RFA(制限付きFA)だったOGマイク・ウォールがパッカーズからのテンダーオファーにサイン。また、同じくRFAだったWRコーリー・ブラッドフォードも1年$512,000のオファーにサインした。これで今年のRFAは全員がチームに残ることになる。
WRブラッドフォードは昨年、脛骨の骨折やヒザの関節鏡手術のため、結局パスキャッチはゼロ。最近ではすでに一昨年の動きを取り戻していると言われ、ディープスレットとしての期待は大きい。
パッカーズにとっては今オフ最大のFA契約と言ってもいいだろう。パッカーズは元ベアーズのDTジム・フラニガンと1年契約を結んだ。契約の詳細はまだ明らかになっていない。
ベアーズはテッド・ワシントン、キース・トレイラーを獲得したため、フラニガンは先月解雇されていた。しかし最近パッカーズに加わったマーク・ヘイトリー(元ベアーズGM)は彼を高く評価しており、フラニガン獲得を強く進言したようだ。フラニガンの側も先日からペイトリオッツのオファーを受けていたが、「パッカーズのディフェンス・スキームがフラニガンに良く合っていること、そして彼の父親がかつてパッカーズでプレイしており、グリーンベイが地元であることもあってパッカーズを選んだ」と代理人は語っている。
フラニガンは29歳。ノートルダム大出身。94年にベアーズからドラフト3巡指名されて以来、プロ経験は7年。彼の父親は1967年から70年までパッカーズでLBをプレーしている。
TE デヴィッド・マーティン David Martin | |||||
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ドラフト6巡(198位) | 背番号87 | 193cm | 109kg | Tennessee | 1979年3月13日生 |
経歴 : 高校2年からフットボールを始めたので、フットボール歴は6年。高校時代はバスケもプレーしていたが、バスケで奨学金を得ることが出来ず、バスケのコーチに「君の進む道はフットボールだ」と薦められてテネシー大へ。テネシー大で3年、4年とスターター。ただし毎試合先発ではない。2000年は、パスキャッチ29回・285ヤード・3TD。「プロでやるにはTEが向いている」というプロのスカウトの評価を聞いて、シーズン終了後に肉体改造に取り組む。ウェイトルーム通いとプロテインで、スカウティング・コンバインまでに15ポンド体重を増やすことに成功。 セールスポイント : 193cm・108kgの体を生かしたフィジカルなプレイ。ジャンプ力もあるので高いパスに競り勝つ。昨年急速に成績を伸ばした。3年生までは、ボディキャッチをする癖もあってパスキャッチ能力は「そこそこ」と言われていたが、その点も昨年は成長したらしい。スピード・クイックネスはWRとしては不十分だが、TEに転向するなら十分なスピードを持っている。シャーマンHCは以前にもT・デイヴィスをWRからTEに転向させた経験もあって自信を持っている。 弱点? : WRとしてはスピードに欠ける。歩幅が大きく、細かいステップに難がある。ランアフターキャッチが稼げず、ボールを捕ったところで倒されることが多い。TEとしてやっていくにはさまざまなブロックを一から勉強しなければいけない。それまではスペシャルチーム要員でもある。 パッカーズにとって : 一言で彼を表すとしたら"Project"つまり長期計画とのこと。仮にフィジカル能力が十分だったとしてもTEとしてのブロックを短期間に身に付けるのは容易ではない。しかし4月のミニキャンプが終わったとき、シャーマンHCは出来の良かった選手としてマーティンの名を挙げている。2番手TEのT・デイヴィスが太り過ぎた体でミニキャンプに参加して、首脳陣は不満を募らせている。デイヴィスの尻を叩くためにもマーティンが早く戦力になることが必要であろう。 ロン・ウルフ最後のドラフト指名 : 彼はロン・ウルフGMの生涯最後のドラフト指名でもある。過去にも下位指名からいくつものダイヤモンドを掘り出してきたウルフらしい大胆な指名といえる。ただし、ロン・ウルフは「オクラホマ大のJosh Heupel(QB)を指名したかったのだが、ドルフィンズが先に指名してしまった」とも告白している。 ルーキー・ミステイク : ドラフト指名を受けたとき、彼は早くもひとつのルーキー・ミステイクを犯した。「グリーンベイに行くのを楽しみにしています。パッカーズの多くの選手、特にブレット・ファーヴとプレーすること、さらに楽しみなのはホルムグレンHCと一緒に仕事ができることです」 |
