言える」
- ロス・ヴァーバの抜けた穴を埋めるLGマイク・ウォールについても楽観的。「ウォールは今年の3回のミニキャンプでは非常に良い働きをしていたし、オフの間もしっかりトレーニングしてきた。(ドラフト4巡指名の)ビル・フェラリオの追撃を振り切ってスターターの座を守るのだ、ということを彼には忘れてほしくない」
- 残りのスターターはLTクリフトン(LT)、RGリヴェラ、マイク・フラナガンまたはCウィンタース。オフェンシブライン全体の陣容はスーパーボウルに連続出場した頃よりも上だと思う、とのこと。
- RB もちろん話題はドーシー・レヴェンズについて。彼が6月のミニキャンプにフル参加できたことによって、今年はアーマン・グリーンとプレイングタイムを分け合うことができる見通しが立った、と語る。「我々はプレシーズンを上手に過ごさなければならない。今後、彼が一時的に練習を休むことがあるかもしれないが、それは臨機応変に判断していく、ということ。一日中練習に参加させて、彼をケガで失うようなことは避けるつもりだ」
- TE ババ・フランクスへの大きな期待を述べた。「彼は今年のミニキャンプでは素晴らしい成長を見せている。今後も同じように進歩していってほしい」
- ルーキーのデヴィッド・マーティンは、ドラフトした時の体重242ポンドから、今では250ポンドまで体重を増やし、WRからTEへのコンバートは順調だとのこと。「パッドを付けたトレーニングキャンプでの練習で、彼がどのくらいブロックが出来るか、ある程度わかるだろう」
- 今シーズン絶望と言われる、タイロン・デイヴィスの大ケガについては「シーズン中に復帰できることを期待している」と述べた。また、チュムラと契約することはないのか?という質問には、「マークは正式に引退した。今は全く計画に入っていない」とはっきり否定した。
- DL ドラフト1巡、ジャマール・レイノルズについて。「今までチームにいなかったようなパスラッシュ能力を持つ彼をチームに加えることが出来て、とても興奮している」
- ギルバート・ブラウンは、93年から99年までチームにいた間、最大で390ポンドにまで体重が増えていたが、今は335ポンドまで絞っているとのこと。「2人のFA、G・ブラウンとJ・フラニガンが加わったことはディフェンスラインにとって非常に大きな助けになる」
- リハビリ中のサンタナ・ドットソンについては、プレシーズンのうちのどこかで練習に復帰でき、シーズン開幕にはプレーできると思う、という見通しを述べた。
- LB ベルナルド・ハリス、ナイル・ディッグス、ネイト・ウェインのスターターについてはともかく、層の薄さにやや懸念があるとシャーマンHC/GMは語った。
- ルーキーのトランス・マーシャルについて。「彼はチームで最も才能のある選手かもしれない。少なくともディフェンス陣では最も才能のある選手の1人だ。彼がその能力を、必要とされるプレーに上手く生かすことができるか、今はまだわからない。でもミニキャンプでの報告によれば、今のところそれが出来ているということだ。彼には極めて満足している」