Boston Globe紙によると、ペイトリオッツがジム・フラニガン(元ベアーズDT)に契約のオファーをした模様。提示された条件は2年契約、金額はベテラン・ミニマムの$477,000 + 6ケタの契約ボーナス。つまり数百万ドルということらしい(でもそれだけじゃわかりません)。ペイトリオッツはFAでDTチャド・イートンを失っているため、DTを必要としている。ドラフト1巡でDTリチャード・セイモアを指名したものの「3-4ディフェンスのときにNTをやれるDTが欲しい」ということらしい。
パッカーズもフラニガンを狙ってはいるのだが、同じような金額をオファーできるのかどうか。フラニガンの父親がかつてパッカーズでプレイしていて、ウィスコンシン州出身の彼にとって子供の頃からパッカーズが憧れのチームであることだけが有利な条件と言えるかもしれない。
新ランボーフィールドの建設費用の不足分、$13ミリオンをNFLから借り入れることが今回のオーナー会で承認された。これで資金面での最後のハードルは「球場周辺の道路や駐車場整備のための資金$9.1ミリオンをウィスコンシン州が負担する」ということを州議会が承認してくれるかどうか、だけとのこと。
他の選手達は来月初めのミニキャンプまではお休みだが、ルーキーたちのワークアウトは今週月曜から始まっている。プロの体を作り、プロのテクニックを身につけ、プロのシステムに習熟しなければならない。少しでも早く。
月曜・水曜・金曜は、ウェイトトレーニングから一日が始まる。パッカーズの広く充実したウェイトルームで、月曜は上半身、水曜は下半身、そして金曜は全身のワークアウト、といった具合に1時間から1時間半のトレーニング。「メニューのかなりの部分はウィスコンシン大と同じみたいだ」とビル・フェラリオ(ドラフト4巡OG)。
火曜と木曜の朝はランニング主体。当然ポジションごとにメニューは全然違ってくる。「ここでのドリルは各ポジション向け、またフットボール向けに特化されていると思う。ペン・ステイト大の時は、まるで陸上チームのようにただ走れ走れだったけど、ここでは体を絞るためのランニングは各自でやれって感じだ」と語るのはバウ・ジュー(ドラフト3巡CB)。
朝のワークアウトが終わると、各ポジションコーチとマンツーマンまたは少人数でのミーティング。フットワーク、手の使い方など細かいテクニックについて、コーチがつきっきりで教えることができる時間である。次のミニキャンプが始まったら個人レッスンの時間は10分ぐらいづつしかないため、1対1で長時間のレッスンができる今がルーキーにとって勉強のチャンス。
次は個人個人でビデオルームにて勉強。プレイブックを勉強するためである。
「一番大事なことは、プレイブックに習熟することだ。最初のミニキャンプの時は、何が周りで起きているか、まるでわからなかった」と正直に話すのはバウ・ジュー。「次のミニキャンプの時には、ウチのディフェンスのシステムやコンセプトについて良くわかっているはずだし、ずっとやりやすくなっているはずだ」
ノートを常に持ち歩いているのはデヴィッド・マーティン(ドラフト6巡TE)。「プレイブックを必要なだけ理解したとは、まだとても言えないよ。だからヒマな時はいつでも読むんだ。今ではフットボールが仕事だからね。トイレでもバスタブでも、いつでもどこへでもノートを持ち歩いてる。『第二の天性』になるようにしなくちゃ」
チームからホテルの部屋をあてがわれて、ルーキーたちは2人1組で暮らしている。グリーンベイに自宅があるケヴィン・ステムキー(ドラフト外P)も例外ではなく、ウィスコンシン大のチームメイト、フェラリオと同室である。
もう学生ではない。フットボールが終われば自由時間だ。昼前後に上記のカリキュラムが終わると、あとは思い思いに時間を過ごすことになる。
「小さな街の雰囲気には慣れてないんだ。(出身地の)Chantillyの街にはもっと人が多かったし、やることも多かった。でもそういう街ってのは、いろいろと悪いことや悪い場所があるわけだしね。今の僕にとっては、例えばマイアミやサンディエゴのような誘惑の多い場所じゃなくて、グリーンベイにいるっていうのはすごくいいことだと思ってる」とバウ・ジューは分析している。
OG ビル・フェラリオ Bill Ferrario | |||||
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ドラフト4巡(105位) | 背番号63 | 189cm | 142kg | Wisconsin | 1978年9月22日生 |
経歴 : 地元ウィスコンシン大でこの4年間、全試合スターター。なんと50戦連続先発。強力ラインの中心選手。パッカーズOTのタウシャー(2000年ドラフト7巡)と昨年までチームメイトだった。 セールスポイント : 胸板が厚く、肩幅が広い。ボディビルダー的筋肉質ではないが典型的なラインマン体型。非常にタフで、60分間全力を出し切る。頭がよく、体を上手に使う。判断も速く、フィールド上では40ヤード走のタイム以上に素早い動きができ、ウェイトルームでの数字以上に力強いプレイができる。 弱点? : やや身長が低い。手が長くない。スカウトコンバインの1週前にケガをしたため、コンバインでの数字は芳しくなかった(しかし、その後の個人ワークアウトでは大分いい数字を示した)。「ウィスコンシン大のオフェンスのシステムでは良いが、プロではそれほど良くないのでは」との指摘もある。 パッカーズにとって : LGのポジションはロス・ヴァーバがFAで抜けたため、後継候補の一番手はマイク・ウォール。ウォールで不十分なら、RTタウシャーをコンバートすることになる。しかしこのフェラリオがウォールと高レベルの争いができるようであれば、タウシャーをRTのままでアール・ドットソンの控え(またはスターター争い)に専念させることができる。昨年は同じくウィスコンシン大のタウシャーが1年目からスターターがつとまったので、フェラリオへの期待も大きい。 指名エピソード : 「フェラリオの実際のプレーをビデオで見ただけの人がいたら、ドラフト3巡までに指名するるかもしれない。ワークアウトでの数字や身長・リーチの長さを見ただけの人がいたら、全くドラフトしないかもしれない」という評価がある。 もちろんロン・ウルフGMはフェラリオに惚れ込んだ方。ドラフト初日(3巡まで)が終わった夜、ウルフは「3巡でフェラリオを指名すべきだったか」と悔やんだとのこと。2日目の最初も、4巡の10位まで残っているかどうか、祈るような思いで見守っていたそうだ。オフェンスラインを見抜く達人であるロン・ウルフの見る目を信じる他ない。 |
シカゴで行われたオーナー会議で、2002年からの地区再編が満場一致で承認された。わが "NFC Central" は "NFC North" となる。
NFC | |||
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NFC West | NFC North | NFC South | NFC East |
Arizona | Chicago | Atlanta | Dallas |
St. Louis | Detroit | Carolina | New York Giants |
San Francisco | Green Bay | New Orleans | Philadelphia |
Seattle | Minnesota | Tampa Bay | Washington |
AFC | |||
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AFC West | AFC North | AFC South | AFC East |
Denver | Baltimore | Houston | Buffalo |
Kansas City | Cincinnati | Indianapolis | Miami |
Oakland | Cleveland | Jacksonville | New England |
San Diego | Pittsburgh | Tennessee | New York Jets |
シアトルはAFCからNFCに移動。新チームのHouston TexansはAFC Southに。南にあるダラスがNFC Eastに残り、マイアミもAFC Eastに残るなど、地理的整合性よりも旧来からのライバル関係を重視した再編成となった。
本当は1月から工事は始まっていたが、「せっかくなら気候の良い時期に」ということで、5月19日に "Lambeau Field Groundbreaking Ceremony" が行われた(写真)。願いどおり絶好の晴天に恵まれた。
知事やチーム首脳の他に、現役選手では、Sバトラー、RBグリーン、Kロングウェル、WRシュレーダー。OBとしては、QB/HCバート・スターとLBデイヴ・ロビンソンが参加し、砂で作った大きなランボーフィールドの(現在の)模型をスコップで崩すという儀式をした。
また、引退するロン・ウルフGMがパッカーズの公式行事に顔を見せるのは今回が最後。最大にして最長のスタンディング・オベーションで迎えられた彼は、「ファンのみなさんには大きな責任が課せられている。ここで火を燃やしつづけなければならない。決して、決して火を絶やしてはならない」と呼びかけた後、別れの言葉で締めくくった。
"Thank you. God bless you. So long, Green Bay."
最近ではQBトロイ・エイクマン、昨年はQBスティーヴ・ヤングが引退に追い込まれたように、現代のNFLでは脳震盪が大きな問題となっている。そこで、27歳から86歳の1094人の元NFL選手を対象に、NFL選手会が調査を実施した。
その調査によると、現役時代に脳震盪の経験があるのは全体の61%強。ショッキングなのは、そのほとんどが脳震盪にも関わらず「ベンチに下げられなかった」と証言していること。また、30%の人が3回以上脳震盪を経験していて、5回以上の選手も15%。なんと51%が一度は脳震盪のため意識を失うという経験をしている。脳震盪の影響として、
しびれや悪寒を感じた | 49% |
首や脊椎の関節炎を経験した | 28% |
記憶障害の経験 | 31% |
自分で衣服を着ることが出来なかった | 16% |
自力で食事も取れなかった | 11% |
などなど。その他に8人がアルツハイマー病に苦しんでいて、脳震盪と関連性があるのではないかとこの調査は指摘している。
この数日ほど「ほぼ決定」といわれてきた人事が、ついにシャーマンHC/新GMから正式発表された。元ベアーズGM、マーク・ヘイトリーがvice president of football operationsに任命された。既報どおり、パッカーズのスカウティング(人事)部門のトップであり、マイク・シャーマンHC/新GMに次ぐNO.2ということになる。
ロン・ウルフの後任?として彼を雇うことになった理由は、シャーマンがNFLでは人事面での経験が浅いこと、スカウティング部門のトップ2人、ドーシーとマッケンジーがまだ若いことから、「この道での経験豊富なプロを」ということをシャーマンが重視したことにある。
ヘイトリーの就任で今回のシャーマンHC/新GMによる組閣人事は完了したことになるが、ヘイトリー以外の人材はロン・ウルフ時代の遺産をほぼそのまま引き継ぐことになる。トップのヘイトリーが就任する前からスタッフが全員(留任の形で)決まっていたわけで、ヘイトリーとしてはやりにくいのではないだろうかと心配されるが、実際はそうでもないようだ。彼自身は非常に協調性が高く、いろんなスタッフと上手くやっていくことが出来るのも彼の長所だとのこと。
ヘイトリー(51歳)はオクラホマ州立大時代はLB。プロでのプレー経験はなし。いくつかの大学でコーチをしたあと、84年からセインツでコーチやスカウトを経験。87年からチーフスに移りLBコーチ、そしてフロント入り。98年からベアーズで実質的なGM。
CBS SportsLineによると、かねてからウワサのあったマーク・ヘイトリー(元ベアーズGM)がパッカーズとの契約に大筋で合意したとのこと。どのような肩書きになるかは明らかになっていないが、スカウティング(人事)部門を統括し、マイク・シャーマンHC/GMを補佐する事実上のNO.2となる。
ヘイトリーはショッテンハイマーHCとともにチーフスで好成績を残した後、97年からベアーズで実質的なGMとなった。4年間の成績が振るわなかったことからファンの間では評判が悪いが、関係者や評論家の間では意外なほど評価は高い。「実質GMとはいえ、旧態依然としたオーナーたちの元で充分な権限を与えられず、優れた手腕を発揮することが出来なかった。大物FAを獲得しようにもオーナーが大金を使いたがらなかった」ということらしい。
旧友のショッテンハイマーHC/GMのいるレッドスキンズが当初有力視されていたが、パッカーズとの合意に至った理由については、「シャーマンHCと仕事をした経験はないがアシスタントコーチ達と親しい」「シャーマンHCと同じエージェントを使っている」「そろそろショッテンハイマーの影から抜け出したいのではないか」というようなことが考えられている。
今年でプロ3年目になるパンター、ジョシュ・ビドウェル。99年にドラフト4位でパッカーズに指名されたものの、ルーキーシーズンは病気(睾丸のガン)のためまるまる棒に振ってしまった。復帰した昨季は、大きな期待を背負って(実質的な)ルーキーシーズンに臨んだ。しかし病み上がりのせいか、シーズン後半になるにつれて飛距離のなさ、そして捕ってから蹴るまでの遅さに苦しむことになった。平均飛距離は下から3番目。
そのためパッカーズは4月末のミニキャンプから地元ウィスコンシン大、そしてグリーンベイ出身のルーキーFA、ケヴィン・ステムキーをビドウェルの競争相手として参加させている。「レイ・ガイ賞」(全米最優秀パンター)を受賞したほど強力なライバルだが、迎え撃つビドウェルも昨年とは違う。
オフシーズンもSTコーチとともに精力的にトレーニングをこなしてきた彼は、病み上がりだった昨年とは段違いに好調で、今のところ「明らかにステムキーより優っている」という評価を勝ち得ているようだ。次の課題はそれが次回のミニキャンプ、そしてトレーニングキャンプでも続けられるかどうか。「安定性」こそが昨年の彼に最も欠けていたものだからだ。
昨日のジョン・ドーシーに続き、パッカーズはレジー・マッケンジー(director of pro personnel)とも3年の契約延長をした。昨日のドーシー同様、マッケンジーもベアーズやイーグルスから狙われており、今回の発表はその動きをブロックするという意味合いがあるようだ。ドーシーと同じように、肩書きは今までどおりだが、「彼も今までより大きな権限を与えられる」とシャーマンHCはコメントしている。しかし実際どのような立場になるのか、はっきりとした説明はなかった。
マッケンジーとドーシーが現職のまま留任と決まったことで、問題は「2人の上に立つ人間を新たに外部から雇うのか」または「シャーマンHC/新GMが直接2人の上に立つのか」ということに絞られてきた。元ベアーズGMのマーク・ヘイトリーが今週末にグリーンベイを訪れてシャーマンHC/新GMと話し合うことになっているとのこと。
レジー・マッケンジー(38歳)は1985年にテネシー大からNFL入り。LBとしてレイダース・49ers・カーディナルスで活躍。92年にヒザを痛めるま7年間をNFLで過ごした。母校テネシー大のコーチを1年間つとめたあと、94年にパッカーズのプロ人事部門に加わり、97年にトップに昇進している。プロ部門のトップを4年間つとめてきた彼は、ドーシー(カレッジ部門)と並んでロン・ウルフの元で車の両輪のように働いてきた。
99年から2000年の途中までパッカーズにいたベテランのOL、ローリー・マッケンジーは彼の双子の兄弟。ところで、99年はチーム内に5人もの"マッケンジーさん"がいた。
Reggie (director of pro personnel)
Raleigh (OL)
Mike (CB)
Keith (DE)
Patrick (Team Physicianつまりドクター)
現在チームに残っているのはMike(CB)、Patrick (Team Physician)そして今回のレジーの3人。
カレッジスカウティング部門のトップ、ジョン・ドーシー(director of college scouting)がパッカーズと3年の契約延長をした。彼は(最近GMが解雇された)イーグルスの人事部門のトップの最有力候補とされていたが、グリーンベイでの家族との暮らしを含めて現状に非常に満足しており、「つまらないウワサや憶測を終わらせるため」すばやく契約延長を発表した模様。ドーシーの肩書きは今まで通りですが、シャーマンHCは「彼は今までより大きな権限を与えられる」と述べた。それがどのような権限かは今のところ発表されていない。
いっぽう彼が現職に留まって昇進をしないということで、もうじき決定されるはずの副GM(?)の座にはレジー・マッケンジー(現director of pro personnel)が有力となっているが、外部から招聘する可能性もまだ残されている。
ジョン・ドーシー(40歳)は元LB。84年にパッカーズからドラフトされ、主にスペシャルチームの中心として88年までプレー。その後スカウトとしてロン・ウルフGMの元で鍛えられ、カレッジ担当のトップまで昇進。ロン・ウルフの薫陶を受けた最も優れた人材の一人と言われている。
彼は99年にホルムグレンとともにシアトルへ去ったが、1年でグリーンベイへ戻ってきた。離婚したあとも2人の息子(13歳と10歳)を手元で育てており、今回の決断も子供達と暮らしたいということが大きな理由であったと言われている。「子供達は僕にとって非常に重要なんだ。彼らはいま難しい年頃で、父親がそばにいることが必要だ」
ロン・ウルフGMの退任に伴ってパッカーズ退団が確実視されているケン・ヘロック(vice president of personnel )が、レッドスキンズの新HC/GMであるマーティ・ショッテンハイマーと会談した。レッドスキンズもパッカーズやイーグルスと同様、HC/GMを補佐する(副GMと言い換えても良い)人材を探している。今のところへロックの他にもトム・モドラック(イーグルスを解雇されたばかり)やマーク・ヘイトリー(ベアーズを解雇されたばかり)など数人が候補となっている模様。
ケン・ヘロック(59歳)はレイダースなどでTEとして7年間活躍。その後レイダースでスカウトとして働きはじめ、その後バッカニアーズ・レイダース・ファルコンズなどでフロントの要職につく。親しかったロン・ウルフの招きに応じて99年からパッカーズでウルフGMの補佐をしてきた。息子のショーン(30歳)も現在パッカーズでスカウトをしている。
ウルフGMの後任にはヘロックが最有力だと考えられてきたが、シャーマンHCが後任に決まったことに落胆し、若いスタッフの中で居場所がなくなることもあって、チームを離れる決心を固めているものと見られている。(記事へ)
ウルフGMが退任しマイク・シャーマンHCがGMを兼任することになったが、ヘッドコーチの仕事だけでも大変なため、スカウティング部門を統括しシャーマンHC/GMを補佐する人間がどうしても必要となる。役職名はどうなるかわからないが、全ては近々シャーマンHCが決定することになっている。
候補としては、内部昇格であればジョン・ドーシー(現カレッジスカウト部長)またはレジー・マッケンジー(現プロ人事部長)がの名前が挙げられている。いっぽう外部から招聘するのであれば、ベアーズの実質GM?をクビになったばかりのマーク・ヘイトリーが候補であるとのウワサ。ヘイトリーはシカゴでの4年間の成績が19勝45敗と不振を極めたため一般の評価は高くないが、それ以前にはチーフスで好成績を収めており、「ベアーズの不振は彼のせいではなく、彼自身は良い仕事をしている」と評価する専門家も。
そうこうしている間にイーグルスのモドラックGMがクビになってしまい、パッカーズ同様にアンディ・リードHCがGMを兼任することになった。つまりパッカーズ、ベアーズの他にイーグルスまで(あとレッドスキンズも)GM級の人材を探しているという事態。前述したパッカーズのジョン・ドーシーがイーグルスのGM補佐の候補になっているというウワサだ。
シャーマンHCは新たに2人のアシスタントコーチを加え、コーチングスタッフの編成を終えた。
パット・ルーエル(50歳)はアシスタントOLコーチに就任。ラリー・ベクトルOLコーチのアシストをすることになる。昨年はライオンズのOLコーチをしていたが、それ以前はカレッジのコーチを25年もつとめてきた。若手オフェンシブラインメンを仕込む能力を買われての就任。
スタン・ドレイトン (30歳)はスペシャルチームとオフェンスのクオリティコントロールアシスタント。主にSTコーチのフランク・ノヴァックのアシストをすることになる。
HC兼GMの重責を担ってチーム再建に取り組むシーホークスのマイク・ホルムグレンにさらなる試練。なんとドラフト会議の前日にキャシー夫人が乳がんの手術を受けていたことが明らかになった。彼はその日、ドラフト戦略を最終決定するとすぐに病院に直行。そのため49ersのウォルシュGMからの電話を逃し、その晩はトレードが成立しなかったが、翌日のドラフト当日に無事交渉は成立した。このような困難にもかかわらず、今回のドラフトで最も良い仕事をしたのはシーホークスとの評価が高い。この木曜日から放射線治療が始まっているが、「全てうまくいくよう祈っている。彼女はタフだし、うまくやっていると思う」とホルムグレン。
LB トランス・マーシャル Torrance Marshall | |||||
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ドラフト3巡b(72位) | 背番号51 | 188cm | 108kg | Oklahoma | 1977年6月12日生 |
経歴 : マイアミ生まれ。いくつもの養親の家に住み、路上生活も経験したというのがオクラホマ大の公式な説明だが、本人は否定している。なにしろ本人がほとんど話したがらないため、高校時代以前については不明な点が多い。オレンジボウルの際に本人が語ったところによると、実の母親には11年間も会っていないという。ともかく、荒れた少年時代の彼をフットボールが救ったことは確か。96年にスカウトされてマイアミ大に入ることになっていたが、学業を怠ったツケが回り成績が基準に達せず、入学することが出来なかった。そのため2年間をジュニアカレッジで過ごしたあとついにオクラホマ大へ。2年目の2000シーズンは急成長を遂げてオクラホマ大ディフェンスのキャプテンとしてチームを全米王座へ導く。99タックル、67ソロタックル、5サック、16ロスタックル。 セールスポイント : 素晴らしいスピード、ジャンプ力を備えた優れたアスリート。ビッグプレイ能力は高い。強烈なタックルなどランディフェンスが優秀なだけでなく、パスカバーも良い。ブリッツが得意。大学ではILBだったがOLBもできるスピードがある。弱点といわれたプレイの読みや嗅覚も、昨年からは試合ごとに良くなってきたとの評価もある。 弱点? : ポテンシャルは高いがまだ未熟な点が多く、ミスも多い。システムに習熟するのに時間を要するかもしれない。読みや判断を磨く必要がある。まだ下半身が弱く、プロのブロックを振り切るにはバルクアップが必要という声も。昨年の開幕戦でチームから出場停止処分(理由は不明)を受けたり、2月のスカウティング・コンバインでマリファナ陽性反応が出るなど、私生活などに問題があるとの懸念から指名順位を下げた。そうでなければ2巡目下位で指名されただろうと言われている。 パッカーズにとって : ブライアン・ウィリアムズが解雇された今、パッカーズLBの中でマーシャルが最も優れたアスリートのようである。層の薄いLB陣の中で、ILBのハリス、ウィークサイドOLBのウェインの控えをつとめることになる。とりあえずはパッカーズのシステムに習熟するのが最優先。それさえスムーズに行けば、早いうちから(例えばシーズン途中から)スターターの座を奪うこともありうる。CBバウ・ジューと同様、スペシャルチーム要員でもある。 私生活のトラブルを越えて : 以前のマリファナ問題に加え、ドラフト指名直後にオクラホマの女性から実父確定訴訟を起こされたりと、私生活のトラブルばかりが取り上げられるマーシャル。しかしチーム側は彼のことを徹底的に調査して、全てを承知の上で彼を指名した。まとめると、「彼は子供の頃から多くの困難を経験し、それを乗り越えてここまで来た。彼は良い人間であって問題児などではない。本人も認めているようにいくつもの過ちを犯したが、それは困難な家庭環境によるところが大きい。さまざまな問題は過去のこととして、グリーンベイでフレッシュなスタートを切らせたい」というのがシャーマンHCたちの考えのようである。もちろん本人の目も現在、そして未来に向けられている。 |
若手WR陣の中で、どうしてもルーキーのファーガソンやケガが治ったコーリー・ブラッドフォードに注目が集まりがちだが、2年目のチャールズ・リーの評価も上がっている。「ルート取りが去年よりずっと良くなっているし、より強く、より速くなっている」とシャーマンHCもロスリーOCも認めている。
昨季はドラフト7巡指名にもかかわらずプレシーズンゲームで良いところを見せ、ブラッドフォードのケガなどで3番手WRの座を一度はつかみかけた。しかしミス連発など未熟さを露呈して結局3番手の座はドナルド・ドライバーに明け渡し、個人成績はわずかパスキャッチ10回134ヤード。「今思うと、昨年は努力も勉強も足りなかったし、フットボールに向かう姿勢も良くなかった。良いプレーが出来なくて、もうこの街にいたくないって思うときまであったんだ」と苦しいシーズンを振り返る。
しかし今年は違う。全てをフットボールに捧げる生活を始めている。「オフに入ったとき思ったんだ。『早く現れてトレーニングを開始して、コーチに毎日オレの顔を見せてやろうじゃないか』って。オレが本気だってことをコーチに分からせたいんだ」 すでに8ポンドを(筋肉だけで)増量し、デカく強くなろうとしている。
「オレは今年スターターになりたいんだ。スターター争いは出来ると思ってるし、スターターの座を勝ち取れると思っている」と自信を示す。「そのために必要なことはずっとしてきてるんだ。キャンプが始まるまでにどれだけ厳しいトレーニングをしてきたか自分でわかってるし、オレを止めることが出来るのはオレだけだということも、自分でわかっている」
引退に気持ちが傾いていると言われているTEマーク・チュムラだが、彼の代理人は「まだそんなことはない」と強調している。今までにベテラン最低保証額に毛が生えた程度の額でしかオファーのないことがチュムラの不満となっているわけだが、代理人は「パッカーズかベアーズから同様のオファーがあれば、チュムラは劇的に考えを変えるかも」と驚くべき発言をした。両チームであれば家族がミルウォーキー地域に住み続けることができるというのがその理由。「トレーニングキャンプが始まるまでは待って、それでダメなら引退」ということのようだ。
CB バウ・ジュー Bhawoh Jue | |||||
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ドラフト3巡a(71位) | 背番号21 | 183cm | 89kg | Penn State | 1979年5月24日生 |
経歴 : アフリカの小国リベリア生まれ。彼が1歳の時、内戦を逃れてアメリカに移住。カリフォルニア、ロードアイランドを経て、ヴァージニア州に住む。高校時代はアメフト(QB・RB・DB)のほかバスケ、陸上。ペン州立大では4年次の昨年初めてスターターに定着。急成長を見せてドラフト指名。 セールスポイント : CBとしては大きい6フィート(183cm)。スピードもあり、カバースキルも十分。タックルが強烈で、ランサポートは優秀。4年ではじめてスターターになったにも関わらず、リーダーシップを発揮したことも評価されている。 弱点? : ファーガソンと同様にスターター経験が少ないため、未熟な点も多い。複雑なスキームを消化しきれないことがある。不安定でポカがときどきある。動きが硬いのでは、という声も一部にはある。 パッカーズにとって : このディビジョンは大きなWRが多いためCBにも絶対サイズが必要、というのがロン・ウルフGMの一貫した考え。とりあえずスターターの2人は安泰のため、彼が1年目からスターターになる必要はない。しかし彼が3番手か4番手の座を確保すれば、A・エドワーズかT・マクブライドのどちらかをセイフティの控えに固定できるかもしれない。 故国 : 彼が生まれたリベリアには、1歳の時以来帰ったことがない。「アフリカに帰るっていうのは1週間どころじゃ済まないからね。ゆうに1ヶ月はかかる。今までの学生時代にそんな時間はなかったんだよ。だけどリベリアに帰るっていうのはもちろん絶対にしてみたいことの一つだ」 |
退任するロン・ウルフGMがパッカーズ公式サイトで最後のチャットをおこなった。以下は抜粋。
先週末のミニキャンプに関する話題のなかで、お伝えできなかったものを今週は掲載していきます。今日はルーキーの現時点での評判。(ドラフト指名順)
ミニキャンプ前からドナテルDCが「レイノルズの学習のスピードを上げることに全力を挙げる」という発言をしていたように、「開幕からスターターでなければ困る」という扱い。ミニキャンプでも期待通り素晴らしいパスラッシュと鋭い反応、そして高い学習能力を印象付けた。今回はパッドをつけてのフルコンタクト練習ではないため、ランディフェンスに関してはまだ未知数。
「思っていたよりと洗練されたレシーバーだった。もっとずっと荒削りだと思ってたんだが。ルート取りも予想よりずっと良いしパスキャッチも非常にうまい」とシャーマンHC。
マッケンジーとマクブライドが軽いケガのため休んでいたので、ミニキャンプでは予定よりもプレイ機会が多かった。カバー能力、運動能力の高さは文句なし。シャーマンHCによると「最初は少し遠慮がちだった。彼の性格なんだろうね。『もっといろいろなことにアグレッシブになれ』と注意したら、その後はその通りにしてたよ。アスレチック能力については全く疑いない」
ミニキャンプ直前には訴訟沙汰などで心配されたが、GBに現れてからは質問に対する堂々とした受け答えでメディアを沈静化させた。MLBをやるか、ウィークサイドのOLBをやるかは現時点では未定だが、このミニキャンプではMLBに固定してプレイ。運動能力ではLB陣の中でもトップクラスであることをドリルでも証明している。早くチームのシステムを身に付けることができれば、1年目からスターターの座を脅かす可能性も。
フルコンタクトの練習ではないため、OLを評価するのは困難だが、全体的にはまずまず。良い時も悪い時もあった。
TEにコンバートされるため、ブロックを学ばなければならない。指導は既に始まっている。今回も難しいパスをいくつもキャッチし、「パスキャッチは文句なし。ルート取りも良い」とコーチ達の評価。とにかくランブロック、パスプロテクションはこれから。
正式にロン・ウルフGMが引退するのは6月1日だが、6月のミニキャンプの時には彼はいなくなってしまうため、実際に彼が選手の前に姿を現すのは今回が最後。「コンサルタント」という肩書きは残るが、それは他チームが彼を獲得するのを避けるためだけのもので、実際にはもう彼はグリーンベイには住まないだろうと言われている。
3日間のミニキャンプの間、サイドラインのあちこちで彼はベテラン選手から声をかけられては握手し、ルーキーと挨拶を交わした。誰もが「パッカーズでのキャリアを与えてくれてありがとう」と感謝の気持ちを彼に伝えている。
この日曜日、いつものようにロン・ウルフは彼が獲得した選手達の動きを確かめるためサイドラインで練習を見守った。いつもと違うのは、彼がパッカーとしてパッカーズの練習を見るのはこれが最後だということだ。
日曜の最後の練習が終わった時、シャーマンHCはロン・ウルフGMを選手の輪の中に呼び、そしてウルフGMは選手達に最後の、短いスピーチをした。話が終わると選手達はパッカーズ復活の立役者を大きな拍手で称え、少し照れたウルフGMは感動を仕草で表した。
「とても良かった。みんなで私に涙を流させようとしたけど、そうはならなかったよ。近いところまで行ったけどね」
選手達は彼との別れを惜しみ、皆で記念写真。(もちろんサングラスのおじさんがロン・ウルフ)
「今日はロンに感謝の気持ちを表したかったんだ。ロン・ウルフほどチームの選手を尊敬し、チームの選手を大事にするGMはいないと思う。選手達はみなそれを知ってる。選手達はきちんと彼にお別れがしたくて、今日の練習はそれに一番良い機会だったんだよ」とシャーマンHCは語っている。